セキュリティ対策

セキュリティ強化

セキュリティ対策の進化系:XDRで脅威を迅速に検知!

- セキュリティ対策の新たな潮流 近頃、悪意のある攻撃は、その手口がますます巧妙化しており、従来のセキュリティ対策だけでは防ぎきれないケースが増加しています。企業や組織にとっては、これまで以上に高度なセキュリティ対策を導入することが急務となっています。 従来のセキュリティ対策は、個別のシステムや機器ごとに導入されることが多く、それぞれの対策が連携していないため、全体を俯瞰したセキュリティ対策が困難でした。また、攻撃を検知してから対応するまでに時間がかかり、被害が拡大してしまうケースも少なくありませんでした。 このような課題を解決するために、近年注目されているのがXDR(Extended Detection and Response)です。XDRは、従来のセキュリティ対策を進化させた、より広範囲で、かつ迅速な対応を実現する新しいセキュリティ対策です。 XDRは、複数のセキュリティ製品を統合し、組織全体の情報を一元的に監視することで、従来の方法では見つけることが難しかった巧妙な攻撃も検知することが可能です。また、自動的に対応策を実行することで、被害を最小限に抑えることが期待できます。 XDRは、企業や組織にとって、もはや無視できない重要なセキュリティ対策と言えるでしょう。
コンプライアンス

企業防衛の要!NIST SP800-171でセキュリティ強化

- NIST SP800-171とはNIST SP800-171は、アメリカ合衆国の国立標準技術研究所(NIST)が発行しているセキュリティガイドラインの一つです。このガイドラインは、政府機関以外の組織が、アメリカ合衆国政府の機密情報を取り扱う際に、守るべきセキュリティ対策について、包括的に定めたものです。具体的には、情報システムのアクセス制御や、データの暗号化、従業員へのセキュリティ教育など、多岐にわたる対策が求められます。近年、日本では、防衛装備品の調達において、セキュリティの重要性が高まっています。そのため、防衛省では、調達基準にNIST SP800-171を反映させる動きが進んでいます。これは、防衛装備品に関する機密情報が、安全に保護される体制を構築することを目的としています。NIST SP800-171への対応は、防衛産業に関わる企業だけでなく、サプライチェーン全体に求められます。情報漏えいなどのリスクを軽減し、信頼性を確保するためにも、組織全体でセキュリティ対策に取り組むことが重要です。
脆弱性

潜む脅威:テンプレート・インジェクションから身を守る

- Officeファイルの隠れた危険性私たちは日々、仕事のやり取りでWordやExcelなどのOfficeファイルを利用しています。メールに添付されたファイルを開いたり、ウェブサイトからダウンロードしたりと、ごく日常的な光景です。しかし、その身近なファイルにこそ、危険が潜んでいることを忘れてはいけません。悪意のある人物は、一見無害に見えるOfficeファイルに、巧妙に罠を仕掛けることがあります。それが「テンプレート・インジェクション」と呼ばれる攻撃手法です。この攻撃は、Officeファイルのテンプレート機能を悪用し、あなたのコンピュータを危険にさらします。例えば、あなたがメールで受け取ったWordファイルを開いたとします。そのファイルには、仕事に関する内容が書かれているように見えますが、実際には、ファイルを開いた瞬間に、あなたの知らない間に悪意のあるプログラムが起動するように細工されているかもしれません。これがテンプレート・インジェクションの恐ろしさです。このような攻撃から身を守るためには、まず、不審なファイルは開かないことが大切です。特に、知らない相手から送られてきたファイルや、信頼できないウェブサイトからダウンロードしたファイルは、安易に開かないようにしましょう。また、セキュリティソフトを導入し、常に最新の状態に保つことも重要です。セキュリティソフトは、怪しいファイルやプログラムの実行を未然に防いでくれます。Officeファイルは便利である一方、使い方を誤ると危険な道具にもなり得ます。日頃からセキュリティ意識を高め、安全にファイルを利用するように心がけましょう。
セキュリティ強化

進化するサイバーセキュリティ対策:NIST CSFの概要

現代社会において、企業や組織にとって、顧客情報や企業秘密などの様々な情報を適切に守ることは、事業を行う上で最も大切なことの一つとなっています。インターネットが広く普及し、便利な世の中になった一方で、悪意を持った攻撃者によるサイバー攻撃の手口はますます巧妙化しており、その脅威は日に日に増しています。もしも、企業がサイバー攻撃の被害に遭ってしまったら、金銭的な損失だけでなく、これまで築き上げてきた顧客からの信頼やブランドイメージを失墜してしまうなど、取り返しのつかないような深刻な事態に陥る可能性があります。企業が安心して事業を継続し、成長していくためには、変化し続けるサイバー攻撃の脅威に効果的に対抗できる、強固なサイバーセキュリティ対策を講じることが何よりも重要なのです。例えば、従業員一人ひとりがセキュリティ意識を高め、パスワードの管理を徹底することや、怪しいメールやウェブサイトを開かないようにするなど、基本的な対策を徹底することが大切です。さらに、最新のセキュリティ技術を導入し、常にシステムを最新の状態に保つなど、多層的なセキュリティ対策を構築することで、より強固な防御体制を築くことができます。
セキュリティ強化

今注目のセキュリティ対策!仮想パッチとは?

- 緊急性の高い脆弱性への対応情報システムの安全性を脅かす攻撃は、日々巧妙化し、その脅威は深刻さを増しています。企業や組織は、常に最新の防御策を講じることが重要です。システムの弱点を補う対策として、まずソフトウェアの更新や修正プログラムの適用が挙げられます。しかし、更新プログラムが提供されるまでには時間がかかる場合があり、また、システムの運用を停止してまで更新作業を行うことが難しいケースも少なくありません。このような状況において、迅速かつ効果的なセキュリティ対策として注目されているのが「仮想パッチ」です。仮想パッチは、ソフトウェアの修正プログラムを適用することなく、セキュリティ対策製品などを利用して、脆弱性を悪用した攻撃を防御する技術です。更新プログラムの適用と異なり、システムの運用を停止する必要がないため、業務への影響を最小限に抑えながら、迅速にセキュリティ対策を実施できるというメリットがあります。また、更新プログラムが公開されるまでの間、一時的な対策として仮想パッチを適用することで、攻撃による被害を未然に防ぐことができます。仮想パッチは、あくまでも一時的な対策であり、根本的な解決にはソフトウェアの更新が不可欠です。しかし、緊急性の高い脆弱性に対しては、仮想パッチを迅速に適用することで、時間的猶予を作り出し、より安全な環境でソフトウェアの更新作業を行うことができます。
セキュリティ強化

安全なテレワーク実践のために!総務省ガイドライン活用術

- はじめにと題しまして 昨今、働き方改革や新型コロナウイルスの影響で、多くの企業でテレワークが急速に広まりました。場所や時間に縛られない自由な働き方ができるようになった一方で、セキュリティ対策の重要性が増していることも事実です。 自宅など会社以外の場所で仕事をする場合、社内ネットワークに接続する際のセキュリティ対策が不十分だと、情報漏えいのリスクが高まります。また、業務で使用する端末や書類の管理が適切に行われていないと、紛失や盗難による情報漏えいのリスクも高まります。 そこで今回は、総務省が公開している「テレワークセキュリティガイドライン」の内容を参考に、安全なテレワーク環境を構築するためのポイントをご紹介します。具体的な対策をいくつかご紹介しましょう。 まずは、社内ネットワークに接続する際には、必ずVPN(仮想プライベートネットワーク)を使用しましょう。VPNは、暗号化された通信経路を構築することで、第三者による不正アクセスを防ぎます。 次に、業務で使用する端末には、必ずパスワードを設定しましょう。パスワードは、他人が容易に推測できないような、複雑なものに設定することが重要です。また、自動的に画面がロックされる設定にしておくことも有効な対策です。 最後に、業務で使用する書類は、鍵のかかる場所に保管しましょう。外出する際は、書類を持ち歩く場合は、鞄に入れたままにせず、常に身につけておくようにしましょう。 これらの対策を講じることで、テレワークにおけるセキュリティリスクを大幅に低減することができます。
コンプライアンス

進化するサイバー脅威に対抗するNIS2指令

- NIS2指令とは -# NIS2指令とは NIS2指令は、ヨーロッパ連合(EU)が2022年12月に採択した、サイバーセキュリティに関する新しい指令です。正式には「ネットワークと情報システムのセキュリティ確保に関する指令」といい、2016年に制定されたNIS指令をより強化し、発展させたものとなります。 この指令は、EU域内の様々な組織や企業に対して、サイバー攻撃からシステムやデータを保護するためのより厳しい要件を課すことを目的としています。具体的には、リスク管理、セキュリティ対策の実施、インシデントへの対応、情報共有などが求められます。 対象となるのは、エネルギー、交通、金融、医療、水道などの重要インフラストラクチャに関わる事業者や、デジタルサービスを提供するオンラインプラットフォーム、検索エンジン、ソーシャルメディアなどの大手デジタルサービス事業者です。 NIS2指令は、2024年10月からの施行を予定しており、EU加盟国は自国の法律をNIS2指令に合わせて整備する必要があります。 NIS2指令は、EU域内におけるサイバーセキュリティレベルの底上げを図り、市民や企業をサイバー攻撃から守ることを目指しています。
マルウェア

進化するセキュリティ対策:NGAV/NGEPPとは?

インターネットの普及は私たちの生活を豊かにしましたが、同時にコンピュータウイルスという脅威も身近なものにしました。かつては、怪しいサイトへのアクセスや心当たりのないメールの添付ファイルを開くなど、比較的限られた経路で感染することがほとんどでした。しかし、近年は手口が巧妙化しており、セキュリティソフトを導入していても感染してしまうケースが増えています。 従来型のウイルス対策ソフトは、ウイルス特有の特徴を記録したデータベースと照らし合わせて、悪意のあるプログラムかどうかを判断します。これは、言わば指名手配犯の顔写真と照らし合わせて犯人を捕まえるようなものです。そのため、データベースに登録されていない新しいタイプのウイルスには対応できません。 また、最近のウイルスは、自身の姿形を巧みに変えながら活動するものも少なくありません。これは、犯人が変装して警察の目をかいくぐるようなものです。従来のウイルス対策ソフトは、このような巧妙な隠れ蓑をまとったウイルスを見破ることが難しいという課題を抱えています。 このように、従来型のウイルス対策ソフトは、日々進化するサイバー攻撃の脅威に太刀打ちできなくなってきています。そこで、近年では、怪しいプログラムの動きを監視したり、人工知能を用いて未知のウイルスを検知したりするなど、従来とは異なるアプローチでウイルス対策を行う、次世代のセキュリティソフトが登場しています。
サイバー犯罪

見落とされがちな脅威:隠れチャネルとは?

- 正規の通信路を悪用する隠れチャネル コンピュータの世界では、データのやり取りに、メールやファイル転送といった誰もが使う方法が使われます。しかし、悪意を持った攻撃者は、これらの正しい方法を悪用し、本来送るべきではない情報をこっそり送信することがあります。これが「隠れチャネル」と呼ばれる巧妙な手法です。 例えば、一見すると問題のないメールの件名や送信時間を細工することで、秘密のメッセージを伝えることができます。さらに、デジタル画像のわずかな色の違いに情報を埋め込む「ステガノグラフィー」といった技術を使う場合もあります。 このような通信は、システム管理者であっても、正規の通信と見分けるのが難しく、発見が遅れてしまうため、セキュリティ上、非常に危険です。なぜなら、悪意のあるプログラムや機密情報が、気付かれずに外部に送信されてしまう可能性があるからです。 隠れチャネルへの対策としては、通信内容の深い検査や、送信元と受信先の関係性の確認、普段とは異なる通信パターンを検知する異常検知システムの導入などが考えられます。
セキュリティ強化

セキュリティの落とし穴?隠ぺいによるセキュリティの落とし穴

- 隠ぺいによるセキュリティとは システムのセキュリティ対策において、その仕組みや構造、重要な情報を隠蔽することによって安全性を保とうとする考え方を「隠ぺいによるセキュリティ」と言います。これは、家の鍵を隠すことで泥棒の侵入を防ごうとするようなもので、一見すると有効な手段のように思えるかもしれません。しかし、実際にはこれは非常に危険な誤解であり、セキュリティ対策としては不十分と言わざるを得ません。 なぜなら、一度その秘密が明らかになってしまった場合、システムは簡単に攻撃にさらされてしまうからです。例えば、家の構造や鍵の隠し場所を泥棒に知られてしまったら、簡単に侵入を許してしまうことになります。 セキュリティ対策においては、隠ぺいだけに頼るのではなく、多層的な防御策を講じることが重要です。具体的には、堅牢なパスワードを設定したり、最新のセキュリティソフトを導入したりするなど、様々な角度からの対策が必要です。 隠ぺいによるセキュリティは、あくまでも補助的な手段として捉え、システム全体を包括的に保護する対策と組み合わせて初めて効果を発揮することを理解しておく必要があります。
マルウェア

見えない脅威:ダウンローダー型マルウェアにご用心

今日では、情報収集や人と人との繋がりを築く上で、インターネットは必要不可欠なものとなっています。しかし、便利な反面、悪意のあるソフトウェア、いわゆるマルウェアによる危険性も増大しています。マルウェアは、ウェブサイトのセキュリティの甘さを突いたり、悪意のあるリンクをクリックさせたりするなど、様々な方法でコンピュータに侵入しようとします。 例えば、ウェブサイトの脆弱性を狙った攻撃では、古いソフトウェアが使われているサイトやセキュリティ対策が不十分なサイトが標的になります。攻撃者はその隙を突いて、マルウェアを仕込んだり、サイトを乗っ取ったりします。 また、メールやSNSなどを悪用した攻撃も後 significant を絶ちません。だまされやすいような巧妙な文や件名でメールを送信し、本文中のリンクをクリックさせることでマルウェアに感染させようとします。 その他にも、USBメモリなどの外部メディアにマルウェアを仕込み、 unsuspecting な利用者のパソコンに感染させるケースもあります。 これらの脅威から身を守るためには、OSやソフトウェアを常に最新の状態に保つことが重要です。そして、信頼できないウェブサイトへのアクセスや不審なメールの開封は避け、セキュリティソフトを導入して常に最新の状態に保つなど、日頃からセキュリティ対策を徹底する必要があります。
サイバー犯罪

ファイル転送ソフトの落とし穴:WinSCPの安全な使い方

- 便利なファイル転送ソフト、WinSCPとは WinSCPは、Windowsの利用者に広く愛用されている、ファイル転送を簡単に行うためのソフトウェアです。このソフトウェアは、FTP、FTPS、SFTPといった様々な通信手順に対応しており、お手持ちのパソコンとインターネット上のサーバーなど、異なる場所にあるコンピュータ間で、重要なファイルであっても安心してやり取りを行うことができます。 WinSCPの特徴は、誰でも無償で利用できるオープンソースソフトウェアでありながら、高度な機能が豊富に備わっている点です。ファイル転送だけでなく、プログラムの動作を記述したスクリプトファイルの作成や修正、決められた作業を自動的に実行する機能、ファイルの整理や管理といった、日々のパソコン操作を効率化する様々な機能が搭載されています。そのため、多くの企業や個人が、このソフトウェアを重宝しています。 WinSCPは、その使い勝手の良さから、多くの人にとって欠かせないツールとなっています。ファイル転送を安全かつ効率的に行いたい方は、ぜひWinSCPの利用を検討してみてください。
セキュリティ強化

英国NCSCから学ぶサイバーセキュリティ対策

近年、世界中で情報通信技術が急速に進展する一方で、悪意のある攻撃や脅威も増加の一途をたどっています。個人だけでなく、企業や国家にとっても、機密情報や重要なシステムを守ることは喫緊の課題となっています。 そこで今回は、イギリスのサイバーセキュリティ対策の中枢を担う組織、NCSCについて詳しく解説していきます。 NCSCは「国家サイバーセキュリティセンター」と訳され、2016年に設立された比較的新しい組織です。これは、イギリス政府が、サイバーセキュリティの重要性を認識し、国家レベルでの対策を強化するために設立されました。 NCSCは、イギリスの情報通信機関であるGCHQの傘下機関として活動しています。GCHQは、国内外の通信の傍受や暗号解読などを担当する機関であり、その豊富な経験と高度な技術力は、NCSCの活動においても重要な役割を果たしています。 NCSCの主な任務は、イギリス全体のサイバーセキュリティレベルの向上です。具体的には、政府機関や重要インフラ企業に対して、サイバー攻撃に関する情報提供や助言、技術的な支援などを行っています。また、国民向けに、サイバーセキュリティに関する啓発活動や教育プログラムなども実施しています。 NCSCは、最新のサイバー攻撃の手口や対策に関する情報を収集・分析し、その結果を基に、政府機関や企業、国民に対して注意喚起や対策の呼びかけを行っています。また、サイバー攻撃が発生した場合には、被害の拡大防止や復旧活動の支援も行います。 このように、NCSCは、イギリスのサイバーセキュリティ対策において、中心的な役割を担っています。
脆弱性

WinRARの脆弱性にご用心!安全にファイルを使うための対策

「WinRAR」は、パソコンに保存されているファイルを小さくまとめたり、逆にまとめられたファイルを開いたりすることができる便利な道具です。多くの人が日常的に利用していますが、その普及率の高さは、裏を返せば、悪意を持つ攻撃者にとっても狙いやすい格好の標的となりえます。攻撃者は、偽物のWinRARに見せかけた悪意のあるプログラムをインターネット上にばらまきます。この偽物のプログラムは、一見、本物のWinRARの更新プログラムのように見えるため、だまされてインストールしてしまう人も少なくありません。しかし、インストールした途端、パソコンの中にウイルスが侵入し、個人情報や重要なデータが盗み取られてしまう危険性があります。安全性を確保するためにも、WinRARは必ず公式のウェブサイトからダウンロードするようにしましょう。また、ダウンロードする際には、ウェブサイトのアドレスをよく確認し、偽サイトではないことを確かめることが重要です。さらに、セキュリティソフトを常に最新の状態に保ち、怪しいプログラムの実行を防ぐことも大切です。WinRARは便利な反面、使い方を誤ると危険にさらされる可能性もあります。日頃からセキュリティ対策を意識し、安全に利用しましょう。
脆弱性

緊急対策が必要!悪用が確認された脆弱性とは?

- 実際に悪用されている脆弱性のリスト 情報通信技術の進歩に伴い、私達の生活は便利になる一方、 cyber空間における脅威 も増加の一途をたどっています。日々、様々な攻撃の手口が開発され、私達の大切な情報が危険に晒されています。 実際に悪用されている脆弱性(KEV)は、アメリカのサイバーセキュリティ・インフラストラクチャセキュリティ庁(CISA)が公表しているリストです。このリストは、 実際に悪意のある攻撃者に利用されたことが確認された脆弱性 を集めたもので、既知の脆弱性データベースであるCVEの中から特に危険性の高いものが厳選されています。 KEVに掲載されている脆弱性は、 標的型攻撃からランサムウェア攻撃、そしてウェブサイトの改ざんなど、多岐にわたる攻撃 に悪用されています。攻撃者はこれらの脆弱性を悪用し、企業や組織のネットワークに侵入し、機密情報を盗み出したり、システムを破壊したりします。 CISAは、 KEVに掲載された脆弱性に対する対策を迅速に実施することを強く推奨 しています。具体的には、ソフトウェアのアップデートやセキュリティパッチの適用、セキュリティ設定の見直しなどが挙げられます。 情報セキュリティは、 一人ひとりが意識し、適切な対策を講じること が重要です。KEVは、私達にサイバー攻撃の現状と対策の重要性を再認識させてくれます。日頃から情報収集を行い、最新の情報に基づいた対策を心がけましょう。
セキュリティ強化

Web分離でセキュリティ強化:脅威から身を守る

- Web分離とはインターネットは情報収集やコミュニケーションの場として欠かせないものですが、一方で危険も潜んでいます。悪意のあるプログラムが仕込まれたサイトにアクセスしてしまうと、個人情報が盗まれたり、デバイスがウイルスに感染したりする可能性があります。このような危険から身を守るための技術の一つに「Web分離」があります。Web分離は、インターネット閲覧時に、実際にアクセスする端末と外部ネットワークの間に隔離された環境を設ける技術です。この隔離環境は、例えるならば、私たちの端末と危険な外部サイトとの間に設置された透明な壁のようなものです。私たちがWebサイトを閲覧する際、この透明な壁越しに情報を取得します。もし、アクセスしたサイトが悪意のあるプログラムを含んでいても、その影響は隔離環境内に限定され、私たちの端末や内部ネットワークに直接影響を与えることはありません。まるで、隔離された空間内で安全にWebサイトを閲覧しているようなイメージです。Web分離は、企業や組織のセキュリティ対策として注目されていますが、個人でも利用できるサービスも登場しています。インターネットを安全に利用するために、Web分離の仕組みを理解しておくことは重要です。
サイバー犯罪

Webスパイダリング:ウェブサイトの情報を収集する技術とその脅威

- Webスパイダリングとは Webスパイダリングとは、まるで蜘蛛が巣を張るように、インターネット上のウェブサイトを自動的に巡回し、情報を収集する技術のことです。 検索エンジンは、この技術を使ってウェブサイトの情報を収集し、私たちがキーワードを入力すると関連性の高いページを検索結果に表示してくれます。Webスパイダリングは、このような便利なサービスを提供するために欠かせない技術となっています。 しかし、その一方で、Webスパイダリングは悪意のある攻撃者によって悪用される可能性も秘めています。 攻撃者は、Webスパイダリングを悪用し、ウェブサイトの脆弱性を発見しようと試みます。そして、発見した脆弱性を利用して、ウェブサイトを改ざんしたり、機密情報を盗み出したりするなどの攻撃を仕掛けてくることがあります。 Webスパイダリング自体は、情報を収集するだけの技術であり、必ずしも悪質なものではありません。しかし、その技術が悪用される可能性があることを理解し、セキュリティ対策を怠らないようにすることが重要です。
ネットワーク

無料Wi-Fiの罠!悪魔の双子攻撃にご用心

- 悪魔の双子攻撃とは? 悪魔の双子攻撃とは、まるで本物そっくりの偽の無線通信の拠点を作り、そこに接続してきた利用者の情報を盗み見する攻撃のことです。 喫茶店や宿泊施設、空港などでよく見かける無料の無線通信サービスを装って、利用者を騙そうとします。まるで双子の片割れのように、本物と見分けがつかないほど巧妙に偽装されているため、この名前が付けられました。近年、この攻撃による被害が急増しており、注意が必要です。 例えば、喫茶店で無料の無線通信サービスに接続しようとしたとします。その際、表示されるサービス名の中に、店の名前とよく似たものや、全く同じものが複数ある場合、それは悪魔の双子攻撃の可能性があります。偽の拠点に接続してしまうと、利用者がその拠点を通じて送受信するあらゆる情報、例えば個人情報やクレジットカード番号、パスワードなどが盗まれてしまう危険性があります。 この攻撃から身を守るためには、不審な無線通信サービスには接続しない、接続する際はサービスの提供元に確認する、接続中は重要な情報のやり取りを避ける、などの対策が有効です。 また、通信内容を暗号化する技術を使うことも有効な対策の一つです。 悪魔の双子攻撃は、巧妙化が進んでおり、見分けることが難しくなっています。しかし、正しい知識を身につけ、適切な対策を講じることで、被害を未然に防ぐことができます。
セキュリティ強化

Moving Target Defenseでサイバー攻撃から防御しよう

- Moving Target Defenseとは Moving Target Defense(MTD)は、サイバー攻撃に対する新しい防御戦略です。従来のセキュリティ対策は、城壁を高くして敵の侵入を防ぐことに例えられますが、MTDは、守るべきシステムの姿を常に変化させることで、攻撃を困難にするという、より積極的なアプローチです。 サイバー攻撃が成功するには、攻撃者はまずシステムの弱点を探し出す必要があります。この弱点となる部分を「攻撃対象領域」と呼びますが、MTDはこの攻撃対象領域を常に移動させることで、攻撃者の狙いを定めにくくします。 例えるならば、MTDは遊園地の射的のようなものです。静止した標的を狙うのは簡単ですが、動き続ける標的を捉えるのは至難の業です。MTDは、システムやデータを絶えず移動させることで、攻撃者にとって捉えどころのない状態を作り出し、攻撃を未然に防ぐことを目指します。
サイバー犯罪

巧妙化する電話詐欺にご用心!:ヴィッシングから身を守る方法

- 巧妙化する詐欺の手口ヴィッシングとは?近年、詐欺の手口はますます巧妙化しており、その中でも「ヴィッシング」と呼ばれるものが横行しています。ヴィッシングとは、「音声(Voice)」と「フィッシング(Phishing)」を組み合わせた造語で、電話を使って個人情報や金融情報を盗み出す攻撃を指します。従来のフィッシング詐欺は、メールで偽のウェブサイトに誘導するものが主流でした。しかし、ヴィッシングでは、詐欺師が直接電話をかけてきます。巧みな話術で相手を信用させ、個人情報やクレジットカード番号などを聞き出そうとするため、従来のフィッシングよりもさらに注意が必要です。例えば、銀行員や警察官、大手企業の社員などを装い、「あなたの口座が不正利用されている可能性があります」「セキュリティ強化のため、お客様の情報を確認させてください」などと電話をかけてきます。そして、焦っている心理状態につけこみ、個人情報や金融情報を聞き出そうとします。ヴィッシングの被害に遭わないためには、不審な電話には出ない、安易に個人情報や金融情報を伝えないことが重要です。また、もし不審な電話に出てしまっても、相手が名乗る機関に自分から連絡を取り直すなどして、相手に言われるがまま情報提供しないようにしましょう。日頃からこのような詐欺の手口を知っておくことが、被害を防ぐための第一歩となります。
サイバー犯罪

進化するWebスキミングの脅威と対策

- Webスキミングとは Webスキミングとは、インターネット上でクレジットカード情報などを盗み取る攻撃手法の一つです。 ECサイトなど、個人情報やクレジットカード情報を取り扱うWebサイトに、攻撃者が不正なプログラムを埋め込みます。利用者がそのWebサイトで買い物をしようとすると、埋め込まれたプログラムが動作し、入力したクレジットカード番号や有効期限、セキュリティコードなどの情報をこっそりと盗み取ります。 まるで、本物のWebサイトに、情報を盗み取るための罠を仕掛けるようなものです。そのため、利用者はWebサイトを閲覧しているだけでは、情報が盗み取られていることに気づくことは非常に困難です。 Webスキミングは、従来のクレジットカードのスキミングと同様に、盗み取った情報を使って偽造カードを作成したり、ネット上で不正に商品を購入したりするために利用されます。 Webスキミングの被害に遭わないためには、怪しいWebサイトにアクセスしない、セキュリティソフトを導入する、最新の状態に保つなど、日頃からセキュリティ対策をしておくことが重要です。
サイバー犯罪

URLの偽物にご用心!タイポスクワッティングの脅威

- タイポスクワッティングとは タイポスクワッティングは、インターネット利用者がWebサイトにアクセスする際に起こる、うっかりミスにつけこむ攻撃手法です。 例えば、日頃利用しているショッピングサイト「example.com」のアドレスを打ち込む際に、キーボードの入力ミスで「exapmle.com」や「exampl.com」と入力してしまったとします。このような、ほんのわずかな綴りの違いを狙って、攻撃者は偽のウェブサイトを用意しています。そして、うっかりミスで偽サイトにアクセスした利用者が、本物と見分けがつかないほど精巧に作られた偽物のログイン画面に、IDやパスワードを入力してしまうかもしれません。さらに、クレジットカード情報など、重要な個人情報を入力してしまう可能性も秘めているのです。 タイポスクワッティングの怖いところは、偽サイトにアクセスしただけで、コンピュータウイルスに感染したり、フィッシング詐欺の被害に遭う危険性もあるという点です。身に覚えのないメールの添付ファイルを開いたり、怪しいサイトへのアクセスを控えるなど、日頃からセキュリティ対策を心がけることが重要です。
脆弱性

ログイン状態の罠!CSRF攻撃から身を守る方法

- クロスサイトリクエストフォージェリとは クロスサイトリクエストフォージェリ(CSRF)は、Webアプリケーションのセキュリティ上の弱点をついた攻撃手法の一つです。 ウェブサイトにログインした状態のユーザーが、知らない間に悪意のある操作を実行させられてしまう可能性があります。 あなたの知らない間に、例えばネットショッピングで勝手に商品を購入されたり、ブログに悪意のあるコメントを書き込まれたりするかもしれません。 CSRFは、ユーザーが信頼するウェブサイトの脆弱性を悪用するため、非常に危険な攻撃です。 たとえば、あなたがいつも利用しているオンラインバンキングのサイトがあるとします。 あなたはログインしたまま、別のウェブサイトを閲覧している間に、そのサイトに仕込まれた悪意のあるプログラムによって、知らないうちに預金を引き出されてしまうかもしれません。 これがCSRFの恐ろしさです。 CSRFは、WebサイトのフォームやURLに隠された悪意のあるスクリプトを利用して、ユーザーに意図しない操作を実行させます。 ユーザーがログイン済みの状態であることを悪用し、ユーザーになりすましてリクエストを送信することで、攻撃者はユーザーの権限で様々な操作を実行できてしまうのです。 CSRFから身を守るためには、Webサイトの運営者は適切な対策を講じる必要があります。 一方、ユーザー側も、不審なウェブサイトにアクセスしない、ログイン状態を長時間放置しない、セキュリティソフトを導入するなど、自衛策を講じることが重要です。
サイバー犯罪

たった一回のクリックが命取り?:ワンクリック詐欺にご用心

- 巧妙な罠ワンクリック詐欺とはインターネットは、私たちの生活を便利で豊かなものにしてくれる一方で、危険も潜んでいます。その危険の一つに、「ワンクリック詐欺」があります。ワンクリック詐欺とは、ウェブサイトやメールに巧妙に仕掛けられたリンクをクリックしてしまうだけで、意図しない契約が成立したと偽り、高額な料金を請求される悪質な詐欺行為です。例えば、無料の情報や商品の広告をクリックした場合を想像してみてください。そこには、「無料お試し」「今だけ限定」などの魅力的な言葉で誘導する広告が表示されることがあります。そして、その広告内のボタンをクリックした途端、実際にはサービスに加入していないにも関わらず、高額な料金が発生したという表示が現れることがあります。ワンクリック詐欺の被害に遭わないためには、安易にリンクをクリックしないことが重要です。魅力的な言葉で誘導する広告や、身に覚えのないメールに記載されたURLには、特に注意が必要です。また、身に覚えのない請求や身に覚えのない登録メールが届いた場合は、慌てて連絡するのではなく、まずは冷静に状況を判断し、信頼できる相談窓口に相談することが大切です。