姿を変える脅威:ポリモーフィックマルウェアにご用心
- 変幻自在なマルウェアコンピュータウイルス対策ソフトは、日夜、私たちの大切な情報を守るために活動しています。その活動の仕方は、いわば指名手配犯の顔写真と照らし合わせるようなものです。膨大な数の悪意のあるプログラムの特徴をデータベースに記録しておき、怪しいプログラムを見つけると、それと照合することで危険性を判断します。しかし、犯罪者が顔を変えてしまうように、悪意のあるプログラムもその姿を容易に変えてしまうことがあります。これを「ポリモーフィックマルウェア」と呼びます。これは、まるで泥棒が変装の名人であるかのように、ウイルス対策ソフトの目を欺くための巧妙な技術です。ポリモーフィックマルウェアは、自身のプログラムコードを書き換えたり、暗号化したりすることで、毎回異なる姿で現れます。そのため、ウイルス対策ソフトは、過去のデータと照合するだけでは、その正体を暴くことができません。これは、指名手配犯の写真と全く異なる顔で現れるようなもので、見破るのは非常に困難です。このような巧妙なマルウェアから身を守るためには、従来のウイルス対策ソフトだけに頼るのではなく、常に最新のセキュリティ対策を施し、怪しいウェブサイトへのアクセスや不審なメールの開封を控えるなど、私たち自身のセキュリティ意識を高めることが重要です。