サイバー犯罪

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Torと匿名性:リスクと対策

- TorとはTor(トーア)は、「The Onion Router(タマネギルーター)」の略称で、インターネット上で匿名性を守りながら情報の発信や閲覧を可能にするソフトウェア、そしてそのソフトウェアが作り出すネットワークのことを指します。 Torを使う最大のメリットは、その名の由来にもなっている「タマネギ」のように幾重にも情報を暗号化することで、誰が誰にアクセスしているのかを分からなくできる点にあります。 普段私たちがインターネットに接続する際は、契約しているプロバイダを経由してウェブサイトにアクセスします。そのため、アクセスした履歴はプロバイダ側に残ってしまい、場合によっては第三者に知られてしまうリスクも孕んでいます。 しかし、Torを使うと、世界中に設置されたボランティアのコンピュータを relays と呼ばれる中継地点としてランダムに経由してから目的のウェブサイトへアクセスするため、発信元を特定することが非常に困難になります。 このように、Torは個人情報の保護に役立つだけでなく、言論統制が行われている国や地域に住む人々が、検閲を受けることなく自由に情報発信や閲覧を行うための有効な手段としても活用されています。
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「TextMe」アプリにご注意を!

近年、海を越えて手軽に連絡を取り合える便利なコミュニケーションツールが増えてきました。「TextMe」もその一つで、アメリカの携帯電話へ無料で通話やメッセージのやり取りができる便利なアプリです。しかし、便利な反面、その手軽さゆえに犯罪に悪用される危険性も孕んでいます。 誰でも気軽に利用できるという点は、裏を返せば、悪意のある人物が身元を隠して悪用することができてしまうという側面も持ち合わせています。例えば、知らない電話番号からメッセージが届いた際に、それが悪意のある人物からのものだった場合、個人情報が盗み取られたり、金銭を要求されるといった被害に遭う可能性もあります。 また、このアプリは本来の電話番号を相手に知られずに利用できるという特徴があります。そのため、嫌がらせを目的としたメッセージを送りつけたり、架空の番号を装って相手に不安な思いをさせたりするといった悪用も考えられます。 便利なコミュニケーションツールを安全に利用するためには、その仕組みや特徴をよく理解し、個人情報の取り扱いには十分に注意することが重要です。知らない番号からのメッセージには安易に返信せず、不審な点があればアプリの運営会社や警察に相談するなど、自衛策を講じることが大切です。
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安全にTelegramを使うために

近年、世界中で急速に利用者を増やしている便利なコミュニケーションツールがあります。それは「テレグラム」というメッセージアプリです。テレグラムは、その高速な動作と強固なセキュリティが評判を呼び、多くの人々に愛用されています。 テレグラムの魅力は、単なるメッセージのやり取りにとどまらないところにあります。複数人で同時に会話できるグループチャット機能や、音声や映像を通じてリアルタイムにコミュニケーションを楽しめる音声・ビデオ通話機能など、多彩な機能が搭載されています。 特に近年注目されているのが、紛争地域や厳しい情報統制下にある国々における情報共有手段としての役割です。テレグラムは、強固な暗号化技術によってメッセージの内容を保護しており、プライバシーの保護に配慮した設計となっています。そのため、検閲や情報漏洩のリスクを恐れずに、安心してコミュニケーションを取ることができると評価されています。 しかし、便利なツールにはリスクもつきもの。犯罪に悪用されるケースも報告されていますので、利用する際はセキュリティ設定を適切に行い、不審なメッセージやグループには注意するなど、自己防衛の意識を高めることが重要です。
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ランサムウェアの脅威:自分で作れる危険性

- ランサムウェアの脅威近年、企業や組織にとって最も深刻な脅威の一つとして、コンピュータウイルスが挙げられます。中でも、感染したコンピュータ内のファイルを勝手に暗号化し、その解除と引き換えに金銭を要求する「ランサムウェア」と呼ばれる悪質なプログラムによる被害が拡大しています。ランサムウェアに感染すると、業務で使用しているファイルやデータベースなど、重要なデータが暗号化され、使用できなくなります。その結果、業務が停止に追い込まれ、顧客や取引先に多大な迷惑をかけることになります。また、たとえ身代金を支払ったとしても、データが本当に復元する保証はなく、むしろ犯罪者を助長することに繋がると言われています。ランサムウェアへの感染経路は、悪意のあるウェブサイトへのアクセスや、メールに添付されたファイルを開くことなど、様々です。また、近年では、特定の組織を狙って、巧妙な手口でランサムウェアを送り込む「標的型攻撃」も増加しています。ランサムウェアから身を守るためには、セキュリティ対策ソフトを導入し、常に最新の状態に保つことが重要です。また、不審なメールを開封したり、怪しいウェブサイトにアクセスしたりしないなど、一人ひとりがセキュリティ意識を高めることも大切です。
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急増する情報窃 theft: StealCの脅威

- 新たな脅威、StealC 2023年2月、「StealC」という名の新たな脅威が出現しました。これは、インターネット上の闇市場で「サービスとしてのマルウェア」として売りに出されており、犯罪者たちは容易に入手し悪用できてしまうという特徴を持っています。 StealCは、すでに猛威を振るっているVidar、RaccoonStealer、RedlineStealer、Marsといった情報窃取型マルウェアを参考にして開発されたと言われています。これらのマルウェアは、世界中の企業や個人から大量の重要な情報を盗み出してきました。そしてStealCもまた、同じように大きな脅威を秘めていると言えるでしょう。 StealCは、感染したコンピュータに保存されているパスワードやクレジットカード情報、銀行口座情報などを盗み出す機能を持っています。さらに、仮想通貨のウォレットやブラウザの拡張機能から情報を盗んだり、スクリーンショットを撮ったりすることも可能です。 StealCから身を守るためには、怪しいウェブサイトへのアクセスやメールの添付ファイルの開封を控えるなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要です。また、OSやソフトウェアは常に最新の状態に保ち、セキュリティソフトを導入することも有効な対策となります。 StealCは、私たちの重要な情報を危険にさらす可能性のある、非常に危険な脅威です。日頃から情報セキュリティを意識し、StealCの被害に遭わないよう注意が必要です。
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キー入力を盗む「Snake Keylogger」にご用心

- 見えにくい脅威インターネットの世界は、便利なサービスや情報で溢れていますが、その裏側には、まるで深い闇のように、私たちの目に触れないところで活動する脅威が存在します。その脅威は、普段私たちが何気なく利用しているコンピュータやスマートフォンに、気づかぬうちに侵入し、大切な情報を盗み見ようとしているのです。その目に見えない脅威の一つとして、「Snake Keylogger」と呼ばれる悪意のあるソフトウェアが挙げられます。このソフトウェアは、まるで闇夜に潜む蛇のように、静かに、そして巧妙にコンピュータシステムに侵入します。そして、その存在を隠し続けるのです。いったん侵入に成功すると、「Snake Keylogger」はその恐るべき能力を発揮し始めます。それは、キーボード入力の記録です。私たちが何気なく打ち込むパスワードやクレジットカード番号、住所や氏名など、あらゆる個人情報は、このソフトウェアによって記録され、攻撃者の手に渡ってしまう危険性があります。さらに恐ろしいことに、「Snake Keylogger」は、記録した情報をこっそりと外部に送信する機能も備えているため、ユーザーは自分が危険にさらされていることに全く気づかないまま、被害に遭ってしまう可能性もあるのです。このような、目に見えない脅威から身を守るためには、セキュリティソフトの導入やOS・ソフトウェアのアップデートなど、基本的な対策をしっかりと行うことが重要です。そして、怪しいウェブサイトへのアクセスや不審なメールの開封を避けるなど、日頃から自衛意識を高めておくことが大切です。
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キー入情報を狙う! Snake Keyloggerにご用心

- 見えにくい脅威、キーロガーとは?インターネット上には、ウイルスやフィッシング詐欺など、さまざまな脅威が潜んでいます。その中でも、あまり知られていないものの、危険なものが「キーロガー」です。キーロガーは、パソコンにこっそりと入り込み、キーボードで入力した情報を記録するソフトウェアです。例えば、インターネットバンキングで利用するIDやパスワード、買い物の際に使用するクレジットカード情報なども、すべて記録されてしまいます。記録された情報は、攻撃者の手に渡り、悪用される危険性があります。キーロガーは、その存在に気づくことが非常に難しいという点で、より危険です。ウイルス対策ソフトで検知されないように巧妙に作られているものも多く、パソコンに詳しくない人ほど、被害に遭いやすいと言えるでしょう。では、どのようにすればキーロガーから身を守ることができるのでしょうか? まずは、不審なウェブサイトへのアクセスや、心当たりのないメールの添付ファイルを開封しないなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが大切です。また、セキュリティソフトを最新の状態に保ち、定期的にパソコン全体のスキャンを行うことも有効です。さらに、パスワードを定期的に変更したり、オンラインバンキングなどを利用する際には、ソフトウェアキーボードを使用するといった対策も有効です。ソフトウェアキーボードは、画面上に表示されるキーボードのことで、キーロガーによる入力情報の盗聴を防ぐ効果があります。キーロガーは、目に見えない脅威だからこそ、日頃からセキュリティ対策を意識し、自らの身を守るように心がけましょう。
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見えない脅威:クリップボードハイジャッカーにご用心

皆さんは、パソコンやスマートフォンで「コピー&ペースト」を日常的に利用されていますよね?コピーした文章やアドレス、パスワードなどは、一時的に「クリップボード」と呼ばれる場所に保管され、別の場所へ貼り付けたい時に使用されます。このクリップボード機能は、とても便利である一方、悪意のある第三者に悪用される可能性があります。クリップボードハイジャッカーと呼ばれる攻撃は、まさにこのクリップボードの仕組みを巧みに利用した攻撃なのです。 クリップボードハイジャッカーは、利用者がコピーした情報を、気づかれないうちに、別の情報に差し替えてしまう攻撃です。例えば、あなたがインターネットバンキングの口座番号をコピーしたとします。そこにクリップボードハイジャッカーが仕掛けられていると、コピーしたはずの口座番号は、犯人が用意した全く別の口座番号にすり替えられてしまいます。そして、その番号をそのまま入力画面に貼り付けてしまうと、お金を盗み取られてしまうかもしれません。また、口座番号だけでなく、仮想通貨のアドレスや、メールアドレスなども、クリップボードハイジャッカーの標的になりえます。 クリップボードハイジャッカーから身を守るためには、常に最新のセキュリティ対策ソフトを導入しておくことが重要です。また、安易にURLをクリックしたり、身に覚えのないメールを開封したりしないなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することも重要です。さらに、コピー&ペーストをする際には、貼り付け先の情報が正しいことを、今一度確認する習慣をつけましょう。
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身を守るための対策:クリッパーマルウェアの脅威

- クリッパーマルウェアとは -# クリッパーマルウェアとは クリッパーマルウェアは、まるで泥棒のように、あなたの大切な情報をこっそりと盗み出す、危険なソフトウェアです。 このソフトウェアは、感染したパソコンの中にある、一時的に情報を保管しておく場所に入り込みます。そして、その場所でやり取りされる情報を常に監視し、パスワードやクレジットカード番号など、重要な情報が見つかるやいなや、それを密かにコピーしてしまいます。 さらに危険なことに、クリッパーマルウェアはコピーした情報を書き換える機能も持っています。例えば、あなたがインターネットバンキングで送金する際に、口座番号をこっそり書き換えられてしまうかもしれません。 クリッパーマルウェアは、その名の通り、情報を切り取って盗むことから名付けられました。 あなたのパソコンが感染すると、知らず知らずのうちに情報が盗まれ、悪用されてしまう可能性があります。
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Avaddon:活動を停止したランサムウェアの教訓

- AvaddonとはAvaddonは、二重脅迫型の身代金要求型ウイルスを実行するサービスとして、2019年に初めて確認されました。身代金要求型ウイルスを実行するサービスとは、開発者が自ら攻撃を行うのではなく、他の犯罪者にウイルスを貸し出し、攻撃を依頼するというビジネスモデルです。Avaddonはこのような形態で拡散し、世界中の企業や組織に深刻な被害をもたらしました。Avaddonは特に攻撃力の高さで知られています。標的のシステムに侵入すると、機密性の高いデータを暗号化し、アクセスを不能にするという攻撃を行います。さらに、盗み出したデータを公開すると脅迫し、身代金の支払いを迫るケースも見られます。このような二重の脅迫は、被害者にとって非常に大きな痛手となり、対応をさらに困難にする要因となっています。Avaddonの脅威から身を守るためには、セキュリティ対策ソフトの導入や最新の状態への更新、不審なメールやリンクを開かないなどの基本的な対策を徹底することが重要です。また、万が一感染してしまった場合に備え、データのバックアップを定期的に取得しておくことも有効な手段です。Avaddonのような身代金要求型ウイルスは、今後も進化を続け、手口を巧妙化させていくと予想されます。常に最新の情報を入手し、セキュリティ意識を高めておくことが重要です。
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見えない脅威:クリッパーマルウェアにご用心

インターネットを使う上で、情報を写し取って貼り付ける操作は、もはや手放せないほど身近なものとなっています。ホームページの住所やメールアドレス、秘密の言葉など、ありとあらゆる情報を簡単に別の場所へ移せるからです。しかし、便利な半面、この機能には気をつけなければならない点も存在します。それは、悪意のあるプログラムが潜んでいる可能性があるということです。 情報を写し取って貼り付ける際に、実は目に見えない形で悪意のあるプログラムも一緒に貼り付けられていることがあります。このプログラムは、利用者が気づかないうちに密かに活動を始めます。例えば、パソコンに入力した個人情報やクレジットカード番号などを盗み見たり、パソコンを乗っ取ってしまったりする危険性も潜んでいます。 このような危険から身を守るためには、情報源をしっかりと確認することが重要です。信頼できるホームページやメールからの情報だけを扱うように心がけましょう。また、セキュリティソフトを導入して、パソコンを常に最新の状態に保つことも大切です。さらに、不審なリンクをクリックしたり、身に覚えのないメールに添付されたファイルを開いたりしないように注意しましょう。 コピー&ペーストはあくまでも便利な道具の一つに過ぎません。その裏に潜む危険性を認識し、適切な対策を講じることで、安全にインターネットを利用することができます。
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身を守れ!見えない脅威、クリップボードハイジャッカー

インターネットは、私たちの生活に欠かせないものとなり、日々膨大な量の情報をデジタルでやり取りするようになりました。その中で、コピー&ペーストは、誰もが日常的に使う便利な機能です。 しかし、この便利な機能の裏には、目に見えない脅威が潜んでいます。それが、「クリップボードハイジャッカー」と呼ばれる悪意のあるプログラムです。 クリップボードハイジャッカーは、皆さんが普段何気なく行っているコピー&ペーストの動作に便乗し、重要な情報を盗み取ったり、改ざんしたりします。例えば、インターネットバンキングで口座番号をコピーしたとします。その直後に、クリップボードハイジャッカーによって口座番号が偽の番号に置き換えられていたら…気が付かないまま送金ボタンを押してしまったら…。考えただけでも恐ろしいことです。 では、どのように対策すれば良いのでしょうか?残念ながら、この脅威を完全に防ぐことは難しいのが現状です。しかし、危険性を意識し、いくつかの対策を講じることで、被害に遭うリスクを減らすことができます。 具体的には、セキュリティソフトを導入し、常に最新の状態に保つこと、怪しいウェブサイトへのアクセスを避けること、そして、安易にコピー&ペーストをしないなど、日頃から情報セキュリティに対する意識を高めることが重要です。
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仮想通貨も盗まれる!?コピペの危険性

最近は、インターネットが広く使われるようになり、たくさんの情報を簡単に複製して利用できるようになりました。ウェブサイトの住所やメールアドレス、秘密の言葉など、様々な情報を手軽にコピーして貼り付けることができるので、とても便利になりました。しかし、その一方で、危険も潜んでいます。悪意のあるプログラムを仕込んだ情報をうっかりコピーしてしまうと、パソコンやスマホがウイルスに感染してしまうことがあるのです。 例えば、ウェブサイトやメールで、お得な情報やクーポンがあると偽って、怪しいリンクを貼り付けていることがあります。そのリンクを何も考えずにクリックして、表示された情報をコピーしてしまうと、悪意のあるプログラムが仕込まれているかもしれません。その結果、パソコンやスマホがウイルスに感染し、個人情報が盗まれたり、他の機器にウイルスを拡散させてしまう可能性があります。 このような危険から身を守るためには、情報の発信元を確認することが大切です。信頼できる企業や機関のウェブサイトや公式アカウントからの情報かどうかを確認しましょう。また、少しでも不審な点があれば、安易にコピー&ペーストをせず、情報源を確認したり、検索サイトで安全性を確認するなど、慎重に行動することが重要です。
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金銭を狙う悪意あるソフト:クライムウェアにご用心

- クライムウェアとは犯罪に利用される悪意のあるソフトウェアをクライムウェアと呼びます。私たちの身近にあるパソコンやスマートフォンに侵入し、金銭や個人情報を盗み取ろうとします。クライムウェアは、インターネットバンキングのパスワードやクレジットカード情報など、重要な情報を狙うため、その被害は深刻です。近年では、巧妙な手口で私たちを騙し、情報を盗み取ろうとするクライムウェアが増加しており、注意が必要です。例えば、実在する企業や組織を装ったメールを送りつけ、添付ファイルを開かせることで、コンピュータウイルスに感染させるという手口があります。また、本物そっくりの偽のウェブサイトに誘導し、パスワードやクレジットカード情報を入力させて盗み取るという手口も存在します。このようなクライムウェアの被害に遭わないためには、セキュリティ対策ソフトの導入やOS・ソフトウェアの最新状態の維持が重要です。また、不審なメールは開かない、怪しいウェブサイトにはアクセスしないなど、一人ひとりの心がけも大切です。クライムウェアの手口は巧妙化しており、セキュリティ対策ソフトを導入していても、完全に安全とはいえません。常に最新の情報を入手し、自らの身を守るように心がけましょう。
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巧妙化する脅威:Arkeiによる情報窃取から身を守るには

近年、インターネットが生活に欠かせないものとなるにつれて、金銭や個人情報を狙った悪意のある攻撃が増加しています。中でも、特に警戒が必要なのが、情報窃取を目的とした悪意のあるソフトウェアの存在です。この種の悪質なソフトウェアは、気付かれないうちにコンピュータに侵入し、保存されているパスワード、クレジットカード情報、オンライン上の通貨を保管する電子上の財布など、重要な情報をこっそりと盗み出します。そして、盗み出した情報は、攻撃者によって不正に利用されたり、闇市場で売買されたりする可能性があります。 情報漏えいは、被害を受けた個人だけでなく、企業にとっても大きな損失につながる可能性があります。企業の場合は、顧客情報や企業秘密の漏えいは、信頼失墜や経済的な損失だけでなく、法的責任を問われる可能性も孕んでいます。 このような脅威から身を守るために、不審なメールの添付ファイルを開封しない、信頼できるセキュリティ対策ソフトを導入する、OSやソフトウェアを常に最新の状態に保つなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要です。また、パスワードを使い回さず、複雑なパスワードを設定することも効果的です。情報窃取の手口は巧妙化しており、その脅威は年々深刻化しています。一人ひとりがセキュリティ意識を高め、適切な対策を講じることが重要です。
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スマホ決済の落とし穴:Anubisにご用心

近年、スマートフォンを使って銀行取引やオンライン決済をすることが当たり前になりました。とても便利な半面、目に見えない脅威が潜んでいることを忘れてはいけません。その脅威の一つとして、今回は「Anubis」と呼ばれる不正プログラムについて解説します。 Anubisは、Androidスマートフォンに感染する不正プログラムの一種で、銀行を狙った「バンキング型トロイの木馬」と呼ばれるものです。このAnubisは、利用者が気づかないうちに、スマートフォンに保存されている大切な情報を盗み出す機能を持っています。2016年に初めて発見されて以来、その手口は巧妙化し、世界中の銀行や金融機関を狙い続けています。 Anubisは、一見すると便利なアプリを装って配布されているケースが多く、利用者がそのアプリをインストールしてしまうと、スマートフォンに感染してしまいます。感染すると、Anubisはスマートフォンの画面上に偽のログイン画面などを表示し、利用者が入力したIDやパスワードなどの情報を盗み取ります。さらに、SMSメッセージを盗み見して、二段階認証を突破しようとするなど、非常に悪質な機能も備わっています。 Anubisは目に見えず、その脅威を認識することが難しい点が、より一層危険度を高めていると言えるでしょう。
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見えない脅威:クリッパーマルウェアにご用心

私たちは日々の生活で、インターネットを通して様々な情報をやり取りしています。その中で、ウェブサイトのアドレスや文章などをコピー&ペーストする機会は多いのではないでしょうか。このコピー&ペーストは非常に便利な機能ですが、実は危険も潜んでいることを忘れてはいけません。悪意のあるプログラムの中には、「クリッパーマルウェア」と呼ばれるものがあり、このプログラムに感染すると、コピーした情報が盗み見られてしまう可能性があります。 クリッパーマルウェアは、パソコンに侵入すると、そのパソコンの動作を監視し始めます。そして、利用者が何かをコピーすると、その内容を密かに盗み見て、外部のサーバーに送信してしまうのです。例えば、インターネットバンキングを利用する際に、IDやパスワードをコピーしたとします。すると、クリッパーマルウェアはそれを盗み見て、攻撃者に送信してしまいます。攻撃者は盗み見たIDやパスワードを使って、あなたの銀行口座に不正にアクセスし、お金を盗み取ってしまうかもしれません。 このような被害を防ぐためには、セキュリティソフトを導入し、常に最新の状態に保つことが重要です。また、不用意にソフトウェアをインストールしたり、怪しいウェブサイトにアクセスしたりしないようにすることも大切です。日頃からセキュリティ対策を意識して、安全にインターネットを利用しましょう。
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2022年猛威を振るった情報窃取マルウェア「Arkei」にご用心!

- 情報窃取マルウェアとは? 情報窃取マルウェアは、皆さんのパソコンやスマートフォンに保存された、あるいは利用した様々な情報を盗み出す悪意のあるプログラムです。まるで泥棒のように、皆さんの知らない間に大切な情報を持ち去ってしまいます。 具体的には、パスワードやクレジットカード情報、インターネットの閲覧履歴などが盗まれる可能性があります。もしパスワードが盗まれてしまったら、皆さんの許可なく悪意のある人にアカウントにログインされてしまうかもしれません。クレジットカード情報が盗まれれば、不正な買い物に使われてしまう可能性もあります。また、インターネットの閲覧履歴から、皆さんの趣味や嗜好、交友関係などの個人情報が明らかになり、悪用されるかもしれません。 近年では、仮想通貨の利用が広がっていますが、情報窃取マルウェアは仮想通貨の保管場所であるウォレットの情報も盗み出そうとします。もしウォレットの情報が盗まれてしまったら、仮想通貨が盗まれてしまうかもしれません。 このように、情報窃取マルウェアは私たちの生活に大きな被害をもたらす可能性があります。情報窃取マルウェアから身を守るためには、セキュリティソフトの導入やOS・ソフトウェアのアップデートなど、適切な対策を講じることが重要です。
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スマホを狙う脅威:Anubisの実態

- 巧妙化するスマホを狙った脅威近年、スマートフォンは生活に欠かせないものとなり、銀行取引やオンラインショッピングなど様々な場面で利用されています。大変便利な反面、スマートフォンを狙った悪意のある攻撃も増え続けており、個人情報の流出や金銭的な被害が絶えません。中でも、「アヌビス」という不正プログラムは、その巧妙さから世界中で大きな脅威となっています。「アヌビス」は、一見すると普通のアプリを装って、利用者のスマートフォンに侵入します。そして、インストールされると密かにバックグラウンドで活動を始め、個人情報やクレジットカード情報などの重要なデータを盗み取ります。さらに恐ろしいことに、「アヌビス」は利用者のスマートフォンの画面を監視し、銀行アプリやクレジットカードアプリを利用する際に、入力したIDやパスワードを盗み出すことも可能です。この不正プログラムは、その巧妙さから発見が非常に困難です。セキュリティソフトを回避する機能も備わっており、利用者は自分が被害に遭っていることに気づかないケースも少なくありません。そのため、被害が拡大する前に、その脅威と対策について理解を深めておく必要があります。「アヌビス」のような不正プログラムから身を守るためには、公式アプリストア以外からのアプリのインストールは避け、常に最新の状態に保つことが重要です。また、怪しいリンクや添付ファイルは開かない、セキュリティソフトを導入するなど、基本的な対策を徹底することが重要です。スマートフォンは大変便利なツールですが、危険と隣り合わせであることを認識し、適切な対策を講じるように心がけましょう。
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見えない脅威:クライムウェアから身を守る方法

インターネットが日常生活に深く浸透した現代社会において、便利な情報ツールとして欠かせない存在となりました。しかしその一方で、インターネットの利便性に便乗したサイバー犯罪の脅威も日に日に深刻化しています。中でも、金銭を目的とした犯罪に悪用される「クライムウェア」は、私たちの生活に大きな被害をもたらす危険性をはらんでいます。 一体、クライムウェアとはどのようなものなのでしょうか? クライムウェアとは、犯罪を目的として開発された、悪意のあるソフトウェアの総称を指します。その種類は多岐にわたり、パソコンやスマートフォンに侵入し、個人情報やパスワードを盗み出すもの、重要なデータを勝手に暗号化し、復旧のために身代金を要求するものなど、巧妙かつ悪質なものが後を絶ちません。 さらに恐ろしいことに、クライムウェアは日々進化を遂げており、その手口は巧妙化しています。怪しいウェブサイトへのアクセスやメールの添付ファイルを開いた覚えがないにも関わらず、知らないうちに感染しているケースも少なくありません。まるで、目に見えない罠が、私たちの周りに仕掛けられているかのようです。
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スマホを狙う脅威:AlienBotにご注意を!

- AlienBotとは? AlienBotは、Androidのスマートフォンやタブレットを狙った悪質なソフトウェアです。まるで宇宙から来たかのような名前ですが、その正体は利用者の金銭を狙った悪意のあるプログラムです。 このソフトウェアは、銀行を狙ったトロイの木馬の一種に分類されます。その目的は、ネットバンキングのアプリに登録されているIDやパスワード、クレジットカードの番号など、お金にまつわる重要な情報を盗み出すことにあります。AlienBotは2022年、世界中で猛威を振るい、最も感染が広まった悪質なソフトウェアの一つとして確認されました。 AlienBotは、感染した端末を不正に操作し、利用者に気づかれることなく情報を盗み出したり、他の悪質なソフトウェアをインストールしたりする可能性があります。そのため、身に覚えのないアプリのインストールや、普段と異なる画面表示など、少しでも怪しい点があれば注意が必要です。 セキュリティソフトの導入や、アプリのダウンロード元を信頼できるものにするなど、基本的な対策をしっかり行うことが、AlienBotから身を守る上で重要です。
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手軽さと危険性:ブーターによるDDoS攻撃の実態

インターネットが生活の一部として欠かせないものとなった現代において、様々なサイバー攻撃が大きな問題となっています。中でも、ウェブサイトやオンラインサービスを停止させてしまうDDoS攻撃は、社会全体に混乱を引き起こす可能性を秘めた、悪質な攻撃手法の一つです。従来、DDoS攻撃を行うには高度な技術や知識が求められていましたが、近年では「ブーター」と呼ばれるオンラインプラットフォームが登場したことにより、攻撃が容易になってきています。ブーターは、DDoS攻撃を請け負う、いわばサイバー攻撃の代行サービスのようなもので、利用者は料金を支払うだけで、攻撃したいウェブサイトやサーバーへの攻撃を依頼することができます。まるで宅配サービスを頼むような手軽さでDDoS攻撃が可能となってしまったことで、技術を持たない攻撃者でも簡単に攻撃を実行できてしまうようになり、脅威はますます深刻化しています。 DDoS攻撃は、大量のデータを標的のサーバーに送りつけることで、サーバーの処理能力を超過させ、機能停止に追い込みます。ブーターを利用した攻撃では、世界中に散らばる多数のコンピューターに感染したボットネットと呼ばれるものが悪用され、攻撃者が指示を出すことで、一斉に標的への攻撃を開始します。 このブーターの存在は、サイバーセキュリティにおける大きな課題となっています。誰でも容易にDDoS攻撃に参加できる環境が整ってしまっているため、攻撃の増加に歯止めがかかりません。また、攻撃者の特定も困難となるケースが多く、法執行機関による摘発も容易ではありません。このような状況を改善するためには、技術的な対策だけでなく、利用者に対するセキュリティ意識の向上や、ブーターを提供する側の責任追及など、多角的な対策が求められます。
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見えない市場の脅威:ログ情報売買の実態

インターネットの深淵、普段私たちが目にしている世界とは隔絶された場所に、「ダークウェブ」と呼ばれる領域が存在します。そこは、まるで深い霧に包まれた闇市のように、違法な物品やサービスが人知れず取引される、危険な空間です。 その中でも特に悪名高いのが、「Russian Market」と名付けられた闇市場です。このサイトは、盗み出されたログイン情報や個人情報、クレジットカード番号など、本来決して表に出ることのないはずの機密情報が、驚くほど簡単に、そして堂々と売買されていることで知られています。 現実世界の闇市と同じように、この市場もまた、匿名性と秘匿性を盾に、当局の追跡を逃れています。売人も買い手も、その身元が明らかになることはほとんどありません。高度な暗号化技術や、匿名性を維持するための複雑な経路が、この違法な取引を支え、当局の捜査の手を巧みにかわしているのです。 まるで、闇のベールに包まれたかのように実態が見えにくい「Russian Market」。しかし、その存在は私たちの安全を脅かす、決して無視できない脅威なのです。
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世界最大の監視カメラメーカーHikvisionのリスク

- Hikvisionとは Hikvision(ハイクビジョン)は、中国の杭州に本社を置く、世界最大の監視カメラメーカーです。正式名称は杭州海康威視数字技術といい、親会社は中国政府が株式の大部分を保有する中国電子科技集団という中国国有企業です。 Hikvisionは、監視カメラやレコーダー、顔認識システムなど、セキュリティ関連製品を幅広く製造・販売しており、そのシェアは世界トップクラスを誇ります。特に低価格な製品展開を強みとしており、世界中の企業や政府機関に製品を提供しています。 しかし、近年ではHikvisionの製品が新疆ウイグル自治区における人権侵害に利用されているという批判が高まっており、欧米諸国を中心に、政府機関への製品納入を禁止する動きが広がっています。また、セキュリティの脆弱性も指摘されており、利用にあたっては注意が必要です。