ネットセキュリティ研究家

セキュリティ強化

リモートワークで変わる働き方

- リモートワークとは従来のように会社に出勤するのではなく、自宅や貸事務所、喫茶店など、会社以外の場所で仕事を行う働き方をリモートワークと言います。近年、働き方の多様化や仕事と生活の調和を図る風潮が高まる中で、リモートワークは大きな注目を集めています。リモートワークの最大の利点は、場所にとらわれずに仕事ができることです。この利点によって、育児や介護をしながら働く人にとって、仕事と家庭の両立を図りやすくなるという大きなメリットが生まれます。また、満員電車での通勤時間やストレスから解放され、自由な時間を確保できることも魅力です。空いた時間を趣味や家族との団らん、自己啓発などに充てることができ、心身の健康や生活の質の向上につながると期待されています。さらに、企業側にとっても、オフィス賃料などのコスト削減や優秀な人材の確保といったメリットがあります。リモートワークは、働く人々だけでなく、企業にとっても多くの利点をもたらす、新しい働き方と言えるでしょう。
サイバー犯罪

巧妙化するネット詐欺にご用心!:サポート詐欺の手口と対策

- インターネットの危険サポート詐欺とは?インターネットは私たちの生活を便利で豊かなものにしてくれますが、その一方で、危険も潜んでいることを忘れてはなりません。その危険の一つに「サポート詐欺」があります。サポート詐欺とは、インターネット利用者を狙った悪質な詐欺の手口です。犯人はまず、偽の警告画面やポップアップをパソコン上に表示させます。そこには「ウイルスに感染しました!」「システムエラーが発生しました!」といった警告メッセージと共に、不安をあおるような音声が流れます。そして、解決策を提示するふりをして、画面上に電話番号を表示するのです。騙されてその電話番号に電話をかけてしまった利用者に対して、犯人は巧みな話術を使ってきます。「今すぐ対応が必要」「このソフトを購入すれば解決します」「遠隔操作で直します」などとまくし立て、セキュリティ対策ソフトの購入やサポート費用などの名目で現金を振り込ませようとします。最近では、画面上に表示される電話番号が正規の企業や団体のものと酷似しており、見分けがつきにくくなっているケースも増えています。サポート詐欺の被害に遭わないためには、不審な画面が表示されても、表示されている電話番号には絶対に電話をかけないことが重要です。また、身に覚えのない請求や、不審なメール、電話には応じないようにしましょう。不安な場合は、家族や友人に相談したり、警察や消費者センターに連絡するなどして、冷静に対処してください。少しでも怪しいと感じたら、インターネットの接続を切ってしまいましょう。日頃からセキュリティソフトを導入し、OSやソフトウェアを最新の状態に保つことも大切です。
モバイル

「TextMe」アプリにご注意を!

近年、海を越えて手軽に連絡を取り合える便利なコミュニケーションツールが増えてきました。「TextMe」もその一つで、アメリカの携帯電話へ無料で通話やメッセージのやり取りができる便利なアプリです。しかし、便利な反面、その手軽さゆえに犯罪に悪用される危険性も孕んでいます。 誰でも気軽に利用できるという点は、裏を返せば、悪意のある人物が身元を隠して悪用することができてしまうという側面も持ち合わせています。例えば、知らない電話番号からメッセージが届いた際に、それが悪意のある人物からのものだった場合、個人情報が盗み取られたり、金銭を要求されるといった被害に遭う可能性もあります。 また、このアプリは本来の電話番号を相手に知られずに利用できるという特徴があります。そのため、嫌がらせを目的としたメッセージを送りつけたり、架空の番号を装って相手に不安な思いをさせたりするといった悪用も考えられます。 便利なコミュニケーションツールを安全に利用するためには、その仕組みや特徴をよく理解し、個人情報の取り扱いには十分に注意することが重要です。知らない番号からのメッセージには安易に返信せず、不審な点があればアプリの運営会社や警察に相談するなど、自衛策を講じることが大切です。
マルウェア

Webブラウザの幽霊「BrowserGhost」にご用心

今日では誰もが利用するインターネットにおいて、情報を閲覧する際に欠かせないのがウェブブラウザです。日々の生活に欠かせないツールとなっていますが、その便利な機能の裏には、危険が潜んでいることを忘れてはいけません。近年、ウェブブラウザを狙った悪質な道具が増加しており、注意が必要です。 その中でも、「ブラウザゴースト」と呼ばれるものは、ウェブサイトを閲覧するユーザーの情報を盗み出す危険な道具の一つです。ウェブサイトを利用する際に入力する、利用者を識別するための記号や、秘密の文字列などを盗み出すことを目的としています。 ブラウザゴーストは、ウェブブラウザのセキュリティ上の弱点をつき、ユーザーが気づかないうちに密かに情報を盗み出すため、被害に遭っていることに気づくことは非常に困難です。例えば、信頼できる企業のウェブサイトに酷似した偽のウェブサイトを表示させ、利用者を騙して記号や文字列を入力させて盗み出すといった巧妙な手口が用いられます。 このような被害から身を守るためには、怪しいウェブサイトへのアクセスを避けることはもちろん、ウェブブラウザやセキュリティソフトを常に最新の状態に保つことが重要です。そして、ウェブサイトで重要な情報を入力する際には、本当に安全なサイトなのかをしっかりと確認することが大切です。
ネットワーク

リモートデスクトップの脆弱性と対策

- リモートデスクトッププロトコルとは リモートデスクトッププロトコル(RDP)は、マイクロソフト社が開発した技術で、離れた場所にあるパソコンの画面を、ネットワークを通じて自分のパソコンに表示し、操作できるようにするものです。 例えば、会社のパソコンの前にいなくても、自宅から会社のパソコンを操作して仕事ができるなど、場所にとらわれずに作業ができる便利な仕組みです。 しかし、この利便性の裏側には、セキュリティ上のリスクも潜んでいます。 RDPは、正しく設定されていない場合、悪意のある第三者に不正アクセスされる可能性があります。 不正アクセスを許してしまうと、パソコンの画面を覗き見られたり、ファイルを盗まれたり、さらに悪質な場合には、パソコンを乗っ取られてしまう可能性もあります。 そのため、RDPを利用する場合は、セキュリティ対策を万全にすることが非常に重要です。 具体的には、パスワードを複雑なものに設定したり、ファイアウォールで接続元を制限したりするなどの対策が必要です。 このように、RDPは便利である一方、セキュリティリスクも存在することを理解し、適切な対策を講じる必要があります。
ネットワーク

MACアドレスで変わるセキュリティ意識

私たちの身の回りには、電話や計算機、印刷機など、ネットワークにつながる機械がたくさんあります。これらの機械は、お互いに情報をやり取りすることで、私たちの生活を便利にしてくれています。では、これらの機械は、どのようにして相手を見分け、きちんと情報を送ったり受け取ったりしているのでしょうか?その重要な役割を担うのがMACアドレスです。 MACアドレスは、ネットワークにつながる機械一つ一つに割り当てられた、世界でたった一つの番号のようなものです。この番号は、機械が作られる時に決められていて、基本的には変更することができません。 私たち人間が、それぞれ異なる名前や住所を持っているように、ネットワーク上の機械も、このMACアドレスによって個別に識別されています。情報を送る際、機械は相手のMACアドレスを指定することで、目的の相手に確実に情報を届けることができます。逆に、情報を受け取る際も、自分のMACアドレスと合致した情報だけを受け取ることで、誤って違う情報を受け取ってしまうことを防いでいます。 このように、MACアドレスは、ネットワーク上で機械が正しく情報交換を行うために、なくてはならない重要な役割を担っているのです。
サイバー犯罪

見過ごしてない?サプライチェーンのセキュリティ対策

- サプライチェーンを狙った巧妙な攻撃近年、企業活動において取引先や関係機関との連携は不可欠となっており、多くの企業がそのネットワークを拡大しています。しかし、この強固な繋がりそのものを逆手に取った「サプライチェーン攻撃」が深刻化していることを忘れてはなりません。サプライチェーン攻撃とは、標的とする企業と直接的な関係がないように見える企業を足掛かりにし、最終的にはその企業のサプライチェーンを構成する主要な企業に侵入する攻撃です。これは、まるでドミノ倒しのように、一見関係のなさそうな企業のセキュリティの甘さを突いて侵入し、最終的に標的となる企業にまで攻撃の範囲を広げていく恐ろしいものです。セキュリティ対策を強固にしている大企業であっても、取引先企業のセキュリティ対策が脆弱であれば、そこを突破口として機密情報にアクセスされたり、システムに不正なプログラムを埋め込まれたりする可能性があります。取引先企業は、攻撃者にとって、標的企業のセキュリティを突破するための「弱点」になりうるのです。サプライチェーン攻撃から身を守るためには、自社のセキュリティ対策を強化するのはもちろんのこと、取引先企業にも適切なセキュリティ対策を講じているかを確認することが重要です。 取引先企業と協力し、サプライチェーン全体でセキュリティレベルを高めることで、攻撃のリスクを低減できると言えるでしょう。
ネットワーク

時代遅れのTelnet:今も潜むセキュリティリスク

- TelnetとはTelnetとは、離れた場所にあるコンピュータを、まるで目の前にあるかのように操作することを可能にする技術です。1969年に開発された歴史の長い技術で、インターネットが広く普及する以前から使われてきました。Telnetの登場により、システム管理者は物理的にコンピュータの前にいる必要がなくなり、遠隔地からでもシステムの監視や操作ができるようになりました。 例えば、東京にいる管理者が、大阪にあるサーバーにTelnetで接続し、ソフトウェアの更新や設定変更などを簡単に行うことができるようになったのです。しかし、Telnetには大きな欠点があります。それは、通信内容が暗号化されずに平文で送受信されるという点です。これは、第三者が通信内容を盗聴したり、改ざんしたりすることが容易であることを意味します。例えば、Telnetでパスワードを送信した場合、そのパスワードは盗聴者に簡単に知られてしまう可能性があります。インターネットの普及とともに、セキュリティの重要性がますます高まる中で、安全性の低いTelnetは次第に使われなくなっていきました。 代わりに、通信内容を暗号化して安全性を高めたSSH(Secure Shell)などの技術が普及しています。現在では、セキュリティ上のリスクを考慮し、Telnetの使用は推奨されていません。もし、古いシステムでTelnetを使用している場合は、速やかにSSHなど、より安全な仕組みに移行することが重要です。
脆弱性

リモートからのコード実行に注意!

- リモートコード実行とはリモートコード実行とは、まさに言葉の通り、離れた場所からあなたのコンピュータ上のプログラムを自由に実行できてしまう、大変危険な状態を指します。まるで、あなたの留守中に知らない人が合鍵を使って家に侵入し、やりたい放題に振る舞うようなものです。通常、私たちはコンピュータを操作する際、マウスやキーボードを使いますが、リモートコード実行を許してしまうと、攻撃者はインターネットを通じて、まるでそこにいるかのようにあなたのコンピュータを遠隔操作できてしまいます。攻撃者はこの脆弱性を突いて、あなたの大切なファイルや写真、動画などを盗み見たり、データを書き換えたり、消去したりすることができてしまいます。さらに恐ろしいことに、あなたのコンピュータを踏み台にして、他のコンピュータやネットワークに攻撃を仕掛けることもできてしまいます。リモートコード実行の被害に遭わないためには、常にコンピュータのソフトウェアを最新の状態に保ち、怪しいウェブサイトへのアクセスやメールの添付ファイルの開封は控えるなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要です。
サイバー犯罪

Remcosにご用心!:悪用される監視ツールの危険性

- 便利なツールの裏の顔 私たちは今や、インターネットを通じて様々な事ができる便利な時代になりました。遠く離れた場所にある会社のコンピュータを自宅から操作したり、工場の機械の稼働状況をオフィスにいながらにして確認できるなど、大変便利な世の中です。このような技術は、企業活動においても効率化やコスト削減を実現する強力なツールとして、今や無くてはならないものとなっています。 しかし、これらの便利な機能は、使い方を間違えると悪意のある人の手によって悪用されてしまうという側面も持っています。例えば、本来は業務効率化のために導入されたリモートコントロールの機能が悪用されれば、会社の重要な情報が盗み見られてしまったり、パソコンの中身を勝手に操作されてしまうといった危険性も孕んでいます。また、工場の機械を遠隔操作できる機能が悪用されれば、機械が誤作動を起こしてしまい、事故に繋がる可能性も考えられるのです。 このように、便利な機能の裏には、悪用されるリスクが潜んでいることを忘れてはなりません。企業はもとより、私たち一人ひとりが、このようなツールの持つ光と影の両面をしっかりと理解し、セキュリティ対策を万全にすることが重要です。便利な機能を安全に使いこなすために、常にセキュリティ意識を高め、対策を怠らないようにしましょう。
セキュリティ強化

企業を守る!サプライチェーンセキュリティ強化のススメ

- サプライチェーンとは何か「サプライチェーン」とは、製品やサービスが顧客の手に届くまでの一連の流れ全体を指す言葉です。原材料の調達から始まり、製品のデザインや開発、製造、物流、そして最終的な販売に至るまで、実に多くの工程と企業が複雑に関わっています。例えば、私達が普段何気なく使っているスマートフォンを例に考えてみましょう。スマートフォンの製造には、世界中の様々な地域から部品や原材料が調達されています。ディスプレイ用のガラス、バッテリー用のリチウム、回路基板用の金属など、その種類は多岐に渡ります。これらの部品や原材料は、それぞれ専門の企業によって採掘・精製され、加工されてスマートフォン工場へと輸送されます。工場では、これらの部品を組み立て、検査を行い、製品として完成させます。完成したスマートフォンは、今度は物流会社によって倉庫へと運ばれ、最終的に販売店に届けられ、私達の手に渡るのです。このように、一つの製品が消費者に届くまでには、多くの企業や工程が密接に連携しています。そして近年では、このサプライチェーン全体を一つのシステムとして捉え、効率化や最適化を図る「サプライチェーンマネジメント」が注目されています。これは、コスト削減や納期の短縮だけでなく、品質向上やリスク管理など、企業の競争力を高める上で非常に重要な要素となっています。
サイバー犯罪

安全にTelegramを使うために

近年、世界中で急速に利用者を増やしている便利なコミュニケーションツールがあります。それは「テレグラム」というメッセージアプリです。テレグラムは、その高速な動作と強固なセキュリティが評判を呼び、多くの人々に愛用されています。 テレグラムの魅力は、単なるメッセージのやり取りにとどまらないところにあります。複数人で同時に会話できるグループチャット機能や、音声や映像を通じてリアルタイムにコミュニケーションを楽しめる音声・ビデオ通話機能など、多彩な機能が搭載されています。 特に近年注目されているのが、紛争地域や厳しい情報統制下にある国々における情報共有手段としての役割です。テレグラムは、強固な暗号化技術によってメッセージの内容を保護しており、プライバシーの保護に配慮した設計となっています。そのため、検閲や情報漏洩のリスクを恐れずに、安心してコミュニケーションを取ることができると評価されています。 しかし、便利なツールにはリスクもつきもの。犯罪に悪用されるケースも報告されていますので、利用する際はセキュリティ設定を適切に行い、不審なメッセージやグループには注意するなど、自己防衛の意識を高めることが重要です。
ネットワーク

ネットワーク機器を守る!MACアドレスの基礎知識

- 機器の指紋!MACアドレスとは?インターネットに接続する機器が増え、家庭内でも複数の機器がネットワークにつながる時代になりました。 それぞれの機器が正しく情報交換を行うためには、機器を識別する仕組みが必要です。 そこで活躍するのがMACアドレスです。MACアドレスとは、ネットワーク機器一つ一つに割り振られた、固有の識別番号のことです。 「Media Access Control Address」の略称で、ネットワークを制御する際に機器を特定するために使用されます。パソコンやスマートフォン、プリンターなど、ネットワークに接続する機能を持つ機器には、必ずMACアドレスが設定されています。 このアドレスは、機器のネットワークインターフェースにあらかじめ組み込まれており、世界中で一意に定められています。MACアドレスは、48ビットの数字で構成されており、通常は「00-11-22-33-44-55」のように、16進数とハイフンを用いて表記されます。MACアドレスは、ネットワーク上の機器を識別するために重要な役割を果たします。 例えば、家庭内の無線LANルーターは、接続を許可する機器をMACアドレスで指定することができます。 また、インターネットサービスプロバイダは、MACアドレスを用いて利用者を特定することもあります。MACアドレスは機器の住所のようなものであり、ネットワーク上での通信をスムーズに行うために欠かせないものです。
サイバー犯罪

サイバー犯罪の温床:BreachForumsの終焉

インターネットの広がりは、私たちに便利な生活をもたらすと同時に、新たな犯罪の温床を生み出す結果にもなりました。犯罪者たちは、人目の届きにくいインターネットの闇に集まり、互いに情報を交換したり、違法な取引を行ったりするようになりました。こうした犯罪者の隠れ家とも呼べる場所が、「犯罪フォーラム」です。犯罪フォーラムは、特定の人しかアクセスできないように、複雑な仕組みを使って運営されています。彼らは、追跡を逃れるために、特殊なソフトウェアや隠されたネットワークを駆使しており、警察の捜査の手も容易には及びません。 こうした犯罪フォーラムの中でも、特に悪名高いものが「BreachForums」です。BreachForumsは、サイバー犯罪の世界において、巨大な影響力を持つ存在として知られていました。BreachForumsは、膨大な数の犯罪者たちが集まる巨大なマーケットのようなものでした。ここでは、盗み出した個人情報やクレジットカード情報、企業の機密情報などが、驚くほど堂々と売買されていました。さらに、サイバー攻撃を請け負うハッカーや、マルウェアと呼ばれるコンピュータウイルスを開発する技術者なども活動しており、犯罪の温床となっていました。
マルウェア

見えない脅威:リモートアクセス型トロイの木馬

- 静かなる侵入者皆さんの大切なコンピュータに、まるで忍者のように静かに侵入し、大切な情報を盗み出す悪意のあるプログラムが存在することをご存知でしょうか。それが「リモートアクセス型トロイの木馬」、略して「RAT」と呼ばれるものです。RATは、一見安全そうなメールに添付されたファイルや、巧妙に偽装されたウェブサイトのリンクなどを介して、皆さんのコンピュータに侵入しようとします。まるで獲物を狙うハンターのように、あの手この手で私たちを騙し、その侵入経路は実に巧妙です。そして、一度RATがコンピュータに侵入してしまうと、まるで姿を消した忍者のごとく、その存在を隠してしまいます。セキュリティソフトでスキャンしても、なかなか見つからないように巧妙に隠れているのです。そして、密かに活動を続けながら、外部の攻撃者との間に秘密の通信路を築きます。まるでスパイが情報を本部に送るように、この見えない通信路を通じて、皆さんのコンピュータに保存された個人情報やパスワード、重要なファイルなどが、気づかぬうちに盗み見られてしまうのです。RATは、その隠密性の高さから、発見が非常に困難です。知らないうちに大切な情報が盗まれないように、怪しいメールの添付ファイルを開いたり、不審なウェブサイトにアクセスしたりしないよう、十分に注意することが重要です。
データ保護

安全なデータ消去:サニタイジングとは?

- データ消去の重要性現代社会において、データは極めて重要な資産となっています。個人情報から企業秘密、顧客情報まで、様々なデータがパソコンやスマートフォン、タブレットといった電子機器に保存されています。これらの機器は、私たちの生活に欠かせないものとなっていますが、買い替えや故障による廃棄など、手放さなければならない時が必ず訪れます。このような時、機器に保存されたデータをそのままにしておくことは大変危険です。悪意のある第三者に機器を不正に入手され、保存されていたデータを読み取られてしまう可能性があるからです。個人情報が漏えれば、なりすまし被害や詐欺などに悪用されるかもしれません。また、企業秘密が盗まれれば、競争相手に出し抜かれ、大きな損失を被る可能性もあります。このような事態を防ぐためには、不要になったデータは適切に消去することが非常に重要です。単にファイルを削除しただけでは、データ自体は機器内に残っており、復元ソフトなどを用いることで簡単に復元されてしまう可能性があります。そのため、データを完全に消去するためには、専用のソフトウェアを使用するなどの対策が必要です。データ消去は、情報セキュリティにおける基本中の基本と言えるでしょう。電子機器を手放す際には、必ずデータ消去を行い、大切な情報が漏洩しないよう、しっかりと対策を行いましょう。
認証

デジタル文書の信頼性を守る:MACとその重要性

- メッセージ認証符号(MAC)とは インターネットやコンピュータネットワークを通じて、私たちは日々膨大な量のデジタルデータを送受信しています。メール、オンラインショッピング、オンラインバンキングなど、その内容は多岐に渡り、私たちの生活に欠かせないものとなっています。しかし、便利な反面、これらのデータは、送信中に第三者によってこっそり盗み見られたり、改ざんされたりする危険性も孕んでいます。 こうした脅威からデジタルデータを守るための技術の一つが、メッセージ認証符号(MAC)です。 MACは、送信するデータの内容に基づいて生成される短い情報で、デジタルデータに「電子署名」のような役割を果たします。 データを受け取った側は、送信者と同じ方法でMACを計算し、送られてきたMACと比較します。もし、二つのMACが一致すれば、データが送信中に改ざんされていないこと、そして正しい送信者から送られてきたことが保証されます。 MACは、私たちの知らないところで、デジタルデータの安全性を支える重要な役割を担っているのです。例えば、オンラインショッピングでクレジットカード情報を入力する際、これらの情報はMACによって保護され、安全に送信されます。 このように、MACは私たちのデジタルライフの安全を守る上で欠かせない技術と言えるでしょう。
セキュリティ強化

脅威インテリジェンスで高度化するサイバー攻撃から身を守る

- 脅威インテリジェンスとは 日々巧妙化するサイバー攻撃の脅威から組織を守るためには、最新の攻撃動向や手法を把握し、先手を打って対策を講じることが重要です。こうした「敵を知る」ための情報を提供するのが脅威インテリジェンスです。 脅威インテリジェンスとは、サイバーセキュリティの専門家が分析・整理した、企業や組織にとって有益なセキュリティ情報を指します。具体的には、発生しているサイバー攻撃の傾向や、攻撃者が用いる巧妙な手法、新たに発見されたシステムの脆弱性に関する情報などが、収集・分析され、わかりやすくまとめられています。これは、いわばセキュリティ対策の「生きた情報源」といえます。過去の攻撃事例から学ぶだけでなく、最新の脅威情報を常に把握することで、より的確かつ効果的な対策を立てることが可能となります。 脅威インテリジェンスは、具体的な対策に落とし込む際に、その組織の規模や業種、保有するシステムによって、必要な情報が異なります。そのため、闇雲に情報を集めるのではなく、自組織にとって本当に必要な情報を取捨選択することが重要です。
マルウェア

進化するサイバー攻撃:Brute Ratelとは?

- 攻撃ツールの実態 インターネット上では、日々新たな情報技術が生み出されると同時に、その裏側では様々な攻撃手法が編み出され、その巧妙化が進んでいます。企業や組織、そして個人にとっても、常に最新の脅威に関する情報を取得し、自身の情報セキュリティ対策を見直していくことが重要です。今回は、近年、その危険性から特に注目を集めている攻撃ツールである「Brute Ratel」について詳しく解説していきます。 「Brute Ratel」は、標的のコンピュータに侵入し、そのシステムを不正に操作することを目的とした悪質なソフトウェアです。従来の攻撃ツールと比較して、検知が難しく、高度な技術を持つ攻撃者によって使用されるケースが多いという特徴があります。具体的には、セキュリティソフトによる検知を回避する機能や、攻撃の痕跡を隠蔽する機能などが搭載されています。 「Brute Ratel」は、攻撃者が遠隔から標的のコンピュータを自由に操作することを可能にするため、機密情報の窃取や、システムの破壊、さらには、他のコンピュータへの攻撃の踏み台として悪用される危険性があります。近年では、この「Brute Ratel」を用いたと見られるサイバー攻撃の報告事例が増加しており、世界中で大きな脅威となっています。
セキュリティ強化

安心安全なデジタル社会を目指して:サイバー防犯ボランティアの役割

近年、インターネットは私たちの生活に欠かせないものとなり、情報発信や買い物など、あらゆる場面で活用されています。その利便性の高まりは、私たちの生活をより豊かに、そして快適なものへと変化させました。 しかし、便利なツールである一方、インターネットには危険も潜んでいます。インターネットを利用した犯罪やトラブルは後を絶たず、誰もが被害者になりうるという現実があります。悪意のある第三者によって個人情報が盗まれたり、身に覚えのない請求をされたり、ウイルスに感染して大切なデータが失われたりする可能性も、決してゼロではありません。 このような状況において、私たち一人ひとりが情報セキュリティに対する意識を高め、適切な対策を講じることが重要です。自分の身は自分で守るという心構えを持ち、安全なインターネット利用を心がけましょう。
脆弱性

Webサイト運営者のためのセキュリティ対策:リモートファイルインクルードを防ぐ

- リモートファイルインクルードとは リモートファイルインクルード(RFI)は、ウェブサイトを不正に操作するサイバー攻撃の一種です。ウェブサイトの多くは、表示を効率化したり、機能を追加したりするために、外部のファイルを読み込む機能を持っています。RFI攻撃では、攻撃者はこの機能を悪用し、本来読み込まれるべきではない悪意のあるプログラムコードを含むファイルを、ウェブサイトに読み込ませます。 ウェブサイトがこの悪意のあるコードを実行してしまうと、攻撃者はウェブサイトを乗っ取ったり、機密情報にアクセスしたりすることが可能になります。具体的には、ウェブサイトの管理者権限を奪い取り、ウェブサイトの内容を改ざんしたり、閲覧者に偽の情報を見せたりするかもしれません。また、ウェブサイトにアクセスしてきた利用者の個人情報やクレジットカード情報などを盗み出すことも考えられます。 RFI攻撃からウェブサイトを守るためには、外部から読み込むファイルに対する適切なチェックが重要になります。具体的には、読み込むファイルの場所を限定したり、ファイルの内容をチェックしたりする対策があります。また、ウェブサイトのソフトウェアを常に最新の状態に保つことも、セキュリティ対策として重要です。
ネットワーク

ネットワーク機器を識別するMACアドレスとは?

- MACアドレスの基礎 MACアドレスとは、ネットワークに接続されている機器一つひとつに割り当てられた、固有の識別番号のことです。 身近なものでは、スマートフォンやパソコン、プリンターなど、インターネットや会社のネットワークに接続する機器には、すべてMACアドレスが割り振られています。 例えるなら、私たちの住んでいる世界の住所のようなものです。 住所は世界で一つしかなく、その住所を見れば誰の家なのかが一目でわかります。MACアドレスも同じように、その機器が世界で唯一のものであることを示しています。 MACアドレスは、機器の中にあるネットワークインターフェースカード(NIC)と呼ばれる部品に物理的に記録されています。 ネットワークインターフェースカードは、機器をネットワークに接続するための部品で、MACアドレスはこの部品を作るときに書き込まれます。 MACアドレスは世界中で一意であることが保証されており、同じMACアドレスを持つ機器は二つと存在しません。 そのため、MACアドレスはネットワーク上で機器を識別するために非常に重要な役割を果たしています。
セキュリティ強化

Googleの脅威分析チームTAG:サイバー攻撃から身を守る

- サイバー攻撃の脅威 -# サイバー攻撃の脅威 インターネットは、今や私たちの生活にとって電気やガスと同じくらい欠かせないものとなってきました。買い物や友人とのコミュニケーション、仕事など、ありとあらゆる場面でインターネットが利用されています。しかし、この便利なインターネットの裏側には、サイバー攻撃という目に見えない脅威が潜んでいることを忘れてはなりません。 サイバー攻撃は、個人や企業の重要な情報や資産を狙って、日々進化を続けています。かつては一部のハッカーによる愉快犯的な側面もありましたが、近年では金銭を目的とした、より組織化された巧妙な攻撃が増加しています。あなたの個人情報やクレジットカード情報、大切な写真や動画なども、サイバー攻撃によって簡単に盗み出され、悪用される可能性があるのです。 もはや他人事ではありません。インターネットを利用する以上、誰もがサイバー攻撃の被害者になり得るという危機感を持ち、セキュリティ対策を意識することが重要です。
マルウェア

Webブラウザの幽霊「BrowserGhost」にご用心

インターネットを閲覧する際に欠かせないウェブブラウザですが、その利便性の裏には、目に見えない脅威が潜んでいることがあります。近年、セキュリティ関係者の間で「ブラウザゴースト」と呼ばれるツールが注目を集めています。これは、ウェブブラウザを標的にした悪意のある攻撃ツールのひとつで、利用者の重要な情報を盗み出すために作られました。 ウェブブラウザは、インターネットへの入り口となる重要な役割を担っており、電子メールの送受信、ネットショッピング、オンラインバンキングなど、様々なサービスを利用する際に欠かせないツールとなっています。しかし、その一方で、ウェブブラウザは攻撃者にとっても格好の標的となっています。ブラウザゴーストのような攻撃ツールは、ウェブブラウザの脆弱性やセキュリティの隙を突いて、利用者のコンピュータに侵入しようとします。 ブラウザゴーストは、利用者が気づかないうちに、パスワードやクレジットカード情報、個人情報などを盗み出す可能性があります。また、攻撃者が利用者のコンピュータを乗っ取り、遠隔操作するといった危険性も孕んでいます。このような攻撃から身を守るためには、ウェブブラウザやOS、ソフトウェアを常に最新の状態に保つことが重要です。さらに、信頼できるセキュリティソフトを導入し、怪しいウェブサイトへのアクセスを避けるなど、日頃からセキュリティ対策を意識することが大切です。