現代のセキュリティ対策の要!公開鍵暗号方式とは?
- 鍵の使い分けで安全性を確保情報を守るためには、鍵の管理が非常に重要です。情報を暗号化して、許可された人だけがアクセスできるようにする暗号技術においても、鍵の管理は極めて重要です。従来の暗号方式では、一つの鍵で暗号化と復号の両方を行っていました。この方法は、まるで自宅の鍵のように、一つの鍵ですべてを管理できる手軽さがありました。しかし、この方法には大きな弱点がありました。もしも、この鍵を盗まれてしまったら、情報を守ることができなくなってしまうのです。公開鍵暗号方式は、この問題を解決するために考案されました。この方式では、二種類の鍵を用います。一つは「公開鍵」と呼ばれるもので、誰でも見ることができ、情報を暗号化するために使用します。もう一つは「秘密鍵」と呼ばれるもので、厳重に管理する必要があり、暗号化された情報を復号するために使用します。公開鍵は、誰でも見ることができるため、たとえ第三者に知られてしまっても問題ありません。なぜなら、公開鍵で暗号化された情報は、対応する秘密鍵でしか復号できないからです。つまり、秘密鍵を持っている人だけが、暗号化された情報を見ることができるのです。この仕組みは、まるで郵便ポストのように例えることができます。誰でも手紙を投函できるように郵便ポストは設置されていますが、郵便ポストに鍵をかける人はいません。しかし、郵便受けの鍵を持っているのは、その家の住人だけです。公開鍵は郵便ポスト、秘密鍵は郵便受けの鍵、そして情報は手紙に例えることができます。このように、公開鍵暗号方式は、従来の暗号方式よりも安全に情報をやり取りできる方法なのです。