見えない脅威:クリップボードハイジャッカーにご用心
皆さんは、パソコンやスマートフォンで「コピー&ペースト」を日常的に利用されていますよね?コピーした文章やアドレス、パスワードなどは、一時的に「クリップボード」と呼ばれる場所に保管され、別の場所へ貼り付けたい時に使用されます。このクリップボード機能は、とても便利である一方、悪意のある第三者に悪用される可能性があります。クリップボードハイジャッカーと呼ばれる攻撃は、まさにこのクリップボードの仕組みを巧みに利用した攻撃なのです。
クリップボードハイジャッカーは、利用者がコピーした情報を、気づかれないうちに、別の情報に差し替えてしまう攻撃です。例えば、あなたがインターネットバンキングの口座番号をコピーしたとします。そこにクリップボードハイジャッカーが仕掛けられていると、コピーしたはずの口座番号は、犯人が用意した全く別の口座番号にすり替えられてしまいます。そして、その番号をそのまま入力画面に貼り付けてしまうと、お金を盗み取られてしまうかもしれません。また、口座番号だけでなく、仮想通貨のアドレスや、メールアドレスなども、クリップボードハイジャッカーの標的になりえます。
クリップボードハイジャッカーから身を守るためには、常に最新のセキュリティ対策ソフトを導入しておくことが重要です。また、安易にURLをクリックしたり、身に覚えのないメールを開封したりしないなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することも重要です。さらに、コピー&ペーストをする際には、貼り付け先の情報が正しいことを、今一度確認する習慣をつけましょう。