CVE-2022-21894

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5000ドルで買える脅威:BlackLotus UEFIブートキットの恐怖

- 見えざる脅威 UEFIブートキットとは パソコンの電源を入れると、皆さんは何気なくOSの起動を待っているでしょう。しかし、その裏では、OSよりも先に起動し、コンピューターを動作させるための重要なプログラムが動いています。それがUEFI(Unified Extensible Firmware Interface)と呼ばれるものです。 UEFIは、いわばコンピューターの基礎工事のようなものであり、OSはこの基礎の上で動作します。 しかし、この重要なUEFIが、悪意のある攻撃者によって狙われることがあります。攻撃者は、UEFIに「ブートキット」と呼ばれる悪質なプログラムを仕込むことで、OSが起動する前に悪意のあるコードを実行することが可能になります。 ブートキットは、OSよりも深いレベルで動作するため、セキュリティソフトによる検知が非常に困難です。まるで、家の基礎部分に侵入者が入ってしまっているようなもので、通常の鍵やセキュリティシステムでは太刀打ちできません。 もし、ブートキットに感染してしまうと、攻撃者はシステム全体を掌握し、重要な情報が盗み見られたり、コンピューターを乗っ取られたりする可能性があります。まさに、「見えざる脅威」といえるでしょう。
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BlackLotus:潜む脅威と対策

- UEFIブートキットBlackLotusとはBlackLotusは、パソコンが起動する際に深く入り込む、UEFIブートキットと呼ばれる悪意のあるプログラムです。普段私たちが目にするプログラムとは異なり、パソコンの頭脳であるOSよりもさらに深い部分であるUEFIファームウェアに感染するため、非常に発見が困難です。UEFIファームウェアは、パソコンの電源を入れた直後、OSが動き出すより前に起動し、ハードウェアの初期化やOSの起動処理など、非常に重要な役割を担っています。BlackLotusはこのUEFIファームウェアに感染し、OSよりも先に活動を開始することで、セキュリティソフトによる検知を回避し、悪意のある活動を深く潜行させてしまいます。BlackLotusは、闇のオンライン市場で約5000米ドルという高額で取引されています。その高度な技術と、誰でも簡単に手に入れられるという状況は、世界中で大きな脅威となっています。BlackLotusは、金銭目的の攻撃から、機密情報の盗み出し、さらにはパソコンを遠隔操作して攻撃に加担させるボットネットの構築など、様々な悪事に利用される可能性があります。BlackLotusの脅威から身を守るためには、パソコンのファームウェアを最新の状態に保つことが重要です。また、怪しいウェブサイトへのアクセスや、不審なメールの添付ファイルを開封しないなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することも重要です。