重要なインフラを守る!分散制御システムDCSとは
- 製造現場の頭脳、分散制御システムとは?
製造業やプラントなどの産業分野では、製品の製造工程は非常に複雑で、様々な工程を経て完成します。これらの工程を正確かつ安全に制御するために、「分散制御システム(DCS)」と呼ばれるシステムが欠かせません。
従来の制御システムは、一箇所に集約されたコンピュータが全ての機器を制御する「中央集権型」と呼ばれるものでした。一方、DCSは、現場の各機器に専用の制御装置を配置し、それぞれの装置が自律的に動作するという特徴を持っています。
このように制御を分散させることには、多くの利点があります。例えば、一部の機器に障害が発生した場合でも、他の機器は影響を受けずに正常に動作し続けるため、システム全体を停止させることなく、安定稼働を維持することができます。また、現場の状況に合わせて柔軟に制御を変更できるため、生産効率の向上にも繋がります。
DCSは、現代の製造現場において「頭脳」として機能し、製品の品質や生産性の向上に大きく貢献しています。今後も、製造現場の進化に合わせて、DCSはさらに高度化していくことが予想されます。