セキュリティ

暗号通貨

巧妙化する仮想通貨盗難:アドレス・ポイズニングにご用心

- アドレス・ポイズニングとは -# アドレス・ポイズニングとは アドレス・ポイズニングは、仮想通貨の取引において、利用者を欺いて攻撃者の口座に資産を送金させる悪質な攻撃手法です。2023年1月には、MetaMaskをはじめとする主要な仮想通貨ウォレット提供者が、本攻撃の増加をうけ、利用者に向けて注意喚起を行いました。 アドレス・ポイズニングでは、攻撃者はまず、正規の取引を装って、標的となる利用者のウォレットアドレスと、自身のコントロール下にあるウォレットアドレスに対して、少額の仮想通貨を送金します。 この時、取引履歴には、正規の取引と攻撃者の取引の二つが表示されることになります。 利用者がその後の取引で、過去の取引履歴を参照して送金先アドレスを選択する場合、見た目が似ているアドレスを誤って選択してしまう可能性があります。例えば、正規のアドレスと攻撃者のアドレスは、ほんの数文字しか違わない場合があり、注意して確認しないと見分けがつきません。 利用者が誤って攻撃者のアドレスを選択して送金してしまうと、攻撃者はその仮想通貨を盗み取ることができてしまいます。 アドレス・ポイズニングは、利用者の注意散漫や、取引履歴の見落としを突いた巧妙な攻撃手法といえます。 仮想通貨の取引を行う際には、アドレス・ポイズニングの危険性を認識し、送金先アドレスを慎重に確認することが重要です。特に、取引履歴からアドレスを選択する場合は、アドレス全体を注意深く確認し、安易にコピー&ペーストに頼らないようにしましょう。少しでも不審な点があれば、取引を中止し、信頼できる情報源で確認することが重要です。
ハードウェア

GPUの光と影:高度な処理能力が生むセキュリティリスク

- 画像処理の立役者 パソコンやスマートフォンで写真や動画を楽しむとき、そこには「GPU」と呼ばれる縁の下の力持ちが活躍しています。GPUは、画像や映像を処理し、私たちが普段目にしている滑らかで美しい表示を支える重要な役割を担っています。 従来、コンピューターの頭脳として計算処理全般を担っていたのは「CPU」と呼ばれる部品でした。しかし、CPUは汎用的な処理を得意とする一方、画像処理のような複雑で膨大な計算を処理するには限界がありました。 そこで登場したのがGPUです。GPUは、CPUとは異なり、大量のデータを同時に処理することに特化して設計されています。この並列処理能力により、複雑な画像処理も高速で行うことが可能となり、高画質ゲームやリアルな3DCGなど、従来のCPUでは難しかった表現を実現できるようになったのです。 近年、GPUの処理能力は飛躍的に向上しており、その進化はとどまるところを知りません。私たちの身の回りにあるデジタル機器の進化を支え、驚くほど美しいデジタル世界を体験させてくれるGPU。その影の活躍に、一度目を向けてみてはいかがでしょうか。
認証

政府が提供する信頼の証明書:GPKI

- 信頼の架け橋、GPKIとは -# 信頼の架け橋、GPKIとは GPKIは、「政府公開鍵基盤」と呼ばれる仕組みのことで、インターネット上で安全に情報をやり取りするための基盤を、日本政府が運営しています。 インターネットの世界では、日々膨大な量のデータが行き交っていますが、その中には、住所や氏名、クレジットカード情報といった、悪意のある第三者に盗み見られてしまうと大変な被害に繋がる重要な情報も含まれています。 このような重要な情報を守るための仕組みが、GPKIです。 GPKIは、インターネット上で情報をやり取りする際に、「電子署名」と「暗号化」といった技術を用いることで、情報の安全性を確保しています。「電子署名」は、送信者が確かに本人であること、また情報が途中で改ざんされていないことを証明する技術です。一方、「暗号化」は、送信者と受信者以外には内容が解読できないように、情報を特殊な方法で変換する技術です。 私たちがオンラインで買い物をしたり、行政サービスを受けたりする際に、安心して重要な情報を入力できるのは、GPKIのような仕組みが、陰ながら私たちの安全を守ってくれているおかげなのです。
認証

意外と知らない?管理者の権限とセキュリティリスク

- 管理者とは 「管理者」という言葉を耳にしたことはありますか?インターネットやコンピュータの世界では、システム全体にアクセスしたり、変更を加えたりできる特別な権限を持つアカウントを指します。 一般的な利用者は、自分のデータを見たり、ソフトを使ったりといった限られた範囲でしかコンピュータを操作できません。しかし、管理者はそれ以上のことができます。例えば、他の利用者のアカウントを作成・削除したり、システムの設定を変更したり、重要なデータにアクセスしたりできます。 まるで建物の管理者のように、システム全体を管理できる立場、それが管理者なのです。 管理者アカウントは、その強力な権限ゆえに、悪意のある第三者に狙われやすい存在でもあります。もしも悪意のある第三者に管理者アカウントを乗っ取られてしまうと、システム全体が危険にさらされてしまいます。システム全体に影響が及んでしまうため、管理者アカウントのセキュリティ対策は、一般のアカウント以上に重要と言えるでしょう。
データ保護

RC5: 強力なデータ保護の守護者

- 教訓と未来 かつては革新的な技術として広く普及したRC4暗号化方式ですが、その後の研究と時間の経過により、様々な脆弱性が明らかになりました。そして現在では、推奨されない過去の技術となってしまいました。このRC4の栄枯盛衰は、情報セキュリティの世界が常に変化し続けるということを如実に示しています。 どんなに強固な技術やシステムであっても、時間の経過とともに、新たな攻撃手法や脆弱性が発見される可能性は避けられません。つまり、一度構築したセキュリティ対策を放置していては、いずれは時代遅れとなり、効果を発揮しなくなってしまうのです。 情報セキュリティを維持し続けるためには、常に最新の情報や技術動向に目を向け、自身のシステムや環境が抱えるリスクを把握しておくことが重要です。そして、必要に応じてシステムの更新やセキュリティ対策の強化といった対応を継続していく必要があります。情報セキュリティとは、一度構築したら終わりではなく、変化への対応を続ける終わりのない旅と言えるでしょう。