ネットセキュリティ研究家

セキュリティ強化

ビジネスの信頼を築く情報セキュリティ規格 ISO27001

- 情報セキュリティの重要性が高まっている背景 現代社会において、企業活動は情報システムに頼るところが非常に大きくなっています。顧客情報や企業秘密といった、事業活動に欠かせない重要な情報資産を適切に保護することは、企業が存続していくために避けては通れない重要な課題となっています。 もしも情報漏えいやサイバー攻撃といったセキュリティに関する問題が発生してしまうと、企業の信頼は失墜し、経済的な損失を被り、事業の継続が困難になるなど、企業にとって深刻な影響をもたらす可能性があります。顧客からの信頼を失うことは、その後の企業活動に大きな支障をきたすだけでなく、企業のブランドイメージを大きく損ない、回復までに長い時間を要することにもなりかねません。また、経済的な損失は、直接的な金銭的な損害だけでなく、セキュリティ対策の強化や訴訟対応などの費用、さらには機会損失といった、広範囲にわたる可能性があります。 このような事態を避けるため、企業は自社の情報資産をあらゆる脅威から守り、顧客や取引先からの信頼を維持し続けるために、強固な情報セキュリティ対策を講じることが必要不可欠となっています。情報セキュリティ対策は、もはや一部の専門家だけの問題ではなく、企業全体で取り組むべき重要な経営課題と言えるでしょう。
サイバー犯罪

知らぬ間に乗っ取られる危険性:プロセス・インジェクションとは?

- プロセス・インジェクションの概要プロセス・インジェクションは、サイバー攻撃者が悪意のある活動を隠蔽するために用いる、巧妙で危険な技術です。これは、実行中の他のプログラムに、悪意のあるコードを「注入」することを意味します。攻撃者は、まず脆弱性を持つアプリケーションやシステムプロセスなどを標的にします。そして、そのプロセスにコードを挿入し、あたかも正規のプログラムの一部として動作するように見せかけます。この手法は、攻撃者にとって多くの利点があります。まず、悪意のあるコードが正規のプロセスのメモリ空間内で実行されるため、セキュリティソフトによる検出が困難になります。また、正規のプロセスの権限を引き継いで実行されるため、システムへのアクセスを拡大したり、重要な情報を窃取したりすることが可能になります。プロセス・インジェクションは、さまざまな方法で行われます。一般的な手法としては、DLLインジェクション、スレッドインジェクション、フックインジェクションなどが挙げられます。DLLインジェクションは、悪意のあるDLLファイルを正規のプロセスに読み込ませる手法です。スレッドインジェクションは、悪意のあるコードを含む新しいスレッドを正規のプロセスに作成する手法です。フックインジェクションは、正規のプロセスの動作を監視し、特定のイベントが発生した際に悪意のあるコードを実行する手法です。プロセス・インジェクションは、高度な技術を必要とする攻撃手法ですが、その影響力は大きく、検出も困難であるため、注意が必要です。
マルウェア

身を守れ!見えない脅威、クリップボードハイジャッカー

インターネットは、私たちの生活に欠かせないものとなり、日々膨大な量の情報をデジタルでやり取りするようになりました。その中で、コピー&ペーストは、誰もが日常的に使う便利な機能です。 しかし、この便利な機能の裏には、目に見えない脅威が潜んでいます。それが、「クリップボードハイジャッカー」と呼ばれる悪意のあるプログラムです。 クリップボードハイジャッカーは、皆さんが普段何気なく行っているコピー&ペーストの動作に便乗し、重要な情報を盗み取ったり、改ざんしたりします。例えば、インターネットバンキングで口座番号をコピーしたとします。その直後に、クリップボードハイジャッカーによって口座番号が偽の番号に置き換えられていたら…気が付かないまま送金ボタンを押してしまったら…。考えただけでも恐ろしいことです。 では、どのように対策すれば良いのでしょうか?残念ながら、この脅威を完全に防ぐことは難しいのが現状です。しかし、危険性を意識し、いくつかの対策を講じることで、被害に遭うリスクを減らすことができます。 具体的には、セキュリティソフトを導入し、常に最新の状態に保つこと、怪しいウェブサイトへのアクセスを避けること、そして、安易にコピー&ペーストをしないなど、日頃から情報セキュリティに対する意識を高めることが重要です。
ネットワーク

セキュリティ対策の基礎: プロキシサーバーとは?

- プロキシサーバーの役割 インターネットを閲覧したり、オンラインサービスを利用したりする際、私たちのコンピューターは直接目的のサーバーとデータのやり取りをしているように思えますが、実際には間に立ってくれる存在がいることがあります。それがプロキシサーバーです。 プロキシサーバーは、社内ネットワークと広大なインターネットの世界の間に設置され、いわば橋渡し役のような役割を担います。私たちがインターネット上の情報にアクセスしたいとき、プロキシサーバーが私たちに代わって目的のサーバーに接続し、情報を取得してくれます。そして、その情報を私たちのパソコンに届けてくれるのです。 この仕組みによって、外部から見ると、実際にインターネットにアクセスしているのは、私たちのパソコンではなくプロキシサーバーということになります。つまり、私たちのパソコンはプロキシサーバーの陰に隠れて直接インターネットに姿をさらすことがないため、外部からの攻撃リスクを減らすことができるのです。 さらに、プロキシサーバーは、アクセスするウェブサイトやダウンロードするデータの内容をチェックし、危険なものをブロックする機能を持つこともあります。これも、セキュリティリスクを軽減するための重要な役割と言えるでしょう。
プライバシー

忘れられた政府の野望:クリッパーチップ

- 政府による暗号通信への介入1990年代、クリントン政権下において、クリッパーチップと呼ばれる技術が提案され、大きな議論を巻き起こしました。これは、コンピュータなどに搭載することで、音声やデータのやり取りを暗号化できる技術でした。しかし、この技術には、ある特定の条件下において、政府機関が暗号化された通信内容にアクセスできる仕組みが組み込まれていたのです。クリッパーチップ導入の背景には、犯罪捜査やテロ対策において、暗号化された通信が障害となるケースが増加しているという政府側の懸念がありました。従来の捜査手法では、暗号化された通信内容の解読に膨大な時間と労力を要し、犯罪の未然防止や迅速な事件解決を妨げる要因となっていたのです。しかし、クリッパーチップ導入に対しては、プライバシーの侵害という観点から、多くの反対意見が寄せられました。政府機関が個人の通信記録に自由にアクセスできるようになれば、国民のプライバシーが脅かされ、監視社会につながるという懸念が広がったのです。結局、クリッパーチップ導入は実現には至りませんでした。しかし、この議論は、安全保障とプライバシーのバランスという、現代社会においても重要な課題を私たちに突きつけています。技術の進歩が著しい現代社会において、政府による暗号通信への介入は、今後も議論され続けるテーマと言えるでしょう。
サイバー犯罪

サイバー攻撃部隊Sandworm:その脅威と対策

- Sandworm国家の支援を受けた高度なサイバー攻撃部隊Sandwormは、別名VoodooBearとも呼ばれ、ロシア軍参謀本部情報総局(GRU)の指揮下にあるとされているハッカー集団です。彼らは高度な技術と潤沢な資金力を背景に、世界中で悪意のあるサイバー攻撃を仕掛けています。その標的は多岐にわたっており、政府機関や重要な社会インフラ、民間企業など、国家の安全保障や経済に深刻な影響を与える可能性のある組織やシステムが狙われています。Sandwormの特徴は、その高度な技術力と執拗な攻撃にあります。彼らは、標的に侵入するために独自に開発したマルウェアや脆弱性を悪用します。また、目的を達成するために、時には数ヶ月、あるいは数年にわたって執拗に攻撃を続けることもあります。Sandwormによる攻撃は、これまでに世界中で確認されており、その目的は情報収集や妨害活動、さらには社会混乱の誘発など様々です。例えば、2015年にはウクライナの電力網を攻撃し、大規模な停電を引き起こしました。また、2018年には平昌オリンピックの開会式を妨害しようと試みたとされています。Sandwormの活動は、国家が支援するサイバー攻撃の脅威が現実のものとなっていることを示す明確な証拠です。このような高度な攻撃から身を守るためには、政府機関や企業は、常に最新のセキュリティ対策を講じることが重要です。そして、常に最新の脅威情報を入手し、組織全体でセキュリティ意識を高める必要があります。
ネットワーク

セキュリティ対策の基礎:プロービングとは?

- プロービングの概要プロービングとは、まるで医師が患者の状態を調べるように、コンピュータネットワークの情報を収集する行為です。これは、セキュリティの弱点や設定の誤りを見つけるために行われます。セキュリティ専門家がプロービングを行う場合は、あたかも建物の警備をチェックするようなものです。侵入経路がないか、ドアや窓に鍵がかかっているかを入念に調べ、問題があればすぐに対応します。しかし、悪意を持った攻撃者もプロービングを行います。彼らは、まるで泥棒が下見をするように、ネットワークの構造や弱点を把握しようとします。そして、その情報を元に、攻撃を仕掛けてきます。プロービングは、様々な方法で行われます。例えば、特定のポートへの接続を試みたり、情報を要求したりします。また、わざと不正なデータを送信して、システムの反応を伺うこともあります。プロービングは、セキュリティ対策において重要な役割を果たします。しかし、悪用される可能性もあるため、注意が必要です。ネットワーク管理者は、プロービングへの対策を講じ、攻撃からシステムを守ることが重要です。
マルウェア

仮想通貨も盗まれる!?コピペの危険性

最近は、インターネットが広く使われるようになり、たくさんの情報を簡単に複製して利用できるようになりました。ウェブサイトの住所やメールアドレス、秘密の言葉など、様々な情報を手軽にコピーして貼り付けることができるので、とても便利になりました。しかし、その一方で、危険も潜んでいます。悪意のあるプログラムを仕込んだ情報をうっかりコピーしてしまうと、パソコンやスマホがウイルスに感染してしまうことがあるのです。 例えば、ウェブサイトやメールで、お得な情報やクーポンがあると偽って、怪しいリンクを貼り付けていることがあります。そのリンクを何も考えずにクリックして、表示された情報をコピーしてしまうと、悪意のあるプログラムが仕込まれているかもしれません。その結果、パソコンやスマホがウイルスに感染し、個人情報が盗まれたり、他の機器にウイルスを拡散させてしまう可能性があります。 このような危険から身を守るためには、情報の発信元を確認することが大切です。信頼できる企業や機関のウェブサイトや公式アカウントからの情報かどうかを確認しましょう。また、少しでも不審な点があれば、安易にコピー&ペーストをせず、情報源を確認したり、検索サイトで安全性を確認するなど、慎重に行動することが重要です。
サイバー犯罪

SaltySpider: 国家の影に潜むサイバー脅威

インターネットの世界では、日々新しい危険が生まれており、その脅威は増すばかりです。中でも「APT(高度持続的脅威)」と呼ばれる集団は、高度な技術と組織力を武器に、特定の標的にしつこく攻撃を仕掛けてくるため、特に警戒が必要です。今回は、長年にわたり影で活動するAPTの一つ、「SaltySpider」について解説します。 SaltySpiderは、その名の通り、まるで蜘蛛のように巧妙な手口で情報を盗み出す集団です。彼らは、標的とする組織のシステムに侵入するために、あの手この手を使い、時には標的となる組織の取引先や関係者を装って近づいてきます。そして、侵入に成功すると、長期間にわたってシステム内に潜伏し、機密情報や重要なデータを盗み続けるのです。 SaltySpiderの恐ろしい点は、その正体がほとんど明らかになっていないことです。どこを拠点とし、どのような目的で活動しているのか、詳しいことは分かっていません。セキュリティ専門家の間では、国家の支援を受けた組織なのではないかと噂されていますが、確証はありません。はっきりしているのは、彼らが高度な技術と豊富な資金力を持つ、危険な集団であるということです。
マルウェア

猛威を振ぶるランサムウェア IceFire:企業と個人のための防御策

- ランサムウェア IceFire とはIceFireは、2022年3月頃から世界中で猛威を振るっている、コンピュータウイルスの一種です。このウイルスは、感染したコンピュータ上のファイルに鍵をかけてしまい、ファイルを開いたり、使用したりすることをできなくしてしまいます。そして、その鍵を解除する代わりに、金銭を要求してきます。IceFireは、当初Windowsを搭載したコンピュータを狙った攻撃がほとんどでしたが、最近では、Linuxを搭載したコンピュータにも感染することが確認されており、その脅威は拡大しています。企業が業務で使用するコンピュータだけでなく、個人が所有するコンピュータも標的となるため、注意が必要です。では、一体どのようにして、このIceFireに感染してしまうのでしょうか?その経路は実に様々です。例えば、身に覚えのないメールに添付されたファイルを開いてしまった場合や、安全性が確認されていないウェブサイトを閲覧した際に、ウイルスが侵入してしまうことがあります。また、コンピュータにインストールされているソフトウェアの脆弱性を突いて、IceFireが侵入してくるケースもあります。IceFireからコンピュータを守るためには、日ごろからの対策が重要です。不審なメールに添付されたファイルは開かない、信頼できるセキュリティソフトを導入する、こまめにソフトウェアの更新を行うなど、基本的な対策を徹底することが大切です。万が一、IceFireに感染してしまった場合は、速やかに専門機関に相談しましょう。
サイバー犯罪

見えない脅威:クリック詐欺の手口と対策

インターネット上で目にする広告の中には、表示されるだけでなく、クリックされることで収益が発生する仕組みのものがあります。これがクリック報酬型広告と呼ばれるものです。ウェブサイトやブログを運営する人にとって、広告収入は貴重な収入源の一つとなり得ますが、クリック報酬型広告はその仕組みから、より多くのクリックを集めることが、より多くの収入を得ることに直結します。クリックされる回数が多いほど、広告主からウェブサイト運営者に支払われる報酬も増加するためです。 クリック報酬型広告は、ユーザーが広告をクリックすることで、広告主のウェブサイトや商品ページへと誘導することを目的としています。そのため、ウェブサイト運営者は、より多くのユーザーの目に留まり、クリックしたくなるような魅力的な広告を掲載する必要があります。例えば、ウェブサイトの内容と関連性の高い広告を選んだり、ユーザーの興味を引くようなデザインやキャッチコピーを工夫したりするなど、様々な工夫が凝らされています。 クリック報酬型広告は、ユーザーが広告に興味を持ち、クリックすることで初めて収益が発生する仕組みであるため、広告の質や関連性が問われます。そのため、ウェブサイト運営者は、ユーザーにとって有益な情報を掲載し、質の高いウェブサイトを構築することで、広告の効果を高める努力が求められます。
セキュリティ強化

セキュリティ対策の鍵! プレイブックのススメ

昨今、企業にとって、情報漏えいやシステム障害といったセキュリティに関する問題への対策は、事業の継続を左右するほど重要なものとなっています。こうした、もしもの時に備えるための有効な手段の一つとして、「プレイブック」と呼ばれるものが注目されています。 プレイブックとは、緊急事態発生時の対応手順を、分かりやすくまとめたマニュアルのようなものです。火災時の避難経路図のように、いざという時に、誰が、何を、どのように行うべきかを明確に示すものです。 プレイブックには、例えば、情報漏えいが発生した場合の連絡経路、関係機関への報告手順、被害状況の確認方法、さらには、記者会見など広報対応に関する内容まで、具体的に記載されます。このように、あらかじめ対応方針や手順を定めておくことで、たとえ緊急事態に直面しても、冷静さを失わず、適切な行動をとることができるのです。 プレイブックを整備することで得られるメリットは、迅速な初動対応だけではありません。日頃から訓練を行うことで、担当者間で状況認識を共有し、連携を強化することもできます。また、定期的に見直すことで、常に最新の脅威や対応策を反映した、実践的なものへと改善していくことができます。 セキュリティ対策は、もはや一部の専門家だけの課題ではありません。企業全体で取り組むべき重要な経営課題の一つとして、プレイブックの整備を進め、緊急事態発生時の被害を最小限に抑える体制を構築していくことが重要です。
ネットワーク

セキュリティの守護神:SWGとは?

現代のビジネスにおいて、インターネットは必要不可欠な存在となっています。受発注や情報収集など、業務の多くがインターネットを通じて行われています。しかし、その利便性の裏には、ウイルス感染やフィッシング詐欺といった様々な脅威が潜んでいることも事実です。こうした脅威から組織を守るためには、インターネットと組織内のネットワークの境界で適切なセキュリティ対策を講じることが重要になります。この重要な役割を担うのが、SWG(セキュアウェブゲートウェイ)です。 SWGは、組織内ネットワークとインターネットの間に設置され、すべてのインターネットへのアクセスを監視し、脅威から組織を守ります。 具体的には、不正なウェブサイトへのアクセスを遮断したり、悪意のあるソフトウェアのダウンロードを防いだりします。また、フィッシングメールの検知や、従業員による不用意な情報漏洩の防止なども行います。 SWGは、いわば組織のインターネットの玄関口を守る門番のような存在と言えるでしょう。 インターネットの脅威は日々進化しており、その手口も巧妙化しています。組織は、SWGのような最新のセキュリティ対策を導入することで、これらの脅威から大切な情報資産を守り、安全なビジネス活動を実現していく必要があると言えるでしょう。
サイバー犯罪

見えぬ罠「クリックジャッキング」にご用心

インターネットは私たちの生活を便利で豊かなものにしてくれる一方で、その利便性の影に巧妙な罠が潜んでいることを忘れてはなりません。今回は、まるで忍び寄る影のように、ユーザーを危険に陥れる「クリックジャッキング」という攻撃について解説します。 クリックジャッキングは、Webページ上に透明なレイヤーを重ねるなどして、ユーザーのクリックを意図的に別の場所へ誘導する攻撃手法です。例えば、一見すると無害なボタンやリンクのように見せかけて、実際には悪意のあるプログラムを実行させるリンクに誘導するといったことが行われます。 ユーザーは自分がクリックしたものが本当は何だったのかを認識できないまま、個人情報やクレジットカード情報などを盗み取られたり、知らない間に悪質なサイトに登録させられたりする可能性があります。 クリックジャッキングは、その手法の巧妙さから、セキュリティ対策ソフトでも検知が難しい場合があります。そのため、ユーザー自身がこの攻撃の存在を認識し、怪しいサイトやリンクは安易にクリックしないという自己防衛の意識を持つことが重要になります。
その他

Webブラウザの安全な使い方:プラグインの危険性

- プラグインとはインターネットを閲覧する際に使用するソフト、ウェブブラウザ。日々の生活に欠かせないものとなっていますが、実は、もっと便利に活用できることをご存知ですか?その秘密が、「プラグイン」です。プラグインとは、ウェブブラウザの機能を拡張するための追加プログラムのことです。例えば、ウェブサイトで動画を視聴する際に、スムーズな再生を可能にするプラグインや、普段目にしない特殊なファイルを開けるようにするプラグインなど、様々な種類が存在します。プラグインを導入することで、ウェブブラウザでできることが格段に広がり、より快適なインターネット体験が可能になります。しかし、便利な反面、注意すべき点もあります。それは、セキュリティ上のリスクです。悪意のあるプラグインをインストールしてしまうと、パソコンにウイルスが侵入したり、個人情報が盗まれたりする危険性があります。そのため、プラグインは信頼できる提供元から入手し、公式のものを選ぶように心がけることが重要です。また、使用していないプラグインは、無効化または削除しておくことも、セキュリティ対策として有効です。
セキュリティ強化

事業継続の要!IT-BCPで企業を守る

- IT-BCPとは IT-BCPとは、企業が地震や洪水などの災害や、事故といった予期せぬ問題に直面した場合でも、事業全体に大きな影響を与えることなく、重要な業務を滞りなく継続、または速やかに復旧できるようにするための計画です。これは、事業継続計画(BCP)と呼ばれる計画の中でも、特に情報技術(IT)システムに重点を置いた計画です。 現代社会では、企業活動はコンピュータやネットワークなどのITシステムに大きく依存しており、これらのシステムが安定して稼働することは、企業が事業を継続していく上で欠かせない要素となっています。IT-BCPは、企業が自然災害や悪意のある攻撃、システムの故障、感染症の流行など、あらゆるリスクに備え、事業への影響を可能な限り抑えるために策定されます。 具体的には、重要な業務を特定し、それらの業務に必要なシステムやデータ、担当者などを洗い出し、リスク発生時の対応手順をあらかじめ決めておくことで、迅速な復旧体制を整えます。また、データのバックアップや代替システムの確保などの予防措置も重要な要素となります。IT-BCPを適切に策定し、運用することで、企業は予期せぬ事態に直面した場合でも、顧客や取引先からの信頼を守り、事業の安定的な成長を維持することができます。
マルウェア

潜む脅威:SUBMARINEバックドアとその対策

- 巧妙化するサイバー攻撃 近年、インターネットやコンピュータ技術の急速な発展に伴い、私たちの生活はより便利で豊かなものになりました。しかし、その一方で、悪意を持った攻撃者によるサイバー攻撃の脅威も増大し、手口は巧妙化しています。企業が長年かけて築き上げてきた重要な情報や顧客データが危険にさらされるだけでなく、個人のプライバシーや金銭が被害を受けるケースも後を絶ちません。 かつては、セキュリティの専門知識を持つ一部の攻撃者によって、コンピュータウイルスを使った攻撃や、システムの脆弱性を突いた不正アクセスなどが主流でした。しかし、今日では攻撃ツールがインターネット上で簡単に入手できるようになり、専門知識が無くても大規模な攻撃が可能になっています。 さらに、従来のセキュリティ対策ソフトでは検知できない、巧妙に偽装したフィッシング詐欺や、人間の心理的な隙を突くソーシャルエンジニアリングの手法を使った攻撃も増加しています。 このような状況下では、企業や組織、そして個人一人ひとりが、セキュリティに対する意識を高め、最新の情報や対策方法を常に学習していくことが重要です。最新のセキュリティソフトを導入するだけでなく、従業員へのセキュリティ教育や、定期的なシステムの脆弱性診断など、多層的な対策を講じることが、サイバー攻撃から大切な情報資産を守るために必要不可欠です。
データ保護

データ消去の強力な手法:クリアリング

- クリアリングとはクリアリングは、パソコンやスマートフォンといったデジタル機器から情報を消去する方法の1つで、情報を復元困難にする効果的な手段です。ハードディスクやSSDなどに保存されたデータは、単に削除しただけでは痕跡が残ってしまい、復元ソフトなどを利用することで再び読み取られてしまう可能性があります。クリアリングは、こうしたデータの残存リスクを最小限に抑ぐための技術です。クリアリングでは、データを削除する代わりに、特殊なパターンで上書きを行います。具体的には、データ領域全体に「0」を書き込む方法や、ランダムな数字を繰り返し上書きする方法などが一般的です。これらの処理によって元のデータは上書きされ、復元は非常に困難になります。クリアリングは、売却や譲渡など、第三者にデジタル機器を手放す際に特に重要です。不用意に機器を手放してしまうと、個人情報や機密情報の漏洩に繋がる可能性があります。クリアリングを実施することで、そうしたリスクを低減し、安心して機器を手放すことができます。ただし、クリアリングは万能なわけではありません。高度な技術を用いれば、復元できる可能性もわずかながら残ります。そのため、機密性の高い情報を扱う場合は、クリアリングだけでなく、物理的な破壊など、より確実な方法を検討する必要があるでしょう。
プライバシー

プライバシーマークで安心を!その意味と重要性

- プライバシーマークとは プライバシーマーク(Pマーク)は、企業や団体が個人情報を適切に取り扱っていることを証明するマークです。個人情報保護の重要性が高まる中、企業が顧客の信頼を得るために重要な役割を担っています。 プライバシーマークは、第三者機関である一般財団法人日本情報経済社会推進協会(JIPDEC)が審査を行い、基準を満たしていると認められた事業者だけに付与されます。 この審査では、個人情報保護法に基づいた適切な保護措置がとられているかどうかが厳しくチェックされます。具体的には、個人情報の取得、利用、保管、提供、廃棄といった一連の流れにおいて、適切なルールや体制が整っているかどうか、また、従業員への教育や訓練が適切に行われているかどうかなどが評価されます。 プライバシーマークを取得した企業は、個人情報を適切に管理する体制が整っていると認められるため、顧客からの信頼感が高まります。また、企業自身にとっても、個人情報保護に関するリスクを低減できるというメリットがあります。 プライバシーマークは、更新制となっており、取得後も定期的な監査を受ける必要があります。これは、常に最新のセキュリティ対策を講じ、個人情報保護の取り組みを継続的に改善していくために重要な仕組みです。
セキュリティ強化

STRIDEモデルで徹底解説! セキュリティ脅威への備え

- 脅威モデリングとは -# 脅威モデリングとは 脅威モデリングとは、開発中のシステムやアプリケーションにとって、どのような脅威が存在するのかを洗い出すプロセスです。私たちは、新しく家やビルを建てる際に、地震や火災など、どのような危険が考えられるかを事前に検討し、対策を施します。これと同様に、システム開発においても、運用開始後にセキュリティ事故に遭わないよう、設計段階から潜在的な脅威を想定しておくことが重要になります。 具体的には、システムの設計図やデータの流れを詳細に分析し、攻撃者が侵入可能な経路や、重要な情報が保存されている場所を特定します。そして、現実的に起こりうる攻撃シナリオを複数想定し、それぞれのシナリオにおけるシステムの脆弱性を洗い出していきます。 このプロセスを通じて、開発者は潜在的なセキュリティ上の問題点を早期に発見し、対策を講じることができます。例えば、重要な情報へのアクセス制限を強化したり、攻撃を受けやすい箇所を監視対象にするなど、具体的な対策を講じることで、システムの安全性を高めることが可能になります。 このように、脅威モデリングは、開発後の手戻りを減らし、より安全なシステムを構築するために非常に有効な手段といえます。
セキュリティ強化

企業を守る!情報セキュリティの国際標準規格、ISO27001とは?

- 情報セキュリティの重要性 現代社会において、企業にとって情報は最も重要な財産の一つと言えるでしょう。顧客情報、技術情報、財務情報など、これらの情報は企業活動の根幹を支える重要な要素です。もしも、これらの情報が漏えいしたり、壊されたりすれば、企業は大きな損害を被ることになります。 例えば、顧客情報の漏えいは、顧客からの信頼を失墜させ、企業のブランドイメージを大きく損なう可能性があります。また、技術情報の漏えいは、競争力を失い、市場における優位性を失うことにつながる可能性があります。さらに、財務情報の漏えいは、直接的な金銭的損失だけでなく、投資家からの信頼を失い、資金調達にも影響を及ぼす可能性があります。 このように、情報漏えいや破壊は、企業にとって存続の危機に繋がると言っても過言ではありません。そのため、企業は情報セキュリティ対策を強化し、これらのリスクを最小限に抑えることが非常に重要です。具体的には、従業員へのセキュリティ意識向上のための教育や、最新のセキュリティシステムの導入、そして、万が一情報漏えいが発生した場合の対応策などを事前に準備しておく必要があります。
プライバシー

無効になったプライバシーシールドとは?企業が取るべき対策とは

- プライバシーシールドとは プライバシーシールドは、ヨーロッパ連合(EU)に住む人々の個人情報を、EU域外の国であるアメリカ合衆国へ転送する際に、適切な保護措置をとる企業に対して、2016年から2020年まで認められていた法的枠組みです。 この枠組みは、EUの一般データ保護規則(GDPR)の要求事項を満たすために作られました。GDPRは、個人情報の取り扱いに関する厳しいルールを定めており、EU域内の企業だけでなく、EU域外へ個人情報を転送する企業にも適用されます。 具体的には、プライバシーシールドの認定を受けたアメリカ合衆国の企業は、EUの人々の個人情報を扱う際に、EUと同等のレベルの保護を提供することを約束していました。これは、EUの人々の個人情報が、アメリカ合衆国の企業によって適切に取り扱われ、許可なく利用されたり、漏洩したりすることがないようにするためのものです。 しかし、2020年7月、ヨーロッパ司法裁判所は、プライバシーシールドを無効とする判決を下しました。これは、アメリカ合衆国の法律では、EUの人々の個人情報が、政府機関によるアクセスから十分に保護されないという懸念によるものです。 この判決により、EUからアメリカ合衆国への個人データの転送は、より複雑になり、企業は別の法的枠組みに基づいて、個人データの転送を行う必要が生じました。
サイバー犯罪

二重恐喝ランサムウェア「STORMOUS」の脅威

- STORMOUSとはSTORMOUSは、二重の脅迫を行う悪質なプログラムとして知られており、標的とした組織のネットワークに侵入し、重要な情報を盗み出した後、ファイルを暗号化するという巧妙な攻撃を行います。まず、組織の機密情報にアクセスし、それを盗み出すことから始めます。そして、盗んだデータをインターネット上に公開すると脅迫し、その見返りとして金銭を要求します。この二重の脅迫は、情報を人質に取られた組織にとって、大きな痛手となる可能性があります。STORMOUSは、2022年に起きたロシアによるウクライナ侵攻をきっかけに、その活動を活発化させたとみられています。 他の悪質なプログラムと同様に、STORMOUSもまた、ロシアへの支持を表明し、ウクライナや西側諸国を標的にすることを宣言しています。実際に、ウクライナの外務省や大手ゲーム会社、飲料メーカー、ベトナムの企業などを攻撃し、データを盗んだと主張しています。STORMOUSの攻撃は、組織にとって深刻な被害をもたらす可能性があります。機密情報の漏えいは、経済的な損失だけでなく、組織の信頼失墜にも繋がりかねません。そのため、STORMOUSのような脅威から組織を守るためには、セキュリティ対策を強化することが重要です。
不正アクセス

Ateraを狙った攻撃から身を守るには

- リモート管理ソフトAteraとは Ateraは、インターネット経由で様々な場所にあるコンピュータやサーバーなどの機器を管理できるサービスです。従来型のソフトウェアとは異なり、Ateraは全ての機能がインターネット上で提供されるため、ソフトウェアのインストールや複雑な設定は不要ですぐに利用を開始できます。 このサービスは、企業の規模を問わず、特に多くのお客様の機器管理を請け負う事業者にとって非常に役立ちます。例えば、顧客のコンピュータに異常が発生した場合、Ateraを通じて迅速に状況を把握し、遠隔から問題解決を支援できます。 Ateraは、機器の監視、ソフトウェアの配布、遠隔操作によるサポートなど、様々な機能を備えています。機器の状態を常に監視することで、潜在的な問題を早期に発見し、未然にトラブルを防ぐことが可能です。また、ソフトウェアのインストールやアップデートも一括で行えるため、管理者の負担を大幅に減らすことができます。さらに、Ateraは顧客管理や請求処理などの機能も備えているため、事業者は業務効率化とコスト削減を同時に実現できます。 このように、Ateraは現代のビジネス環境において不可欠な、安全かつ効率的なIT運用を支援する強力なサービスと言えるでしょう。