セキュリティフレームワーク

セキュリティ強化

ソフトウェアサプライチェーン攻撃対策の最新動向

- ソフトウェアサプライチェーン攻撃の脅威近年、企業が取り扱う情報量は増加の一途を辿っており、その保護の重要性はますます高まっています。それと同時に、攻撃者たちは巧妙で執拗な手法を用いて、機密情報や重要なシステムに侵入を試みています。 特に近年、その脅威を増しているのが「ソフトウェアサプライチェーン攻撃」です。ソフトウェアサプライチェーンとは、ソフトウェアが開発され、利用者の元に届くまでの、いわば「製品の供給網」全体を指します。 これは、コードを書くプログラマーだけでなく、開発に使用するツール、ソフトウェアを構成する部品やライブラリ、そしてそれらを開発・提供する企業や組織など、実に様々な要素が複雑に絡み合ったネットワークです。ソフトウェアサプライチェーン攻撃では、攻撃者はこの複雑なネットワークの隙を狙います。 例えば、開発に使用するツールに脆弱性を発見し、悪意のあるコードを埋め込むかもしれません。 あるいは、広く利用されているライブラリに不正なコードを混入させ、それを組み込んだソフトウェア全体を危険にさらす可能性もあります。 攻撃者は、サプライチェーンのどこかの段階に侵入することで、最終的に多くの利用者に影響を与えることを狙っているのです。ソフトウェアサプライチェーン攻撃は、その影響範囲の広さと、発見の困難さから、非常に大きな脅威となっています。 そのため、企業は、自社だけでなく、取引先や開発に関わる全ての関係者と連携し、サプライチェーン全体でセキュリティ対策を強化していくことが重要です。
セキュリティ強化

CIS Controlsで実現する、強固なセキュリティ体制

- サイバー攻撃から組織を守る重要性現代社会において、企業活動は情報システムに大きく依存しており、その重要性は日々増しています。顧客情報、取引データ、社外秘資料など、企業活動の根幹をなす情報が、ネットワークを通じて世界中を飛び交っています。しかし、この利便性の裏側には、目に見えない脅威であるサイバー攻撃の危険が潜んでいます。巧妙化する手口で、日々進化を続けるサイバー攻撃。特定の企業を狙い撃ちにする「標的型攻撃」や、データを人質に金銭を要求する「ランサムウェア」など、その脅威は増加の一途を辿っています。もしも、これらの攻撃によって重要な情報が漏洩したり、システムが停止に追い込まれたりすれば、企業は業務の停止、顧客からの信頼を失墜、巨額の損失といった、取り返しのつかない事態に陥る可能性があります。このような事態を避けるためには、「対岸の火事」という意識を捨て、セキュリティ対策は企業にとって「必須の投資」であるという認識を持つことが重要です。社員一人ひとりがセキュリティの重要性を理解し、強固なパスワードを設定する、不審なメールを開封しない、最新のソフトウェアを導入するなど、基本的な対策を徹底することで、サイバー攻撃のリスクを大幅に減らすことができます。サイバー攻撃は決して他人事ではありません。企業は、常に最新の脅威情報を収集し、自社のシステムや情報の脆弱性を把握しておくことが重要です。そして、万が一攻撃を受けた場合でも、被害を最小限に抑え、速やかに復旧できる体制を整えておくことが求められます。
IoT

Society5.0実現の鍵、IoT-SSFとは?

- はじめにと題して 近年、身の回りのあらゆるものがインターネットにつながる時代になりました。冷蔵庫や洗濯機などの家電製品はもちろんのこと、自動車や工場の機械までもがインターネットを通じて情報交換をすることで、私たちの生活はより便利で快適になっています。 しかし、この便利な技術の裏側には、これまで以上にセキュリティ対策を万全にする必要があるという側面も存在します。例えば、インターネットにつながった家電製品が不正に操作されてしまったり、自動車の運転システムがサイバー攻撃に遭ってしまう危険性も考えられます。 このような事態を防ぎ、安全・安心な社会を実現するために重要な役割を担うのが「IoT-SSF」という考え方です。これは、モノのインターネットにおけるセキュリティ対策の指針となるものであり、今後の超スマート社会の実現に向けて欠かせない要素となっています。今回は、この「IoT-SSF」について詳しく解説していきます。