広がる脅威から守る!TPRMのススメ
現代社会において、企業活動はますます複雑化し、多くの外部パートナーとの連携なしには事業を成り立たせることが難しくなっています。取引先や委託業者との電子データ交換、クラウドサービスの利用など、その形態も多岐にわたります。こうした外部パートナーとの連携は、企業にとって効率性や利便性を大幅に向上させる一方で、新たなリスクをもたらす可能性も孕んでいます。それが、サードパーティリスクと呼ばれるものです。
サードパーティリスクとは、取引先や委託業者など、外部パートナーのセキュリティ対策が不十分であるために発生する情報漏洩やシステム障害などのリスクを指します。ひとたび外部パートナーのセキュリティ対策に脆弱性が発見され、サイバー攻撃の標的となってしまうと、そこから自社システムへの不正アクセスや機密情報の窃取といった深刻な被害に繋がる可能性があります。企業は、自社のセキュリティ対策を万全にするだけでは十分ではなく、外部パートナーのセキュリティ対策状況を把握し、適切な対策を講じることが重要となります。
具体的には、契約締結前にセキュリティ基準を満たしているかを確認したり、定期的なセキュリティ監査の実施、セキュリティに関する情報共有などを実施する必要があります。また、万が一、外部パートナーにおいてセキュリティ事故が発生した場合に備え、インシデント対応計画を策定しておくことも重要です。