APIの脆弱性『BOLA』とは?その脅威と対策を解説
近年、インターネット上で様々なサービスが利用できるようになるにつれて、多くの情報を扱うアプリケーションの重要性が高まっています。それと同時に、アプリケーションの安全性を脅かす攻撃も増加しており、その対策が急務となっています。
アプリケーションは、外部とのデータのやり取りを行うためにAPIと呼ばれる仕組みを利用しています。このAPIは、いわばアプリケーションの窓口のようなものであり、適切に管理しなければ、攻撃者に悪用され、情報を盗み見られる可能性があります。
APIにおける脆弱性の一つとして、「オブジェクトレベル認可の欠陥(BOLA)」と呼ばれるものがあります。これは、本来アクセスを許可されていないはずのデータに、攻撃者が不正にアクセスできてしまうという、非常に危険な脆弱性です。
例えば、あるショッピングサイトのAPIにおいて、利用者Aさんが自分の注文履歴を見ることができる機能があるとします。このとき、BOLAが存在すると、攻撃者はAさんのアカウント情報などを不正に操作することで、本来アクセスできないはずのBさんやCさんの注文履歴まで盗み見ることができてしまう可能性があります。
このように、BOLAは、個人情報の漏洩やサービスの不正利用など、甚大な被害をもたらす可能性があります。そのため、APIの開発者はもちろんのこと、利用者もBOLAの脅威を認識し、対策を講じることが重要です。