IRMで機密情報を守る
- IRMとはIRMとは、情報権利管理(Information Rights Management)の略称で、企業や組織にとって重要な情報を保護するための技術です。従来のセキュリティ対策では、情報へのアクセスを制限するだけで、アクセス権を得た後の情報の利用については制御できませんでした。しかし、IRMを導入することで、アクセス権の付与だけでなく、情報の閲覧、編集、印刷、複製、転送といった操作を制限することが可能となります。近年、テレワークの普及やクラウドサービスの利用拡大に伴い、多くの企業で、従業員が社外からでも企業の情報にアクセスできる環境が整ってきました。これは、業務効率の向上に大きく貢献する一方で、情報漏洩のリスクを高めるという側面も持ち合わせています。もし、権限のない人物が重要な情報にアクセスし、それを外部に持ち出してしまったら、企業は大きな損害を被ることになりかねません。IRMは、このような状況下において、重要な情報を不正アクセスや漏洩から保護するための重要な手段となります。例えば、IRMを適用した文書は、たとえそれが不正にダウンロードされたとしても、設定された権限に基づいて閲覧や編集が制限されるため、情報の不正利用を防ぐことができます。このように、IRMは、変化の激しい現代社会において、企業が安全に情報を管理していく上で、必要不可欠な技術と言えるでしょう。