Webアプリの脆弱性「コードインジェクション」:その脅威と対策
- コードインジェクションとは
コードインジェクションは、インターネット上のサービスやアプリケーションのセキュリティ上の弱点を突いて攻撃する手法の一つです。悪意を持った攻撃者は、本来アプリケーションが想定していない不正なプログラムの断片を送り込み、それを実行させることで、重要な情報を探り出したり、システムを思い通りに操作したりします。
ウェブサイトやアプリケーションは、ユーザーからの入力を受け取り、それを元に様々な処理を行います。例えば、ユーザーが入力した検索ワードを元にデータベースから情報を探し出し、その結果を表示するといった処理です。コードインジェクションは、この「ユーザーからの入力」に対する処理が不十分な場合に発生する可能性があります。
攻撃者は、アプリケーションのセキュリティの隙を突いて、悪意のあるコードを含む入力を送り込みます。もしアプリケーション側がこの入力を適切に処理せずにそのまま受け入れてしまうと、攻撃者が送り込んだコードが実行されてしまいます。
例えば、ユーザー登録画面で氏名を入力する欄があったとします。本来であれば、この欄には名前だけが入力されることを想定しています。しかし、攻撃者がこの欄に悪意のあるコードを埋め込んだ場合、セキュリティ対策が不十分なアプリケーションでは、そのコードを実行してしまう可能性があります。
このように、コードインジェクションは、アプリケーションの開発段階におけるセキュリティ対策の不備によって引き起こされる危険性があります。対策としては、アプリケーションが受け取るすべての入力データを、悪意のあるコードを含んでいないかチェックする仕組みを導入することが重要です。