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知っていますか?潜む脅威「Nデイ脆弱性」

- 脆弱性とは 情報システムやソフトウェアは、私たちの生活に欠かせないものとなっています。しかし、これらのシステムは完璧ではなく、設計や開発、運用の中で、意図せず作り込まれてしまう欠陥や弱点が存在することがあります。これらの弱点は「脆弱性」と呼ばれ、悪用されるとシステムに侵入されたり、重要な情報が盗まれたりするなど、深刻な被害につながる可能性があります。 例えるなら、家は安全な場所であるべきですが、窓の鍵のかけ忘れや、壁のひび割れがあると、泥棒に侵入されてしまうかもしれません。これと同じように、情報システムも、脆弱性があると、攻撃者にとって格好の標的となってしまうのです。 脆弱性は、プログラムのミスや、設定の誤り、古いソフトウェアの使用など、様々な原因で発生します。攻撃者はこれらの脆弱性を悪用し、システムに侵入したり、情報を盗み出したり、サービスを妨害したりします。 セキュリティ対策として、脆弱性を早期に発見し、修正することが重要です。そのためには、システムの定期的な点検や、最新の情報への更新など、日頃からの注意が必要です。
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見えない脅威:NoFilter攻撃からシステムを守る

現代社会において、コンピュータは社会の基盤から私たちの日常生活まで、あらゆる場面で使われています。それと同時に、悪意を持った攻撃者は、システムの弱点をついた侵入を試みており、私たちは常にセキュリティ対策を強化しなければなりません。近年、従来のセキュリティ対策が通用しない巧妙な攻撃手法が現れ、セキュリティ専門家の間で問題視されています。 その一つが、「NoFilter攻撃」と呼ばれる、Windowsフィルタリングプラットフォーム(WFP)の脆弱性を突いた攻撃です。 Windowsフィルタリングプラットフォームは、Windowsシステムの心臓部とも言える重要な部分で、ネットワーク通信を制御する役割を担っています。NoFilter攻撃は、このWFPの脆弱性を悪用し、本来通過できないはずの悪意のある通信を許可させ、システムに侵入を試みます。 従来のセキュリティ対策では、外部からの侵入を阻止することに重点が置かれていましたが、NoFilter攻撃のように、システム内部の重要な部分を狙う攻撃に対しては、十分な効果を発揮できない可能性があります。このため、OSやセキュリティソフトを最新の状態に保つことはもちろん、システム内部のセキュリティ対策を見直し、多層的な防御体制を構築することが重要です。
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Zerologon:組織の要を脅かす脆弱性

- はじめにと題して昨今、企業や組織にとって、顧客情報や企業秘密といった重要な情報を守る「情報セキュリティ」は、事業を継続していく上で欠かせない要素となっています。日々、巧妙化するサイバー攻撃から大切な情報資産を守るためには、常に新たな脅威への対策を講じていく必要があります。 近年、Windowsの認証システムにおいて、「Zerologon」と呼ばれる重大な脆弱性が見つかり、世界中で大きな話題となりました。この脆弱性は、悪用されると攻撃者がネットワークに侵入し、システムを完全に支配下に置くことが可能となる危険性をはらんでいます。 本記事では、Zerologonの概要やその脅威について詳しく解説するとともに、具体的な対策方法についても分かりやすく紹介します。
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知っていますか?ハッシュ関数の脆弱性「原像攻撃」

インターネットの世界では、個人情報や企業秘密といった大切な情報を守るために、様々なセキュリティ対策を講じる必要があります。その中でも、「ハッシュ関数」は、パスワードや電子署名など、機密情報を扱う上で欠かせない技術となっています。 ハッシュ関数は、入力されたデータを特定の計算手順に基づいて変換し、一定の長さの文字列である「ハッシュ値」を生成します。このハッシュ値は、元のデータと一対一で対応しており、入力データが少しでも変更されると、全く異なるハッシュ値が生成されるという特徴を持っています。この性質を利用することで、データが改ざんされていないかを簡単に確認することができます。 例えば、ウェブサイトにログインする際に、入力したパスワードは、ハッシュ関数によってハッシュ値に変換された上で、サーバーに送信され、照合が行われます。万が一、第三者にパスワードを盗み見られたとしても、サーバーにはハッシュ値として保管されているため、パスワードそのものが漏洩してしまうリスクを低減することができます。 このように、ハッシュ関数は、インターネット上でやり取りされるデータの安全性を確保するために、重要な役割を担っています。
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XXE攻撃からWebアプリを守る!

- XXE攻撃とは XXE攻撃とは、ウェブサイトやウェブサービスを不正に操作しようとする攻撃者が、データのやり取りに使われるXMLという仕組みの弱点をつく攻撃です。 ウェブサイトやウェブサービスでは、情報を整理して扱うために、XMLという仕組みがよく使われています。これは、まるでデータを入れるための箱のようなもので、それぞれの箱に名前を付けて、必要な情報を整理して格納します。 XXE攻撃では、攻撃者はこのXMLデータの中に、本来アクセスできないはずの情報を読み込むための特別な命令をこっそり紛れ込ませます。 ウェブサイトやウェブサービスが、送り込まれたXMLデータをよく確認せずに処理してしまうと、攻撃者の仕掛けた命令が実行されてしまい、重要な情報が盗み出されたり、システムが乗っ取られたりする危険性があります。 例えば、攻撃者はこの攻撃を使って、ウェブサイトの内部情報や利用者の個人情報を読み取ったり、サーバーに保存されているファイルの内容を盗み見たりすることができてしまいます。 XXE攻撃からシステムを守るためには、ウェブサイトやウェブサービスの開発者が、外部から受け取るXMLデータを厳密にチェックする仕組みを導入することが重要です。合わせて、常に最新の情報を確認し、システムのセキュリティ対策を最新の状態に保つことも必要です。
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セキュリティ対策の基礎知識!NVDで脆弱性情報を活用しよう

- 脆弱性データベースNVDとは -# 脆弱性データベースNVDとは NVDは「National Vulnerability Database(国家脆弱性データベース)」の略称で、アメリカの国立標準技術研究所であるNISTが運営する、ソフトウェアの欠陥に関する情報を集めたデータベースです。世界中のシステム管理者やセキュリティ対策の専門家にとって欠かせない情報源となっており、セキュリティ対策において重要な役割を担っています。 NVDは、膨大な量の脆弱性情報を誰でも見やすい形で整理し、公開しています。具体的には、CVE識別番号と呼ばれる共通の識別番号を使って、それぞれの脆弱性に関する詳しい情報、影響を受けるソフトウェアの種類やバージョン、危険度などを提供しています。 NVDは、セキュリティ対策の基礎となる情報を提供してくれるため、システム管理者はNVDの情報を確認して、自社のシステムに潜む脆弱性を把握することが重要です。 具体的には、NVDの情報に基づいて、影響を受けるソフトウェアが使用されていないか、使用されている場合は最新版に更新されているか、適切なセキュリティ対策が施されているかなどを確認する必要があります。 さらに、NVDは開発者にとっても重要な情報源です。開発者は、NVDの情報を利用することで、開発中のソフトウェアに同様の脆弱性が含まれていないかを確認することができます。 このように、NVDはセキュリティ対策の要となる情報源であり、システム管理者や開発者はNVDの情報を積極的に活用していく必要があります。
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境界外書き込み:システムを危険にさらす脆弱性

- 境界外書き込みとはコンピュータは情報を処理するために、情報を一時的に記憶しておく場所としてメモリを使用します。このメモリは広大な部屋のようなもので、プログラムがそれぞれ決められた領域を部屋のように割り当てられ、その中で必要なデータの保管や処理を行います。 境界外書き込みとは、プログラムがこの決められた自分の部屋からはみ出して、他のプログラムが使用している領域や、システムにとって重要な情報が保管されている領域に、データを書き込んでしまうことを指します。これは、郵便物を例に考えると分かりやすいかもしれません。 各家庭に宛てられた郵便物が、誤って違う住所に配達されてしまうことを想像してみてください。受け取った人は困惑し、本来届くはずだった家の人は重要な情報を受け取ることができません。 境界外書き込みもこれと同じように、間違った場所にデータが書き込まれることで、プログラムが予期しない動作を起こしたり、システム全体が不安定になる可能性があります。更に悪意のある攻撃者は、この脆弱性を悪用して、システムを乗っ取ったり、情報を盗み出したりすることができてしまいます。 例えば、システムの重要な設定情報を書き換えたり、悪意のあるプログラムを実行させたりすることが考えられます。このように、境界外書き込みは、システムの安定性とセキュリティを脅かす危険な脆弱性です。
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時代遅れの電話網技術の危険性:SS7の脆弱性と防御策

私たちが普段何気なく利用している電話。遠く離れた相手とも、まるで隣にいるかのように会話ができるのは、実は様々な技術によって支えられています。その中でも特に重要な役割を担っているのが、「共通線信号No.7」、通称SS7と呼ばれる技術です。 1975年から世界中で運用されているSS7は、異なる電話会社同士を繋ぎ、円滑な通話を実現するいわば「縁の下の力持ち」です。電話の転送、SMSの送信、通話料金の計算など、私たちが普段意識することのない裏側で、様々な処理を行っています。 しかし、誕生から半世紀近くが経ち、時代の流れと共に、その古さが問題視され始めています。特に近年では、セキュリティの脆弱性を突いた攻撃や不正利用が懸念されており、世界中でより安全性の高い次世代の通信技術への移行が進められています。 とはいえ、長年にわたり世界の電話網を支えてきたSS7は、電話の歴史を語る上で欠かせない存在です。私たちが安心して電話を利用できるのも、SS7が長年、陰ながらその役割を果たしてきたおかげと言えるでしょう。
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サーバー管理ツールCWPの脆弱性と対策

今日では、企業だけでなく、多くの人が情報発信やサービス提供のために独自の空間をインターネット上に持っています。このような空間は、建物に例えるとわかりやすいでしょう。インターネット上に建てられた目に見えるウェブサイトやメールサービスなどは建物の外観に当たります。そして、その外観を支え、内部で情報を処理し、様々な機能を提供しているのがサーバーと呼ばれるコンピューターです。このサーバーは、いわば建物を支える基礎であり、常に安全に稼働している必要があります。 しかし、サーバーの管理は容易ではありません。建物の管理人が、電気や水道、建物の老朽化など、様々なことに気を配らなければならないのと同様に、サーバー管理者も専門的な知識と技術を用いて、サーバーを正常な状態に保つ必要があります。 そこで活躍するのがサーバー管理ツールです。サーバー管理ツールは、専門的な知識や技術を持たない人でも、サーバーを簡単に管理できるように設計されたソフトウェアです。その中でもControl Web Panel(CWP)は、多くの機能を無料で利用できることから広く普及しています。しかし、その一方で、CWPは使い方を誤ると、セキュリティ上の欠陥を生み出し、悪意のある第三者にサーバーを乗っ取られる危険性も孕んでいます。これは、便利な道具であっても、使い方を間違えると怪我をしてしまうのと同じです。CWPを利用する際は、セキュリティリスクを十分に理解し、適切な設定を行うことが重要です。
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ConnectWise Control:利便性とリスクを理解する

近年、職場に限らず様々な場所で仕事ができるようにする働き方が急速に広まりました。この働き方を実現するために、遠く離れた場所から会社のネットワークやパソコンに接続できる技術の必要性が高まっています。このような技術をリモートアクセスツールと呼び、場所を問わない働き方を支える上で無くてはならないものとなっています。 リモートアクセスツールは、従業員が自宅や外出先から会社のシステムに安全にアクセスできるように設計されています。 これにより、柔軟な働き方が可能になるだけでなく、移動時間やオフィスコストの削減にもつながります。 しかし、便利な反面、セキュリティ対策を怠ると、悪意のある第三者に乗っ取られる危険性も孕んでいます。もし、会社の重要な情報に不正にアクセスされてしまうと、企業は金銭的な損失だけでなく、評判の失墜といった大きなダメージを受ける可能性があります。そのため、リモートアクセスツールを利用する際には、セキュリティ対策を万全に行うことが非常に重要です。
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XML属性ブローアップ:見えない脅威からの防御

- XML属性ブローアップとはXML属性ブローアップは、インターネット上のサービスを不正に利用しようとする攻撃者が使う、ウェブアプリケーションを狙った攻撃手法の一つです。特に、文章の構造や意味を解釈し、コンピュータが理解できる形に変換する役割を担うXMLパーサーと呼ばれるソフトウェアが標的になります。XMLパーサーは、データ記述言語であるXMLを処理するために作られています。攻撃者は、このXMLパーサーの特性を悪用し、大量のデータを含むXML文書を送りつけることで攻撃を行います。XML文書には、文章の構造を定義するタグと呼ばれるものが使われていますが、攻撃者はこのタグの中に、本来必要のない膨大な量の属性情報を埋め込みます。XMLパーサーは、この膨大な属性情報を読み込もうとして、必要以上の処理能力とメモリを消費してしまいます。その結果、システム全体の処理速度が極端に低下したり、最悪の場合、サービスが完全に停止してしまうこともあります。このような攻撃からシステムを守るためには、XMLパーサーが処理するデータ量や属性の数に制限を設けたり、不正なデータ形式を検知して遮断する仕組みを導入するなどの対策が有効です。
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XML外部エンティティー攻撃からWebアプリを守る

- XML外部エンティティーとはXML外部エンティティーは、XML文書の中に外部のデータを取り込むための便利な仕組みです。しかし、この便利な機能は、悪意のある第三者によって悪用される可能性があり、セキュリティ上のリスクにつながることがあります。XML文書を処理する際に、外部エンティティーの参照を許可していると、攻撃者がその仕組みに便乗して悪質なデータを読み込ませる可能性があります。例えば、サーバー上に保存されている重要な設定ファイルやアクセス制限のない個人情報を含むファイルなどを、外部エンティティーとして指定し、その内容を不正に取得することが考えられます。さらに危険なのは、外部エンティティーを経由して、本来アクセスできないはずの外部のサーバーと通信させられてしまう可能性があることです。攻撃者は、外部エンティティーとして悪意のあるスクリプトが仕込まれた外部サーバーのアドレスを指定し、XML文書を処理させることで、そのスクリプトを実行させることが可能になります。これにより、機密情報の漏洩や、さらに別のサーバーへの攻撃などの被害が発生する可能性があります。このようなXML外部エンティティーの脆弱性を悪用した攻撃を防ぐためには、外部エンティティーの参照を制限することが重要です。XMLパーサーの設定を変更し、外部エンティティーの処理を無効にするか、信頼できる特定のエンティティーのみを許可するように設定することで、リスクを大幅に軽減できます。XML外部エンティティーを利用する際は、セキュリティリスクを正しく理解し、適切な対策を講じることが重要です。
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Citrix製品の脆弱性「Citrix Bleed」:情報漏洩の深刻なリスク

- Citrix BleedとはCitrix Bleed(CVE-2023-4966)は、多くの企業で利用されているCitrix社のアプリケーション配信コントローラーおよびゲートウェイ製品であるNetScaler ADCとNetScaler Gatewayにおいて発見された脆弱性です。2023年10月に公表され、世界中に衝撃が走りました。この脆弱性の恐ろしい点は、攻撃者が特別な権限や認証なしに、システム内部の機密情報にアクセスできてしまうことです。顧客情報や企業の機密データなど、重要な情報が盗み見られるリスクがあります。Citrix社自身もこの脆弱性の深刻さを認識しており、緊急のセキュリティ更新プログラムを公開しました。この脆弱性の危険度の指標であるCVSSスコアは9.4と非常に高く、早急な対応が必要とされています。Citrix製品を利用している企業は、直ちにセキュリティ更新プログラムを適用し、自社のシステムが影響を受けていないかを確認することが重要です。
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XMLエンティティ:外部データの安全な活用

- XMLエンティティとはXML文書は、タグを用いてデータの構造を記述するマークアップ言語の一つです。このXML文書内で、特定のデータや参照先を簡潔に表現するために用いられるのが「XMLエンティティ」です。XMLエンティティを活用すると、例えば、何度も繰り返し登場する長い文字列や、頻繁に参照する外部ファイルのパスなどを、短い記述で表現することができます。これは、あたかもプログラミングにおける「変数」のように機能し、XML文書全体の記述を簡略化し、再利用性を高める効果があります。-# エンティティの定義と参照XMLエンティティは、文書型定義(DTD)やXML Schemaといった、XML文書の構造を定義するファイルに記述されます。これらの定義ファイルにおいて、特定の名前とそれに対応するデータや参照先を結びつけることで、エンティティが定義されます。定義されたエンティティは、XML文書内で「&」に続けてエンティティ名を記述し、「;」で閉じることで参照されます。例えば、「&会社名;」といった形で記述することで、事前に定義された「会社名」というエンティティに対応するデータが、その場所に展開されます。-# エンティティの種類XMLエンティティには、主に「内部エンティティ」と「外部エンティティ」の二種類があります。内部エンティティは、XML文書内で定義され、その文書内でのみ参照可能です。一方、外部エンティティは、外部ファイルへの参照などを定義するもので、異なるXML文書間でも共有することができます。このように、XMLエンティティはXML文書を効率的に記述し、保守性を向上させるための重要な要素です。
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潜む脅威:テンプレート・インジェクションから身を守る

- Officeファイルの隠れた危険性私たちは日々、仕事のやり取りでWordやExcelなどのOfficeファイルを利用しています。メールに添付されたファイルを開いたり、ウェブサイトからダウンロードしたりと、ごく日常的な光景です。しかし、その身近なファイルにこそ、危険が潜んでいることを忘れてはいけません。悪意のある人物は、一見無害に見えるOfficeファイルに、巧妙に罠を仕掛けることがあります。それが「テンプレート・インジェクション」と呼ばれる攻撃手法です。この攻撃は、Officeファイルのテンプレート機能を悪用し、あなたのコンピュータを危険にさらします。例えば、あなたがメールで受け取ったWordファイルを開いたとします。そのファイルには、仕事に関する内容が書かれているように見えますが、実際には、ファイルを開いた瞬間に、あなたの知らない間に悪意のあるプログラムが起動するように細工されているかもしれません。これがテンプレート・インジェクションの恐ろしさです。このような攻撃から身を守るためには、まず、不審なファイルは開かないことが大切です。特に、知らない相手から送られてきたファイルや、信頼できないウェブサイトからダウンロードしたファイルは、安易に開かないようにしましょう。また、セキュリティソフトを導入し、常に最新の状態に保つことも重要です。セキュリティソフトは、怪しいファイルやプログラムの実行を未然に防いでくれます。Officeファイルは便利である一方、使い方を誤ると危険な道具にもなり得ます。日頃からセキュリティ意識を高め、安全にファイルを利用するように心がけましょう。
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WordPressサイトの安全対策のススメ

インターネット上で情報を発信する手段として、ブログやウェブサイトは今や欠かせないものとなっています。多くの人が自身の考えや情報を発信するために、これらのツールを活用しています。中でもWordPressは、その使いやすさから、世界中で広く利用されているウェブサイト作成ツールです。 WordPressは、誰でも無料で利用できるオープンソースのソフトウェアです。専門知識がなくても、比較的簡単にブログやウェブサイトを作成できることが、その人気の理由の一つです。利用者は、あらかじめ用意された豊富なデザインテンプレートの中から、自分の好みに合ったものを選択し、文章や画像を挿入するだけで、簡単にウェブサイトを開設できます。また、プラグインと呼ばれる拡張機能を追加することで、ショッピングカートや会員制サイトなど、さらに多様な機能をウェブサイトに組み込むことも可能です。 インターネット上のウェブサイトの約4割がWordPressで構築されているという統計からも、WordPressがいかに多くの人々に利用されているかが分かります。しかし、その一方で、WordPressはその普及率の高さゆえに、悪意のある攻撃者から狙われやすいという側面も持ち合わせています。セキュリティ対策を怠ると、ウェブサイトを改ざんされたり、個人情報を盗まれたりする危険性もあります。WordPressを安全に利用するためには、常に最新の情報に注意し、適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。
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Windows Vault:そのリスクと対策

- Windows Vaultとは Windows Vaultは、Windows 7以降のパソコンに標準で備わっている機能です。この機能は、インターネットを使う際に便利なように、ウェブサイトへのログイン情報やアプリケーションの資格情報を安全に保管する仕組みです。 例えば、インターネットで買い物をするとき、IDやパスワードを入力する欄を見たことがあると思います。Windows Vaultは、このIDやパスワードを記憶しておくことで、次回から入力を省略して、スムーズに買い物ができるようにしてくれます。 Windows Vaultは、一見すると便利な機能ですが、注意が必要です。なぜなら、この機能はパスワードを保存する仕組みであるため、使い方を間違えると、セキュリティ上のリスクが生じてしまう可能性があるからです。 例えば、パソコンを他の人と共有している場合、Windows Vaultに保存された情報が悪用されるかもしれません。また、ウイルス感染などによって情報が漏洩するリスクも考えられます。 Windows Vaultを利用する場合は、その利便性とリスクを理解した上で、適切な設定を行うことが重要です。
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放置すると危険!オープンソース「Cacti」の脆弱性にご注意を

- ネットワーク監視ツール「Cacti」とは 「Cacti」は、多くの企業や組織でネットワーク機器の監視やパフォーマンス分析に広く活用されている、オープンソースのツールです。 -# Cactiの特徴 Cactiは、SNMP(簡易ネットワーク管理プロトコル)を用いてネットワーク機器から情報を収集し、その情報をグラフで分かりやすく表示してくれるため、ネットワーク管理者はネットワークの状態を一目で把握することができます。 例えば、ネットワークのトラフィック量や通信エラーの発生状況、サーバーのCPU使用率やメモリ使用量などをグラフで確認することができます。 このため、ネットワークの異常を早期に発見したり、パフォーマンスのボトルネックとなっている箇所を特定したりするのに役立ちます。 -# Cactiの安全性 しかし、Cactiは便利な反面、脆弱性を放置するとサイバー攻撃の格好の標的になってしまう可能性があります。 攻撃者はCactiの脆弱性を悪用して、ネットワーク機器を不正に操作したり、機密情報にアクセスしたりする可能性があります。 そのため、Cactiを安全に利用するためには、常に最新の状態にアップデートしたり、強固なパスワードを設定したりするなど、適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。
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セキュリティ対策の基礎: 共通脆弱性タイプCWEとは

- 共通脆弱性タイプCWEの概要 ソフトウェアやハードウェアには、設計上のミスやプログラミングの誤りなど、セキュリティ上の弱点が存在することがあります。このような弱点は「脆弱性」と呼ばれ、悪用されると情報漏えいやシステム停止などの深刻な被害につながる可能性があります。 共通脆弱性タイプCWEは、世界中で発見された様々な脆弱性を共通の形式で分類・整理したリストです。CWEは、特定の製品や技術に依存せず、脆弱性そのものに焦点を当てています。 CWEを利用することで、開発者は自らが開発するソフトウェアに潜む脆弱性の種類を特定し、適切な対策を講じることができます。また、セキュリティ専門家は、CWEを基に脆弱性の傾向を分析し、組織全体のセキュリティ対策を強化することができます。 CWEは、脆弱性を特定するための共通の指標として、CVE(共通脆弱性識別子)やCVSS(共通脆弱性評価システム)と合わせて利用されることが多く、セキュリティ対策の基礎となる重要な知識と言えるでしょう。
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WinRARの脆弱性にご用心!安全にファイルを使うための対策

「WinRAR」は、パソコンに保存されているファイルを小さくまとめたり、逆にまとめられたファイルを開いたりすることができる便利な道具です。多くの人が日常的に利用していますが、その普及率の高さは、裏を返せば、悪意を持つ攻撃者にとっても狙いやすい格好の標的となりえます。攻撃者は、偽物のWinRARに見せかけた悪意のあるプログラムをインターネット上にばらまきます。この偽物のプログラムは、一見、本物のWinRARの更新プログラムのように見えるため、だまされてインストールしてしまう人も少なくありません。しかし、インストールした途端、パソコンの中にウイルスが侵入し、個人情報や重要なデータが盗み取られてしまう危険性があります。安全性を確保するためにも、WinRARは必ず公式のウェブサイトからダウンロードするようにしましょう。また、ダウンロードする際には、ウェブサイトのアドレスをよく確認し、偽サイトではないことを確かめることが重要です。さらに、セキュリティソフトを常に最新の状態に保ち、怪しいプログラムの実行を防ぐことも大切です。WinRARは便利な反面、使い方を誤ると危険にさらされる可能性もあります。日頃からセキュリティ対策を意識し、安全に利用しましょう。
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緊急対策が必要!悪用が確認された脆弱性とは?

- 実際に悪用されている脆弱性のリスト 情報通信技術の進歩に伴い、私達の生活は便利になる一方、 cyber空間における脅威 も増加の一途をたどっています。日々、様々な攻撃の手口が開発され、私達の大切な情報が危険に晒されています。 実際に悪用されている脆弱性(KEV)は、アメリカのサイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)が公表しているリストです。このリストは、 実際に悪意のある攻撃者に利用されたことが確認された脆弱性 を集めたもので、既知の脆弱性データベースであるCVEの中から特に危険性の高いものが厳選されています。 KEVに掲載されている脆弱性は、 標的型攻撃からランサムウェア攻撃、そしてウェブサイトの改ざんなど、多岐にわたる攻撃 に悪用されています。攻撃者はこれらの脆弱性を悪用し、企業や組織のネットワークに侵入し、機密情報を盗み出したり、システムを破壊したりします。 CISAは、 KEVに掲載された脆弱性に対する対策を迅速に実施することを強く推奨 しています。具体的には、ソフトウェアのアップデートやセキュリティパッチの適用、セキュリティ設定の見直しなどが挙げられます。 情報セキュリティは、 一人ひとりが意識し、適切な対策を講じること が重要です。KEVは、私達にサイバー攻撃の現状と対策の重要性を再認識させてくれます。日頃から情報収集を行い、最新の情報に基づいた対策を心がけましょう。
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セキュリティ対策の基礎知識:CVSSで脆弱性のリスクを理解する

- はじめにと題して 昨今、情報漏洩やサイバー攻撃といった事件が後を絶ちません。企業が顧客の信頼を失墜させないため、また、社会全体が安全な情報環境を維持していくためにも、情報セキュリティの重要性はますます高まっています。 情報セキュリティを脅かす要因は数多く存在しますが、中でも特に注意が必要なのが、システムやソフトウェアの脆弱性です。悪意のある攻撃者は、これらの脆弱性を突いて、機密情報への不正アクセスやシステムの破壊活動を行います。 膨大な数のシステムやアプリケーションが利用されている現代において、全ての脆弱性に対応することは現実的ではありません。そこで重要となるのが、それぞれの脆弱性の危険度を正しく把握し、優先順位をつけて対策を行うことです。 脆弱性の深刻度を評価するための指標として、広く利用されているのがCVSS(Common Vulnerability Scoring System)です。CVSSは、攻撃のしやすさや影響の大きさといった要素を数値化することで、客観的な指標に基づいた脆弱性の評価を可能にします。 次の章からは、このCVSSについて、具体的な内容を詳しく解説していきます。CVSSを正しく理解し、自社のシステムにとって本当に危険な脆弱性を見極める力を養いましょう。
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セキュリティ対策の基礎知識:CVEとは

情報技術が急速に発展する現代において、情報セキュリティは個人や組織にとって非常に重要な課題となっています。コンピューターシステムやソフトウェアは、私たちの生活に欠かせないものとなりましたが、同時に、悪意のある攻撃者にとっても格好の標的となっています。これらのシステムやソフトウェアの設計や実装における欠陥や弱点は、「脆弱性」と呼ばれ、サイバー攻撃の起点となる可能性があります。 脆弱性を放置すると、システムの停止、機密情報の漏えい、金銭的な損失など、深刻な被害が発生する可能性があります。そこで、世界中で共通に利用できる脆弱性情報のデータベース化が進められています。その代表的な取り組みの一つが、「共通脆弱性識別子(CVE)」です。CVEは、発見された脆弱性一つ一つに固有の識別番号を割り当て、世界中のセキュリティ専門家や開発者が共通して参照できるようにする仕組みです。 CVEを用いることで、脆弱性に関する情報の共有や対策がよりスムーズに行えるようになります。例えば、セキュリティ専門家はCVEを使って最新の脆弱性情報を迅速に把握し、組織のシステムに対する潜在的な脅威を評価することができます。また、ソフトウェア開発者は、CVEを参照することで、開発中のソフトウェアに同様の脆弱性が存在しないかを確認し、修正を施すことができます。このように、CVEは情報セキュリティの向上に大きく貢献する重要な取り組みと言えるでしょう。
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放置された危険な扉:ゾンビAPIの脅威

- 忘れられたAPIというリスク現代社会において、アプリケーション同士の連携はもはや当たり前となり、その連携を支えるAPIはシステムの重要な構成要素となっています。しかし、便利な反面、使われなくなったAPIが放置され、セキュリティ上のリスクとなる「ゾンビAPI」の問題が深刻化していることは見過ごせません。ゾンビAPIとは、開発や運用の過程で忘れ去られ、適切な管理や更新が行われていないAPIのことを指します。まるで人通りのない裏通りにひっそりと佇む廃墟のように、ゾンビAPIは企業システムのセキュリティホールとなり、悪意のある攻撃者の侵入経路を提供してしまう危険性があります。ゾンビAPIが放置される原因として、開発プロジェクトの頻繁な変更や、担当者の変更による引継ぎの不備などが挙げられます。また、APIの利用状況を把握するための適切な監視体制が整っていないことも、ゾンビAPI問題を深刻化させている要因の一つと言えるでしょう。ゾンビAPIのリスクを軽減するためには、まず、APIの棚卸しを定期的に実施し、利用状況を把握することが重要です。使われていないAPIは速やかに廃止し、セキュリティリスクを最小限に抑える必要があります。また、APIの開発・運用・廃止に関するルールを明確化し、担当者間で共有することも重要です。APIは現代のシステムにおいて必要不可欠な要素である一方、適切に管理しなければセキュリティリスクとなります。ゾンビAPI問題を他人事と思わず、自社のシステムにおいても適切な対策を講じることが重要です。