ネットワーク機器を識別するMACアドレスとは?
セキュリティを知りたい
先生、「MACアドレス」って何か教えてください。
セキュリティ研究家
「MACアドレス」は、コンピューターやスマホなど、ネットワークにつながる機器それぞれに割り当てられた固有の番号のことだよ。例えるなら、家の住所のようなものだね。
セキュリティを知りたい
家の住所のようなもの?でも、IPアドレスも住所みたいって聞いたことがあります…
セキュリティ研究家
いいところに気がついたね!「IPアドレス」は、インターネット上の住所。「MACアドレス」は機器そのものの住所と考えよう。家の住所と、家に住んでいる人の名前が違うように、別々のものなんだよ。
MACアドレスとは。
機器を守るための大切な知識の一つに、「MACアドレス」というものがあります。これは、それぞれの機器が持つ、世界でたった一つの番号のようなものです。48桁の数字でできており、機器同士が近くのネットワーク上で正しく情報交換をするために使われます。インターネットの仕組みを層状に表したOSI参照モデルでは、「データリンク層」(第2層)と呼ばれる部分で活躍します。
MACアドレスの基礎
– MACアドレスの基礎
MACアドレスとは、ネットワークに接続されている機器一つひとつに割り当てられた、固有の識別番号のことです。
身近なものでは、スマートフォンやパソコン、プリンターなど、インターネットや会社のネットワークに接続する機器には、すべてMACアドレスが割り振られています。
例えるなら、私たちの住んでいる世界の住所のようなものです。
住所は世界で一つしかなく、その住所を見れば誰の家なのかが一目でわかります。MACアドレスも同じように、その機器が世界で唯一のものであることを示しています。
MACアドレスは、機器の中にあるネットワークインターフェースカード(NIC)と呼ばれる部品に物理的に記録されています。
ネットワークインターフェースカードは、機器をネットワークに接続するための部品で、MACアドレスはこの部品を作るときに書き込まれます。
MACアドレスは世界中で一意であることが保証されており、同じMACアドレスを持つ機器は二つと存在しません。
そのため、MACアドレスはネットワーク上で機器を識別するために非常に重要な役割を果たしています。
項目 | 説明 |
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MACアドレスとは | ネットワークに接続されている機器一つひとつに割り当てられた、固有の識別番号 |
例え | 私たちの住んでいる世界の住所のようなもの |
MACアドレス記録場所 | 機器の中にあるネットワークインターフェースカード(NIC)と呼ばれる部品に物理的に記録 |
MACアドレスの保証 | 世界中で一意であることが保証されており、同じMACアドレスを持つ機器は二つと存在しません。 |
MACアドレスの役割 | ネットワーク上で機器を識別するために非常に重要な役割を果たして |
MACアドレスの役割
– MACアドレスの役割皆さんが普段何気なく使っているインターネット。実は様々な技術によって支えられていますが、その裏側で重要な役割を担っているのがMACアドレスです。MACアドレスは、ネットワークに接続された機器それぞれに割り当てられた、世界でたった一つの識別番号です。例えるなら、私たちの住んでいる世界における住所のようなものです。では、MACアドレスは具体的にどのような場面で使われているのでしょうか?例えば、皆さんが自宅でパソコンからスマートフォンに写真データを送信する場面を考えてみましょう。データはまず、インターネットと自宅の機器をつなぐ、ルーターという機械に送られます。この時、ルーターは受け取ったデータに書かれている送信先MACアドレスを確認します。そして、自分の元に接続されている機器の中で、そのアドレスと一致する機器を探し出し、データを送信するのです。このように、MACアドレスはネットワーク上でデータの送り先を正確に制御するために、非常に重要な役割を担っています。インターネット上では膨大な量のデータがやり取りされていますが、MACアドレスのおかげで、データは迷子になることなく、正しい相手に届けることができるのです。ただし、MACアドレスはあくまでも機器を識別するための番号であり、セキュリティ対策として万能ではありません。悪意のある人物にMACアドレスを悪用される可能性もゼロではありませんので、注意が必要です。
項目 | 内容 |
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MACアドレスの役割 | ネットワークに接続された機器それぞれに割り当てられた、世界でたった一つの識別番号。データの送り先を正確に制御するために重要。 |
MACアドレスの例え | 私たちの住んでいる世界における住所のようなもの |
MACアドレスの仕組み | データ送信時に、ルーターは送信先MACアドレスを確認し、接続されている機器の中で一致する機器にデータを送信 |
MACアドレスの重要性 | インターネット上でデータが迷子にならず、正しい相手に届けるために重要 |
MACアドレスの注意点 | セキュリティ対策として万能ではなく、悪用される可能性もある |
MACアドレスの表示形式
– MACアドレスの見方
機器がネットワークに接続するとき、それぞれの機器には固有の識別番号であるMACアドレスが割り当てられます。 このMACアドレスは、ネットワークカードなどにあらかじめ設定されており、世界中で一つとして同じものはありません。
MACアドレスは、16進数と呼ばれる0から9の数字とAからFのアルファベットを組み合わせた12桁の数字で表現されます。見やすくするために、通常は2桁ずつハイフンで区切られ、「00-1A-2B-3C-4D-5E」のように表示されます。
前半の6桁(例では「00-1A-2B」)は、ネットワークカードなどの製造元を表すコードです。このコードは世界中の企業に割り当てられており、同じメーカーの製品であれば、この部分が共通になります。
後半の6桁(例では「3C-4D-5E」)は、その機器だけに割り振られた固有の番号です。 この番号によって、ネットワーク上では同じ種類の機器であっても、一つ一つを区別することができます。
項目 | 説明 |
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MACアドレス | ネットワークに接続する機器に割り当てられる固有の識別番号 |
表記方法 | 16進数(0-9, A-F)12桁 例:00-1A-2B-3C-4D-5E |
前半6桁(例:00-1A-2B) | ネットワークカードなどの製造元を表すコード |
後半6桁(例:3C-4D-5E) | 機器ごとに割り振られた固有の番号 |
MACアドレスとセキュリティ
– MACアドレスとセキュリティインターネットに接続する機器は、一意の住所のようなものを割り当てられています。これをMACアドレスと呼びます。このMACアドレスは、ネットワーク上で機器を識別するために使われており、いわば機器の指紋のようなものと言えます。しかし、このMACアドレスはセキュリティの観点からも重要な情報であることを認識しておく必要があります。もしも悪意のある人物があなたのMACアドレスを入手してしまった場合、あなたの機器になりすましてネットワークに侵入したり、情報漏えいを起こしたりする可能性があります。例えば、無料の公衆無線LANに接続した際に、悪意のある人物があなたのMACアドレスを盗み見て、あなたのふりをして不正なサイトにアクセスするといったことが考えられます。残念ながら、MACアドレスは機器に固有の番号であるため、パスワードのように変更することはできません。では、どのようにしてMACアドレスを悪用した攻撃から身を守れば良いのでしょうか。有効な対策の一つとして、MACアドレスフィルタリングという技術があります。これは、あらかじめ許可したMACアドレスを持つ機器だけをネットワークに接続することを許可する仕組みです。自宅の無線LANルーターなどにこの機能を設定しておけば、たとえ第三者に無線LANのパスワードが知られてしまったとしても、許可した機器以外は接続できないため、不正アクセスを防ぐことができます。MACアドレスは目に見えるものではありませんが、セキュリティ上重要な情報であることを理解し、適切な対策を講じることが大切です。
項目 | 内容 |
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MACアドレスとは | インターネットに接続する機器に割り当てられる一意の識別番号であり、機器の指紋のようなものです。ネットワーク上で機器を識別するために使用されます。 |
MACアドレスの risks | 悪意のある人物にMACアドレスを入手されると、なりすまし攻撃や情報漏えいのリスクがあります。例えば、無料の公衆無線LANなどでMACアドレスを盗み見られる可能性があります。 |
MACアドレスの変更 | MACアドレスは機器に固有の番号であるため、パスワードのように変更することはできません。 |
対策 | MACアドレスフィルタリングが有効です。これは、あらかじめ許可したMACアドレスを持つ機器だけをネットワークに接続することを許可する仕組みです。自宅の無線LANルーターなどに設定することで、不正アクセスを防ぐことができます。 |
MACアドレスとIPアドレスの違い
– MACアドレスとIPアドレスの違いインターネットに接続する際に、機器がネットワーク上で正しく通信を行うためには、それぞれの機器を特定するための情報が必要です。その役割を担うのがMACアドレスとIPアドレスです。それぞれのアドレスは異なる役割を持っています。MACアドレスは、「Media Access Controlアドレス」の略称で、ネットワーク機器に割り当てられた固有の識別番号です。 このアドレスは、ネットワークカードなどの hardware によって工場出荷時に設定されており、原則として変更することはできません。そのため、MACアドレスは「機器の指紋」のようなものと例えられます。一方、IPアドレスは「Internet Protocolアドレス」の略称で、ネットワーク上で機器の位置を示すための論理的なアドレスです。 インターネット上の住所のようなもので、このアドレスを用いることで、世界中の様々な機器と情報をやり取りすることができます。IPアドレスは、インターネットサービスプロバイダから動的に割り当てられる場合と、ネットワーク管理者によって静的に割り当てられる場合があります。動的IPアドレスは、インターネットに接続する度に変わる可能性がありますが、静的IPアドレスは固定されています。MACアドレスは機器の識別、IPアドレスはネットワーク上の位置の識別と考えると、それぞれの役割の違いがわかりやすいでしょう。MACアドレスは、ネットワーク内部での通信に主に用いられ、IPアドレスはインターネット上の広範囲な通信に用いられます。両者の違いを理解することで、ネットワークセキュリティやトラブルシューティングの際に役立ちます。
項目 | MACアドレス | IPアドレス |
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別名 | Media Access Controlアドレス | Internet Protocolアドレス |
役割 | ネットワーク機器の識別(ハードウェアの指紋) | ネットワーク上の位置情報(インターネット上の住所) |
設定 | 工場出荷時に設定(原則変更不可) | 動的に割り当てる場合と静的に割り当てる場合がある |
用途 | ネットワーク内部での通信 | インターネット上の広範囲な通信 |