転送中のデータ

データ保護

データの状態に応じたセキュリティ対策を!

- データの状態とは現代社会において、情報は企業の存続や人々の生活を支える重要な資産となっています。そして情報は、「データ」という形に変換され、コンピュータやスマートフォンなど、様々なシステムに保管されたり、インターネットなどのネットワークを通じてやり取りされています。こうしたデータを取り扱う上で、情報漏えいや改ざんといったリスクから守るためには、セキュリティ対策が欠かせません。そして、効果的なセキュリティ対策を実施するために重要なのが、「データの状態」を理解することです。データの状態とは、データが置かれている状況を指し、大きく「保存データ」「転送中のデータ」「使用中のデータ」の3つに分類されます。-# 保存データ保存データとは、パソコンやサーバーのハードディスク、スマートフォンの内部ストレージ、クラウドサービスなど、様々な場所に保管されているデータのことを指します。情報漏えいのリスクを低減するために、保存データに対しては、以下のようなセキュリティ対策が有効です。* アクセス制御アクセス権限を設定することで、許可されたユーザーのみにデータへのアクセスを制限します。* 暗号化データを暗号化することで、万が一情報漏えいが発生した場合でも、内容を解読できないように保護します。* バックアップハードディスクの故障やサイバー攻撃によるデータ消失に備え、定期的にデータをバックアップします。-# 転送中のデータ転送中のデータとは、ネットワークを通じて、デバイス間でやり取りされているデータのことを指します。例えば、インターネット上でWebサイトを閲覧する際や、メールを送受信する際などにデータが転送されます。転送中のデータに対するセキュリティ対策としては、下記のようなものがあります。* 通信の暗号化データ通信を暗号化することで、第三者による盗聴や改ざんを防ぎます。例えば、Webサイトとの通信を暗号化するSSL/TLS証明書の導入や、VPN(仮想プライベートネットワーク)の利用が有効です。-# 使用中のデータ使用中のデータとは、コンピュータのメモリ上で処理されているデータのことを指します。例えば、文書作成ソフトで編集中のファイルや、Webブラウザに入力したパスワードなどが該当します。使用中のデータを守るためには、以下のような対策が考えられます。* メモリ保護不正なプログラムによるメモリへのアクセスを制限するなど、OSやアプリケーションのセキュリティ機能を有効活用します。* セキュリティソフトの導入ウイルス対策ソフトや不正侵入検知システムなどを導入し、悪意のあるプログラムからデータを保護します。上記のように、データの状態によって適切なセキュリティ対策は異なります。それぞれの状態におけるリスクを理解し、適切な対策を講じることで、重要な情報を守ることができます。