情報窃盗

サイバー犯罪

MirrorFace:日本を狙う新たなサイバー脅威

近年、高度な技術を持つサイバー攻撃集団による脅威が世界中で深刻化していますが、日本も例外ではありません。セキュリティ企業ESETの調査により、MirrorFaceと呼ばれる新たなサイバー攻撃集団が日本の政界を標的に活動していることが明らかになりました。 MirrorFaceは、その攻撃手法や標的の選択から、中国政府との関連性が疑われています。さらに、セキュリティ企業Kaspersky社は、MirrorFaceと過去に大規模なサイバー攻撃を行ったとされるAPT10と呼ばれる集団との関連性を指摘しており、その背後関係は複雑さを増しています。 MirrorFaceによる攻撃で最も懸念される点は、日本の意思決定の中枢である国会議員や政党関係者を標的にしていることです。2022年12月には、実際にこれらの標的に対して、巧妙に偽装したメールによって個人情報や機密情報を盗み取ろうとするスピアフィッシング攻撃が確認されています。このような攻撃が成功すれば、日本の政治プロセスや外交政策に重大な影響を及ぼす可能性もあり、断じて看過できない事態です。 日本の政界関係者は、MirrorFaceをはじめとするサイバー攻撃集団の脅威を深刻に受け止め、セキュリティ対策を強化する必要があります。具体的には、パスワードの厳格化や多要素認証の導入など、基本的なセキュリティ対策を徹底するとともに、怪しいメールを開封しない、不審なウェブサイトにアクセスしないなど、一人ひとりがセキュリティ意識を高めていくことが重要です。
マルウェア

Webブラウザの幽霊「BrowserGhost」にご用心!

- 見えない脅威、ブラウザゴーストとは? インターネットは、まるで広大な海のように、私たちに多くの情報や便利なサービスを提供してくれます。しかし、その海の中には、危険な生物が潜んでいるように、目に見えない脅威も存在します。その一つが、今回ご紹介する「ブラウザゴースト」です。 ブラウザゴーストは、まるで船に乗り移る海賊のように、こっそりと私たちの大切な情報を盗み出すツールです。一見便利で魅力的な機能を持つWebサービスや、何気なく訪れたWebサイトに、このブラウザゴーストが仕掛けられているかもしれません。 ブラウザゴーストは、私たちが普段使っているインターネット閲覧ソフト(ブラウザ)に、まるで幽霊のように入り込みます。そして、私たちが知らないうちに、パスワードやクレジットカード情報、住所や氏名など、重要な個人情報を盗み見て、攻撃者の手に渡してしまう可能性があります。 例えば、偽のログイン画面を表示させてパスワードを盗んだり、オンラインショッピングの決済画面でクレジットカード情報を入力させ、それを盗み取ったりするなど、その手口は様々です。また、盗み取った情報は、悪用され、別のサービスへの不正ログインや、金銭的な被害に繋がる可能性もあります。 インターネットは、現代社会において欠かせないものですが、その裏に潜む脅威についても理解を深め、適切な対策を講じることが重要です。