オープンセキュリティ:協調による堅牢なセキュリティ体制の構築
- オープンセキュリティとは
従来の情報セキュリティは、システムの弱点やセキュリティ対策の内容を隠すことで、攻撃を防ぐという「隠蔽によるセキュリティ」が一般的でした。しかし、技術の進歩や攻撃方法の巧妙化により、隠すだけでは限界があることが分かってきました。
オープンセキュリティは、このような状況を踏まえ、情報セキュリティの分野において、システムやソフトウェアの設計、開発、運用の情報を公開し、多くの人に見てもらうことで、セキュリティの向上を目指す考え方です。
具体的には、プログラムの設計図にあたるソースコードを公開したり、システムの脆弱性に関する情報を広く共有したりします。
このように情報をオープンにすることで、様々なメリットが生まれます。
* 世界中の技術者から、システムの脆弱性に関する指摘や改善提案が得られるため、より安全なシステムを構築できます。
* セキュリティ対策の内容がオープンになることで、企業や組織は、自社のセキュリティ対策が適切かどうかを客観的に評価できます。
* 情報公開によって、セキュリティに関する意識が高まり、より安全な情報システムの利用や開発が促進されます。
オープンセキュリティは、従来の「隠蔽によるセキュリティ」から、「開かれた環境でのセキュリティ」への転換を意味しており、これからの情報セキュリティにおいて重要な考え方と言えるでしょう。