見えない脅威に備える:フットプリンティングとは
- フットプリンティングの概要フットプリンティングとは、攻撃者が標的への攻撃を計画する際に、事前に情報収集を行う行為を指します。これは、まさに敵地に侵入する前に、周辺地図を作成し、警備の状況や建物の構造を把握するようなものです。インターネットや情報技術の発展に伴い、企業や組織に関する情報は、ウェブサイトや公開データベースなど、様々な場所に散らばっています。フットプリンティングは、これらの断片的な情報を収集・分析することで、標的の全体像を把握し、攻撃の糸口を探ることを目的としています。例えば、攻撃者は標的のウェブサイトから、使用しているシステムやソフトウェア、ネットワーク構成などの技術情報を収集することがあります。また、従業員の氏名や役職、連絡先などの個人情報を、ソーシャルメディアや求人情報サイトなどから収集することもあります。これらの情報は、攻撃者が標的に侵入するための脆弱性を発見したり、ソーシャルエンジニアリングなどの標的型攻撃を仕掛けるために悪用されたりする可能性があります。フットプリンティングは、標的に気付かれることなく実行できるため、攻撃の準備段階として非常に重要な意味を持ちます。そのため、組織はフットプリンティングによる情報漏洩のリスクを認識し、適切な対策を講じる必要があります。