Moving Target Defenseでサイバー攻撃から防御しよう
- Moving Target Defenseとは
Moving Target Defense(MTD)は、サイバー攻撃に対する新しい防御戦略です。従来のセキュリティ対策は、城壁を高くして敵の侵入を防ぐことに例えられますが、MTDは、守るべきシステムの姿を常に変化させることで、攻撃を困難にするという、より積極的なアプローチです。
サイバー攻撃が成功するには、攻撃者はまずシステムの弱点を探し出す必要があります。この弱点となる部分を「攻撃対象領域」と呼びますが、MTDはこの攻撃対象領域を常に移動させることで、攻撃者の狙いを定めにくくします。
例えるならば、MTDは遊園地の射的のようなものです。静止した標的を狙うのは簡単ですが、動き続ける標的を捉えるのは至難の業です。MTDは、システムやデータを絶えず移動させることで、攻撃者にとって捉えどころのない状態を作り出し、攻撃を未然に防ぐことを目指します。