医療情報

データ保護

医療情報を守る!PHIとHIPAAの基本

- PHIとは -# PHIとは PHIは、"Protected Health Information"の略語で、日本語では「保護された医療情報」という意味です。これは、個人のプライバシーや尊厳に関わる重要な医療情報を指します。 PHIには、氏名、住所、生年月日といった、その情報を元に特定の個人を識別できる情報が含まれます。さらに、病気の診断内容や治療の経過、過去の入院歴、服用している薬の情報などもPHIに含まれます。健康診断の結果や、医療機関での支払いに関する情報も、個人のプライバシーに関わるため、PHIとして保護する必要があります。 PHIは、個人の尊厳を守る上で非常に重要であるため、医療関係者だけでなく、誰もがその重要性を理解し、適切に取り扱う必要があります。 PHIを漏洩してしまうと、個人が差別を受けたり、不利益を被ったりする可能性も考えられます。そのため、PHIを含む書類の管理や、電子データの取り扱いには、細心の注意を払う必要があります。
コンプライアンス

アメリカの医療データ保護法 HIPAAとは?

- HIPAAの概要 -# HIPAAの概要 HIPAAは、Health Insurance Portability and Accountability Actの省略形で、日本語では「医療保険の相互運用性と責任に関する法律」という意味です。1996年にアメリカで制定されました。この法律は、病院や診療所、保険会社などが扱う、診察記録や検査データといった、患者に関わるプライベートな情報を保護することを目的としています。 HIPAAでは、守秘義務のある医療情報を「保護された医療情報」(Protected Health Information PHI)と呼び、厳格に管理することが義務付けられています。PHIには、氏名や住所などの個人を特定できる情報だけでなく、病名や治療内容、医療費に関する情報なども含まれます。 HIPAAは、医療従事者や医療機関、保険会社だけでなく、患者の情報を扱うすべての企業や団体に適用されます。例えば、医療機関から委託を受けてデータ処理を行う企業や、医療費請求を行う企業などもHIPAAの対象となります。 HIPAAでは、PHIを扱う組織に対して、アクセス制御や暗号化などの技術的な対策と、従業員教育やセキュリティポリシーの策定といった組織的な対策の両面から、適切なセキュリティ対策を実施することが求められています。 HIPAAの規定に違反した場合、高額な罰金が科せられる可能性があります。そのため、医療関係者はもちろん、患者情報を扱うすべての企業や団体は、HIPAAについて正しく理解し、適切なセキュリティ対策を講じる必要があります。