セキュリティ対策の新潮流:ポートノッキングとその危険性
- ポートノッキングとはポートノッキングは、普段は閉鎖している特定のポートに、決められた順番で接続要求を送信することで、正しい順番を知っている人だけが接続できるようにするセキュリティ技術です。この技術は、家のドアをノックする時の暗号のようなものと考えることができます。正しい順番でノックしないとドアが開かないように、ポートノッキングでも正しい順番で接続要求を送信しないと、目的のサービスにアクセスできません。一見すると、複雑な手順を踏むためセキュリティが強化されているように思えます。しかし、実際には、ノックの順番を知っている人だけがドアを開けられるように、悪意のある第三者も手順さえ分かれば侵入できてしまう可能性を秘めています。なぜなら、ポートノッキングは接続要求のパターンを隠蔽しているだけで、通信内容自体を暗号化しているわけではないからです。そのため、ネットワークを監視し、接続要求のパターンを解析すれば、第三者であっても侵入経路を見つけることができてしまいます。ポートノッキングは、他のセキュリティ対策と組み合わせることで、一定の効果を発揮する可能性はあります。しかし、これだけに頼ったセキュリティ対策は危険と言えます。