危険な電波に乗るな：ウォー・ドライビングの闇

危険な電波に乗るな：ウォー・ドライビングの闇

見えない電波の落とし穴

– 見えない電波の落とし穴

私たちの身の回りには、携帯電話や無線LANなど、様々な機器で利用される電波が飛び交っています。これらの電波は目には見えませんが、私たちの生活を便利で快適なものにしてくれています。しかし、その反面、使い方を誤ると危険な落とし穴になりかねないことを忘れてはなりません。

その落とし穴の一つが、「ウォー・ドライビング」と呼ばれる行為です。これは、他人が設置している無線LANの電波を、本来接続する権限のない者が無断で利用することを指します。近年、カフェや公共施設などで誰でも無料でインターネットを利用できる無線LANサービスが増加していますが、これは犯罪者が「ウォー・ドライビング」を行いやすい環境を生み出しているとも言えます。

犯罪者は盗み取った電波を使って、他人の個人情報を入手したり、悪質な情報を拡散したりする可能性があります。また、あなたのインターネット利用履歴が無断で閲覧され、悪用される危険性も考えられます。便利な電波を安全に利用するためにも、私たちは電波の持つ危険性について正しく理解し、自衛策を講じる必要があります。

公衆無線LANとの違い

– 公衆無線LANとの違い

-# 公衆無線LANとの違い

「ウォー・ドライビング」と混同されやすい「公衆無線LAN」ですが、どちらも外出先で無線LANを利用できるという共通点がありながら、利用許可の有無という点で決定的に異なります。

公衆無線LANは、サービス提供者が誰でも利用できるように電波を開放しており、利用規約に同意すれば誰でも合法的に利用できます。カフェや駅、ホテルなどで提供されているものなどが代表例です。これらの場所では、パスワードを入力せずに、または簡単なパスワードを入力するだけで、誰でもインターネットに接続することができます。

一方、ウォー・ドライビングは、あくまでも他人が契約しているWi-Fi電波を、持ち主の許可なく無断で利用する行為です。これは、他人の家のWi-Fiや、企業のセキュリティ対策がされていないWi-Fiに、許可なく接続する行為を指します。

つまり、公衆無線LANは、誰でも使えるように開放された電波を、ルールを守って利用するものであり、ウォー・ドライビングは、他人の電波を無断で利用するという点が大きく異なります。

ウォー・ドライビングは、不正アクセス行為として法律で禁じられていますので、 絶対に 行わないようにしましょう。

不正アクセスの温床

– 不正アクセスの温床

-# 不正アクセスの温床

「ちょっとだけなら…」と、他人のWi-Fiを無断で使用してしまう行為は「ウォー・ドライビング」と呼ばれ、一見、罪悪感が薄い軽微な行為のように思えるかもしれません。しかし、これは不正アクセスの温床となり得る、大変危険な行為です。

悪意のある第三者は、このウォー・ドライビングを巧みに利用します。他人のWi-Fiに不正に接続し、そこから個人情報や企業秘密といった重要なデータの盗み出しを企むのです。実際に、ウォー・ドライビングを介して、個人情報や企業秘密が流出し、大きな被害が発生した事例も報告されています。

さらに、盗み出した情報を使って、なりすましを行い、別の犯罪に悪用するケースも後を絶ちません。軽い気持ちで利用した無料のWi-Fiが、自分自身だけでなく、他の誰かを危険にさらす可能性もあるということを、深く認識する必要があります。

エドワード・スノーデンも利用

– エドワード・スノーデンも利用

元アメリカの情報機関で働いていたエドワード・スノーデン氏は、その後ロシアで保護を受けながら生活を始めました。彼は、ハワイに住んでいた頃のある行動を自身の回顧録で明かしています。それは、他人の家の無線LANに無断で接続してインターネットを利用するというものでした。スノーデン氏は、当時のアメリカ政府の行動を告発するため、自分の身元が明らかになることを極力避けようとしていました。国家機密に関わる人物が、身元を隠すために他人の無線LANを無断利用していたという事実は、この行為が決して軽い違反ではないことを示しています。

スノーデン氏が利用していた方法は、英語で「ウォードライビング」と呼ばれ、車などで移動しながら、無線LANの電波を探し出す行為を指します。セキュリティの甘い無線LANを見つけ出し、そこからインターネットに接続しようとする人は後を絶ちません。

しかし、他人の無線LANを無断で利用することは、法律で禁じられています。不正アクセス禁止法違反に問われる可能性もあり、場合によっては損害賠償を請求されることもあります。また、悪意のある人物が仕掛けた無線LANに接続してしまうと、個人情報が盗まれたり、ウイルスに感染したりする危険性も孕んでいます。

自分の身を守るためにも、他人の無線LANを無断で使用することは絶対にやめましょう。

セキュリティ対策は万全に

– セキュリティ対策は万全に

インターネットは大変便利な一方、危険と隣り合わせであることを忘れてはいけません。まるで車に乗る際に安全運転を心がけるように、インターネットを利用する際もセキュリティ対策は万全にする必要があります。特に、自宅やオフィスでWi-Fiルーターを使用する場合は、注意が必要です。第三者による不正アクセスを防ぐために、パスワードの設定は必須です。パスワードは、誕生日や電話番号など、容易に推測できるものは避け、複雑な文字列を設定しましょう。また、同じパスワードを複数のサービスで使い回すのも危険です。定期的にパスワードを変更することも大切です。

パスワード以外にも、セキュリティ対策として有効な手段があります。それは、セキュリティソフトの導入です。セキュリティソフトには、外部からの不正アクセスを遮断するファイアウォールなど、様々な機能が搭載されています。信頼できるセキュリティソフトを選び、常に最新の状態に保つようにしましょう。

インターネットは私たちの生活に欠かせないものとなっています。安全にそして快適にインターネットを利用するために、セキュリティ対策を万全にしましょう。