パケット解析

セキュリティ強化

ネットワークの見える化:Wireshark入門

- WiresharkとはWiresharkは、ネットワークを流れるデータを確認できる、高機能な分析ツールです。 道路上を車が行き交う様子を想像してみてください。Wiresharkを使うと、その道路を車が一台ずつ通るように、ネットワーク上を流れる「パケット」と呼ばれるデータの単位を一つずつ確認し、その中身を細かく調べることができます。普段私たちがインターネットを利用する際には、その裏側で膨大な量のデータがやり取りされていますが、それは目に見えるものではありません。Wiresharkは、普段は見えないそうしたネットワークの裏側を、私たちに見せてくれる「顕微鏡」のような役割を果たします。例えば、ウェブサイトを閲覧する際には、コンピュータとウェブサイトのサーバーの間で、様々な情報がパケットとして送受信されています。 Wiresharkを使うと、どのような情報が、いつ、どこへ、どのように送られているのかを、詳細に把握することができます。このように、Wiresharkはネットワークの仕組みを深く理解するためだけでなく、ネットワークトラブルの原因究明や、悪意のある通信の検知など、セキュリティ対策にも活用されています。
ネットワーク

無線LANのセキュリティ対策:Aircrack-ngから学ぶ

- Aircrack-ngとはAircrack-ngは、誰でも使用できる無償のツールであり、無線LANの安全性を確かめるために広く利用されています。まるで無線LANの状態をレントゲン写真のように映し出し、隠れた問題点を明らかにする優れものです。Aircrack-ngは、電波として飛び交う無線LANのデータを取得し、その内容を詳しく調べることで、セキュリティの弱点を見つけ出します。具体的には、無線LANで一般的に使われている暗号化方式であるWEPやWPA/WPA2といったものの解読に挑戦したり、本来接続してはいけない不正なアクセスポイントがないかを探索したりします。このツールは、セキュリティの専門家が実際に無線LAN環境の安全性を評価する際に利用する本格的なものですが、同時に、無線LANの仕組みに興味を持つ方が学習のために利用することも可能です。しかし、その強力な機能ゆえに、悪意のある目的で使用される可能性も否定できません。そのため、Aircrack-ngを使用する際には、倫理的な範囲内での利用を心がけ、決して他人のネットワークに無断でアクセスするような行為は行わないように注意が必要です。Aircrack-ngは、LinuxやmacOS、Windowsなど、様々な環境で動作します。インターネット上で公開されており、誰でも容易に入手できます。しかし、その利用はあくまで自己責任となります。