攻撃

脆弱性

Webサイトへの侵入経路、パストラバーサルにご用心

ウェブサイトやアプリケーションは、画像や文章、動画など様々なデータをファイルとして保存し、利用しています。これらのファイルの中には、公開を意図していない重要な情報を含むものも少なくありません。例えば、ウェブサイトの設計図にあたるソースコードや、データベースと呼ばれる重要な情報が集まっている場所への接続情報、システム全体の動作を決める設定ファイルなどが挙げられます。 もしも、悪意のある第三者がこれらのファイルにアクセスできてしまうと、情報漏洩や改ざんといった被害が生じる可能性があります。 ウェブサイトの情報が盗み見られるだけでなく、ウェブサイトの内容が書き換えられてしまったり、悪意のある第三者の指示に従うようにウェブサイトが改変されてしまう可能性もあります。さらに、これらの情報が悪用され、サイトの管理者になりすましてシステムを乗っ取られてしまうといった深刻な被害に繋がる可能性も考えられます。 このように、ファイルパス操作の脆弱性は、ウェブサイトやアプリケーションの安全性を脅かす大きなリスクとなります。誰でもアクセスできる場所に重要な情報を置かない、ファイルのアクセス権限を適切に設定するなど、ウェブサイトやアプリケーションの開発者は、ファイルパス操作の危険性を十分に理解し、適切な対策を講じる必要があります。
脆弱性

知っていますか?ハッシュ関数の脆弱性「原像攻撃」

インターネットの世界では、個人情報や企業秘密といった大切な情報を守るために、様々なセキュリティ対策を講じる必要があります。その中でも、「ハッシュ関数」は、パスワードや電子署名など、機密情報を扱う上で欠かせない技術となっています。 ハッシュ関数は、入力されたデータを特定の計算手順に基づいて変換し、一定の長さの文字列である「ハッシュ値」を生成します。このハッシュ値は、元のデータと一対一で対応しており、入力データが少しでも変更されると、全く異なるハッシュ値が生成されるという特徴を持っています。この性質を利用することで、データが改ざんされていないかを簡単に確認することができます。 例えば、ウェブサイトにログインする際に、入力したパスワードは、ハッシュ関数によってハッシュ値に変換された上で、サーバーに送信され、照合が行われます。万が一、第三者にパスワードを盗み見られたとしても、サーバーにはハッシュ値として保管されているため、パスワードそのものが漏洩してしまうリスクを低減することができます。 このように、ハッシュ関数は、インターネット上でやり取りされるデータの安全性を確保するために、重要な役割を担っています。
認証

重要な認証情報データベース「NTDS」とその保護

- Active Directoryの心臓部NTDSとは?Windowsネットワークにおいて、Active Directoryはユーザー管理やコンピュータ設定の一元化を実現する重要な役割を担っています。そのActive Directoryの中核を成すデータベースが、NTDS (NT Directory Services)です。NTDSは、企業ネットワーク上のユーザーアカウントや所属するグループ、コンピュータアカウント、そしてそれぞれのアクセス権など、認証とアクセス制御に必要不可欠な情報を一元的に格納・管理しています。このデータベースは、ドメインコントローラと呼ばれるサーバー上に「ntds.dit」というファイル名で保存されています。ntds.ditは、Active Directory全体のデータベースファイルであり、いわばActive Directoryの心臓部といえます。このファイルには、ユーザーがログインする際のIDとパスワードの情報や、ファイルサーバーへのアクセス権限、さらにはネットワーク上のプリンタへの接続設定など、多岐にわたる情報が記録されています。もし、ntds.ditが破損してしまうと、ユーザーはネットワークにログインできなくなり、企業活動に大きな支障が生じる可能性があります。そのため、日頃からバックアップなどの適切な保護対策を講じておくことが非常に重要です。NTDSはActive Directoryの根幹をなす重要な要素です。NTDSを理解することで、Active Directoryの仕組みや重要性をより深く理解することができます。
セキュリティ強化

脅威インテリジェンス:進化するセキュリティ対策

- 脅威インテリジェンスとは -# 脅威インテリジェンスとは 脅威インテリジェンスとは、サイバー攻撃から企業を守るための、いわば"敵情視察情報"です。セキュリティ専門家が、日々出現する様々なサイバー攻撃の手口や傾向、攻撃者の正体などを分析し、整理した情報を指します。 従来のセキュリティ対策は、城壁を高くして敵の侵入を防ぐことに重点を置いていました。しかし、最近のサイバー攻撃は、巧妙な手段で城壁を迂回したり、弱点を探し出して侵入を試みるなど、非常に高度化しています。このような状況下では、城壁を高くするだけでは十分な防御は難しく、敵の実態を把握することが重要となってきています。 脅威インテリジェンスを活用することで、攻撃者がどのような目的で、どのような方法で、いつ、どこを攻撃してくるのかを予測することができます。これは、闇雲に守りを固めるのではなく、重要な情報を狙った攻撃や、特定の時期に集中する攻撃など、実際に起こりうる脅威に的を絞って対策を講じることができるということを意味します。 そのため、脅威インテリジェンスは、限られた資源で効率的かつ効果的にセキュリティ対策を行うために、現代の企業にとって必要不可欠な要素と言えるでしょう。
セキュリティ強化

サイバー攻撃を解剖する「サイバーキルチェーン」

- サイバー攻撃の青写真サイバーキルチェーンとは サイバー攻撃は、複雑に組み合わされたパズルのように、いくつかの段階を踏んで実行されます。セキュリティ対策を効果的に行うためには、攻撃者がどのような手順でシステムへの侵入を試み、機密情報を盗み出そうとするのかを理解することが非常に重要です。 そこで登場するのが「サイバーキルチェーン」という考え方です。これは、アメリカの航空宇宙機器開発企業であるロッキード・マーティン社が提唱したセキュリティの枠組みです。この考え方では、サイバー攻撃を7つの段階に分解することで、攻撃の流れを分かりやすく可視化します。それぞれの段階を理解することで、適切な対策を講じることができ、攻撃を未然に防ぐ可能性が高まります。 サイバーキルチェーンは、標的の調査から攻撃の実行、そして最終的な目的の達成まで、一連の攻撃プロセスを7つの段階に分類します。具体的には、「偵察」「武器化」「配送」「悪用」「侵入」「活動」「目的達成」という段階から構成されます。 例えば、攻撃者はまず標的となる組織や個人の情報を収集する「偵察」を行います。次に、収集した情報に基づいて攻撃ツールを準備し、標的に送り込むための「武器化」を行います。そして、メールやウェブサイトなどを利用して攻撃ツールを標的に届ける「配送」を行い、脆弱性などを悪用してシステムに侵入を試みる「悪用」へと進みます。 このように、サイバーキルチェーンは、各段階での攻撃者の行動を具体的に示すことで、企業や組織が適切なセキュリティ対策を講じるための指針となります。
脆弱性

Webアプリの脆弱性「コードインジェクション」:その脅威と対策

- コードインジェクションとは コードインジェクションは、インターネット上のサービスやアプリケーションのセキュリティ上の弱点を突いて攻撃する手法の一つです。悪意を持った攻撃者は、本来アプリケーションが想定していない不正なプログラムの断片を送り込み、それを実行させることで、重要な情報を探り出したり、システムを思い通りに操作したりします。 ウェブサイトやアプリケーションは、ユーザーからの入力を受け取り、それを元に様々な処理を行います。例えば、ユーザーが入力した検索ワードを元にデータベースから情報を探し出し、その結果を表示するといった処理です。コードインジェクションは、この「ユーザーからの入力」に対する処理が不十分な場合に発生する可能性があります。 攻撃者は、アプリケーションのセキュリティの隙を突いて、悪意のあるコードを含む入力を送り込みます。もしアプリケーション側がこの入力を適切に処理せずにそのまま受け入れてしまうと、攻撃者が送り込んだコードが実行されてしまいます。 例えば、ユーザー登録画面で氏名を入力する欄があったとします。本来であれば、この欄には名前だけが入力されることを想定しています。しかし、攻撃者がこの欄に悪意のあるコードを埋め込んだ場合、セキュリティ対策が不十分なアプリケーションでは、そのコードを実行してしまう可能性があります。 このように、コードインジェクションは、アプリケーションの開発段階におけるセキュリティ対策の不備によって引き起こされる危険性があります。対策としては、アプリケーションが受け取るすべての入力データを、悪意のあるコードを含んでいないかチェックする仕組みを導入することが重要です。
脆弱性

Webアプリのセキュリティ対策:コードインジェクションとは?

- コードインジェクションとは コードインジェクションとは、インターネット上のサービスなどを悪用しようとする者が、本来は想定されていないプログラムのコードを埋め込み、それを実行させることで、重要な情報を盗み出したり、システムを思い通りに操作したりする攻撃手法です。 インターネット上で様々なサービスを提供するウェブサイトやアプリケーションは、ユーザーからの情報を元に様々な処理を行います。例えば、ユーザーが入力した検索ワードを元にデータベースから情報を探し出し、その結果を表示する、といった処理が行われています。 もし、悪意のある者が、検索ワードを入力する欄に、データベースを操作するようなプログラムのコードを埋め込んだとします。そして、ウェブサイトやアプリケーション側が入力内容を適切に確認せずに、そのままデータベースに命令を送ってしまった場合、悪意のある者が埋め込んだコードが実行されてしまい、情報漏えいやシステムの改ざんなど、深刻な被害に繋がる可能性があります。 このような攻撃を防ぐためには、ウェブサイトやアプリケーション側で、ユーザーからの入力内容を厳密にチェックし、プログラムのコードとして解釈される可能性のある文字列を無害化するなどの対策を施すことが重要です。
脆弱性

Webサービスを守る!コードインジェクションとは?

- コードインジェクションとは -# コードインジェクションとは インターネット上に公開されている様々なWebサイトやアプリケーションは、利用者からの入力を受け取り、処理を行うことで成り立っています。例えば、通販サイトにおける検索機能や、お問い合わせフォームへの入力などが挙げられます。 コードインジェクションとは、悪意のある攻撃者が、Webアプリケーションのセキュリティの抜け穴を突いて、本来実行されるべきではない不正なプログラムコードを埋め込み、それを実行させる攻撃手法です。 Webサイトを閲覧し、何らかの操作を行うということは、裏側ではWebアプリケーションとデータのやり取りが行われていますが、コードインジェクションの脆弱性を持つWebアプリケーションの場合、攻撃者は悪意のあるコードをデータに紛れ込ませることで、システムに侵入しようとします。 攻撃が成功すると、ウェブサイトに登録されている利用者の個人情報やクレジットカード情報などを盗み出されたり、システム自体が改ざんされたりするなど、深刻な被害をもたらす可能性があります。 Webアプリケーション開発者は、適切な入力値の検証やエスケープ処理など、セキュリティ対策を施すことで、コードインジェクション攻撃のリスクを低減できます。また、利用者は信頼できるWebサイトを利用するなど、自身の身を守るための対策も重要です。
脆弱性

Webサービスを守る!コードインジェクション対策入門

- コードインジェクションとはコードインジェクションとは、インターネット上で情報を扱う仕組みであるウェブアプリケーションの弱点をつき、悪意のあるプログラムの断片を埋め込むことで、本来とは異なる動きをさせる攻撃手法です。ウェブサイトやウェブサービスは、ユーザーからの情報を処理して様々な機能を提供しています。例えば、ユーザーが入力した検索キーワードを元にデータベースから情報を検索したり、ユーザーが入力したコメントを他のユーザーに表示したりするなどです。コードインジェクションは、このようなユーザーからの入力データを適切に処理せずに、プログラムの一部として誤って実行してしまう場合に発生します。例えば、ユーザーがコメント欄に悪意のあるプログラムの断片を含む文章を入力したとします。適切な処理が行われていない場合、この文章はプログラムの一部として認識され、実行されてしまいます。攻撃者はこの脆弱性を悪用し、機密情報であるパスワードや個人情報を盗み出したり、保存されているデータを書き換えたり、システムを乗っ取ったりするなど、様々な悪事を働く可能性があります。コードインジェクションは、ウェブアプリケーション開発者がセキュリティ対策を怠ると簡単に発生する可能性があります。そのため、ウェブアプリケーション開発者は、ユーザーからの入力データを適切に処理するなど、セキュリティ対策をしっかりと行う必要があります。
サイバー犯罪

パスワード総当たりにご用心!ブルートフォース攻撃からアカウントを守る方法

- パスワード総当たりの脅威インターネットを利用する上で、もはや必須となったアカウント登録。その際に必ず設定するパスワードは、私たちの大切な個人情報を守るための重要な鍵となります。しかし、その鍵を狙った攻撃手法の一つに「パスワード総当たり攻撃」、別名「ブルートフォース攻撃」と呼ばれるものがあります。この攻撃は、辞書に載っているような単語を順番に試す「辞書攻撃」とは異なり、パスワードとして考えられるあらゆる文字の組み合わせを、機械的に順番に入力していくという非常に単純な方法で行われます。そのため、一見すると原始的で、効果が薄いように思えるかもしれません。しかし、コンピュータの処理能力は近年飛躍的に向上しており、膨大な数の組み合わせを高速で検証することが可能となっています。もし、パスワードが短く、推測しやすいものであれば、この攻撃によってあっという間に突破されてしまうでしょう。さらに、複雑で長いパスワードを設定していたとしても、油断は禁物です。時間さえかければ、いずれは突破されてしまう可能性があるということを忘れてはいけません。パスワードの使い回しは絶対に避け、ウェブサイトやサービスごとに異なる、複雑で強力なパスワードを設定するように心がけましょう。また、「二段階認証」など、パスワード以外のセキュリティ対策も併用することで、より安全にインターネットを利用することができます。
認証

パスワードの陥落!?総当たり攻撃から身を守るには

- 総当たり攻撃とは?総当たり攻撃は、別名でブルート・フォース攻撃とも呼ばれ、不正にアカウントへ侵入を試みるサイバー攻撃の一種です。 まるで、泥棒が家の鍵を開けようとして、あらゆる鍵を順番に試していく姿を想像してみてください。デジタルの世界では、この「鍵」に当たるのが「パスワード」です。攻撃者は、コンピュータープログラムを用いて、パスワードとして考えられるありとあらゆる文字、数字、記号の組み合わせを自動的に作成し、あなたのパスワードが何であるかを突き止めようと試みます。例えば、パスワードが「password123」のような、推測しやすい簡単なものであれば、総当たり攻撃によって短時間で突破されてしまう可能性があります。しかし、パスワードが「P@$$wOrd!2#3」のように複雑で、ランダムな文字列であれば、攻撃者は解読するまでに膨大な時間と処理能力を必要とするため、総当たり攻撃による突破は困難になります。このように、総当たり攻撃は単純な攻撃方法である一方、パスワードの強度によってはその有効性が大きく変わってくるという側面も持っています。