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サイバー犯罪

サイバー犯罪フォーラム「Exposed」:RaidForumsの再来か?

- Exposedとは「Exposed」は、インターネットの闇の奥底に存在する、犯罪者たちの秘密の取引場所です。まるで、かつて世界中のセキュリティ専門家を震撼させた「RaidForums」の再来を思わせるような、危険な雰囲気が漂っています。このサイトでは、コンピュータウイルスや不正アクセスツールといった、悪意のあるソフトウェアが、まるで商品のように売買されています。また、人の個人情報やクレジットカード情報など、本来決して人目に触れてはならない情報も、ここでは簡単に見つけることができます。さらに恐ろしいことに、「Exposed」は、単なる闇市場ではありません。ここは、悪意のある技術者たちが、より巧妙な攻撃方法を共有したり、最新のセキュリティ対策を突破する方法を教え合ったりする、いわば犯罪の温床となっています。セキュリティ対策を怠ると、誰もが「Exposed」の被害者になり得るのです。自分の大切な情報やシステムを守るために、常に最新の情報を入手し、適切な対策を講じることが重要です。
サイバー犯罪

Exploit:サイバー犯罪の温床とその対策

- 悪名高いハッキングフォーラム、ExploitExploitは、サイバー犯罪者たちが集う、インターネット上の闇市場とも呼べる危険なフォーラムです。2005年から運営されており、その歴史は深く、ロシア語圏のユーザーを中心に、世界中のサイバー犯罪者が集結しています。このフォーラムでは、ハッキングやサイバー犯罪に関する様々な情報交換が活発に行われています。例えば、ウェブサイトの脆弱性を突く方法や、企業のネットワークに侵入する方法など、高度な技術情報がやり取りされています。さらに、マルウェアと呼ばれる悪意のあるソフトウェアや、漏洩した個人情報や企業秘密などの機密情報が、驚くほど簡単に売買されています。Exploitは、単なる情報交換の場にとどまりません。実際、このフォーラムで売買された情報やツールが、後に大規模なサイバー攻撃に利用された事例が後を絶ちません。まさに、サイバー犯罪の温床ともいえる危険な場所なのです。近年では、このExploitのような闇サイトへの対策が急務となっており、捜査機関による摘発や、アクセス遮断などの取り組みが進められています。しかし、その一方で、巧妙な方法で活動を続けるなど、いたちごっこが続いています。
脆弱性

セキュリティ対策の強い味方!Exploit Databaseのススメ

- Exploit Databaseとは Exploit Databaseは、情報セキュリティ企業のOffensive Security(OffSec)が運営している、セキュリティ上の弱点とその対策方法に関する情報を集めた無料のデータベースです。 日々新たに発見されるソフトウェアやハードウェアの脆弱性。その対策を怠ると、悪意のある攻撃者にシステムへの侵入を許し、情報漏えいやサービスの妨害といった深刻な被害を受ける可能性があります。 Exploit Databaseは、そのようなセキュリティの脅威に関する最新情報を、セキュリティ専門家やシステム管理者に向けて提供しています。 具体的には、脆弱性の発見日時や影響を受けるソフトウェアのバージョン、攻撃者が脆弱性を悪用するために用いるコード(エクスプロイトコード)などが詳細に記載されています。 セキュリティ専門家やシステム管理者は、Exploit Databaseの情報を利用することで、自社のシステムに潜む脆弱性の有無を把握し、適切な対策を講じることができます。 Exploit Databaseは、最新の脅威情報を入手し、システムの安全性を高めるための貴重な情報源と言えるでしょう。
サイバー犯罪

EvilProxy:巧妙化するフィッシング詐欺にご用心

インターネットの深淵、一般的にはアクセスできない闇の世界、それがダークウェブです。違法な薬物や武器の取引など、犯罪の温床として知られていますが、近年、さらに危険なものが蔓延し始めています。それは、サイバー犯罪ツールです。 中でも今、専門家たちの間でEvilProxyというツールキットが深刻な脅威と認識されています。EvilProxyは、その名の通り、悪意のある代理人(プロキシ)として機能するツールで、フィッシング攻撃を容易に行うために作られました。 フィッシング攻撃とは、本物そっくりの偽のウェブサイトやメールを用いて、利用者を騙してIDやパスワードなどの重要な個人情報を盗み出す行為です。EvilProxyは、このフィッシング攻撃を、より巧妙に、より危険なものへと進化させてしまう可能性を秘めています。専門家の間では、EvilProxyはPhaaS(フィッシングサービス)とも呼ばれており、従来のフィッシング攻撃に必要な技術や知識がなくても、誰でも簡単に利用できてしまう点が、大きな問題として危惧されています。 EvilProxyは、ダークウェブの闇の中で、サイバー犯罪のハードルを下げ、より多くの人々を危険にさらす可能性を孕んでいるのです。
サイバー犯罪

暗躍するサイバー犯罪集団:Evil Corpの脅威

- Evil Corpとは-# Evil CorpとはEvil Corpは、ロシアを拠点とする、世界的に悪名高いサイバー犯罪集団です。別名Indrik Spiderとしても知られており、その活動が確認されたのは2014年頃のことです。彼らは高度な技術と組織力を駆使し、世界中の企業や組織に対して、金銭を目的とした様々なサイバー攻撃を仕掛けてきました。Evil Corpの特徴は、その高度な技術力と組織力にあります。彼らは独自に開発したマルウェアを使用し、標的のシステムに侵入、情報を盗み出したり、システムを乗っ取ったりします。さらに、盗み出した情報を使って金銭を要求する「ランサムウェア」攻撃や、不正送金を行うなど、手口は巧妙化しています。主な標的は金融機関ですが、近年では医療機関や政府機関など、その活動範囲は広がりを見せています。これは、これらの機関が保有する個人情報や機密情報が、闇市場で高値で取引されるためだと考えられています。Evil Corpの攻撃から身を守るためには、セキュリティ対策ソフトの導入や、パスワードの強化など、基本的な対策を徹底することが重要です。また、怪しいメールやウェブサイトにはアクセスしない、不審なソフトウェアはインストールしないなど、一人ひとりがセキュリティ意識を高めることも大切です。
マルウェア

見破る!EtterSilentが仕掛ける巧妙な罠

- 危険なツールEtterSilentとはEtterSilentは、インターネット上の違法な市場でひそかに売買されている、悪質なプログラムを作り出すための道具です。この道具は、まるで魚釣りの仕掛けのように、一見すると害のない普通の書類ファイルに見せかけて、実際にはコンピュータウイルスを仕込んだ、巧妙に偽装された罠を作ることができます。この罠は、メールに添付されたり、偽のウェブサイトに置かれたりして、私たちを騙そうとします。そして、うっかりそれを開いてしまうと、パソコンの中に保存されている大切な情報が盗まれたり、パソコン自体が悪意のある人物に遠隔操作されてしまう危険性があります。EtterSilentは、その巧妙な隠蔽技術によって、セキュリティソフトの監視をかいくぐり、侵入を許してしまう可能性も秘めています。そのため、たとえ見慣れた相手から送られてきたファイルや、信頼できそうなウェブサイト上のファイルであっても、安易に開くのは大変危険です。日頃から、怪しいメールに添付されたファイルや、信頼できないウェブサイトからのファイルは開かないようにするなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要です。また、セキュリティソフトを最新の状態に保ち、怪しい動きをいち早く察知できるようにしておくことも大切です。
サイバー犯罪

EternalBlue: インターネットの脅威

- 脆弱性の発見インターネットの世界において、私たちが日常的に利用するソフトウェアやシステムは、常に危険にさらされています。その脅威の一つとして、「脆弱性」と呼ばれる、システムの欠陥をついた攻撃があります。今回は、「エターナルブルー」という攻撃ツールを例に挙げながら、脆弱性について詳しく解説していきます。エターナルブルーは、世界中に衝撃を与えた攻撃ツールです。このツールは、マイクロソフト社のWindowsというOSで広く使われているファイル共有機能であるSMBプロトコルに存在する脆弱性を突くことで、攻撃者が、標的となるコンピュータを遠隔から操作することを可能にします。遠く離れた場所から、まるでそのコンピュータを直接触っているかのように操作できてしまうのです。このエターナルブルーは、本来、アメリカ国家安全保障局(NSA)と呼ばれる組織によって、機密情報を入手するために開発されたと言われています。しかし、2017年にハッカー集団によって盗み出され、インターネット上に公開されてしまいました。その結果、世界中でこの脆弱性を悪用した攻撃が拡散し、大きな被害をもたらしました。この事例からわかるように、脆弱性は、発見されずに放置されると、私たちが知らないうちに悪用され、大きな被害につながる可能性があります。そのため、日頃から脆弱性に関する情報収集を行い、適切な対策を講じることが重要です。
セキュリティ強化

重要インフラ保護の最前線:Enduring Security Frameworkとは

- 国家の安全を守る砦 現代社会において、電力網や通信網、金融システムといった重要インフラは、私たちの生活と経済活動を支える、なくてはならないものです。これらのシステムが正常に稼働し続けることは、私たちの日常生活はもちろんのこと、国の安定にも直結しています。しかし、その一方で、これらの重要インフラはサイバー攻撃やその他の脅威に常にさらされているという側面も持ち合わせています。もしも、これらのシステムが攻撃によって機能を停止してしまったら、私たちの生活や経済活動は大混乱に陥り、国家の安全保障にも重大な影響が及ぶ可能性があります。 このような事態を防ぐために、Enduring Security Framework(ESF)という取り組みが進められています。これは、アメリカ国家安全保障局(NSA)が中心となって、官民が協力して国家の安全を守るための枠組みです。ESFは、政府機関や民間企業が連携し、サイバーセキュリティに関する情報や技術を共有することで、より強固な防御体制を構築することを目指しています。ESFは、いわば国家を守るための砦と言えるでしょう。私たちは、この取り組みを通じて、重要インフラに対する脅威を最小限に抑え、国民の安全と安心を守っていく必要があります。
セキュリティ強化

デジタル証拠の守護者:EnCaseとは

昨今、犯罪捜査や情報漏洩の調査は、現実世界だけでなく、コンピュータやスマートフォン、インターネットといったデジタルの世界にも広がりを見せています。もはや、デジタル機器やネットワーク上に残された情報は、事件を解決するための重要な証拠と言えるでしょう。 EnCaseは、そうしたデジタル環境における証拠を発見し、収集、分析するための強力なツールとして、世界中の捜査機関や企業で採用されています。このツールは、デジタル証拠の取得、調査、分析、レポート作成といった、デジタル捜査のあらゆる段階において捜査官を支援します。 例えば、削除されたファイルやアクセス履歴、暗号化されたデータなど、一見すると失われたように見えるデータであっても、EnCaseは強力な機能で復元し、分析することが可能です。さらに、EnCaseは、証拠の完全性を保ちながら、法廷で証拠として採用できる形でレポートを作成する機能も備えています。 高度な技術と知識を持つ専門家がEnCaseを駆使することで、これまで以上に複雑化するデジタル犯罪の解決や情報漏洩の原因究明が可能となり、安全なデジタル社会の実現に貢献しています。
コンプライアンス

EUの新しい一手:サイバーレジリエンス法で強固なデジタル社会を目指す

近年、私達の生活はインターネットやコンピュータにますます依存するようになり、生活の利便性が飛躍的に向上しました。しかしそれと同時に、目に見えない脅威であるサイバー攻撃の危険性も増大しています。電力や水道、交通機関といった社会全体を支える重要なインフラが攻撃を受ければ、私達の日常生活に大きな混乱が生じる可能性もあります。また、個人情報の漏洩は、金銭的な被害だけでなく、プライバシーの侵害という取り返しのつかない事態にも繋がりかねません。こうしたデジタル社会の安全と信頼を揺るがす深刻な脅威から市民を守り、企業の活動を支えるため、EUは新たな法案を提出しました。これは、デジタル化が加速する現代社会において、安全保障の重要性を再認識し、国レベルで対策を強化しようという強い意志の表れと言えるでしょう。
プライバシー

進化する日米データ連携:新フレームワークで何が変わる?

近年、個人情報の保護は世界中で重要性を増しており、国境を越えたデータのやり取りにおいても、その適切な扱いが大きな課題となっています。特に、個人情報の保護に関して厳しいルールを持つヨーロッパ連合(EU)と、巨大なIT企業が多く存在する米国との間では、データのやり取りに関するルール作りが重要な焦点となっています。 2023年から運用開始が予定されているEU-米国データプライバシーフレームワークは、このような状況を改善するための新たな枠組みとして期待されています。この枠組みは、EUに住む人たちの個人情報を米国に送る際に、適切な保護措置を取ることで、安全なデータ流通を目指しています。以前の枠組みであるプライバシーシールドは、EUの司法機関によって無効と判断されました。今回の新しい枠組みは、以前の反省点を踏まえ、日米間におけるデータ連携のあり方を大きく変える可能性を秘めていると言えるでしょう。
サイバー犯罪

ESXiを狙うランサムウェアからシステムを守るために

- 仮想化基盤の中核ESXiとはESXi(いー・えす・えっくす・あい)は、多くの企業で導入されている仮想化技術において中心的な役割を担うソフトウェアです。物理的なサーバーにESXiをインストールすることで、サーバーが持つ計算能力や記憶容量といった資源を効率的に活用し、複数の仮想マシンを動作させることができます。従来の物理サーバー環境では、サーバー一台ごとにひとつの業務システムが稼働するのが一般的でした。しかし、仮想化技術を用いることで、高性能なサーバー上であたかも複数のサーバーが存在しているかのように複数の業務システムを稼働させることが可能になります。 これは、従来型の物理サーバー環境と比較して、コスト削減、運用効率の向上、柔軟性の向上など、多くのメリットをもたらします。例えば、従来はサーバーを増設する場合、機器の購入から設置、設定まで多くの時間と費用が必要でした。しかし、仮想化環境であれば、新たな仮想マシンを作成し、必要な資源を割り当てるだけで容易にシステムを拡張できます。また、物理サーバーの台数が減ることで、消費電力や設置スペースの削減にもつながります。ESXiは、ヴイエムウェア社が提供するvSphereという仮想化ソリューションの基盤となるソフトウェアです。 vSphereは、ESXiに加えて、仮想マシンの集中管理やネットワーク機能など、仮想化環境に必要な機能を提供しており、多くの企業システムにとって重要な役割を担っています。
コンプライアンス

デジタル時代における証拠保全:ESIとその重要性

- ESIとは ESIとは、「電子的に保存された情報」という意味を持つ言葉で、普段私たちが何気なく利用している様々なデジタルデータのことを指します。 例えば、日々の仕事のやり取りで使うメールや、重要な内容をまとめた文書ファイルなどは、誰もがESIだと感じるでしょう。 しかし、ESIはそれだけにとどまりません。写真や動画、音楽などの音声データもESIに含まれますし、企業であれば顧客情報などを管理するデータベースも該当します。 さらに、インターネットの閲覧履歴や、ソーシャルメディアへの投稿、友人とのメッセージのやり取りなども、実はESIとして扱われます。 近年、仕事でもプライベートでも、デジタルデータのやり取りは増加の一途をたどっています。それに伴い、ESIの重要性も増してきています。
不正アクセス

見過ごされやすい脅威の痕跡:ESENTイベントログを読み解く

- Windowsの心臓部にある記録普段私たちが目にすることのない、Windowsシステムの奥深くでは、膨大な量の記録が日々蓄積されています。その記録の一つに、「ESENTイベントログ」というものがあります。聞き慣れない言葉かもしれませんが、これはWindowsの様々な機能を支える重要な役割を担っています。Windowsには、「WindowsESE」と呼ばれる、データを効率的に保存・管理するための技術が使われています。ファイルの検索やアプリケーションのバックアップなど、私たちが普段何気なく行っている操作の裏側でも、この技術が活躍しています。そして、ESENTイベントログは、このWindowsESEで発生した様々なイベントを記録したログなのです。例えば、ファイルを開いたり保存したりするたびに、その情報はESENTイベントログに記録されます。また、アプリケーションがデータベースにアクセスした際や、システム設定が変更された際など、WindowsESEが動作するあらゆる場面で、詳細なイベント情報が記録されていきます。これらの記録は、一見すると私たちには無関係なもののように思えるかもしれません。しかし実際には、システムのトラブルシューティングやパフォーマンス分析を行う上で、非常に重要な手がかりとなります。 ESENTイベントログを分析することで、システムの不具合の原因究明や、パフォーマンス低下の要因を特定することが可能になるのです。Windowsの心臓部で日々記録されているESENTイベントログ。普段意識することはありませんが、私たちの快適なコンピュータ環境を陰ながら支える、重要な役割を担っていると言えるでしょう。
その他

企業を守る!ERPシステムのセキュリティ対策とは

- 業務の心臓部、ERPシステムとは 「ERP」は「企業資源計画」と訳され、企業のありとあらゆる資源を効率的に活用するための仕組みです。具体的には、ヒト・モノ・カネ・情報といった経営資源を統合的に管理し、企業全体の業務プロセスを円滑に進めることを目的としています。 ERPシステムを導入することで、販売、生産、在庫、会計といった様々な部門でバラバラに行われていた業務を一つのシステムに集約できます。これまで部署ごとに管理していたデータは、全社で共有できるようになり、情報の二重入力や誤入力といった無駄を省きながら、正確なデータに基づいた迅速な意思決定が可能になります。 例えば、ある製品の受注情報がリアルタイムで生産部門や在庫管理部門に共有されることで、納期遅延や機会損失のリスクを減らすことができます。また、経営層は、いつでも最新の経営状況を把握することができるため、市場の変化に柔軟に対応した戦略を立てることができます。 このように、ERPシステムは、業務の効率化、データのリアルタイムな共有、経営判断の迅速化を実現する、まさに企業の心臓部と言えるでしょう。
脆弱性

脆弱性管理の優先順位付けに!EPSSとは?

情報技術の進化は目覚ましく、私たちの生活は便利で豊かになりました。しかし、その裏側では、日々新たに発見されるソフトウェアやハードウェアの脆弱性という課題も増え続けています。セキュリティ対策の担当者であっても、膨大な数の脆弱性情報に対応することは容易ではありません。しかし、すべての脆弱性が実際に悪用されるわけではありません。そこで、脆弱性の脅威を客観的に評価する指標として登場したのがEPSSです。 EPSSは、アメリカ合衆国の非営利団体FIRSTが運営する脆弱性悪用スコアリング・システムです。EPSSは、公開された脆弱性情報に基づいて、実際に悪用される可能性を数値化し、0から10までのスコアで評価します。スコアが高いほど悪用される危険性も高くなるため、組織はEPSSのスコアを参考に、優先的に対処すべき脆弱性を迅速に見極めることができます。 EPSSは、脆弱性情報の技術的な詳細に加えて、悪意のある攻撃者がその脆弱性を利用する容易さや、攻撃が成功した場合の影響の大きさなども考慮してスコアを算出します。そのため、組織は限られた資源を有効活用し、より効率的かつ効果的なセキュリティ対策を実施することが可能になります。EPSSは、セキュリティ対策の担当者にとって心強い味方と言えるでしょう。
セキュリティ強化

エンドポイント保護の基礎: EPPとは?

近年、企業が扱う情報は増加の一途を辿り、それに伴い情報漏えいなどの危機に遭う危険性が高まっています。顧客や企業の大切な情報は、社員が日々使用するパソコンやデータの保管場所であるサーバーなどの「端末」に保管されている場合が多く、これらの端末が攻撃の標的となるケースが増加しています。そのため、端末を適切に守ることは、企業にとって非常に重要となっています。 端末を狙った攻撃は、外部からの不正アクセスや、悪意のあるソフトウェアによる感染、紛失や盗難による情報持ち出しなど、様々な方法で行われます。例えば、メールの添付ファイルを装った悪意のあるプログラムを開いてしまうことで、端末がウイルスに感染し、情報が盗み取られる可能性があります。また、USBメモリなどの記憶媒体を介してウイルスが侵入するケースや、端末を紛失したり盗難されたりすることで情報が漏えいするケースも後を絶ちません。 このような危機から企業を守るためには、端末に対するセキュリティ対策を強固にする必要があります。具体的には、ウイルス対策ソフトの導入や最新の状態への更新、ファイアウォールの設定、アクセス権限の設定、パスワードの強化など、様々な対策を組み合わせることが重要です。また、従業員一人ひとりがセキュリティ意識を高め、不審なメールを開封しない、怪しいウェブサイトにアクセスしないなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することも重要です。
セキュリティ強化

EUの守護神:ENISAが導くサイバーセキュリティ

近年、情報通信技術の進歩により、インターネットは私たちの生活に欠かせないものとなりました。しかし、その利便性が高まる一方で、悪意のある攻撃者による犯罪行為も増加しており、世界中で大きな問題となっています。個人情報の盗難や企業秘密の漏洩、重要なインフラシステムへの攻撃など、その被害は多岐に渡り、私たちの社会や経済に深刻な影響を及ぼしています。 このようなサイバー脅威の高まりを受け、欧州連合(EU)は加盟国全体でサイバーセキュリティの強化に取り組んでいます。EUは、サイバーセキュリティに関する共通の戦略を策定し、加盟国間での情報共有や協力体制の構築を進めています。具体的には、欧州サイバーセキュリティ機関(ENISA)を設置し、加盟国に対する技術的な支援や助言、サイバー攻撃に関する情報共有などを行っています。また、サイバーセキュリティに関する法整備も進めており、個人情報の保護やネットワーク・情報システムのセキュリティ対策の強化を義務付けています。 EUは、サイバーセキュリティ分野において世界をリードする存在を目指しており、国際的な協力関係の構築にも積極的に取り組んでいます。日本もEUとの連携を強化し、サイバー脅威に対抗していくことが重要です。
セキュリティ強化

見えない脅威から情報を守る!EMSECのススメ

- EMSECとはEMSECは、「放射保全」または「排出保全」を意味する Emission Security の略称です。 情報機器は、動作時に目に見えない電磁波を発生させているのですが、実はこの電磁波からも、重要な情報が漏れてしまう可能性があります。EMSECは、このような電磁波による意図しない情報漏えいを防ぐための対策を指します。パソコン、スマートフォン、サーバーなど、現代社会では様々な情報機器がネットワークに接続され、大量のデータが電磁波として飛び交っています。これらの電磁波は、悪意のある第三者によって特殊な装置を使って傍受され、分析されてしまうかもしれません。クレジットカード情報や企業秘密など、重要な情報が電磁波から読み取られ、漏えいしてしまう危険性も潜んでいるのです。EMSECは、このような見えない脅威から情報を守るための重要なセキュリティ対策です。情報漏えいのリスクを軽減するために、情報機器の設計段階から電磁波の発生を抑える対策を施したり、特殊なシールド材で機器を覆ったりするなど、様々な対策が存在します。目に見えない脅威だからこそ、日頃からEMSECへの意識を高め、適切な対策を講じることが重要です。
ハードウェア

見えない脅威:電磁的故障注入攻撃から身を守る

- 電磁的故障注入攻撃とは電磁的故障注入攻撃(EMFI攻撃)は、近年、セキュリティ関係者の間で懸念が高まっている、巧妙なサイバー攻撃手法の一つです。普段聞き慣れない言葉ではありますが、その仕組み自体は、私たちが日常生活で何気なく利用している電磁気の力を利用したものです。攻撃者は、スマートフォンやパソコン、あるいはICカードリーダーなど、電子機器を標的に定め、外部から強力な電磁パルスを照射します。電磁パルスは、電磁波が非常に短い時間に強力なエネルギーを持つ現象です。この電磁パルスを浴びた電子機器は、内部に瞬間的に異常な電流が発生してしまいます。その結果、機器に様々な影響を与え、例えば、本来とは異なる誤った動作を引き起こしたり、保存されている重要な情報を読み取られたりする可能性があります。EMFI攻撃の恐ろしい点は、その痕跡をほとんど残さずに攻撃できる点にあります。物理的に機器を分解したり、ソフトウェアに不正なプログラムを仕込んだりする必要がないため、従来のセキュリティ対策では検知が難しいとされています。EMFI攻撃から身を守るためには、電磁波を遮断する特殊な素材で機器を保護したり、電磁パルスを検知して機器の動作を停止させるセンサーを導入するなどの対策が考えられます。しかし、これらの対策は高価であることが多く、全ての機器に導入することは現実的ではありません。そのため、EMFI攻撃に対する根本的な対策は、社会全体でセキュリティ意識を高め、攻撃の手口や対策に関する情報を共有していくことが重要です。
データ保護

重要なファイルはEFSで保護しよう!

今日の社会において、情報は企業の競争力を左右する重要な資産であり、個人のプライバシーを守る上でも非常に大切です。しかし、便利なデジタル機器が広く普及する一方で、情報漏洩のリスクは日に日に高まっています。悪意のある第三者によって重要な情報が盗まれたり、意図せず情報が流出してしまったりする事件が後を絶ちません。このような状況下では、情報資産を適切に保護することがこれまで以上に重要になっています。 情報漏洩による被害は、企業にとっては金銭的な損失だけでなく、顧客からの信頼を失墜させることにも繋がります。また、個人にとっても、プライバシーの侵害や金銭的な被害を受ける可能性があります。情報漏洩は、一度発生してしまうと、その影響を完全に回復することが難しい深刻な問題です。 そのため、企業と個人の両方が情報セキュリティに対する意識を高め、適切な対策を講じることが重要です。具体的には、強力なパスワードを設定することや、ソフトウェアを常に最新の状態に保つこと、不審なメールやウェブサイトにアクセスしないことなど、基本的なセキュリティ対策を徹底する必要があります。また、情報漏洩が発生した場合に備え、被害を最小限に抑えるための体制を構築しておくことも重要です。
サイバー犯罪

クラウドサービスを狙うEDoS攻撃から身を守るには

近年、多くの企業や個人が、従来の自社で管理する情報システムから、インターネットを通じてサービスを提供するクラウドサービスへと移行しつつあります。利便性の高いクラウドサービスですが、その利用拡大に伴い、悪意を持った攻撃者からの脅威も増大しています。クラウドサービスを狙った攻撃は年々増加しており、その手口も巧妙化しているため、セキュリティ対策の重要性はますます高まっています。 中でも、EDoS攻撃と呼ばれる攻撃は、クラウドサービスの特性を悪用した巧妙な手法を用いるため、その対策が急務となっています。EDoS攻撃は、標的となるサービスの資源を大量に消費させることで、正規の利用者がサービスを利用できなくすることを目的としています。クラウドサービスは、利用状況に応じて必要な資源を柔軟に調整できるという特性を持つため、攻撃者はこの仕組みを悪用し、大量のアクセスを発生させることで、サービスの停止や遅延を引き起こします。 EDoS攻撃から身を守るためには、クラウドサービス提供者と利用者の双方による対策が必要です。まず、クラウドサービス提供者は、セキュリティ対策ソフトの導入やシステムの監視体制の強化など、攻撃を検知し、迅速に対応できる体制を整える必要があります。一方、利用者は、強力なパスワードを設定する、怪しいリンクをクリックしないなど、基本的なセキュリティ対策を徹底することが重要です。また、クラウドサービスの利用状況を常に監視し、不審なアクセスがないかを確認することも大切です。
セキュリティ強化

もう怖くない!EDRでサイバー攻撃からデバイスを守る

- EDRとは EDRとは、「Endpoint Detection and Response」の略で、パソコンやスマートフォンなど、会社や自宅のネットワークに接続された様々な機器を、サイバー攻撃の脅威から守るためのセキュリティ対策のことです。 従来のセキュリティ対策では、ウイルス対策ソフトのように、既に知られている攻撃の手口をパターンとして記憶しておき、それと照らし合わせて防ぐ方法が主流でした。しかし、サイバー攻撃の手口は日々巧妙化しており、侵入を防ぐことが難しいケースも増えています。 EDRは、このような現状を踏まえ、「万が一、機器がサイバー攻撃を受けて侵入されてしまった場合でも、その影響を最小限に抑える」ことを目的とした対策として、近年注目を集めています。 EDRは、怪しいプログラムの実行を検知したり、不審な通信を監視したりすることで、早期に攻撃を発見します。そして、攻撃が確認された場合、感染したファイルを隔離したり、不正な通信を遮断したりすることで、被害の拡大を防ぎます。 このように、EDRは従来型のセキュリティ対策とは異なるアプローチで、より高度化するサイバー攻撃から機器を守ることができるため、企業や組織において積極的に導入が進められています。
セキュリティ強化

もはや他人事ではない!進化するサイバー攻撃から企業を守るEDRとは?

- 巧妙化するサイバー攻撃の脅威 近年、企業の重要な情報やシステムを狙ったサイバー攻撃は、増加の一途を辿っています。攻撃の手法も日々進化しており、その巧妙化はとどまるところを知りません。従来型のセキュリティ対策だけでは、もはや十分な防御は困難になりつつあります。 特に注意が必要なのは、従来のウイルス対策ソフトでは検知が難しい攻撃の増加です。例えば、パソコンやサーバーのOSが標準で備えている機能を悪用した攻撃は、一見すると通常の操作と区別がつかず、セキュリティ対策ソフトでも見抜くことが困難です。そのため、企業は従来の対策を見直し、新たな防御策を講じる必要性に迫られています。 具体的には、怪しいメールの添付ファイルを開かない、不審なウェブサイトにアクセスしないなど、基本的な情報セキュリティ対策を従業員一人ひとりが徹底することが重要です。また、セキュリティソフトの最新状態を保つことはもちろん、OSやソフトウェアの脆弱性を解消するためのアップデートを定期的に実施することも欠かせません。 サイバー攻撃は、いつどこからやってくるか分かりません。常に最新の情報を収集し、潜在的な脅威への対策を怠らないことが、企業の大切な情報資産を守る上で最も重要と言えるでしょう。