知っていますか?レインボーテーブル攻撃からパスワードを守る方法
- レインボーテーブル攻撃とはレインボーテーブル攻撃とは、不正に入手したパスワードのハッシュ値から、元のパスワードを突き止めようとする攻撃手法の一つです。多くのシステムでは、セキュリティ上の理由からパスワードをそのままの形で保存するのではなく、ハッシュ関数と呼ばれる特殊な計算を用いて、元のパスワードとは全く異なる文字列に変換して保存しています。この変換後の文字列をハッシュ値と呼びます。ハッシュ関数は一方通行の変換を行うため、ハッシュ値から元のパスワードを直接計算することは非常に困難です。しかし、攻撃者は事前に膨大な数のパスワードとそのハッシュ値を計算したリスト(レインボーテーブル)を作成しておくことで、この困難を乗り越えようとします。レインボーテーブルは、辞書攻撃のように単純にパスワードを推測するよりも効率的に、ハッシュ値から元のパスワードを特定できるように工夫されたリストです。攻撃者は、標的のシステムから盗み出したパスワードのハッシュ値と、レインボーテーブルに記録されているハッシュ値を照らし合わせます。もし一致するハッシュ値が見つかれば、対応するパスワードが元のパスワードである可能性が非常に高くなります。レインボーテーブル攻撃からシステムを守るためには、強力なハッシュ関数を使用することや、ソルトと呼ばれるランダムなデータをパスワードに追加してハッシュ値を生成する「ソルト化」などの対策が有効です。これらの対策を講じることで、レインボーテーブルの作成を困難にし、攻撃を防ぐことができます。