ネットワークの守護者:IDSで侵入を早期発見
- 侵入検知システムとは
侵入検知システム(IDS)は、まるで家の周囲に設置されたセンサーのように、コンピュータネットワークやシステムへの不正アクセスをリアルタイムで検知するセキュリティシステムです。近年、サイバー攻撃の手法はますます巧妙化しており、従来のセキュリティ対策であるファイアウォールだけでは、侵入を防ぎきれないケースも少なくありません。
IDSは、ネットワーク上を流れるデータのパターンを常に監視し、怪しい動きを察知すると、管理者に警告を発します。例えば、外部から特定のサーバーに対して、通常では考えられない量のアクセスがあった場合や、システム内部から機密情報が不正に持ち出されようとした場合などに、いち早く検知し、管理者に知らせます。
このように、IDSは、ファイアウォールのような「門番」としての役割ではなく、「監視カメラ」のような役割を担うことで、ファイアウォールだけでは防ぎきれない不正アクセスを検知し、被害を最小限に抑えることができます。近年増加している、巧妙化するサイバー攻撃からシステムを守るためには、IDSのような多層的なセキュリティ対策が重要となっています。