マルウェア解析の基礎:表層解析で何ができる?
- 表層解析とは
表層解析とは、怪しいファイルやプログラムが安全かどうかを調べるための技術です。まるで、怪しい箱の中身を、箱を開けずに推測するようなものです。
この技術では、ファイルやプログラムを実際に動かすと危険な場合があるため、直接実行することはありません。その代わりに、ファイルの見た目や表面的な情報だけを分析します。
具体的には、ファイルが作られた日時や作成者情報、ファイルの種類などを調べます。さらに、ファイルの中に書かれているプログラムの命令やデータ、外部との通信に使われているかもしれないインターネットアドレスやファイル名なども詳しく調べます。
このように、表層解析は、ファイルの中身を深く分析しなくても、そのファイルが安全かどうかをある程度判断することができる有効な手段です。しかし、あくまでも表面的な情報だけを分析するため、100%安全と断言することはできません。より深く解析するためには、他の技術と組み合わせて利用する必要があります。