脆弱性管理の優先順位付けに!EPSSとは?
情報技術の進化は目覚ましく、私たちの生活は便利で豊かになりました。しかし、その裏側では、日々新たに発見されるソフトウェアやハードウェアの脆弱性という課題も増え続けています。セキュリティ対策の担当者であっても、膨大な数の脆弱性情報に対応することは容易ではありません。しかし、すべての脆弱性が実際に悪用されるわけではありません。そこで、脆弱性の脅威を客観的に評価する指標として登場したのがEPSSです。
EPSSは、アメリカ合衆国の非営利団体FIRSTが運営する脆弱性悪用スコアリング・システムです。EPSSは、公開された脆弱性情報に基づいて、実際に悪用される可能性を数値化し、0から10までのスコアで評価します。スコアが高いほど悪用される危険性も高くなるため、組織はEPSSのスコアを参考に、優先的に対処すべき脆弱性を迅速に見極めることができます。
EPSSは、脆弱性情報の技術的な詳細に加えて、悪意のある攻撃者がその脆弱性を利用する容易さや、攻撃が成功した場合の影響の大きさなども考慮してスコアを算出します。そのため、組織は限られた資源を有効活用し、より効率的かつ効果的なセキュリティ対策を実施することが可能になります。EPSSは、セキュリティ対策の担当者にとって心強い味方と言えるでしょう。