内部統制

セキュリティ強化

企業セキュリティ強化の鍵!COSOフレームワークとその活用法

- COSOとは何か?COSO(Committee of Sponsoring Organizations of the Treadway Commission)は、企業の不正な財務報告を抑制するために、1985年にアメリカで設立された民間組織です。日本語では「米国トレッドウェイ委員会組織委員会」と訳されます。COSOは、企業における内部統制、リスクマネジメント、ガバナンス、不正防止といった組織統治の強化を推進することを使命としています。COSOは、企業がリスクを適切に管理し、信頼性の高い財務報告を行うためのフレームワークを開発しています。このフレームワークは、世界中の多くの企業で採用されており、企業統治のベストプラクティスとして広く認められています。特に、全社的なリスクマネジメント(ERM)を構築・運用する際には、COSOのフレームワークが頻繁に参照されます。COSOのフレームワークは、統制環境、リスク評価、統制活動、情報と伝達、監視活動という五つの要素で構成されています。企業は、これらの要素を相互に関連させながら整備・運用することで、効果的かつ効率的な内部統制システムを構築することができます。近年では、ITの進化やサイバー攻撃の増加を背景に、セキュリティガバナンス強化の必要性が高まっています。COSOのフレームワークは、セキュリティリスクを組織全体のリスクマネジメントに統合し、適切な統制活動を設計・運用する上で有効な指針となります。
コンプライアンス

企業の信頼を守る~サーベンス・オクスリー法とは?~

1990年代後半、インターネットの普及とともに世界経済は急成長を遂げ、多くの企業が成功を収めました。しかし、この輝かしい時代には裏の顔がありました。 一部の企業が、利益を追求するあまり、不正な会計操作や粉飾決算といった不正行為に手を染めていたのです。 その結果、企業の業績は実際よりもはるかに良く見せかけられ、多くの投資家が騙されて巨額の損失を被りました。この一連の事件は、企業の信頼を大きく失墜させ、社会全体に大きな衝撃を与えました。 このような事態を重く見て、アメリカでは企業の不正行為を防止するための法律が制定されました。それが「サーベンス・オクスリー法」、通称SOX法です。 SOX法は、企業の財務報告の正確性を高め、不正行為を未전に防ぐことを目的としています。具体的には、企業の内部統制の強化、経営者の責任の明確化、監査制度の厳格化など、多岐にわたる改革が盛り込まれています。 SOX法の制定は、企業に健全なコーポレートガバナンスの確立を促し、企業不正の抑止に一定の効果を上げています。世界各国でも、SOX法を参考に、同様の法律や制度が導入されており、企業の透明性と信頼性の向上に貢献しています。
コンプライアンス

企業を守るコンプライアンスとは?

- コンプライアンスの基礎知識近年、ニュースや新聞で「コンプライアンス」という言葉を耳にする機会が増えました。何となく重要なのは分かるけれど、具体的に何をすればいいのか分からないという方もいるかもしれません。簡単に言うと、コンプライアンスとは、企業が法律や社会のルールに従って行動することを指します。これは、単に法律違反を避けるだけでなく、倫理観や道徳観、社内規範に基づいた行動をとることも含まれます。例えば、企業が顧客の情報を取り扱う際に、個人情報保護法などの法律を遵守することはもちろん、顧客のプライバシーを尊重し、適切な管理体制を構築することが求められます。また、職場におけるハラスメント防止についても、関係法令の遵守だけでなく、社員一人ひとりが倫理観と道徳観に基づいて行動することが重要です。コンプライアンスは、企業が社会の一員として責任ある行動をとる上で、欠かせない要素となっています。コンプライアンスを徹底することで、企業は社会的信頼を獲得し、企業価値を高めることができます。また、社員一人ひとりがコンプライアンス意識を高めることで、法令違反や不正行為を未然に防ぎ、健全な企業活動を維持していくことができるのです。