Living off the Land

セキュリティ強化

もはや他人事ではない!進化するサイバー攻撃から企業を守るEDRとは?

- 巧妙化するサイバー攻撃の脅威 近年、企業の重要な情報やシステムを狙ったサイバー攻撃は、増加の一途を辿っています。攻撃の手法も日々進化しており、その巧妙化はとどまるところを知りません。従来型のセキュリティ対策だけでは、もはや十分な防御は困難になりつつあります。 特に注意が必要なのは、従来のウイルス対策ソフトでは検知が難しい攻撃の増加です。例えば、パソコンやサーバーのOSが標準で備えている機能を悪用した攻撃は、一見すると通常の操作と区別がつかず、セキュリティ対策ソフトでも見抜くことが困難です。そのため、企業は従来の対策を見直し、新たな防御策を講じる必要性に迫られています。 具体的には、怪しいメールの添付ファイルを開かない、不審なウェブサイトにアクセスしないなど、基本的な情報セキュリティ対策を従業員一人ひとりが徹底することが重要です。また、セキュリティソフトの最新状態を保つことはもちろん、OSやソフトウェアの脆弱性を解消するためのアップデートを定期的に実施することも欠かせません。 サイバー攻撃は、いつどこからやってくるか分かりません。常に最新の情報を収集し、潜在的な脅威への対策を怠らないことが、企業の大切な情報資産を守る上で最も重要と言えるでしょう。
不正アクセス

見過ごされがち?環境寄生型攻撃の脅威

- 環境寄生型攻撃とは環境寄生型攻撃(LotL攻撃)は、あまり耳慣れない言葉かもしれませんが、サイバー攻撃の手法の一つです。従来の攻撃のように、外部から不正なプログラムなどを持ち込むのではなく、攻撃対象のシステム内に既に存在する正規のツールや機能を悪用する点が特徴です。まるでスパイが敵地に潜入し、現地で調達した食料や資源で生き延びる様子に似ていることから、「環境に潜む(Living off the Land)」攻撃、つまり環境寄生型攻撃と名付けられました。環境寄生型攻撃は、正規のツールを悪用するため、セキュリティソフトによる検知が難しく、攻撃を受けていることに気づきにくいという危険性があります。例えば、システム管理者が日常的に使用するコマンドやスクリプトを悪用して、情報を盗み出したり、システムを改ざんしたりするケースが考えられます。このような攻撃から身を守るためには、セキュリティソフトの導入に加えて、システム管理者権限の適切な管理や、使用ログの監視など、多層的な対策を講じることが重要です。また、従業員に対しては、不審な点に気づいたらすぐに報告するよう、セキュリティ意識の向上を図る必要があります。環境寄生型攻撃は、その特性上、完全に防ぐことは難しい攻撃ですが、日頃からの対策を積み重ねることで、被害を最小限に抑えることが可能になります。
サイバー犯罪

信頼を悪用した攻撃:LOTSとは?

- 身近なサイトからの脅威近年、LOTS(Living off Trusted Sites)と呼ばれるサイバー攻撃手法が目立つようになってきました。LOTS攻撃は、GitHub、Google Drive、OneDrive、Dropbox、Notionなど、多くの人が日常的に利用し、信頼を寄せているウェブサイトを悪用するのが特徴です。これらのサイトは、一般的に安全だと認識されているため、セキュリティ対策ソフトによる検知を回避しやすく、攻撃者は悪意のある活動を容易に行うことができてしまいます。LOTS攻撃では、攻撃者は正規のウェブサイトに、悪意のあるファイルやプログラムをアップロードします。そして、メールやSNSなどを使い、巧妙に偽装したリンクを送りつけ、利用者を誘導します。リンクをクリックした利用者は、正規のウェブサイトにアクセスしたと認識したまま、悪意のあるファイルやプログラムをダウンロードしてしまうのです。その結果、パソコンやスマートフォンがウイルスに感染したり、重要な情報が盗み取られたりするなどの被害に遭ってしまいます。LOTS攻撃から身を守るためには、日頃からセキュリティ対策を意識することが重要です。信頼できるウェブサイトだからといって、安易にファイルやプログラムをダウンロードしないようにしましょう。不審なリンクはクリックせず、アクセスする前に必ずウェブサイトのアドレスを確認することが大切です。また、セキュリティ対策ソフトを導入し、常に最新の状態に保つことも有効な対策です。日頃からこれらの点に注意し、LOTS攻撃から大切な情報資産を守りましょう。
サイバー犯罪

見過ごされがち!? LOLBinを使った巧妙な攻撃とその対策

- LOLBinとはLOLBinとは、「Living Off the Land Binary」の略称で、直訳すると「その場にあるバイナリで生き延びる」という意味です。これは、OSなどに標準で搭載されている正規のプログラムを悪用した攻撃手法であるLiving Off the Land攻撃(LotL攻撃)において、攻撃者が悪意を持って使用するプログラムのことを指します。これらのプログラムは、システムの管理や運用など本来の目的のために開発されたものであり、Windows OSのPowerShellやLinux OSのBashなどが代表的な例です。攻撃者はこれらのプログラムを悪用することで、セキュリティ対策ソフトによる検知を回避し、システムへの侵入や権限の昇格、情報の窃取などを企みます。正規のプログラムが悪用されるため、セキュリティ対策ソフトはこれらのプログラム自体をブロックすることができません。そのため、LOLBin攻撃に対する防御は容易ではありません。しかし、LOLBin攻撃からシステムを守るためには、いくつかの対策を講じることが重要です。まず、システムの脆弱性を解消し、常に最新の状態に保つことが重要です。また、不必要なプログラムは無効化し、使用できるプログラムを必要最小限に抑えることで、攻撃のリスクを軽減できます。さらに、アプリケーションの動作を監視し、不審な挙動を検知した場合には、速やかに対応することが重要です。LOLBin攻撃は、高度な技術を持たない攻撃者でも比較的容易に実行できる可能性があります。そのため、企業や組織は、LOLBin攻撃に対する脅威を認識し、適切な対策を講じることが重要です。