知っておきたい!オンプレミスとクラウドの違い

知っておきたい!オンプレミスとクラウドの違い

セキュリティを知りたい

先生、「オンプレ」ってよく聞くんですけど、セキュリティを高めるためにはどんな知識が必要ですか?

セキュリティ研究家

いい質問だね!「オンプレ」は会社の中にサーバやシステムを置くものだから、外部からの攻撃を防ぐための知識が特に重要になるよ。具体的には、ファイアウォールや侵入検知システムなどの仕組みや、アクセス権の設定方法などを学ぶ必要があるね。

セキュリティを知りたい

なるほど。ファイアウォールや侵入検知システムは聞いたことがあります。でも、アクセス権の設定って、具体的にどんなことをするんですか?

セキュリティ研究家

例えば、社員それぞれに見合った権限を設定して、重要なデータには限られた人しかアクセスできないようにするんだ。そうすることで、万が一不正アクセスがあっても被害を最小限に抑えられるんだよ。

オンプレとは。

安全性を高めるために知っておきたい言葉に「オンプレ」があります。「オンプレ」は「オンプレミス」を短くした言い方で、会社の情報システムに必要な設備を会社の中に設置して、システムの構築や運用も全て自社内で行う方法のことです。最近は、インターネット上のサービスを利用する「クラウド」と比べる形で使われることが多くなっています。「会社のオンプレ環境をクラウドに移行したい」のように使われます。

オンプレミスとは?

オンプレミスとは?

– オンプレミスとは?オンプレミスとは、企業が情報システムを構築し運用していく上で、必要なサーバーやネットワーク機器といった設備一式を、自社のオフィスや所有するデータセンターなどの物理的な場所に設置し、自社で管理・運用する形態のことを指します。従来からあるシステム構築の方法であり、文字通り自分たちの敷地内で情報システムを運用するイメージです。そのため、システム全体を自社の責任において管理できるため、セキュリティレベルを自由に設定できたり、システムの改修や拡張を柔軟に行えるというメリットがあります。情報漏洩のリスクを最小限に抑えたい企業や、独自のシステムを構築したい企業にとって最適な選択肢と言えるでしょう。しかし、一方で、自社で必要な設備をすべて用意し、維持していく必要があるため、どうしても初期投資や運用コストが大きくなってしまうという側面も持ち合わせています。具体的には、サーバーやネットワーク機器の購入費、設置スペースの確保、システムの保守・運用を行う人材の確保などに費用が発生します。また、システムの拡張や改修の度に、その都度費用や時間が必要になることも考慮しなければなりません。このような特徴から、オンプレミスは、特に予算や人材に余裕のある大企業に適したシステム構築方法と言えるでしょう。

メリット デメリット
  • セキュリティレベルを自由に設定できる
  • システムの改修や拡張を柔軟に行える
  • 情報漏洩のリスクを最小限に抑えられる
  • 独自のシステムを構築できる
  • 初期投資や運用コストが大きい
  • 設備の購入費、設置スペースの確保、人材の確保が必要
  • システムの拡張や改修に費用や時間がかかる

クラウドとの違い

クラウドとの違い

– クラウドとの違い最近は「クラウド」という言葉をよく耳にするようになりました。インターネットを通じて、まるで空に浮かぶ雲のように、必要な時に必要なだけ、サーバーやソフトウェアといった情報技術資源を使える便利な仕組みです。従来の「オンプレミス」と呼ばれる、自社でサーバーやソフトウェアを管理する形態とは大きく異なります。オンプレミスでは、自社で設備を構築し、維持管理する必要があり、どうしても初期費用がかさんでしまいます。しかし、クラウドなら、使った分だけ料金を支払えばよいので、初期費用を抑えられます。さらに、システムの運用もサービスを提供してくれる会社に任せられるため、自社で専門的な技術者を抱えなくても運用できるという利点もあります。一方で、クラウドはインターネットを経由して利用するため、企業内ネットワークのように隔離された環境ではありません。そのため、情報漏洩などのセキュリティに関する不安を感じる方もいるかもしれません。また、クラウドサービスは提供会社の決めた範囲でしか利用できないため、オンプレミスに比べてシステムの自由度が低いと感じるケースもあります。このように、クラウドとオンプレミスはそれぞれに異なる特徴があります。どちらが良いか悪いかではなく、それぞれのメリット・デメリットを理解した上で、自社のニーズに合った方を選択することが重要です。

項目 オンプレミス クラウド
費用 初期費用が高い 初期費用が低い
運用管理 自社で実施 サービス提供会社に委託
セキュリティ 隔離された環境であるため、比較的安全 インターネット経由での利用のため、セキュリティリスクが高い
自由度 高い 低い

オンプレミスのメリット・デメリット

オンプレミスのメリット・デメリット

– オンプレミスのメリット・デメリットオンプレミスとは、自社の敷地内にサーバーなどの情報システムを設置し、運用することです。外部のデータセンターなどを利用するクラウドコンピューティングとは対照的な形態と言えます。オンプレミスには、自社でシステム環境を完全に制御できるという大きなメリットがあります。そのため、セキュリティ対策を自社のポリシーや基準に合わせて厳重に実施することができ、特に機密性の高い情報を扱う企業にとって大きな魅力となります。また、システムの構成やソフトウェアの選択も自由にできるため、業務内容に最適なシステムを構築できる点も大きなメリットです。特に、独自の業務プロセスを持つ企業や、特定のソフトウェアやハードウェアに依存したシステムを運用する必要がある企業にとって、この柔軟性は大きな強みとなります。しかし、オンプレミスには、導入や運用にコストがかかるというデメリットもあります。まず、サーバーやネットワーク機器などの設備購入費用に加えて、設置場所の確保や電気代などの運用コストも必要となります。また、システムの運用や保守を自社で行う必要があるため、専門知識を持った担当者を配置するか、外部に委託する必要があります。さらに、災害対策やセキュリティ対策なども自社で責任を持って行う必要があり、これらの対策にかかるコストも無視できません。このように、オンプレミスは、セキュリティや柔軟性の面で大きなメリットがある一方で、コストや運用負荷の面でデメリットも存在します。そのため、オンプレミスを導入するかどうかは、自社の状況や要件を慎重に検討した上で判断する必要があります。

項目 メリット デメリット
制御性 – 自社でシステム環境を完全に制御できる
– セキュリティ対策を自社のポリシーや基準に合わせて厳重に実施できる
– 業務内容に最適なシステムを構築できる
– 導入や運用にコストがかかる
– システムの運用や保守を自社で行う必要がある
– 災害対策やセキュリティ対策なども自社で責任を持って行う必要があり、コストがかかる

クラウドのメリット・デメリット

クラウドのメリット・デメリット

– クラウドのメリット・デメリット

クラウドサービスは、従来のシステム構築と比べて初期費用を抑えられ、専門知識がなくても手軽に利用できる点が魅力です。特に、事業を始めたばかりの企業や小規模な企業にとって、低いコストで情報技術の環境を整えられる点は大きなメリットと言えるでしょう。場所を選ばずにデータにアクセスできるため、テレワークなどの多様な働き方にも対応しやすくなります。

一方で、クラウドサービスを利用する上では、いくつかの注意点も存在します。まず、インターネットを経由してサービスを提供するため、通信環境が悪い場所では利用が難しく、安定した回線速度が求められます。また、サービスを提供している企業側にシステムの障害が発生した場合、利用者側では復旧するまでサービスを利用できないというリスクも考慮しなければなりません。さらに、重要なデータを取り扱う場合には、どこにデータが保管されているのか、セキュリティ対策はどのように行われているのかを事前にしっかりと確認しておく必要があります。

メリット デメリット
初期費用が抑えられる 通信環境が悪い場所では利用が難しい
専門知識がなくても手軽に利用できる サービス提供側の障害の影響を受ける
場所を選ばずにデータにアクセスできる セキュリティ対策の確認が必要
事業開始時や小規模企業でも利用しやすい

どちらを選ぶべきか

どちらを選ぶべきか

– どちらを選ぶべきか

情報システムを構築する際、従来型のオンプレミスと近年注目を集めるクラウドのどちらを選択するかは、多くの企業にとって悩ましい問題です。最適な選択は、企業の規模や事業内容、求められるセキュリティ水準、そして予算によって異なってきます。重要なのは、それぞれのメリットとデメリットを正しく理解した上で、自社にとって最も効果的な方法を判断することです。

オンプレミスは、自社でサーバーやネットワーク機器などの情報システムを一式用意し、運用管理を行う方式です。初期費用はかかりますが、データの保管場所やセキュリティ対策を自社の基準に合わせて厳密に管理できるというメリットがあります。一方、クラウドは、インターネット経由でサーバーやネットワークなどの情報システムを利用する方式です。初期費用を抑え、必要な時に必要なだけ資源を利用できる柔軟性が魅力です。しかし、データセンターのセキュリティ対策やサービスの信頼性などを外部に委ねることになるため、提供事業者の選定は慎重に行う必要があります。

近年では、これらのメリットを組み合わせたハイブリッドクラウドと呼ばれる方式も登場しています。例えば、特に機密性の高い重要なシステムは自社で管理し、その他のシステムはクラウドを利用するなど、柔軟なシステム構築が可能になります。それぞれのシステムの特性や重要度を考慮し、最適な方法を検討していくことが大切です。

項目 オンプレミス クラウド ハイブリッドクラウド
特徴 自社でシステムを一括管理 インターネット経由でサービスを利用 オンプレミスとクラウドを組み合わせた方式
メリット – データ保管場所やセキュリティ対策を自社基準で管理可能
– 高度なセキュリティ対策が可能
– 初期費用を抑えられる
– 必要に応じて柔軟にリソースを増減可能
– 重要なシステムは自社で管理し、それ以外はクラウドを活用するなど柔軟な構成が可能
デメリット – 初期費用がかかる
– 運用管理の負荷が高い
– データセンターのセキュリティやサービスの信頼性を外部に委ねる必要がある – システム設計・運用が複雑になる場合がある
向いている企業 – セキュリティレベルを厳密に保つ必要のある企業
– システムの柔軟性よりも信頼性や安定性を重視する企業
– コストを抑えたい企業
– システムの柔軟性や拡張性を重視する企業
– 機密性の高いシステムは自社で管理し、その他はクラウドのメリットを享受したい企業
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