暗号アルゴリズム

認証

意外と危ない?バースデー攻撃からパスワードを守る!

- バースデー攻撃とは? インターネット上で安全に過ごすためには、パスワードの管理が非常に重要です。パスワードは、皆さんの大切な個人情報を守るための鍵のようなものです。しかし、泥棒が鍵を壊そうとするように、悪意のある人もパスワードを盗もうと様々な方法を試みます。その中の一つに、「バースデー攻撃」と呼ばれるものがあります。 皆さんは、クラスの中に誕生日が同じ友達がいた経験はありませんか? 実は、ランダムに集まった23人の中に、誕生日が同じ人がいる確率は50%を超えます。これは「誕生日のパラドックス」と呼ばれる、ちょっと不思議な現象です。 バースデー攻撃は、この誕生日のパラドックスを利用しています。 パスワードは通常、複雑な文字列に変換されて保管されています。この変換された文字列のことを「ハッシュ」と呼びます。バースデー攻撃は、同じハッシュ値を持つ別のパスワードを見つけ出すことで、本来のパスワードを知らなくてもシステムにアクセスできるようにしてしまうのです。 例えるなら、違う鍵なのに、同じ鍵穴にピッタリはまってしまうようなものです。 バースデー攻撃から身を守るためには、パスワードを長く複雑にすることが重要です。誕生日や電話番号など、推測されやすい情報は避け、大文字、小文字、数字、記号を組み合わせるようにしましょう。また、異なるサービスで同じパスワードを使い回すのも危険です。
セキュリティ強化

安全な未来へ繋ぐ暗号技術: NTRU

- 革新的な暗号技術1996年に誕生したNTRUは、「公開鍵暗号」と呼ばれる技術の一つです。公開鍵暗号は、インターネット上で安全に情報をやり取りするために欠かせない技術であり、個人情報保護や企業秘密の保持など、私たちの生活を守るために重要な役割を担っています。 NTRUが従来の暗号技術と大きく異なる点は、その仕組みの複雑さにあります。従来の暗号技術では、「素因数分解」と呼ばれる問題を解くことが非常に困難であることを利用していました。しかし、NTRUは「格子理論」と呼ばれる数学的な理論に基づいており、より解読が難しいとされています。 開発当初、NTRUは特許によって保護されていましたが、現在ではオープンソースとなり、誰でも自由に利用できるようになりました。これは、より多くの人々が安全な情報社会の恩恵を受けられるようになったことを意味しており、画期的な出来事と言えるでしょう。NTRUは、従来の暗号技術に比べて処理速度が速いという利点もあり、今後、様々な分野での活用が期待されています。 インターネットの普及により、私たちの生活は便利になりましたが、一方で、情報漏洩のリスクも高まっています。NTRUのような革新的な暗号技術は、安全な情報社会を実現するための重要な鍵となるでしょう。
データ保護

もはや過去の遺物?RC4暗号の栄枯盛衰

- かつての栄光 -# かつての栄光 1987年、RSAセキュリティに所属する著名な暗号学者、ロナルド・リベスト氏によって画期的な暗号方式が開発されました。その名は「Rivest Cipher 4」、開発者の名を冠したこの暗号は、後に「RC4」として広く知られることとなります。 RC4は、データストリームを1ビット、もしくは1バイトずつ逐次的に暗号化する「ストリーム暗号」と呼ばれる方式を採用していました。これは、当時主流であった、データをブロック単位で処理する「ブロック暗号」と比較して、処理速度が速く、限られた計算資源でも効率的に動作することが大きな利点でした。特に、処理能力の低い機器や、大容量データの暗号化に適していたRC4は、その登場から瞬く間に世界中に普及していきました。 開発当初、RC4の設計は秘密のベールに包まれていましたが、そのシンプルさと効率性の高さから、ソフトウェアやネットワークプロトコルなど、様々な分野で広く利用されるようになりました。