その他

Webサイトを守る!安全なコーディングの基本

- コーディングとセキュリティの関係ウェブサイトやアプリは、私たちの生活に欠かせないものとなっています。これらのサービスの裏側では、プログラミング言語を用いたコーディングが行われていますが、このコーディングこそが、セキュリティを左右する重要な要素となります。ウェブサイトやアプリ開発において、コーディングは設計図を描くようなものです。しかし、設計図にセキュリティ上の欠陥があれば、建物が脆弱になるように、コーディングの段階でセキュリティ対策を怠ると、悪意のある攻撃者に乗っ取られる可能性があります。攻撃者は、コードの脆弱性を突いて、個人情報や企業秘密などの重要な情報を盗み出したり、ウェブサイトを改ざんしたり、サービスを停止させたりする可能性があります。安全なウェブサイトやアプリを構築するには、コーディングの段階からセキュリティを意識することが非常に重要です。具体的には、外部からの入力データを適切に処理する、安全な認証機能を実装する、最新のセキュリティ対策を施したフレームワークやライブラリを使用する、といった対策が必要です。コーディングとセキュリティは、切っても切り離せない関係にあります。開発者は、セキュリティの重要性を認識し、安全なコーディング技術を習得することで、利用者が安心して利用できるウェブサイトやアプリを提供する責任があります。
セキュリティ強化

普及進むBYOD、そのセキュリティ対策は?

- 急増するBYODの導入 近年、働き方改革やリモートワークの普及により、企業がBYOD(Bring Your Own Device)を導入するケースが増加しています。BYODとは、従業員が私物のパソコン、スマートフォン、タブレットなどを業務に使用することを許可する制度です。 企業にとっては、端末の購入や管理にかかる費用を削減できるという大きな利点があります。また、従業員一人ひとりに合わせた端末を選定する必要がなくなり、調達の負担軽減にもつながります。さらに、従業員が使い慣れた端末を業務に利用できるため、業務効率の向上が見込めます。 一方で、セキュリティ対策の難しさはBYOD導入における大きな課題として挙げられます。従業員が使用する端末やソフトウェアは多岐にわたり、企業が全ての端末に対してセキュリティ対策を徹底することが困難となる場合もあります。そのため、業務で使用するデータへのアクセス制限や、紛失・盗難時のデータ消去など、厳重なセキュリティ対策を講じる必要があります。 BYODは、適切に運用することで、企業と従業員の双方にとって大きなメリットをもたらす可能性があります。しかし、セキュリティリスクを十分に理解し、対策を講じた上で導入することが重要です。
サイバー犯罪

ソフトウェアの鍵と海賊版:Keygenの危険性

- プロダクトキーとは パソコンに新しいソフトウェアを導入する際に、多くの人が一度は目にしたことがあるであろう「プロダクトキー」。 これは、購入したソフトウェアが正規のものであることを証明し、利用を許可するために発行される、数字とアルファベットで構成された特別な番号のことです。 プロダクトキーは、ソフトウェアの世界における「鍵」のようなもので、これを入力することで初めてソフトウェアが正常に動作するようになります。 例えるならば、お店で購入した自転車に鍵がかかっており、付属の鍵を使わないと乗ることができないのと似ています。 ソフトウェアの開発元はこのプロダクトキーを用いることで、不正なコピーや配布を防ぎ、購入者だけがソフトウェアを利用できるようにしています。 プロダクトキーは通常、ソフトウェアのパッケージに記載されていたり、オンラインで購入した場合にはメールで送られてきたりします。 大切に保管し、紛失しないように注意しましょう。
脆弱性

Spring4Shell: ウェブを守るための必須知識

- はじめにと題して 昨今、インターネット上における危険が増加し続けており、会社や個人がそれぞれの情報を守る対策を講じることはとても大切なこととなっています。もはや、インターネットは生活に欠かせないものとなっており、その利用は年々増加しています。しかし、利便性が高まる一方で、悪意を持った攻撃者による脅威も増加しており、セキュリティ対策の重要性はかつてないほど高まっています。 インターネットを利用する際には、常に危険と隣り合わせであることを意識し、自らの身を守るための知識と行動が必要です。 今回は、2022年に大きな話題となった弱点である「Spring4Shell」について説明します。 この「Spring4Shell」は、多くの利用者を持つJavaのフレームワーク「Spring Framework」における脆弱性であり、攻撃者がこの弱点をつくことで、情報を盗み見たり、システムを操作したりすることが可能となります。 このような脆弱性を放置することは、家屋の鍵をかけずに放置することと同様に危険です。 この記事では、「Spring4Shell」がどのような仕組みで悪用されるのか、そしてどのように対策すればよいのかを具体的に解説することで、読者の皆様が安全なデジタル環境を構築するための一助となれば幸いです。
脆弱性

潜む脅威:コードインジェクションからWebアプリを守る

インターネット上の様々なサービスが、ホームページ上で動くアプリケーションを通じて提供される時代になりました。日々の暮らしに欠かせないものとなった一方で、その利便性の裏には危険も潜んでいます。悪意を持った攻撃者は、常にシステムの隙を突こうと、あの手この手を考えているのです。中でも、「コードインジェクション」と呼ばれる攻撃は、巧妙な手段で深刻な被害をもたらす可能性があります。 ホームページ上で動くアプリケーションは、ユーザーからの入力を受け取り、それに応じた処理を行います。例えば、通販サイトで商品を検索する際に入力した文字は、アプリケーションを通じてデータベースに伝えられ、該当する商品の一覧が表示されます。コードインジェクションは、この入力時に悪意のあるプログラムの断片を紛れ込ませる攻撃です。攻撃者の仕掛けたプログラムがアプリケーションの一部として実行されてしまうと、個人情報やクレジットカード情報などの重要なデータが盗み取られたり、システムが改ざんされたりする危険性があります。 こうした被害を防ぐためには、開発者がアプリケーションを設計する段階から対策を講じることが重要です。ユーザーからの入力内容を適切に処理し、悪意のあるプログラムとして実行されないようにする仕組みを組み込む必要があります。また、利用者側も、信頼できるサイトだけを利用する、不審な入力フォームには情報を入力しないなど、基本的なセキュリティ対策を心がけることが重要です。
脆弱性

潜む脅威:npmパッケージの“見えざる”危険性

- パッケージ管理とセキュリティの落とし穴ソフトウェア開発において、外部のプログラム部品を利用することは一般的になっています。これらの部品を効率的に管理するために、パッケージマネージャーと呼ばれるツールが使われています。特に、JavaScriptの世界で広く使われている「npm」は、開発を効率化する一方で、セキュリティ上の問題も抱えています。悪意のあるプログラムコードが組み込まれたり、依存関係にある部品に脆弱性があったりと、開発者は様々な脅威に注意を払う必要があります。しかし、npmの仕組み自体に潜む、さらに巧妙な攻撃手法も存在します。それは、「マニフェストの取り違え」と呼ばれる問題です。npmでは、パッケージの情報は「package.json」というファイルに記述されます。このファイルには、パッケージ名、バージョン、作者、依存関係などが記載されています。攻撃者は、この「package.json」に記載されている情報と、実際にインストールされるプログラムコードを異なるものにすることで、開発者を騙そうとします。例えば、安全だと思わせるようなパッケージ名や作者名で偽装し、実際には悪意のあるコードを実行するパッケージを配布するのです。開発者は、「package.json」の情報だけを信用してしまい、実際にインストールされるコードの中身を確認しないまま利用してしまう可能性があります。このような攻撃を防ぐためには、「package.json」の情報だけでなく、実際にインストールされるコードの中身も確認することが重要です。また、信頼できる開発元のパッケージのみを利用する、最新版のパッケージに更新するなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することも重要です。パッケージ管理は便利である一方、セキュリティリスクも存在することを認識し、適切な対策を講じることで安全なソフトウェア開発を行いましょう。
セキュリティ強化

ドイツのサイバーセキュリティの守護者:BSIとは?

- BSI情報セキュリティの守護者情報セキュリティ庁(BSI)は、ドイツ語で「Bundesamt für Sicherheit in der Informationstechnik 」の略称であり、日本語では情報セキュリティ庁と訳されます。BSIは、ドイツ連邦共和国の情報技術(IT)セキュリティを担う重要な政府機関です。1991年の設立以来、時代の変化とともに複雑化する情報セキュリティの脅威から国民を守るために、多岐にわたる活動を行っています。BSIの活動範囲は非常に広範です。設立当初は、コンピュータセキュリティを中心に活動していましたが、インターネットの普及に伴い、その活動領域は急速に拡大しました。今日では、重要インフラストラクチャの保護、インターネットセキュリティ、暗号技術、盗聴対策など、私たちの生活と経済活動を支える重要なシステムや情報の安全確保に貢献しています。具体的には、BSIは、情報セキュリティに関する最新の脅威に関する情報を収集・分析し、企業や国民向けに注意喚起や対策の指針を提供しています。また、情報システムや製品のセキュリティ評価を行い、その信頼性を保証する役割も担っています。さらに、暗号技術の研究開発や、セキュリティに関する国際的な標準化活動にも積極的に参加し、国際社会における情報セキュリティの向上にも貢献しています。このように、BSIは、ドイツ国内だけでなく、国際社会においても情報セキュリティの守護者として重要な役割を果たしています。私たちは、BSIの活動によって、安全で信頼できるデジタル社会を享受できていると言えるでしょう。
認証

Kerberos認証:仕組みとセキュリティ対策

- Kerberos認証とはKerberos認証は、インターネットのような、誰でも自由に接続できるネットワーク上で、安全にデータのやり取りを行うための仕組みです。アメリカの有名な大学であるマサチューセッツ工科大学で開発されました。 Kerberos認証を使うと、インターネット上でやり取りされるデータの内容を盗み見たり、改ざんしたりすることを防ぐことができます。従来の認証方式では、例えばインターネットバンキングを利用する際、利用者の名前とパスワードを入力してサービスにログインしていました。しかし、この方法では、悪意のある第三者に名前とパスワードを盗み見られてしまう可能性がありました。一方、Kerberos認証では、「認証サーバー」と呼ばれる信頼できる第三者が間に入り、利用者の代わりに認証を行います。利用者は、まず認証サーバーに対して自分の名前とパスワードを提示します。認証サーバーは、それが正しいことを確認すると、利用者に「チケット」と呼ばれる特別なデータを渡します。このチケットには、利用者の名前や有効期限などが記載されており、暗号化されているため、第三者に内容を盗み見られる心配はありません。利用者は、インターネットバンキングなどのサービスを利用する際に、このチケットを提示します。サービス側は、チケットの内容を確認することで、利用者が正しい利用者であることを確認し、サービスへのアクセスを許可します。このように、Kerberos認証では、利用者はサービスに直接パスワードを伝える必要がないため、パスワードが盗み見られるリスクを大幅に減らすことができます。Kerberos認証は、現在広く普及している認証方式の一つであり、WindowsネットワークやActive Directoryなど、様々なシステムで採用されています。
サイバー犯罪

リモートデスクトップツール「Splashtop」の脅威

- リモートデスクトップツールとはリモートデスクトップツールとは、インターネットなどのネットワークを介して、離れた場所にあるコンピュータを操作できる便利なソフトウェアです。まるでその場にいるかのように、別の場所にあるコンピュータの画面を表示させ、キーボードやマウスを使って操作することができます。例えば、自宅のパソコンから会社のパソコンにアクセスして、必要なファイルを開いたり、メールを確認したりすることが可能です。また、外出先から自宅のパソコンにアクセスして、必要なデータを取り出したり、ソフトウェアを起動したりすることもできます。近年、場所を選ばずに仕事ができるテレワークが普及したことに伴い、リモートデスクトップツールの利用が急速に増えています。このツールを使うことで、会社に出勤せずに自宅やコワーキングスペースなど、自分の好きな場所で仕事をすることが可能になります。リモートデスクトップツールには、Windowsに標準搭載されている「リモートデスクトップ接続」や、様々な機能が充実した「TeamViewer」「AnyDesk」「Chrome リモート デスクトップ」など、多くの種類があります。 利用する環境や目的に合わせて、最適なツールを選ぶことが大切です。
データ保護

見過ごせないファイル管理の心臓部:マスターファイルテーブル

ファイル管理の要 日頃パソコンやサーバーを使う際、ファイルが機器の中でどのように管理されているか、意識することは少ないかもしれません。しかし、これらの機器の中では、ファイルが適切に保存され、利用できるように、緻密な管理システムが働いています。Windowsシステムにおいて、その重要な役割を担っているのが「マスターファイルテーブル」、略してMFTです。 MFTは、ファイルシステムの心臓部と言えるでしょう。例えるなら、図書館の膨大な蔵書を管理する巨大なデータベースのようなものです。図書館のデータベースには、本のタイトル、著者、出版日、保管場所などが記録されていますよね。これと同様に、MFTは、システム内の全てのファイルとフォルダに関する情報を記録しています。ファイル名はもちろん、作成日時、更新日時、ファイルの大きさ、そしてファイルがハードディスクのどこに保存されているかといった重要な情報が、このMFTに集約されているのです。 MFTは、Windowsシステムにとって非常に重要な部分であるため、MFTに問題が発生すると、ファイルの読み書きができなくなったり、最悪の場合、システム全体の動作が不安定になる可能性もあります。そのため、MFTを健全な状態に保つことが、Windowsシステムを安定して利用する上で非常に重要になります。
その他

セキュリティ対策にもコーディングは必須?

- コーディングとは コーディングとプログラミング、どちらもコンピュータに関わる言葉で、よく似ていますが、厳密に言うと異なるものを指します。 コーディングとは、プログラミングの一部であり、設計書に従って、実際にコンピュータが理解できる言葉であるプログラミング言語を使って、プログラムやウェブサイトなどを作り上げていく作業のことです。 例えると、家を建てる時の作業に置き換えて考えてみましょう。 建築家が作成した設計図をもとに、大工さんが木材を切ったり、組み立てたり、壁を作ったりする作業がコーディングに当たります。設計図通りに、一つずつ丁寧に作業を進めていくことが重要です。 一方、プログラミングは、家を建てること全体を指します。家を建てるための計画を立てたり、設計図を作成したり、実際に家を建てたり、完成後の微調整を行うことまで、全ての工程が含まれます。 つまり、プログラミングはコーディングを含んだ、より広範囲な概念と言えるでしょう。 近年では、プログラミングスキルが注目されていますが、コーディングはその基礎となる重要なスキルです。プログラミング言語を学ぶことで、論理的思考力や問題解決能力も身につき、様々な場面で役立ちます。
不正アクセス

Kerberoasting攻撃から身を守る方法

- はじめに 現代社会において、情報システムは企業活動にとって欠かせないものとなっています。企業の活動の多くは情報システムに頼っており、もしも情報システムがなければ、事業の継続は極めて困難になるでしょう。 情報システムをあらゆる脅威から守ることは、企業にとって最も重要な課題の一つです。もしも情報システムが不正アクセスや情報漏洩などの被害に遭えば、企業は経済的な損失だけでなく、信頼を失墜させることにもなりかねません。 情報セキュリティ対策には様々な方法がありますが、近年、「Kerberoasting攻撃」と呼ばれる巧妙な攻撃手法が注目されています。これは、WindowsのActive Directoryという、ユーザーやコンピュータの情報を管理するシステムを標的とした攻撃です。この攻撃は、発見が非常に困難であるため、企業にとって大きな脅威となっています。 今回は、Kerberoasting攻撃の手口と、その脅威からシステムを守るための具体的な対策方法について詳しく解説していきます。
脆弱性

知っておきたいSpectre攻撃の脅威

- 現代社会におけるCPUの重要性 現代社会において、コンピューターはもはや無くてはならない存在となっています。職場や学校での作業はもちろんのこと、買い物や娯楽、友人とのコミュニケーションに至るまで、あらゆる場面でコンピューターが活躍しています。そして、そのコンピューターの頭脳とも言うべき心臓部がCPUです。 スマートフォンやパソコン、そしてインターネットを支えるサーバーまで、あらゆるコンピューター内部にCPUは存在し、私たちが意識することなく膨大な量の情報を処理しています。インターネットで情報を検索する、美しい映像を楽しむ、友人とメッセージをやり取りする、こうした日々の行動一つひとつがCPUの働きによって支えられているのです。 CPUの性能は年々向上しており、処理速度は飛躍的に速くなっています。それに伴い、かつては不可能だった複雑な計算や高度な処理も瞬時にこなせるようになり、私たちの生活はより便利で豊かなものになりました。しかし、その一方で、CPUの性能向上は新たな課題も生み出しています。 高性能なCPUは、不正なプログラムを高速に実行してしまう可能性も秘めているため、サイバー攻撃の脅威を増大させる危険性も孕んでいます。そのため、CPUの進化と共に、セキュリティ対策も進化させていく必要があります。
その他

ファイルの種類を見破る魔法の数値

私たちの身の回りには、写真、動画、文章など、様々な種類のデータが存在します。そして、これらのデータはパソコンの中では「ファイル」として保存されていますね。ファイルは一見どれも同じように見えますが、パソコンはこれらのファイルを見事に使い分けています。一体どのようにファイルの種類を見分けているのでしょうか? 実は、ファイルには人間には見えない特別な仕組みが備わっています。ファイルの先頭には、そのファイルの種類を示す「マジックナンバー」と呼ばれる数値が記録されているのです。このマジックナンバーはファイルの種類ごとに決まっており、パソコンはこの数値を読み取ることで、そのファイルが写真なのか、動画なのか、それとも文章なのかを瞬時に判断しているのです。 例えば、JPEGという形式の画像ファイルの場合、マジックナンバーは「FF D8 FF」と決められています。パソコンがファイルを開く際に、ファイルの先頭に「FF D8 FF」という数値が記録されていると「これはJPEG画像だ!」と認識し、適切なソフトウェアを使って画面に表示してくれるのです。 このように、普段何気なく使っているファイルですが、その裏には、コンピュータが正しくファイルの種類を認識するための、巧妙な仕組みが隠されているのです。
ネットワーク

ネットワークの門番:ゲートウェイの役割とは?

私たちの身の回りには、様々な規模や種類のネットワークが存在しています。例えば、家庭やオフィスなど、限られた範囲で機器同士を接続する比較的小さなネットワークは「LAN」と呼ばれています。一方、世界中に広がるインターネットのように、膨大な数のコンピュータやサーバーを相互接続した巨大なネットワークは「WAN」と呼ばれます。 これらの異なるネットワークは、それぞれ独自の通信方式やデータ形式を持っているため、直接データのやり取りを行うことはできません。そこで活躍するのが「ゲートウェイ」です。ゲートウェイは、異なる言語を話す人々の間に入って、お互いの言葉を翻訳する通訳のように、異なるネットワーク間の通信を仲介する役割を担います。 例えば、私たちがインターネット上のウェブサイトを閲覧する際、家庭やオフィスにあるパソコンやスマートフォンは、まずLANを通じてゲートウェイに接続します。ゲートウェイは、受け取ったリクエストをWAN用の形式に変換し、インターネット上に送信します。そして、ウェブサイトからの応答を受け取ると、再びLAN用の形式に変換して、元の機器に返送します。 このように、ゲートウェイは、異なるネットワークを接続し、シームレスなデータ通信を実現するために欠かせない存在なのです。
脆弱性

潜む脅威:npmパッケージのマニフェストの取り違えにご用心

近年のソフトウェア開発において、npm(Node Package Manager)はJavaScriptを用いた開発には欠かせない道具となっています。npmは、再利用可能な膨大な量のコードパッケージを提供しており、開発者はそれらを自身のプロジェクトに取り入れることで、より効率的に開発を進めることができます。これらのパッケージ情報は、「package.json」という設定ファイルに記されており、パッケージが依存する関係性やバージョン、実行に必要なプログラムなどが定義されています。開発者はこの設定ファイルを信頼し、安全なコードを効率的に利用しています。 しかし、悪意のあるコードが含まれたパッケージがnpmに公開され、開発者の環境に侵入してしまうというリスクも存在します。悪意のあるパッケージは、一見すると便利な機能を提供するように見えますが、裏で機密情報を盗み出したり、システムに損害を与えたりする可能性があります。npmは膨大な数のパッケージが公開されているため、悪意のあるパッケージを完全に排除することは難しいのが現状です。 そのため、開発者はnpmパッケージを利用する際には、パッケージの提供元や評判、依存関係などを注意深く確認する必要があります。信頼できる提供元のパッケージを選ぶ、最新バージョンを常に利用する、不必要な依存関係は削除するなど、セキュリティ対策を講じることが重要です。また、開発環境と本番環境を分離し、セキュリティ対策ソフトを導入することも有効な手段です。
サイバー犯罪

ソフトウェアの鍵と海賊版:Keygenの危険性

- Keygenとは Keygenとは、Key Generatorを短くした言葉で、特定のソフトウェアを使うために必要なプロダクトキー、つまりライセンスキーを作り出すプログラムのことです。 ソフトウェアを購入すると、そのソフトウェアを正当な利用者として認めてもらうために、特別な鍵が発行されます。これがプロダクトキーと呼ばれるものです。Keygenは、このプロダクトキーを作り出すことができます。 しかし注意が必要です。Keygenの中には、ソフトウェアの開発元が公式に提供しているものだけでなく、違法な目的で作られたものも存在します。悪意のあるKeygenは、正規のソフトウェアを不正に利用するために作られており、ウイルス感染や情報漏えいの危険性も孕んでいます。このようなKeygenの使用は犯罪行為に繋がる可能性があるため、絶対に利用してはいけません。 ソフトウェアは、開発者の権利を守るため、そして利用者が安心して使えるように、プロダクトキーによって保護されています。Keygenの使用は、その保護を無効化してしまう行為です。 正規のソフトウェアを利用するためには、必ず公式な販売経路で購入し、正規のプロダクトキーを使ってください。そして、不正なKeygenの使用は厳に控えましょう。
データ保護

ファイルの秘密を解き明かすマスターファイルテーブル

私たちが毎日使うパソコンやスマートフォン。これらの機器の中には、写真や動画、文書など、たくさんのファイルが保存されています。これらのファイルは、必要な時にすぐに取り出せるよう、きちんと整理整頓されている必要があります。このファイルの整理整頓を陰ながら支えているのが「ファイルシステム」と呼ばれる仕組みです。 WindowsというOSで広く使われているNTFSというファイルシステムでは、「マスターファイルテーブル(MFT)」と呼ばれる重要な仕組みが使われています。MFTは、ファイルシステムの心臓部と言えるでしょう。 MFTは、ファイルシステムが管理する全てのファイルとフォルダの情報が記録された、いわばファイルシステムの地図のようなものです。ファイルの名前や作成日時、更新日時、ファイルの大きさ、そしてファイルが実際にどこに保存されているかといった重要な情報が、このMFTに記録されています。 私たちがファイルを開こうとすると、OSはまずMFTを参照し、ファイルの場所を特定します。そして、MFTに記録された情報に基づいて、目的のファイルにアクセスします。このように、MFTはファイルへのアクセスを高速化する上で重要な役割を担っているのです。もしMFTが破損してしまうと、ファイルシステムが正常に動作しなくなり、ファイルにアクセスできなくなる可能性もあります。そのため、MFTはファイルシステムにとって非常に重要な部分と言えるのです。
脆弱性

危険な脆弱性「Spring4Shell」からWebサービスを守るには

- Spring4Shellとは-Spring4Shellとは、2022年3月に発見された、JavaのSpringフレームワークというソフトウェア開発キットに存在していた、深刻な脆弱性のことです。- CVE-2022-22965という識別番号が付けられたこの脆弱性は、悪用されると、攻撃者が外部から不正なコードを実行できてしまう可能性があります。 Springフレームワークは、企業向けの大規模なアプリケーションから、ウェブサイトの機能を提供するウェブサービスまで、多岐にわたるJavaアプリケーションで広く利用されているため、Spring4Shellの影響は非常に広範囲に及びます。 例えるなら、Springフレームワークは建物の基礎構造のようなものであり、多くの建物がこの基礎構造の上に建てられています。Spring4Shellは、この基礎構造に発見された欠陥のようなものであり、この欠陥を悪用されると、建物のセキュリティが根本から脅かされ、住人や財産に危害が及ぶ可能性があります。 そのため、Springフレームワークを使用している場合は、早急にこの脆弱性に対する対策を講じる必要があります。具体的には、開発元の提供するセキュリティアップデートを適用することが重要です。また、Spring4Shellの影響を受ける可能性のあるシステムを特定し、セキュリティ対策が適切に実施されていることを確認することが重要です。
認証

Kerberos認証:仕組みとセキュリティ対策

- Kerberos認証の概要Kerberos認証は、インターネットのような公衆回線など、セキュリティが確実ではないネットワーク上で、安全に情報をやり取りするために考案された認証方法です。アメリカのマサチューセッツ工科大学で開発されました。Kerberos認証の大きな特徴は、パスワードをネットワーク上に公開しないという点にあります。従来の認証方法では、利用者はサービスを利用する際に、サービスを提供するサーバーに対して直接パスワードを送信していました。しかし、Kerberos認証では、利用者のパスワードはネットワーク上を流れることはありません。その代わりに、Kerberos認証では「チケット」と呼ばれる仕組みを用います。チケットとは、ある利用者が特定のサービスにアクセスする権限を持っていることを証明する電子的な証票です。利用者は、まず認証サーバーと呼ばれる信頼できる第三者に自身の身元を証明します。認証サーバーは、利用者の身元を確認した後、その利用者とアクセスしたいサービスに対応するチケットを発行します。そして、利用者はそのチケットをサービスを提供するサーバーに提示することで、サービスを利用できるようになります。このように、パスワードを直接サーバーに送信する必要がないため、Kerberos認証は従来の方法よりも安全性の高い認証方法として広く普及しています。
脆弱性

Webアプリの脆弱性:コードインジェクションから身を守るには

- コードインジェクションとは インターネット上で情報をやり取りする仕組みを持つアプリケーションには、常に悪意のある攻撃の危険がつきまといます。その中でも、「コードインジェクション」と呼ばれる攻撃は、システムに深刻な被害をもたらす可能性があります。 コードインジェクションとは、アプリケーションのセキュリティ上の弱点を利用して、本来実行されるべきではない不正な命令を送り込み、システムを不正に操作する攻撃です。 例として、ユーザーが自由に検索キーワードを入力できるウェブサイトを想像してみてください。通常、ユーザーが入力したキーワードは、データベースから該当する情報を検索するために利用されます。しかし、アプリケーションにセキュリティ上の欠陥がある場合、攻撃者はキーワードに紛れ込ませた悪意のある命令を、システムに実行させてしまうことができてしまいます。 例えば、データベースから重要な情報を盗み出す命令や、システムを乗っ取るための命令を埋め込むことが考えられます。もし、アプリケーションが入力された内容を適切に処理せずに、そのまま実行してしまうような作りになっていれば、攻撃者はシステムを自由に操ることができてしまうのです。 コードインジェクションは、ウェブサイトやアプリケーションの開発段階でセキュリティ対策を適切に行うことで、防ぐことができます。しかし、攻撃の手口は日々巧妙化しているため、常に最新のセキュリティ情報を入手し、システムを保護することが重要です。
サイバー犯罪

リモートデスクトップツール「Splashtop」の脅威

- リモートデスクトップツールとはリモートデスクトップツールとは、お手持ちのスマートフォンや別のコンピュータを使って、まるで目の前にあるかのように離れた場所にあるコンピュータを操作できる便利なソフトウェアです。例えば、自宅や外出先から会社のコンピュータ内のファイルにアクセスしたり、遠隔地でトラブルを抱えている家族や友人に画面を共有しながら技術的なサポートを提供したりする際に活用できます。近年、場所にとらわれずに働くテレワークが普及するにつれて、自宅から会社のコンピュータにアクセスするための手段として、リモートデスクトップツールの利用がますます増加しています。このツールは、インターネットに接続された二つのコンピュータ間を繋ぎ、操作する側の端末の画面に、操作される側の端末の画面を映し出すことで実現されます。キーボードやマウスの入力もそのまま送信されるため、実際にその場にいるかのように作業を行うことが可能です。リモートデスクトップツールには、Windowsに標準搭載されているものから、セキュリティや機能面で充実した商用サービスまで、様々な種類があります。利用シーンや目的に合わせて最適なツールを選ぶことが大切です。
その他

ファイルの種類を見破る魔法の数字

私たちが普段何気なく目ににするコンピューター上のファイル。一見すると、どれも同じようなアイコンで表示されているため、違いが分かりづらいかもしれません。しかし、実際には、写真や文章、音楽など、ファイルには様々な種類が存在します。では、コンピューターはどのようにこれらのファイルを見分けているのでしょうか? その秘密は、ファイルの先頭に隠された「マジック・ナンバー」と呼ばれる特別な数字にあります。これは、ファイルの種類ごとにあらかじめ決められた数字の列で、人間には一見しただけでは判別できません。コンピューターはこのマジック・ナンバーを参照することで、ファイルの種類を瞬時に判断し、適切な方法で処理しているのです。 例えば、JPEG画像ファイルであれば「FF D8」というマジック・ナンバーが、PDFファイルであれば「25 50 44 46」というマジック・ナンバーが、それぞれファイルの先頭に付与されています。このように、マジック・ナンバーはファイルの種類を見分けるための重要な役割を担っています。 普段は意識することのない、ファイルの先頭に隠された秘密。コンピューターの世界では、このような目に見えない仕組みが私たちのデジタルライフを支えているのです。
脆弱性

知っておくべきCPUの脆弱性: Spectre攻撃

現代社会において、コンピュータは私たちの生活に欠かせない存在となっています。パソコン、スマートフォン、家電製品など、あらゆる場所にコンピュータが組み込まれ、私たちの生活をより便利で快適なものにしてくれています。そして、これらのコンピュータの心臓部として、すべての動作を制御しているのがCPU(中央処理装置)です。 CPUは、人間でいうところの脳に例えられます。データの処理や計算、プログラムの実行など、コンピュータが行うあらゆる作業を、CPUが指示を出して制御しています。このCPUの性能が高ければ高いほど、コンピュータはより多くの情報を高速に処理することができるため、処理速度や効率性が向上します。 例えば、高性能なCPUを搭載したパソコンは、複雑な計算を要するデータ分析や、高画質の動画編集などもスムーズに行うことができます。また、スマートフォンであれば、最新のゲームアプリを快適にプレイしたり、複数のアプリを同時に起動しても動作が遅くなることなく使用することができます。 このように、CPUは現代社会において、コンピュータの性能を左右する非常に重要な役割を担っています。CPUの進化は、コンピュータの進化、ひいては私たちの生活の進化にも繋がっていると言えるでしょう。