セキュリティ標準

セキュリティ強化

セキュリティ対策のバイブル:NIST SP800-53入門

- NIST SP800-53とは NIST SP800-53は、アメリカの国立標準技術研究所(NIST)が発行している、情報システムの安全対策に関する指針です。特に、アメリカ合衆国連邦政府機関における情報システムを対象としていますが、その網羅性と詳細さから、民間企業や組織においても広く参考にされています。 この指針は、組織が自ら保有する情報システムのリスクを見極め、適切な安全対策を実施するための枠組みを提供しています。具体的には、情報システムの機密性、完全性、可用性を守るために、管理策、運用管理策、技術的な対策といった多層的なアプローチを推奨しています。 NIST SP800-53は、リスク管理の原則に基づいており、組織はまず、自らのシステムが抱えるリスクを分析し、そのリスクの重大性に応じて適切な安全対策を選択・実施する必要があります。また、この指針は、セキュリティ対策の実施状況を継続的に監視・評価し、必要に応じて改善していくプロセスも重視しています。 NIST SP800-53は、情報セキュリティ対策のベストプラクティスを集めたものであり、組織が自らの情報システムの安全性を確保するための強力なツールとなります。
コンプライアンス

企業防衛の要!NIST SP800-171でセキュリティ強化

- NIST SP800-171とはNIST SP800-171は、アメリカ合衆国の国立標準技術研究所(NIST)が発行しているセキュリティガイドラインの一つです。このガイドラインは、政府機関以外の組織が、アメリカ合衆国政府の機密情報を取り扱う際に、守るべきセキュリティ対策について、包括的に定めたものです。具体的には、情報システムのアクセス制御や、データの暗号化、従業員へのセキュリティ教育など、多岐にわたる対策が求められます。近年、日本では、防衛装備品の調達において、セキュリティの重要性が高まっています。そのため、防衛省では、調達基準にNIST SP800-171を反映させる動きが進んでいます。これは、防衛装備品に関する機密情報が、安全に保護される体制を構築することを目的としています。NIST SP800-171への対応は、防衛産業に関わる企業だけでなく、サプライチェーン全体に求められます。情報漏えいなどのリスクを軽減し、信頼性を確保するためにも、組織全体でセキュリティ対策に取り組むことが重要です。