クラウド利用を保護するCASBとは?

クラウド利用を保護するCASBとは?

セキュリティを知りたい

「セキュリティを高めるための知識、『CASB』について教えてください。」

セキュリティ研究家

CASBは、クラウドを使う時の安全を守るための仕組みだよ。例えば、会社のパソコンからインターネット上のサービスを使う場合を想像してみて。

セキュリティを知りたい

はい、インターネット上のサービスを使う時ですか?

セキュリティ研究家

そう、その時にCASBがあると、誰がいつどのファイルにアクセスしたかなどを記録したり、怪しいアクセスを遮断したりしてくれるんだ。だから、安心してクラウドを使えるようになるんだよ。

CASBとは。

安全性を高めるための方法として、『CASB』というものがあります。『CASB』は、もともとガートナーという会社が考えた言葉で、会社の人がインターネット上のサービスを使う時に、決まった安全対策を必ず行わせるようにする仕組みや道具のことです。この『CASB』は、インターネット上のサービスを使う際に、本人確認や、ひとつのパスワードですべてのサービスにログインできる仕組み、情報を暗号化すること、誰がいつ何をしたかを記録することなど、様々な安全対策を実現します。誰がどのようにインターネット上のサービスを使っているのかを明らかにし、会社の情報や大切なデータを守るための『CASB』は、様々な会社から提供されています。関連すること:

クラウドサービスの利用拡大とセキュリティリスク

クラウドサービスの利用拡大とセキュリティリスク

近年、多くの企業や組織で、業務を効率化しコストを削減するため、様々なクラウドサービスの利用が広がっています。場所や時間に縛られず業務が行えることや、低コストで最新のシステムを導入できるなど、多くのメリットがある一方で、セキュリティ面における新たなリスクも浮上しています。

従来のオンプレミス環境では、自社で所有・管理するシステム内にデータが保管されていたため、セキュリティ対策も自社内で行っていました。しかし、クラウドサービスを利用する場合、データの保管や管理はクラウドサービス提供事業者が行うため、自社で完全にコントロールすることができません。そのため、提供事業者側のセキュリティ対策が不十分であった場合、不正アクセスやデータ漏洩のリスクが高まります。

また、従業員が許可なく個人のクラウドサービスを利用する、いわゆるシャドーITも大きな問題となっています。業務データが個人アカウントに保存されてしまうことで、情報漏洩のリスクが高まるだけでなく、データの所在が把握できなくなるなど、適切なデータ管理の妨げとなる可能性があります。

クラウドサービスを安全に利用するためには、利用するサービスのセキュリティレベルを十分に確認すること、アクセス権限の適切な設定や多要素認証の導入など、自社でもセキュリティ対策を強化することが重要です。さらに、従業員に対してセキュリティ意識向上のための教育を実施し、シャドーITの防止に努めることも必要不可欠です。

メリット リスク 対策
場所や時間に縛られない業務効率化、コスト削減、最新システム導入 クラウド事業者のセキュリティ対策不備による不正アクセスやデータ漏洩リスク、シャドーITによる情報漏洩、データ管理の問題 サービスのセキュリティレベル確認、アクセス権限設定、多要素認証導入、セキュリティ意識向上教育、シャドーIT防止

CASBとは

CASBとは

– CASBとはCASB(クラウドアクセスセキュリティブローカー)は、昨今普及が進むクラウドサービスの利用に伴い、高まるセキュリティリスクを軽減するために生まれた、比較的新しいセキュリティ対策の仕組みです。企業向けに情報技術の調査や助言を行うガートナー社によって提唱されました。従来のセキュリティ対策は、社内のネットワークやシステムを守ることを前提としていましたが、クラウドサービスはインターネット上に存在するため、従来の仕組みでは対応しきれません。そこで、クラウドサービスへのアクセスを仲介し、セキュリティ対策を強化するCASBが必要となるのです。CASBは、クラウドサービスと利用者の間に設置され、あたかも橋渡し役のように機能します。具体的には、企業が定めたセキュリティポリシーに基づいてアクセスを制御したり、不正なアクセスや脅威を検知したりします。また、クラウド上に保存される重要なデータを暗号化することで、情報漏えいを防ぐ役割も担います。このように、CASBは様々な機能を備えることで、企業の安全なクラウド利用を支援します。昨今では、多くの企業が様々なクラウドサービスを業務で利用しており、その数は増加の一途を辿っています。そのため、今後もCASBの重要性はますます高まっていくと考えられます。

CASBとは 機能 メリット
クラウドサービスへのアクセスを仲介し、セキュリティ対策を強化する仕組み – アクセス制御
– 不正アクセス・脅威の検知
– データの暗号化
– セキュリティリスクの軽減
– 情報漏えい防止
– 安全なクラウド利用の支援

CASBの主な機能

CASBの主な機能

– 組織のクラウド利用を守る CASB の主要機能CASB (クラウドアクセスセキュリティブローカー) は、クラウドサービスの利用に伴うセキュリティリスクを軽減する様々な機能を提供します。ここでは、特に重要な4つの機能について詳しく解説します。-1. クラウド利用状況を見える化する-
CASBは、組織内でどのようなクラウドサービスが、どの程度利用されているかを明らかにします。この機能により、IT部門が把握していない、いわゆる「影のIT」を検出することが可能になります。誰が、いつ、どこで、どのデバイスから、どのクラウドサービスにアクセスしているかを追跡することで、潜在的なセキュリティリスクを洗い出すことができます。-2. アクセスを適切に制御する-
クラウドサービスへのアクセスは、ユーザー、デバイス、時間、場所など、様々な条件に基づいて制御する必要があります。CASBは、これらの条件を設定することで、許可されていないユーザーやデバイスからのアクセスをブロックすることができます。例えば、業務時間外や社外からのアクセスを制限したり、特定の端末からのみアクセスを許可したりすることが可能です。-3. 機密データを厳重に保護する-
クラウド上に保存される機密データは、常に漏洩の危険にさらされています。CASBは、データの暗号化やアクセス権限の設定、転送中のデータ保護など、多層的な対策を講じることで、機密データを保護します。アクセスログを監視することで、不正なアクセスを早期に発見し、被害を最小限に抑えることも可能です。-4. クラウドを狙う脅威を防御する-
クラウドサービスは、マルウェアや不正アクセスなど、様々な脅威にさらされています。CASBは、アンチマルウェア機能や不正侵入検知機能などを備えており、これらの脅威からクラウド環境を守ります。また、最新の脅威情報に基づいてセキュリティ対策を更新することで、常に変化するサイバー攻撃から組織を守ります。

機能 説明
クラウド利用状況を見える化する – 組織内で利用されているクラウドサービスを特定し、利用状況を可視化する
– シャドーITの検出、潜在的なセキュリティリスクの洗い出し
アクセスを適切に制御する – ユーザー、デバイス、時間、場所などの条件に基づいてアクセス制御を行う
– 不正なアクセスをブロックし、セキュリティリスクを軽減
機密データを厳重に保護する – データの暗号化、アクセス権限の設定、転送中のデータ保護などの対策を実施
– アクセスログの監視による不正アクセスの早期発見
クラウドを狙う脅威を防御する – アンチマルウェア機能、不正侵入検知機能などでクラウド環境を脅威から保護
– 最新の脅威情報に基づいたセキュリティ対策の更新

CASB導入のメリット

CASB導入のメリット

– CASB導入のメリット近年、業務効率化やコスト削減などを目的として、多くの企業が様々なクラウドサービスを導入しています。しかし、利便性の高いクラウドサービスの利用は、セキュリティリスクの増加にも繋がります。そこで注目されているのが、CASB(クラウドアクセスセキュリティブローカー)です。CASBは、企業とクラウドサービスの間に配置されるセキュリティ対策ソフトウエアで、クラウドサービス利用に伴う様々なリスクを軽減します。CASBを導入することで、具体的には以下のようなメリットが期待できます。* -セキュリティリスクの軽減- CASBは、クラウドサービスへのアクセスを監視し、不正なアクセスや脅威を検知・遮断することで、情報漏えいやデータ改ざん等のリスクを大幅に減らすことができます。例えば、従業員が業務とは無関係なファイル共有サイトにアクセスしようとした場合、CASBがそれをブロックすることができます。また、悪意のある第三者による不正アクセスを検知し、リアルタイムで管理者に通知することも可能です。* -コスト削減- 従来のオンプレミス環境では、個別にセキュリティ対策ソフトを導入する必要があり、コストがかかっていました。CASBは、複数のクラウドサービスに対するセキュリティ対策を一元的に提供するため、個別に導入するよりもコストを抑えることができます。* -運用管理の効率化- CASBは、一元的な管理コンソールを提供し、複数のクラウドサービスに対するセキュリティ設定やログ管理などを一括で行うことができます。そのため、セキュリティ担当者の負担を軽減し、運用管理業務を効率化することができます。* -コンプライアンス強化- CASBは、アクセス制御やログ管理などの機能を通じて、個人情報保護法やGDPRなどの法令遵守を支援します。機密情報へのアクセスを制限し、アクセスログを記録することで、法令違反のリスクを低減することができます。このように、CASBは企業のセキュリティ対策において多くのメリットをもたらします。クラウドサービスの利用を検討する際には、CASBの導入を検討することで、安全かつ安心してクラウドサービスを利用できる環境を構築することができます。

メリット 説明
セキュリティリスクの軽減 クラウドサービスへのアクセスを監視し、不正なアクセスや脅威を検知・遮断。情報漏えいやデータ改ざん等のリスクを大幅に減らす。
コスト削減 複数のクラウドサービスに対するセキュリティ対策を一元的に提供。個別に導入するよりもコストを抑える。
運用管理の効率化 一元的な管理コンソールを提供し、複数のクラウドサービスに対するセキュリティ設定やログ管理などを一括で行う。セキュリティ担当者の負担を軽減し、運用管理業務を効率化。
コンプライアンス強化 アクセス制御やログ管理などの機能を通じて、個人情報保護法やGDPRなどの法令遵守を支援。機密情報へのアクセスを制限し、アクセスログを記録することで、法令違反のリスクを低減。

まとめ

まとめ

昨今、多くの企業が業務効率化やコスト削減のためにクラウドサービスを積極的に活用するようになってきました。しかし、その利便性の一方で、企業はこれまで以上に情報セキュリティ対策に気を配らなければなりません。特に、重要なデータがクラウド上に保存される機会が増える中、セキュリティ対策の重要性はますます高まっています。

クラウドアクセスセキュリティブローカー(CASB)は、企業とクラウドサービスの間に配置され、クラウドサービスへのアクセスを仲介し、セキュリティ対策を強化するツールです。CASBを利用することで、企業はクラウドサービス利用に関する可視化、アクセス制御、脅威からの防御、コンプライアンス遵守などを実現できます。

CASBの導入は、企業が安全にクラウドサービスを活用する上で有効な手段となります。CASBを導入することで、クラウドサービス利用状況を把握し、不正なアクセスを検知・遮断することで、情報漏洩などのセキュリティリスクを低減できます。また、コンプライアンス要件を満たすための機能も備わっているため、企業は安心してクラウドサービスを利用できます。

クラウドサービスの利用拡大が続く中、CASBの重要性は今後ますます高まっていくでしょう。CASBの導入を検討することで、自社のセキュリティ体制を強化し、安心してクラウドサービスの恩恵を受けることができるようになります。

クラウドサービス利用における課題 CASBの役割 CASB導入によるメリット
セキュリティリスクの増加 クラウドサービスへのアクセスを仲介し、セキュリティ対策を強化するツール セキュリティリスクの低減、コンプライアンス遵守、クラウドサービスの安心利用
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