セキュリティ対策の基礎:LDAPとは?
- LDAPの概要LDAPは「Lightweight Directory Access Protocol」の略称で、企業内の情報システムにおいて、ユーザー情報やネットワーク機器の情報などを一元的に管理し、検索するためのプロトコルです。LDAPは、例えるなら、膨大な数の書類を保管し、必要な情報を素早く探し出すことができる図書館のような役割を果たします。図書館で本を探す際に、著者名やタイトル、出版年などの情報を使って検索するのと同じように、LDAPでは「属性」と呼ばれる項目をキーにして情報を検索します。例えば、社員の名前や所属部署、メールアドレスといった情報が属性として登録されており、これらの属性を組み合わせて目的の社員情報を検索することができます。このLDAPを用いることで、例えば、社員が社内ネットワークにログインする際、LDAPサーバーに登録されているユーザー名とパスワードが正しいかどうかを照合し、アクセスを許可するかどうかを判断することができます。このように、LDAPはアクセス制御や認証システムにおいて重要な役割を担っています。LDAPは、情報を階層構造で管理するため、まるで電話番号帳のように、必要な情報を効率的に探し出すことができます。この階層構造は「ディレクトリツリー」と呼ばれ、根元から枝分かれするように情報を整理することで、大量のデータであっても高速にアクセスすることが可能となります。