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サイバー犯罪

パスワード使い回しは危険!:リスト型攻撃からアカウントを守る

インターネットの利用が進むにつれて、様々な場所で個人情報を使う機会が増えています。ウェブサイトやアプリを使う際に必要となるIDとパスワードを盗み取ろうとする不正アクセスも後を絶ちません。犯罪者はあの手この手でセキュリティの弱い部分を狙ってきます。巧妙化する不正アクセスの中でも、近年特に被害が増えているのが「パスワードリスト攻撃」です。 パスワードリスト攻撃とは、過去のデータ漏洩などで流出した大量のIDとパスワードの組み合わせリストを使って、様々なサービスに不正ログインを試みる攻撃です。多くの利用者は、複数のサービスで同じIDとパスワードを使い回しているケースが多く、攻撃者はそれを悪用します。一度情報漏洩が発生すると、その情報は闇市場に出回り、犯罪者の間で共有されてしまいます。そして、その情報を利用して、他のサービスでも不正アクセスを試みるのです。 この攻撃への対策として、重要なのは「パスワードを使い回さないこと」です。特に、金融機関やオンラインショッピングなど、重要な個人情報を取り扱うサービスでは、それぞれ異なるパスワードを設定することが重要です。また、パスワードは推測されにくい、複雑なものを設定する必要があります。定期的にパスワードを変更することも効果的です。 不正アクセスは、私たちがインターネットを利用する上で、常に隣り合わせにある脅威です。セキュリティ対策を怠らず、自身を守ることが重要です。
データ保護

危険がいっぱい!廃棄で本当にデータは消える?

パソコンやスマートフォンを買い替える際、古い機器はどのように処分していますか?「もう使わないから」とそのまま捨ててしまうのは、大変危険な行為です。なぜなら、一見データが消えたように見えても、特殊な技術を使えば復元できてしまうからです。 私たちが普段何気なく行っている「ゴミ箱に入れる」という行為は、データ自体は削除されずに、ファイルが存在していた場所の情報が消去されるのみです。そのため、復元ソフトなどを用いることで、ゴミ箱から削除したはずのデータさえも復元されてしまう可能性があります。 このような不用意な廃棄は、個人情報や企業秘密の漏洩に繋がりかねません。例えば、クレジットカード情報や住所、氏名、写真などの個人情報が詰まったスマートフォンを、データ消去をせずに廃棄してしまうと、悪意のある第三者にこれらの情報が渡ってしまうリスクがあります。 不用意な廃棄による情報漏洩を防ぐためには、データ消去の専門業者に依頼するか、データ消去ソフトを用いて自分でデータを完全に消去する必要があります。データ消去ソフトは、データを上書きして復元できない状態にする機能を持つため、安心して機器を廃棄することができます。 データ消去は、個人情報や企業秘密を守る上で非常に重要です。安易な廃棄はせず、適切な方法でデータを消去してから、機器を処分しましょう。
サイバー犯罪

蔓延する不正アクセスを防ぐ!パスワードスプレー攻撃への対策とは

- 巧妙化する不正アクセス インターネットが生活の基盤となる現代において、不正アクセスは増加の一途をたどっています。もはや他人事ではなく、誰もが被害者になり得る時代とも言えるでしょう。 特に近年、その手口は巧妙化しており、従来のセキュリティ対策では太刀打ちできないケースも増えています。 数ある不正アクセスの中でも、特に注意が必要なのが「パスワードスプレー攻撃」です。 これは、標的となるシステムやサービスに対して、一般的に多く利用されているパスワードを、様々なユーザーアカウントに総当たり的に試行する攻撃手法です。 犯人は、事前に漏洩したパスワードリストなどを利用し、「password123」や「111111」といった、推測しやすいパスワードを次々と試していきます。 一見単純な方法に思えますが、膨大な数のアカウントに対して自動的に試行されるため、セキュリティ対策が不十分なシステムや、使い回されたパスワードを使用しているユーザーは、容易に不正アクセスを許してしまう可能性があります。 実際、この攻撃によって、多くの企業や組織が、情報漏洩や金銭的な被害を受けています。
データ保護

デジタルデータの完全消去:破壊の重要性

- データ消去の最終手段現代社会において、情報は大変重要な資産であり、その中には企業秘密や個人情報など、外部に漏れてしまうと大きな損害に繋がるものも少なくありません。不要になったデータは適切に消去しなければなりませんが、デジタルデータは単純に削除しただけでは復元されてしまう可能性があり、完全に消去するには専門的な技術が必要です。そこで、情報の漏洩を確実に防ぐ最終手段として、「破壊」という方法があります。「破壊」によるデータ消去とは、ハードディスクやUSBメモリなどの記録媒体そのものを物理的に破壊し、データの復元を不可能にする方法です。具体的には、強力な磁力をかけてデータを読み取れなくする「磁気破壊」、記録媒体を高温で溶解する「熱破壊」、そして記録媒体を粉砕する「物理破壊」などがあります。これらの方法を用いることで、データの復元を企図する第三者から情報を確実に守ることができます。データ消去の方法は、扱うデータの機密性や重要度に応じて適切に選択する必要があります。例えば、一般的な書類データであれば、専用のソフトウェアを用いたデータ消去でも十分な場合が多いでしょう。しかし、企業秘密や個人情報など、特に機密性の高いデータの場合は、復元されるリスクを最小限に抑えるために、「破壊」によるデータ消去を行うことが推奨されます。情報漏洩は企業にとって大きな損失に繋がりかねません。そのためにも、不要になったデータの取り扱いには十分注意し、適切な方法で消去を行うことが重要です。
セキュリティ強化

安全なパスワード管理:パスワードマネージャを使いこなす

- パスワードの重要性インターネットが生活に欠かせないものとなった現代において、パスワードは私たちの個人情報を守る上で非常に重要な役割を担っています。電子メールアカウント、ネットバンキング、オンラインショッピングサイトなど、様々なサービスを利用する際にパスワードが求められます。パスワードは、言わばデジタル世界の鍵のようなものです。この鍵がなければ、あなたのアカウントにアクセスしたり、個人情報を見たり、あなたのふりをして買い物をすることはできません。しかし、その一方で、この鍵をしっかり管理しなければ、悪意のある第三者に盗まれ、あなたの大切な情報が危険にさらされる可能性があります。多くのサービスで異なるパスワードを設定することが推奨されていますが、複雑なパスワードをいくつも覚え、管理するのは簡単なことではありません。そのため、同じパスワードを使い回したり、安易なパスワードを設定してしまう人が後を絶ちません。しかし、これは大変危険な行為です。もし、ひとつのサービスでパスワードが漏洩した場合、他のサービスでも不正アクセスされる危険性が高まります。安全なパスワードを作成し、適切に管理することは、インターネットを安全に利用するために必要不可欠です。複雑なパスワードを設定し、定期的に変更する、パスワード管理ソフトを利用するなど、セキュリティ対策をしっかりと行いましょう。
脆弱性

Webサイトへの侵入経路、パストラバーサルにご用心

ウェブサイトやアプリケーションは、画像や文章、動画など様々なデータをファイルとして保存し、利用しています。これらのファイルの中には、公開を意図していない重要な情報を含むものも少なくありません。例えば、ウェブサイトの設計図にあたるソースコードや、データベースと呼ばれる重要な情報が集まっている場所への接続情報、システム全体の動作を決める設定ファイルなどが挙げられます。 もしも、悪意のある第三者がこれらのファイルにアクセスできてしまうと、情報漏洩や改ざんといった被害が生じる可能性があります。 ウェブサイトの情報が盗み見られるだけでなく、ウェブサイトの内容が書き換えられてしまったり、悪意のある第三者の指示に従うようにウェブサイトが改変されてしまう可能性もあります。さらに、これらの情報が悪用され、サイトの管理者になりすましてシステムを乗っ取られてしまうといった深刻な被害に繋がる可能性も考えられます。 このように、ファイルパス操作の脆弱性は、ウェブサイトやアプリケーションの安全性を脅かす大きなリスクとなります。誰でもアクセスできる場所に重要な情報を置かない、ファイルのアクセス権限を適切に設定するなど、ウェブサイトやアプリケーションの開発者は、ファイルパス操作の危険性を十分に理解し、適切な対策を講じる必要があります。
脆弱性

危険な抜け道「パス・トラバーサル」にご用心

- ファイルやフォルダへのアクセス制限 ウェブサイトやアプリケーションは、私たちに便利な機能や情報を提供するために、舞台裏で様々なファイルやフォルダを利用しています。これらのファイルやフォルダの中には、ユーザーが自由にアクセスできるものだけでなく、重要な情報を含むためアクセスが制限されているものも存在します。 例えば、ウェブサイトにログインする際に利用するIDやパスワード、個人情報、クレジットカード情報などは、悪意のある第三者に盗み見られたり、改ざんされたりしては大変なことです。また、システムの設定ファイルやプログラムのソースコードなども、不正にアクセスされればウェブサイト全体が停止したり、悪用されたりする危険性があります。 このような事態を防ぐために、重要なファイルやフォルダには厳重なアクセス制限がかけられています。アクセス制限とは、特定のユーザーやグループに対してのみ、ファイルやフォルダへのアクセスを許可する仕組みです。 例えば、システム管理者だけにシステム設定ファイルへのアクセスを許可したり、個人情報を含むファイルには、その情報を利用する必要のある担当者だけにアクセスを許可したりします。このように、ファイルやフォルダへのアクセスを適切に制限することで、重要な情報を守るだけでなく、ウェブサイトやアプリケーション全体の安全性と信頼性を高めることができます。
サイバー犯罪

パスワード不要!?パス・ザ・チケット攻撃にご用心

- はじめにと近年、企業や組織を標的とした悪意のある攻撃は、増加の一途をたどっています。その巧妙さも増しており、情報セキュリティ対策は企業にとって避けることのできない喫緊の課題となっています。企業は、様々な脅威から重要なシステムやデータを保護することが求められています。今回は、パスワードなどの認証情報そのものを盗まれなくても、認証を突破されてしまう可能性のある「パス・ザ・チケット攻撃」について詳しく解説していきます。 パス・ザ・チケット攻撃とは、攻撃者が正規ユーザーの認証情報を不正に入手し、それを利用してシステムにアクセスする攻撃です。従来の攻撃では、パスワードを盗み出すために複雑な技術が使われていましたが、パス・ザ・チケット攻撃では、認証情報そのものを盗み出す必要がありません。 この攻撃は、正規ユーザーになりすましてシステムにアクセスするため、検知が非常に困難です。そのため、企業は、パス・ザ・チケット攻撃に対する適切な対策を講じることが重要です。具体的な対策としては、多要素認証の導入やアクセス権の適切な管理などが挙げられます。
サイバー犯罪

Webセキュリティの落とし穴:パス・ザ・クッキー攻撃とは?

- はじめにより近年、誰もが気軽にインターネットに接続し、様々なサービスを利用できるようになりました。インターネットショッピングやオンラインバンキングなど、多くのサービスがWebアプリケーションを通して提供されています。 こうした便利なWebアプリケーションですが、その裏では常にサイバー攻撃の脅威にさらされています。攻撃者はあの手この手で、利用者の情報を盗み取ろうと企んでいるのです。 中でも、「パス・ザ・クッキー攻撃」と呼ばれる攻撃は、Webアプリケーション利用者の重要な情報である認証情報を悪用するもので、近年被害が増加しています。そこで今回は、この「パス・ザ・クッキー攻撃」の実態について詳しく解説し、その対策方法について考えていきましょう。
ネットワーク

セキュリティ対策の基本!パケットフィルタリングとは?

インターネットは膨大な量のデータが行き交う巨大な情報網です。そのデータは小さな「パケット」と呼ばれる単位に分割され、宛先に届けられます。このパケットの流れを制御するのが「パケットフィルタリング」です。 パケットフィルタリングは、建物の入り口に立つ警備員の役割を果たします。あらかじめ設定されたルールに基づいて、通過するパケットを検査し、許可されたパケットだけがネットワーク内に入ることが許されます。不正なパケットはブロックすることで、外部からの攻撃や情報漏えいを防ぎます。 例えば、特定の送信元からのパケットを遮断したり、特定の種類のデータだけを通過させたりすることができます。この仕組みにより、悪意のある第三者からの不正アクセスや、ウイルスなどの脅威からネットワークを保護することができます。 パケットフィルタリングは、家庭用のルーターから企業のネットワークまで、幅広く利用されています。セキュリティ対策の基本とも言える重要な技術であり、インターネットを安全に利用するために欠かせないものです。
ネットワーク

ネットワークの可視化:パケットキャプチャのススメ

インターネットが生活の基盤として広く普及した現代において、企業や個人が日々直面するサイバー攻撃の危険性は、日に日に深刻化しています。悪意のある攻撃者は、絶えずその手口を巧妙化させており、従来のセキュリティ対策だけでは、もはや十分な防御と安心を得ることはできません。 こうした状況下において、ネットワーク上に流れるデータパケットを詳細に分析することは、巧妙化する攻撃に対抗するための必須の手段と言えるでしょう。データパケットは、まるで手紙のやり取りのように、インターネット上で情報を送受信する際に利用される、いわば小さなデータの包みです。 このデータパケットを記録し、分析する技術こそが「パケットキャプチャ」です。パケットキャプチャを行うことで、普段は見えないネットワーク内部の通信内容を把握し、不正アクセスやコンピュータウイルス感染の兆候を早期に発見することが可能となります。 例えば、外部の不正なサーバーと不審な通信を行っているパソコンを見つけ出す、ウェブサイトの改ざんを目的とした攻撃の痕跡を検出する、といったセキュリティ対策に活用できます。パケットキャプチャは、まさにネットワークセキュリティの「顕微鏡」と言えるでしょう。
ネットワーク

ネットワークの基礎知識:パケットってなに?

- インターネットにおけるデータの旅 インターネット上で買い物をしたり、動画を見たり、友達とメッセージをやり取りしたりする時、目には見えませんが、様々な情報がデータとしてやり取りされています。このデータは、まるで私たちが手紙を送るように、長い道のりを旅して相手の元に届けられます。 しかし、インターネット上のデータは、手紙のようにそのままの形で送られるわけではありません。もし、大きな荷物を一つのトラックで運ぼうとすると、道が混雑してなかなか相手に届けられないことがありますよね。そこで、インターネットの世界では、データを「パケット」と呼ばれる小さな単位に分割して送る仕組みが使われています。 パケットは、それぞれに宛先情報や順番が記されているため、インターネット上をバラバラに移動しても、最終的には正しい順番で組み立て直され、元の情報に復元されます。これは、複数の小型車がそれぞれ荷物を分担して運び、最終目的地で荷物を一つにまとめる様子に似ています。 このように、インターネットにおけるデータの旅は、パケットという小さな情報の運び屋によって支えられているのです。
セキュリティ強化

攻防一体!パープルチームでセキュリティ強化

- はじめにと題して 現代社会において、企業活動や人々の生活は、インターネットなどの情報ネットワークに大きく依存するようになりました。それと同時に、悪意のある者によるサイバー攻撃の件数も増加の一途を辿っており、その手口も巧妙化しています。従来のセキュリティ対策は、侵入を防ぐことに重点が置かれていましたが、近年の高度な攻撃手法の前では、完全な防御を実現することが難しくなってきています。 このような背景から、攻撃者の視点を取り入れた、より実践的なセキュリティ対策の必要性が高まっています。そこで注目されているのが、「パープルチーム」という概念です。「パープルチーム」とは、攻撃に精通した「レッドチーム」と、防御を専門とする「ブルーチーム」が協力し、互いの知識や技術を共有することで、組織全体のセキュリティレベル向上を目指す取り組みです。 従来型の防御一辺倒の考え方から脱却し、能動的に攻撃を想定した演習や検証を行うことで、より現実的な脅威に対応できる体制を構築することが重要です。この「パープルチーム」という概念は、企業や組織が、変化し続けるサイバー攻撃の脅威から、重要な情報資産を守るための有効な手段となるでしょう。
データ保護

データ消去の落とし穴: パージングで本当に安全?

- パージングとは?パージングは、不要になったデータを完全に消去し、復元を極めて困難にする強力なデータ消去の方法です。単にファイルを削除したり、ゴミ箱を空にしても、データ自体は記憶装置に残っているため、復元ソフトなどを使えば簡単にデータが復元されてしまう可能性があります。しかし、パージングはデータそのものを破壊してしまうため、高いレベルのセキュリティを必要とする場合に有効な手段となります。パージングには、大きく分けて2つの方法があります。一つは、ハードディスクやSSDなどの記憶媒体に「0」やランダムなデータパターンを繰り返し上書きする方法です。こうすることで、元のデータは上書きされ、復元は極めて困難になります。もう一つは、強力な磁力を用いて記憶媒体を初期化する消磁という方法です。消磁を行うことで、記憶媒体に記録されたデータは完全に破壊され、二度と復元することはできなくなります。パージングは、機密情報や個人情報など、漏洩のリスクが高いデータの取り扱いにおいて特に重要です。例えば、企業が使用していたパソコンを廃棄する場合や、個人でパソコンを売却する場合など、パージングを行うことで、情報漏洩のリスクを大幅に低減することができます。パージングは、通常のデータ削除よりも確実なデータ消去の方法として、セキュリティ対策の重要な要素となります。
マルウェア

巧妙化するネットバンキングの脅威:バンキング型トロイの木馬にご用心

インターネットバンキングは、今では私たちの生活に欠かせないほど広く普及しています。自宅や外出先でも手軽に銀行取引ができる便利な半面、その利便性に目を付けた犯罪も後を絶ちません。数ある脅威の中でも、特に注意が必要なのが「バンキング型トロイの木馬」と呼ばれる不正プログラムです。 この不正プログラムは、その名の通り、銀行のオンラインサービスを悪用して私たちの預金を狙います。巧妙な方法でパソコンやスマートフォンに侵入し、利用者のログイン情報やクレジットカード情報などを盗み取ろうとします。 まるでギリシャ神話に登場するトロイの木馬のように、一見すると普通のファイルやアプリに偽装して、気付かれないうちに私たちの端末に侵入することから、その名が付けられています。知らず知らずのうちに不正プログラムをインストールしてしまうケースも多く、被害に遭ってから初めてその存在に気付くということも少なくありません。 バンキング型トロイの木馬は、利用者のログイン情報を盗むだけでなく、偽のログイン画面を表示して情報を詐取したり、取引内容を改ざんして不正送金を試みたりするなど、様々な手段で金銭を盗もうとします。近年では、スマートフォン向けの不正アプリなども増加しており、その手口はますます巧妙化しています。
ネットワーク

見えない脅威:バナー情報からのリスクと対策

今日では、会社はもちろん、個人がインターネットを使うことが当たり前になっています。このような時代において、情報を守ることは昔よりもずっと重要になっています。悪意のある攻撃のやり方も日々巧妙になっており、その脅威から大切な情報を守るには、攻撃する側の考え方を理解した上で対策を練ることが欠かせません。 今回の記事では、攻撃者がシステムの弱点を探るためによく使う情報収集方法である「バナー・グラビング」に注目し、その危険性と対策方法について詳しく説明します。「バナー・グラビング」は、インターネット上に公開されているサービスに対して、特定のソフトウェアやそのバージョンといった情報をこっそりと収集する行為を指します。 攻撃者は、集めた情報を元に、古くて脆弱なシステムを狙ったり、攻撃の効果を高めたりします。そのため、自分のシステムが「バナー・グラビング」によってどのような情報が漏れているのかを把握し、適切な対策を施すことが重要です。具体的には、公開する情報の範囲を最小限に抑えたり、最新版のソフトウェアへ更新するなど、できることから対策を進めていきましょう。
脆弱性

バッファオーバーフロー:境界線のその先へ

コンピュータは、私たちが指示を与えたり、計算をしたりする際に必要な情報を一時的に保管する場所として、「バッファ」と呼ばれる領域を備えています。このバッファは、様々な大きさの棚が並んだ倉庫のようなものと想像してみてください。それぞれの棚にはあらかじめ決められた容量があり、容量を超えた荷物を詰め込もうとすると、棚から荷物が溢れ出てしまうことがあります。これが、コンピュータの世界でいう「バッファオーバーフロー」と呼ばれる状態です。 バッファオーバーフローは、プログラムの予期せぬ動作を引き起こしたり、悪意のあるユーザーにコンピュータを乗っ取られる危険性があります。 例えば、悪意のあるユーザーが、バッファの容量を超える大量のデータを送り込むことで、システムを混乱させたり、重要な情報を盗み見たりすることができてしまう可能性があります。 このような事態を防ぐためには、プログラマーは、バッファの容量を適切に設定し、データの入力を厳密にチェックするなどの対策を講じる必要があります。 また、私たちユーザーも、信頼できるソフトウェアだけを使用したり、セキュリティソフトを導入したりするなど、日頃から情報セキュリティに対する意識を高めていくことが重要です。
その他

知っておきたいセキュリティ対策:バッチファイルの注意点

- バッチファイルとはバッチファイルとは、WindowsというOS上で、決められた処理を自動的に実行してくれる、便利な仕組みのことです。 普段、私たちがパソコンでファイルの整理やインターネットの閲覧など、様々な操作をしている中で、決まった手順を何度も繰り返す作業は少なくありません。 このような繰り返し作業をコンピューターに代行させるために、バッチファイルは活用されます。バッチファイルは、メモ帳などのテキストエディタを使って作成します。ファイルの中に、パソコンに実行させたい命令を、順番に書き込んでいきます。 この命令を記述する言葉は、コマンドプロンプトと呼ばれるWindowsの機能で使われているものと同じです。 例えば、「このフォルダにあるファイルを、別のフォルダに移動する」といった命令を、バッチファイルに記述することができます。作成したバッチファイルは、ファイル名の最後に「.bat」や「.cmd」といった拡張子を付けて保存します。 この拡張子を付けることで、Windowsはこのファイルがバッチファイルであると認識し、ファイルに記述された命令を実行してくれるようになります。 バッチファイルを実行すると、中に書かれた命令が順番に処理され、自動的に作業が進んでいきます。 バッチファイルは、一度作成しておけば、同じ作業を何度も繰り返す必要がなくなり、作業効率を大幅に向上させることができます。また、人為的なミスを減らし、正確な作業を可能にするというメリットもあります。
マルウェア

見えない侵入経路:バックドアの脅威

私たちの生活に欠かせないものとなったコンピュータ。そのシステムを守るためには、正規の入り口をしっかりと守ることが重要です。家の玄関をしっかりと鍵で守るように、コンピュータにもパスワードやFirewallなどのセキュリティ対策が必須です。しかし、家の裏口の鍵を閉め忘れてしまうように、見落としがちなのが「バックドア」の存在です。 これは、本来は存在しないはずの、いわば家の裏口のような侵入経路を指します。システム開発者が、テストや緊急時のアクセスなどの目的で、こっそりと作成する場合もありますが、悪意のある第三者によって、セキュリティホールを突かれ、知らない間に設置されてしまう場合もあります。 悪意のある者がこのバックドアを利用すれば、せっかくのセキュリティ対策をすり抜けてしまい、システムに侵入されてしまうのです。 家の裏口から泥棒に入られないように、コンピュータシステムにも、バックドアを作らない、作らせない、見つけたら塞ぐという対策が重要になります。セキュリティソフトの利用やOS・ソフトウェアのアップデートなどを行い、常に最新のセキュリティ対策を心がけましょう。
データ保護

万が一に備える!バックアップのススメ

- バックアップとは日々お世話になっているコンピューター。その中には、大切な写真や思い出の動画、仕事の資料など、たくさんのデータが保存されていますね。しかし、コンピューターは機械ですから、いつ何が起こるかわかりません。例えば、ハードディスクが故障してしまったり、誤って大切なファイルを消去してしまったり、ウイルスに感染してデータが壊れてしまうこともあるかもしれません。そんな時、もしもの時に備えて`バックアップ`を取っていれば安心です。バックアップとは、コンピューター上の大切なデータやプログラムを別の場所に複製しておくことです。これは、例えるなら、大切な書類のコピーを取っておくようなものです。原本を紛失してしまっても、コピーがあれば安心ですね。バックアップの方法には、外付けハードディスクやUSBメモリにデータを保存する方法や、オンラインストレージサービスを利用する方法など、様々なものがあります。重要なのは、`自分に合った方法で、定期的にバックアップを行うこと`です。バックアップは、万が一のトラブルから大切なデータを守ってくれる、まさに「データの保険」と言えるでしょう。日頃からこまめなバックアップを心がけ、安心してコンピューターのある生活を送りましょう。
セキュリティ強化

セキュリティ対策の新潮流:バグバウンティとは?

- バグバウンティの定義バグバウンティとは、企業が、自社の開発したプログラムや運営しているウェブサイトなどのシステムに潜む欠陥や、セキュリティ上の弱点を見つけ出した人に、その発見に対して謝礼として金銭や賞品などを贈る仕組みのことです。従来のシステム開発においては、開発者自身や社内の限られた担当者だけで誤りを探すことが一般的でした。しかし、実際には見落とした問題点が多く残ってしまう可能性も少なくありませんでした。そこで近年注目されているのが、このバグバウンティ制度です。バグバウンティでは、世界中の善意ある技術者やハッカーと呼ばれる人々に、システムの調査を依頼します。そして、もし彼らがシステムの欠陥や脆弱性を発見した場合には、企業はその報告に対して、事前に定めた金額や賞品などを提供します。このような取り組み方によって、企業は、社内だけでは見つけることができなかった問題点も発見できる可能性を高め、より安全性の高いシステムを構築・運用できるようになることを目指します。バグバウンティは、企業にとっては、より安全なシステムを構築するための費用対効果の高い方法として、また、セキュリティ意識の高い技術者にとっては、自身のスキル向上や社会貢献に繋がる活動として、近年注目されています。
マルウェア

Emotetも活用する!バイナリ・パディングとは?

- 巧妙化するマルウェアの隠蔽工作コンピュータウイルスやワームといった、悪意のあるプログラムは、まるで生き物のように、その姿を巧みに変えながら、私たちを狙っています。セキュリティ対策ソフトという名の網をくぐり抜け、コンピュータの中に侵入するために、様々な隠蔽工作を仕掛けてくるのです。近年、その隠蔽工作の一つとして、ひそかに、そして確実に広がっているのが「バイナリ・パディング」と呼ばれる技術です。これは、悪意のあるプログラムの実行ファイルに、まるで水を増やしたワインのように、無意味なデータを大量に紛れ込ませることで、ファイルサイズを必要以上に大きくする技術です。一見すると、ただファイルのサイズを大きくしただけに過ぎないように思えますが、実はセキュリティ対策ソフトの目を欺く上で、非常に効果的なのです。セキュリティ対策ソフトは、膨大な数のファイルの中から、怪しいものを特定するために、ファイルの特徴を分析しています。しかしながら、「バイナリ・パディング」によってファイルサイズが膨れ上がってしまうと、セキュリティ対策ソフトは、まるで砂浜の中から小さな貝殻を探すように、膨大なデータの中から悪意のあるプログラムの一部を見つけ出すことが困難になります。その結果、悪意のあるプログラムは、セキュリティ対策ソフトの監視の目をすり抜け、コンピュータへの侵入を許してしまうことになるのです。このように、悪意のあるプログラムは、常に新しい技術を駆使して、その姿を隠そうとしています。私たちも、このような巧妙な手口に騙されないように、セキュリティ対策ソフトを最新の状態に保つなど、常に警戒を怠らないようにすることが重要です。
マルウェア

ファイルの偽装に注意!バイナリ・パディングとは?

私たちが普段何気なく使っている写真、動画、文章、これらはコンピュータにとってはどう見えるのでしょうか?答えは、すべて「0」と「1」の羅列です。コンピュータ内部では、あらゆる情報がこの二つの数字の組み合わせで表現されています。この「0」と「1」だけを使った表現方法を「二進数」と呼びます。私たち人間にとってはやや複雑なこの二進数ですが、電気信号のオンとオフで簡単に表現できるため、コンピュータにとっては非常に扱いやすいのです。 この二進数を用いて、様々な情報を表現しているのが「バイナリ」です。私たちが普段目にする文字や記号も、バイナリに変換されることで、コンピュータで処理できるようになります。つまり、バイナリはコンピュータと人間をつなぐ共通言語と言えるでしょう。 例えば、私たちがキーボードで「A」と入力すると、コンピュータ内部では「01000001」というバイナリデータに変換されます。そして、このバイナリデータが再び私たちに見えるように変換されることで、画面上に「A」が表示されるのです。このように、普段意識することはありませんが、バイナリはデジタル世界を支える重要な役割を担っています。
認証

これからのセキュリティ:バイオメトリクス認証

- 個人を特定する技術 -# 個人を特定する技術 私たちは日々、名前や住所、パスワードなど、様々な方法で自分自身を証明し、他人と区別しています。近年、このような個人を特定する技術として注目されているのが「バイオメトリクス認証」です。 バイオメトリクス認証とは、指紋や顔、声、虹彩など、人が生まれつき持っている身体的な特徴や、歩き方などの行動の特徴を利用して個人を特定する技術です。従来の、パスワードを記憶したり、IDカードを携帯したりする認証方法とは異なり、身体の一部や行動そのものを「鍵」として利用するため、盗難や紛失のリスクが低いという大きなメリットがあります。 例えば、スマートフォンのロック解除や、銀行ATMでの本人確認など、私たちの身の回りでも既にバイオメトリクス認証は幅広く活用されています。また、近年では、なりすましによる不正アクセスや個人情報の漏洩といったセキュリティリスクの高まりを受け、その重要性がますます高まっています。 一方で、バイオメトリクス認証は、一度情報が漏洩してしまうと、変更することが難しいという側面も持ち合わせています。そのため、セキュリティ対策を万全にすることが非常に重要です。