認証

Kerberoasting攻撃から身を守るには

- Kerberoasting攻撃とは Kerberoasting攻撃は、WindowsのActive Directoryという、組織内のユーザーやコンピューターの情報を管理するシステムを悪用した攻撃手法です。 Active Directoryでは、ユーザーが様々なサービスにアクセスする際に、Kerberosという認証プロトコルが使われています。このKerberosは、ユーザーがパスワードを入力しなくても安全にサービスを利用できるようにするための仕組みです。 Kerberoasting攻撃では、攻撃者はこのKerberosの仕組みを逆手に取ります。 攻撃者はまず、Active Directoryに対して、特定のサービスを利用するためのチケットを要求します。このチケットは、暗号化された形で攻撃者に渡されます。 重要なのは、このチケットの暗号化には、サービスアカウントのパスワードが使われているという点です。サービスアカウントとは、特定のサービスに割り当てられたアカウントのことです。 攻撃者は、入手したチケットをオフライン環境に持ち帰り、様々なパスワードを試しながらチケットの解読を試みます。もしチケットの解読に成功すれば、攻撃者はサービスアカウントのパスワードを手に入れることができます。 Kerberoasting攻撃の厄介な点は、Active Directoryとの直接的な通信が発生しないため、従来のセキュリティ対策では検知が難しいという点です。 そのため、Kerberoasting攻撃からシステムを守るためには、サービスアカウントのパスワードを複雑にする、定期的にパスワードを変更する、多要素認証を導入するなどの対策を講じる必要があります。
その他

Webサイトを安全に! コーディングとセキュリティ対策

- コーディングとは何かコーディングとは、ウェブサイトやソフトウェアなどを実際に作り上げる作業のことです。家の建築に例えると、設計図があるだけでは家は建ちませんよね。設計図に基づいて、実際に大工さんが木材を組み合わせたり、配線工事や水道工事をしたりして、初めて家が完成します。コーディングも同じように、ウェブサイトやソフトウェアを作るための設計図に基づいて、実際にプログラムを書き、動作や機能を実現していく作業を指します。ウェブサイトで例えると、まずデザイナーがウェブサイトのデザイン画を作成します。これは家の設計図のようなものです。コーディングでは、このデザイン画を元に、HTML、CSS、JavaScriptといったプログラミング言語を用いて、、文章、画像、ボタンなどを配置していきます。それぞれの要素がどのように表示されるか、ボタンを押したときにどのような動作をするかなどを、プログラミング言語を使って細かく指示していくのです。このようにして、ウェブサイトとして機能するように組み立てていく作業がコーディングです。コーディングは、言わば設計図を現実のものへと変換する、ものづくりの重要なプロセスと言えます。近年では、プログラミング教育の必修化などにより、コーディングの重要性がますます高まっています。
脆弱性

APIの脆弱性『BOLA』とは?その脅威と対策を解説

近年、インターネット上で様々なサービスが利用できるようになるにつれて、多くの情報を扱うアプリケーションの重要性が高まっています。それと同時に、アプリケーションの安全性を脅かす攻撃も増加しており、その対策が急務となっています。 アプリケーションは、外部とのデータのやり取りを行うためにAPIと呼ばれる仕組みを利用しています。このAPIは、いわばアプリケーションの窓口のようなものであり、適切に管理しなければ、攻撃者に悪用され、情報を盗み見られる可能性があります。 APIにおける脆弱性の一つとして、「オブジェクトレベル認可の欠陥(BOLA)」と呼ばれるものがあります。これは、本来アクセスを許可されていないはずのデータに、攻撃者が不正にアクセスできてしまうという、非常に危険な脆弱性です。 例えば、あるショッピングサイトのAPIにおいて、利用者Aさんが自分の注文履歴を見ることができる機能があるとします。このとき、BOLAが存在すると、攻撃者はAさんのアカウント情報などを不正に操作することで、本来アクセスできないはずのBさんやCさんの注文履歴まで盗み見ることができてしまう可能性があります。 このように、BOLAは、個人情報の漏洩やサービスの不正利用など、甚大な被害をもたらす可能性があります。そのため、APIの開発者はもちろんのこと、利用者もBOLAの脅威を認識し、対策を講じることが重要です。
脆弱性

Excelマクロの危険性

毎日の業務の中で、同じような作業を繰り返し行うことはありませんか?エクセルのマクロ機能は、こうした繰り返し作業を自動化することで、業務効率を大幅に向上させてくれる便利な機能です。 例えば、大量のデータを入力したり、見やすく整えたりする作業は、時間と手間がかかりがちです。マクロを使えば、こうした作業を自動化することができます。一度マクロを設定しておけば、あとはボタンをクリックするだけで、自動的に処理が実行されます。これは、まるで魔法のように感じられるかもしれません。 マクロは、複雑な計算を自動化する際にも役立ちます。手作業で計算すると、どうしてもミスが発生してしまうことがあります。しかし、マクロを使えば、複雑な計算でも正確に実行することができます。しかも、計算にかかる時間を大幅に短縮することも可能です。 このように、マクロ機能は、日々の業務効率を向上させるための強力なツールとなります。ぜひ、この機会にマクロの使い方を習得して、日々の業務に役立ててみてください。
ネットワーク

ネットワークの門番:ゲートウェイの役割と重要性

私たちはインターネットに接続してウェブサイトを閲覧したり、メールを送受信したりする際に、普段その裏側でどのような仕組みが動いているのかを意識することはほとんどありません。しかし実際には、異なる種類のネットワークを繋ぐ「ゲートウェイ」と呼ばれる重要な機器が、私たちのインターネット利用を陰ながら支えています。 ゲートウェイは、例えるならば、異なる言語を話す人々の間で通訳を行う通訳者のような役割を担っています。例えば、私たちが家庭やオフィスでパソコンやスマートフォンなどを接続して利用しているLAN (Local Area Network構内ネットワーク) と、世界中に広がる巨大なネットワークであるインターネットなどのWAN (Wide Area Network広域ネットワーク) は、それぞれ異なる通信方式やデータ形式を用いています。ゲートウェイは、これらの異なるネットワーク間でデータを通す際に、それぞれのネットワークが理解できる形式に変換することで、円滑なデータのやり取りを可能にしています。 ゲートウェイは、単にデータを変換するだけでなく、外部からの不正アクセスを防ぐセキュリティの役割も担っています。例えば、家庭やオフィス内のネットワークに接続されたパソコンやスマートフォンなどを、インターネットからの不正アクセスから守るために、ファイアウォールと呼ばれるセキュリティ機能が組み込まれていることが一般的です。ファイアウォールは、外部からの不正な通信を遮断することで、内部のネットワークを保護します。 このようにゲートウェイは、私たちが意識することなくインターネットを利用するために、なくてはならない重要な役割を担っています。
サイバー犯罪

KelvinSecurity:高度化するサイバー犯罪組織の脅威

- KelvinSecurityとはKelvinSecurityは、メッセージアプリ「Telegram」上のチャネルを拠点に活動する、世界中で悪名を轟かせるサイバー犯罪集団です。彼らは、病院や製薬会社などの医療機関、防衛関連企業や軍需産業といった軍事関連組織、銀行や証券会社などの金融機関、官公庁や自治体といった政府機関、航空会社や空港運営会社などの航空業界、電力会社やガス会社などのエネルギー業界など、幅広い分野に渡る組織や企業を標的にして攻撃を仕掛けています。 KelvinSecurityは、その高度な技術力によって、標的とする組織のシステムに侵入し、機密性の高い情報を盗み出すことで知られています。彼らは、盗み出した個人情報や企業秘密、国家機密などを闇市場で販売し、莫大な利益を得ているとされています。 さらに危険な点は、KelvinSecurityは自分たちだけで情報を悪用するだけでなく、標的のシステムへの侵入経路を他の犯罪者に売り渡すこともあるということです。これは、KelvinSecurityによる攻撃が、他のサイバー犯罪集団による二次攻撃、三次攻撃の足がかりとなりうることを意味しており、被害の拡大に繋がることが懸念されています。 KelvinSecurityの活動は、世界中の組織にとって深刻な脅威となっており、関係者は警戒を強めています。
脆弱性

進化するSpectre脅威:Spectre-BHBとは

現代社会において、コンピュータは日常生活に欠かせないものとなっています。家の中でも外出先でも、あらゆる場面でコンピュータが活躍し、私たちの生活を支えています。しかし、そのコンピュータの心臓部とも言えるCPUにも、私たちを危険にさらす可能性のある脆弱性が存在します。 近年、こうしたCPUの脆弱性を悪用した攻撃が増加しており、その脅威は深刻化しています。従来のセキュリティ対策では、こうしたCPUレベルの脆弱性に対応することが難しく、根本的な対策が求められています。 CPUの脆弱性を突いた攻撃は、個人情報や機密情報の窃取、コンピュータシステムの乗っ取りなど、甚大な被害をもたらす可能性があります。そのため、一人ひとりが危機意識を持ち、適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。 具体的には、OSやソフトウェアを常に最新の状態に保つこと、信頼できるセキュリティソフトを導入することが有効な対策となります。また、怪しいウェブサイトへのアクセスや不審なメールの開封は控え、コンピュータウイルス感染のリスクを減らすことも大切です。
脆弱性

Web APIの落とし穴:BOLA脆弱性とその対策

現代のインターネットサービスにおいて、APIは異なるシステム間で情報を交換するための重要な役割を担っています。例えば、インターネット上での買い物における決済処理や、会員制交流サイトへの自動的な投稿、インターネットに接続された家電の遠隔操作など、私たちの日常生活で利用する様々な機能がAPIによって支えられています。 しかし、利便性の高いAPIには、セキュリティ上の危険性も潜んでいます。もし、APIに対するセキュリティ対策が不十分であれば、悪意を持った第三者にシステムへの侵入を許してしまう可能性があります。その結果、重要な情報が盗み出されたり、サービスが妨害されたりする恐れがあります。 APIのセキュリティ対策を強化する一つの方法は、アクセス制御を厳格化することです。APIにアクセスできるユーザーやシステムを制限し、許可された操作のみを実行できるようにする必要があります。また、データの暗号化も重要な対策です。やり取りされるデータを暗号化することで、万が一情報が漏洩した場合でも、内容を解読できないように保護することができます。 さらに、APIに対するセキュリティテストを定期的に実施することも重要です。システムの脆弱性を発見し、修正することで、攻撃のリスクを減らすことができます。 このように、APIのセキュリティ対策は、サービスの信頼性を維持し、ユーザーを保護するために不可欠です。
セキュリティ強化

現代暗号の基礎:解き明かすケルクホフスの原理

- ケルクホフスの原理とは ケルクホフスの原理は、19世紀のオランダの暗号学者、アウグスト・ケルクホフスによって提唱された、暗号の設計と安全性に関する重要な原則です。これは、暗号システムの安全性を確保する上で、その仕組みやアルゴリズムを秘密にするのではなく、鍵の秘密性を重視すべきという考え方を示しています。 具体的には、ケルクホフスの原理は、暗号システムの設計やアルゴリズムが敵対者に知られていても、鍵が秘密である限り、そのシステムは安全であるべきだと主張しています。言い換えれば、暗号の安全性は、その仕組みの秘密性ではなく、鍵の秘密性に依存すべきだということです。 この原理は、現代の暗号技術においても重要な指針となっています。例えば、インターネット上で広く使われている暗号化通信技術であるTLS/SSLも、この原理に基づいて設計されています。TLS/SSLでは、暗号化と復号に用いる具体的なアルゴリズムは公開されていますが、通信のたびに異なる秘密鍵が用いられることで、安全な通信が実現されています。 ケルクホフスの原理は、暗号システムの設計者は、その仕組みを秘密にすることに労力をかけるのではなく、いかに安全な鍵を生成し、管理するかに注力すべきであることを示唆しています。そして、私たち利用者も、パスワードや暗号鍵などの秘密情報を厳重に管理することの重要性を認識する必要があります。
ネットワーク

セキュリティ対策の切り札:マイクロセグメンテーションとは

- 現代のセキュリティ対策における課題 現代社会において、情報システムは日々進化を遂げ、大規模かつ複雑な構造を持つようになっています。企業のネットワークも、その規模は拡大の一途を辿り、もはや従来型の、境界線を守るだけの防御策では、その安全性を完全に保証することが難しくなってきています。 従来の境界型防御は、例えるならば、城壁の外に敵が侵入するのを防ぐことに主眼を置いていました。しかし、現代の情報社会においては、侵入経路は多岐にわたり、高度な技術を持った攻撃者が、まるで城壁をすり抜けるように、ネットワーク内部へ侵入してしまう可能性も否定できません。 もし、万が一、侵入を許してしまった場合、被害は瞬く間に組織全体に広がり、企業活動に深刻な影響を与える可能性も孕んでいます。顧客情報の流出や、システムの麻痺など、その被害は計り知れません。 このような脅威から組織を守るためには、従来の城壁のような、境界を守るだけの防御に加え、城壁の内側にも複数の防御ラインを設ける、多層的な防御策が重要となります。侵入を完全に防ぐことは不可能であるという前提に立ち、たとえ一部が突破されてしまったとしても、被害を最小限に食い止めるための備えが必要不可欠なのです。
ハードウェア

見過ごせないBMCのセキュリティ対策

- 重要なシステムの影の立役者、BMCとは? 私たちの生活を支える銀行システムや公共サービス、企業の基幹システムなど、重要な役割を担うシステムの裏側では、常に稼働し続けるサーバーやネットワーク機器が欠かせません。これらのシステムが安定稼働するためには、電力供給や温度管理、ハードウェアの動作状態監視など、様々な要素を管理する必要があります。この重要な役割を陰ながら担っているのが、BMC(Baseboard Management Controller)です。 BMCは、サーバーやネットワーク機器といったハードウェアに組み込まれた、小さなコンピューターのようなものです。パソコンで例えると、WindowsやMac OSといったOSとは別に、ハードウェアを直接制御するためのシステムが組み込まれているイメージです。このBMCは、OSやアプリケーションが動作していなくても、システムの電源をオン・オフしたり、温度や電圧などの状態を監視したりすることができます。また、ハードウェアに異常が発生した場合には、アラートを発したり、自動的に復旧処理を行ったりするなど、システムの安定稼働に欠かせない役割を担っています。 従来のセキュリティ対策では、OSやアプリケーションへの不正アクセスを防ぐことに焦点が当てられてきました。しかし、BMCはOSとは独立して動作するため、セキュリティ対策が手薄になりがちです。もしもBMCが攻撃者に悪用されると、システム全体の制御を奪われたり、重要な情報が盗み出されたりする危険性があります。そのため、BMCのセキュリティ対策は、重要なシステムを守る上で非常に重要となっています。
脆弱性

Spring4Shell:緊急性の高い脆弱性から学ぶ

- はじめにと題して 昨今、企業や組織にとって、顧客情報の保護やシステムの安定稼働といった観点から、情報セキュリティ対策の重要性がますます高まっています。特に、インターネットに接続されたシステムやアプリケーションは、世界中の攻撃者から常に狙われており、その中に潜む脆弱性は、まさにセキュリティの穴と言えます。攻撃者は、この脆弱性を突いてシステムに侵入し、機密情報などの窃取や改ざん、サービスの妨害といった悪事を働きます。このような被害は、企業の信頼失墜や経済的な損失に繋がりかねず、その影響は計り知れません。 そこで今回は、2022年末に大きな話題となり、多くの組織に影響を与えた「Spring4Shell」と呼ばれる脆弱性を例に挙げ、その脅威と対策について詳しく解説していきます。この脆弱性は、広く利用されているJavaのフレームワーク「Spring Framework」において発見され、攻撃者に悪用されると、遠隔からシステムを乗っ取られる可能性も指摘されました。深刻な事態を招く前に、まずはその仕組みや影響範囲、そして具体的な対策方法を理解することが重要です。
脆弱性

Webサービスを守る!コードインジェクションとは?

- コードインジェクションとは -# コードインジェクションとは インターネット上に公開されている様々なWebサイトやアプリケーションは、利用者からの入力を受け取り、処理を行うことで成り立っています。例えば、通販サイトにおける検索機能や、お問い合わせフォームへの入力などが挙げられます。 コードインジェクションとは、悪意のある攻撃者が、Webアプリケーションのセキュリティの抜け穴を突いて、本来実行されるべきではない不正なプログラムコードを埋め込み、それを実行させる攻撃手法です。 Webサイトを閲覧し、何らかの操作を行うということは、裏側ではWebアプリケーションとデータのやり取りが行われていますが、コードインジェクションの脆弱性を持つWebアプリケーションの場合、攻撃者は悪意のあるコードをデータに紛れ込ませることで、システムに侵入しようとします。 攻撃が成功すると、ウェブサイトに登録されている利用者の個人情報やクレジットカード情報などを盗み出されたり、システム自体が改ざんされたりするなど、深刻な被害をもたらす可能性があります。 Webアプリケーション開発者は、適切な入力値の検証やエスケープ処理など、セキュリティ対策を施すことで、コードインジェクション攻撃のリスクを低減できます。また、利用者は信頼できるWebサイトを利用するなど、自身の身を守るための対策も重要です。
サイバー犯罪

そのキーゲン、本当に安全? – 違法ソフトの落とし穴

- キーゲンとはソフトウェアを使うためには、正当な利用者であることを証明する「鍵」が必要です。この鍵の役割を果たすのがプロダクトキーで、キーゲンとは、このプロダクトキーを作り出すプログラムのことです。本来、キーゲンはソフトウェアメーカーが正規ユーザーに対してソフトウェアを使えるようにするために提供するものです。ソフトウェアを開発・販売するメーカーは、不正なコピーや利用を防ぐためにプロダクトキーを発行しています。ユーザーはソフトウェアをインストールする際などに、このプロダクトキーを入力することで、正規の製品であることを証明し、すべての機能を利用できるようになります。しかし、この仕組みを悪用するケースも後を絶ちません。違法にソフトウェアを利用しようとする者が、キーゲンを使ってプロダクトキーを不正に生成し、あたかも正規ユーザーのように装うことがあるのです。このような行為はソフトウェアの開発者の権利を侵害するだけでなく、セキュリティ上のリスクも高めます。不正なキーゲンは、ウイルス感染や個人情報漏洩などの危険性も孕んでいます。安易に利用することは避け、ソフトウェアは正規の方法で入手し、利用することが大切です。
サイバー犯罪

リモートワークの落とし穴:SplashtopとEmotetの脅威

- リモートデスクトップツール Splashtopとは 近年、働き方改革やパンデミックの影響で、自宅や外出先など、オフィス以外で仕事をする機会が増えています。このような場所を選ばない働き方を「リモートワーク」と呼びますが、このリモートワークを支える技術の一つに「リモートデスクトップツール」があります。 リモートデスクトップツールとは、インターネットを経由して離れた場所にあるパソコンに接続し、まるで目の前にあるかのように操作できる便利なソフトウェアです。その中でも、Splashtopは、多くの企業や個人から支持を集めている人気の高いツールです。 Splashtopを使うと、自宅のパソコンから会社のパソコンにアクセスして仕事をすることや、外出先から自宅のパソコンに保存したファイルにアクセスすることなどが可能になります。 Splashtopの魅力は、その使いやすさと高機能さにあります。初心者の方でも簡単に利用できるように設計されているだけでなく、セキュリティ面も充実しており、安心して利用することができます。さらに、パソコンだけでなく、スマートフォンやタブレットなどのモバイル端末からも利用できるため、場所を選ばずにパソコンを操作することができます。 このように、Splashtopは、リモートワークを快適にするだけでなく、様々な場面で活躍する便利なツールです。
認証

Kerberos認証:仕組みとセキュリティ対策

- Kerberos認証とはKerberos認証は、インターネットのような、誰でも自由に接続できるネットワーク上で、安全にデータのやり取りを行うための仕組みです。アメリカの有名な大学であるマサチューセッツ工科大学で開発されました。この仕組みは、利用者の名前や秘密の合言葉などを、ネットワーク上で直接やり取りすることなく、安全に本人確認を行うことを可能にします。Kerberos認証の最大の特徴は、誰もが信頼できる第三者である「認証サーバー」の存在です。利用者は、まず、認証サーバーに自分の名前と秘密の合言葉を使って、本人であることを証明します。認証サーバーは、本人確認が取れたら、その利用者に対して「チケット」と呼ばれる証明書を発行します。このチケットには、利用者が誰であるか、そして、いつ、どのサービスを利用できるのかといった情報が記録されています。利用者は、ネットワーク上の様々なサービスを利用する際に、このチケットを提示します。サービス側は、チケットの内容を確認し、問題がなければ、その利用者に対してサービスを提供します。このように、Kerberos認証では、チケットを使うことで、サービスを利用する度に、秘密の合言葉を入力する必要がなくなり、安全性を高めているのです。
その他

Webサイトの安全を守る!コーディングとセキュリティ対策

- コーディングとは コーディングとは、設計図を基に、実際に建物を作っていく作業に例えることができます。ウェブサイトやソフトウェアを開発する際にも、まずどのような見た目や機能にするのかを具体的に決めた設計図が必要です。コーディングは、この設計図に基づいて、実際にコンピュータが理解できる言葉であるプログラミング言語を用いて、ウェブサイトやソフトウェアを作り上げていく作業を指します。 例えば、ウェブサイトの場合、見た目を美しく整えるためにはHTMLとCSSというプログラミング言語を用います。HTMLは文章の構造や画像の配置などを、CSSは文字の色や大きさ、背景色などを設定する役割を担っています。そして、ウェブサイトに動きを加え、ユーザーにとってより使いやすくするためにはJavaScriptというプログラミング言語を用います。ショッピングサイトにおけるカート機能や、アニメーション効果などは、JavaScriptによって実現されています。 このようにコーディングは、私たちが普段何気なく利用しているウェブサイトやアプリ、ゲームなど、あらゆるデジタルサービスを形作る上で欠かせないプロセスと言えるでしょう。コーディングを通して、自分のアイデアを形にし、世界中の人々に新しい価値を提供することができます。
認証

Kerberoasting攻撃から身を守る方法

- Kerberoasting攻撃とは Kerberoasting攻撃とは、Windowsの環境でよく使われている認証システムであるKerberosの弱点を利用した攻撃手法です。 Kerberosは、簡単に言うと、ある利用者が特定のサービスを利用する際に、その利用者が本当にその人であるのかを証明するための仕組みです。 この仕組みにより、本来アクセスできるべきでない利用者が、重要な情報にアクセスすることを防いでいます。 Kerberoasting攻撃では、攻撃者はまず、標的となるシステムに侵入します。 そして、Kerberosの仕組みを利用して、サービスの利用許可証のようなもの(サービスチケット)を不正に入手します。 このサービスチケットは、暗号化されていますが、攻撃者は、様々なパスワードを試しに使って、この暗号を解読しようとします。 この攻撃が厄介なのは、攻撃者がシステムに直接侵入する必要がなく、ネットワークに接続できる状態であれば、外部から実行できてしまう点です。 さらに、攻撃の痕跡が残りにくいため、発見が遅れてしまう可能性も高いです。 もし、攻撃者が暗号の解読に成功した場合、正規の利用者になりすまして、システムにアクセスできるようになってしまいます。 そのため、Kerberoasting攻撃は、近年、攻撃者から注目を集めている攻撃手法の一つとなっています。
ネットワーク

ネットワークの門番:ゲートウェイの役割と重要性

- 異なるネットワークをつなぐゲートウェイ 異なる種類のネットワーク同士を接続する役割を担う機器やソフトウェアのことを、ゲートウェイと呼びます。 身近な例では、皆さんが日々利用しているインターネットに接続する際にも、このゲートウェイが活躍しています。 自宅のパソコンやスマートフォンなど、複数の機器を接続している家庭内ネットワークと、世界中に広がるインターネットは、それぞれ異なる通信方式やデータのやり取り方を使用しています。 家庭内ネットワークは、限られた範囲でのみ使用されることを前提に、比較的簡易な仕組みで構築されています。 一方、インターネットは、世界中の多様な機器と接続されるため、より複雑で高度な仕組みが必要です。 これらの異なるネットワーク間で情報をやり取りするために、ゲートウェイが必要となります。 ゲートウェイは、家庭内ネットワークでやり取りされる情報をインターネットで利用可能な形式に変換したり、逆にインターネットから送られてきた情報を家庭内ネットワークで理解できる形式に変換したりします。 例えるなら、異なる言語を話す人々の間で、それぞれの言葉を理解し、相手に伝わるように翻訳する通訳者のような役割を担っていると言えます。 このように、ゲートウェイは、私たちが意識することなく異なるネットワーク間を繋ぎ、円滑な情報伝達を陰ながら支える重要な役割を担っているのです。
脆弱性

知っておきたいSpectre攻撃:その脅威と対策

- Spectre攻撃とは Spectre攻撃は、コンピュータの頭脳とも言えるプロセッサの内部動作の隙を突いて、本来アクセスが許されていない情報を盗み出す攻撃です。 2018年に初めて公表されたこの攻撃は、世界中に大きな衝撃を与えました。現代のコンピュータは、処理速度を向上させるため「投機的実行」という技術を広く採用しています。これは、プログラムが必要とするであろう情報をあらかじめ予測して処理しておくことで、処理全体の高速化を図る技術です。 Spectre攻撃は、この「投機的実行」という便利な仕組みが持つ、セキュリティ上の弱点につけこみます。攻撃者は、この脆弱性を悪用することで、パスワードや暗号鍵などの重要な情報にアクセスできてしまう可能性があります。 Spectre攻撃は、特定のソフトウェアの欠陥ではなく、プロセッサの設計そのものに潜む問題であるため、根本的な解決が難しいという特徴があります。このため、OSやソフトウェアのアップデートなどで対策を施す必要があります。
セキュリティ強化

現代暗号の基礎:ケルホフスの原理

- 暗号の安全性 -# 暗号の安全性 インターネットバンキングやオンラインショッピングなど、私たちの生活はデジタル化が進み、重要な情報をオンラインでやり取りすることが当たり前になっています。このような状況において、情報を第三者に盗み見られることなく安全にやり取りするために欠かせない技術が暗号です。 暗号とは、送信者と受信者以外には理解できないように情報を変換する技術です。たとえるなら、大切な手紙を誰にも読まれないように、特別な鍵を使って鍵のかかった箱に入れるようなものです。暗号はこの箱と鍵の役割を果たし、情報の安全を守っています。 暗号の安全性を保つためには、暗号化と復号に使う鍵の管理が何よりも重要です。いくら複雑で解読が難しい暗号が使われていても、鍵の管理がずさんで簡単に盗まれてしまっては意味がありません。これは、どんなに頑丈な鍵のかかった箱でも、その鍵を誰でも見つけられる場所に置いておけば、簡単に中身を盗まれてしまうのと同じです。 鍵を守るためには、パスワードを定期的に変更したり、複雑なパスワードを設定したりすることが有効です。また、フィッシング詐欺など、不正な手段でパスワードを盗み取ろうとする攻撃も存在するため、このような攻撃に対する対策も必要です。 暗号技術は、私たちのデジタルライフの安全を守るために欠かせない技術です。暗号の仕組み自体を理解することはもちろん重要ですが、安全性を確保するためには、鍵の管理を徹底すること、そして、セキュリティに関する知識を常にアップデートしていくことが重要です。
脆弱性

見えない脅威:Spectre-BHBとは

現代社会において、コンピュータは日常生活に欠かせないものとなっています。情報を処理したり、インターネットに接続したり、様々な場面で活躍しています。 そのコンピュータの心臓部ともいえるのがCPUです。CPUは、複雑な計算を高速に行うことで、私たちが普段何気なく使っているアプリケーションを支えています。 しかし、どんなに高性能なCPUにも、設計上のわずかな隙が存在する可能性があります。Spectre-BHBは、まさにそのCPUの隙を突いた攻撃手法なのです。 Spectre-BHBは、CPUの処理速度を向上させるために用いられる「分岐予測」という仕組みを悪用します。 通常、CPUはプログラムの命令を順番に実行していきますが、「分岐予測」は、次に実行される可能性の高い命令をあらかじめ予測して処理を進めることで、処理の効率化を図っています。 Spectre-BHBは、この「分岐予測」を巧みに操作することで、本来アクセスできないはずのメモリ領域の情報を読み取ることができるのです。 機密情報を含むメモリ領域にアクセスされてしまうと、情報漏えいにつながる危険性があります。
サイバー犯罪

KelvinSecurity:高度化するサイバー犯罪集団の脅威

「KelvinSecurity」は、メッセージアプリ「Telegram」のチャンネルを通じて活動しているサイバー犯罪集団です。彼らは、病院や製薬会社などの医療機関、防衛産業に関わる企業、銀行や証券会社といった金融機関、国の機関、航空会社、電力会社やガス会社など、幅広い分野の組織を標的にしています。 KelvinSecurityは、高度な知識や技術を持っているとされており、企業や組織から盗み出した秘密情報を闇市場で販売したり、システムへの不正な侵入経路を提供したりすることで利益を得ていると考えられています。 彼らの手口は巧妙化しており、標的となる組織のシステムに気付かれないように侵入し、機密情報を盗み出す能力を持っています。また、身元を隠す技術にも長けており、捜査機関は追跡に苦戦しています。 KelvinSecurityによる被害は拡大しており、世界中で多くの組織が金銭的な損失や信頼の失墜といった深刻な被害を受けています。 KelvinSecurityのようなサイバー犯罪集団から身を守るためには、組織はセキュリティ対策を強化する必要があります。具体的には、最新のセキュリティソフトの導入、従業員へのセキュリティ意識向上トレーニングの実施、外部からのアクセス制限などが挙げられます。 サイバー犯罪は、現代社会において深刻な脅威となっています。KelvinSecurityのような犯罪集団の手口を理解し、適切な対策を講じることが重要です。
ネットワーク

マイクロセグメンテーション:ネットワークセキュリティの強化策

- はじめにと題して 現代社会において、情報セキュリティは、企業が事業を継続していく上で、もはや欠かせない要素の一つとなっています。日々、高度化・巧妙化するサイバー攻撃の脅威から、顧客情報や企業秘密といった重要な情報資産を保護するためには、従来の、境界線を築いて守るという発想の防御策に加えて、ネットワークの内部から発生する攻撃にも備えることができる、多層的なセキュリティ対策が必要不可欠です。 このような背景から、近年注目を集めているセキュリティ対策の一つに、「マイクロセグメンテーション」という概念があります。これは、ネットワークを細かく分割し、それぞれに異なるセキュリティポリシーを適用することで、仮に一部のセグメントが攻撃を受けたとしても、被害をそのセグメント内に封じ込め、他のセグメントへの影響を最小限に抑えることを目的とした対策です。