身代金要求攻撃からデータを守る!知っておくべきシャドウコピーの重要性

身代金要求攻撃からデータを守る!知っておくべきシャドウコピーの重要性

セキュリティを知りたい

先生、「シャドウコピー」ってなんですか?セキュリティの勉強をしてたら出てきたんですけど、よく分からなくて…

セキュリティ研究家

「シャドウコピー」は、パソコンの状態を定期的に写真のように記録しておく機能のことだよ。もし、 ransomware (身代金要求型ウイルス) に感染してファイルが使えなくなっても、この記録があれば、感染する前の状態に戻せるんだ。

セキュリティを知りたい

へえー、写真のデータみたいなものなんですね!でも、ransomwareって、その「シャドウコピー」も消してしまうんですか?

セキュリティ研究家

そうなんだ。最近のransomwareは賢くなってきて、「シャドウコピー」を消してしまうものも多いんだ。だから、ransomware対策としては、「シャドウコピー」だけに頼らず、別の場所にデータをバックアップしておくことが大切なんだよ。

シャドウコピーとは。

安全性を高める上で知っておきたい「シャドウコピー」について説明します。シャドウコピーは、正式には「ボリュームスナップショットサービス」や「ボリュームシャドークピーサービス」と呼ばれるもので、ウィンドウズに備わっている機能です。一般的には「ブイエスエス」と略して呼ばれます。シャドウコピーは、データを元に戻すための複製を自動で作る機能です。決まった時間に、システムの状態をそっくりそのまま複製し、パソコン内の空き領域に保存します。最近流行しているデータなどを人質にとるタイプのコンピュータウイルスは、このシャドウコピーを探して消してしまうものが多くなっています。コンピュータウイルスや悪意のあるプログラムを分析すると、「ブイエスアドミンコマンド」という命令を使ってシャドウコピーを消そうとしている様子がよく見られます。

ランサムウェアの脅威

ランサムウェアの脅威

– ランサムウェアの脅威近年、企業や組織にとって、ランサムウェアによる攻撃が深刻な問題となっています。ランサムウェアとは、感染したコンピュータ内のファイルを暗号化し、その解除と引き換えに金銭を要求する悪意のあるプログラムです。重要なデータが暗号化され、使用できなくなることで、業務が停止し、甚大な経済的損失が発生する可能性があります。ランサムウェアは、メールの添付ファイルや悪意のあるウェブサイトへのアクセスなど、さまざまな経路でコンピュータに侵入します。特に、フィッシングメールは、受信者を騙して悪意のある添付ファイルを開かせる手口として多用されています。そのため、不審なメールの添付ファイルは安易に開かない、身に覚えのないメールは送信者に確認するなど、注意が必要です。ランサムウェアの被害を最小限に抑えるためには、事前の対策が重要です。重要なデータは定期的にバックアップを取り、万が一感染した場合でも復旧できるようにしておく必要があります。また、オペレーティングシステムやソフトウェアは常に最新の状態に保ち、セキュリティの脆弱性を解消することが大切です。さらに、従業員に対して、ランサムウェアを含むセキュリティ脅威に関する教育を定期的に実施することも重要です。ランサムウェアの手口や対策を理解することで、従業員一人ひとりがセキュリティ意識を高め、被害を未然に防ぐことができます。ランサムウェアの脅威から組織を守るためには、これらの対策を総合的に実施していく必要があります。

脅威 侵入経路 対策
ランサムウェアによるファイルの暗号化と身代金要求 – メール添付ファイル
– 悪意のあるWebサイト
– フィッシングメール
– 不審な添付ファイルを開かない
– 身に覚えのないメールは送信者に確認
– データのバックアップ
– OSとソフトウェアのアップデート
– セキュリティ教育の実施

シャドウコピーとは

シャドウコピーとは

– シャドウコピーとはコンピュータウイルスの中でも、特にデータの身代金を要求する「ランサムウェア」の脅威は、多くの人にとって深刻な問題となっています。もしもランサムウェアに感染してしまい、大切な写真や書類などのデータが暗号化されてしまったら…。そんな時に備えて、被害を最小限に抑え、データを守る手段として有効なのが、Windows OSに標準搭載されている「シャドウコピー」という機能です。シャドウコピーとは、簡単に言うと、ファイルやフォルダの状態を、指定した時間に自動的に記録してくれる機能です。まるで影武者のように、データの「スナップショット」を定期的に作成し、過去の状態を保存しておくことができます。もしもランサムウェアに感染し、ファイルが暗号化されてしまったとしても、シャドウコピーがあれば、暗号化される前の状態にファイルを復元することができます。これは、シャドウコピー自体が元のファイルとは別の場所に保存されており、ランサムウェアの影響を受けないためです。ただし、シャドウコピーは万能ではありません。ランサムウェアの中には、シャドウコピー自体を削除してしまうものも存在します。また、シャドウコピーはあくまでもデータのバックアップの一つであり、全てのデータを完全に保護できるわけではありません。そのため、シャドウコピーだけに頼らず、外部のハードディスクやクラウドサービスなど、複数の場所にデータをバックアップしておくことが重要です。日頃からしっかりと対策を行い、万が一に備えましょう。

機能 説明 メリット 注意点
シャドウコピー 指定した時間にファイルやフォルダの状態を自動的に記録するWindowsの機能 ランサムウェア感染時などに、暗号化される前の状態にファイルを復元できる – ランサムウェアによってはシャドウコピー自体を削除される場合がある
– 全てのデータを完全に保護できるわけではない
– シャドウコピーだけに頼らず、外部HDDやクラウドサービスなど複数の場所にデータをバックアップすることが重要

シャドウコピーの仕組み

シャドウコピーの仕組み

– シャドウコピーの仕組みシャドウコピーは、パソコンのシステム復元などに活用される技術で、過去の時点におけるファイルやフォルダの状態を復元できるように記録しておく機能です。この機能は、「ボリューム スナップショット サービス」や「ボリューム シャドウ コピー サービス」などと呼ばれ、VSSと略される技術によって実現されています。VSSは、システム内の特定の時点におけるファイルの状態を、まるで写真のように記録します。ただし、全てのデータをそのままコピーするのではなく、変化があったデータのみを記録することで、効率的に過去の状態を保存します。例えば、あるファイルに変更を加えたとします。この時、VSSは変更前のファイルの情報を保持しておき、変更後のデータとの差分情報のみを記録します。このように、差分だけを保存することで、必要な記録容量を大幅に削減することが可能になります。この仕組みにより、少ないディスク容量で過去のデータ状態を保持することが可能となり、過去の状態に戻したい場合は、保存された差分情報を利用して、目的の時点の状態を復元することができます。このように、シャドウコピーは、誤操作によるファイル消失や、システム障害などの際に、重要なデータを保護するための有効な手段として機能します。

機能 説明
シャドウコピー 過去の時点におけるファイルやフォルダの状態を復元できるように記録しておく機能。ボリューム スナップショット サービス(VSS)によって実現される。
仕組み 過去のデータ全てをコピーするのではなく、変化があったデータとの差分情報のみを記録して記録容量を削減。過去の状態に戻したい場合は、保存された差分情報を利用して復元する。
メリット 少ないディスク容量で過去のデータ状態を保持可能。
用途 誤操作によるファイル消失や、システム障害などの際に、重要なデータを保護。システム復元などに活用される。

ランサムウェアによるシャドウコピーの削除

ランサムウェアによるシャドウコピーの削除

近年、身代金要求型ウイルスによる被害が後増加しています。この種のウイルスは、感染した機器内のファイルを暗号化し、その復号と引き換えに金銭を要求します。さらに厄介なことに、従来はファイルのバックアップとして機能していた「シャドウコピー」までも削除する機能を持つものが現れ、被害が拡大しています。

シャドウコピーとは、OSが自動的に作成するファイルの履歴データです。ファイルを誤って削除したり、変更してしまった場合でも、以前の状態に復元することができます。そのため、これまで多くのユーザーは、シャドウコピーを重要なデータ保護手段として利用してきました。

しかし、最近の身代金要求型ウイルスは、このシャドウコピーの存在を認識し、それを削除しようとします。具体的には、「vsadmin」というコマンドなどを使って、システムに保存されたシャドウコピーを消してしまうのです。もし、シャドウコピーが削除されてしまうと、ファイルの復元は非常に困難になり、結果として攻撃者に身代金を支払わざるを得ない状況に追い込まれてしまう可能性が高まります。

このような状況を避けるためには、シャドウコピーを保護することが重要です。具体的には、OSの設定を変更して、シャドウコピーへのアクセスを制限したり、専用のセキュリティソフトを導入するなどの対策が必要です。日頃から適切な対策を講じることで、身代金要求型ウイルスから大切なデータを守りましょう。

脅威 対策
身代金要求型ウイルスによるシャドウコピーの削除 – OSの設定変更でシャドウコピーへのアクセス制限
– 専用のセキュリティソフト導入

シャドウコピーを有効活用するための対策

シャドウコピーを有効活用するための対策

– シャドウコピーを有効活用するための対策ランサムウェアは、重要なファイルを暗号化してアクセスできなくし、その復号と引き換えに身代金を要求する悪質なプログラムです。身代金を支払わなければ、二度とファイルにアクセスできない可能性もあり、企業や個人にとって大きな脅威となっています。ランサムウェアから大切なデータを守る手段の一つに、Windowsに標準搭載されている「シャドウコピー」機能があります。シャドウコピーは、ファイルやフォルダの変更履歴を自動的に保存してくれる機能です。万が一、ランサムウェアによってファイルが暗号化されてしまっても、シャドウコピーから以前の状態に復元できる可能性があります。しかし、ランサムウェアの中には、シャドウコピーを検知し、削除してしまうものも存在します。そのため、シャドウコピーを有効活用するためには、いくつかの対策を講じる必要があります。まず、シャドウコピーの保存先を、パソコン本体ではなく、ネットワークドライブに変更しましょう。ネットワークドライブは、パソコン本体とは別の場所に設置された記憶装置のことで、パソコン本体がランサムウェアに感染した場合でも、ネットワークドライブ内のデータは被害を受けにくいためです。さらに、シャドウコピーへのアクセス権限を適切に設定することも重要です。管理者権限を持つユーザーのみが操作できるように制限することで、悪意のある第三者によるシャドウコピーの削除や改ざんを防ぐことが可能になります。加えて、信頼できるセキュリティソフトを導入し、常に最新の定義ファイルに更新しておくことも大切です。セキュリティソフトは、ランサムウェアを含む様々な脅威からパソコンを保護するためのソフトウェアです。最新の定義ファイルに更新しておくことで、最新の脅威にも対応できるようになります。これらの対策を組み合わせることで、シャドウコピーをより安全に運用し、ランサムウェアから大切なデータを守るための備えを強化することができます。

対策 説明
シャドウコピーの保存先変更 パソコン本体ではなく、ネットワークドライブに変更することで、パソコン本体がランサムウェアに感染した場合でも、ネットワークドライブ内のデータは被害を受けにくくする。
アクセス権限の設定 管理者権限を持つユーザーのみが操作できるように制限することで、悪意のある第三者によるシャドウコピーの削除や改ざんを防ぐ。
セキュリティソフトの導入 信頼できるセキュリティソフトを導入し、常に最新の定義ファイルに更新しておくことで、ランサムウェアを含む様々な脅威からパソコンを保護する。
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