セキュリティ対策のスタンダード:NIST SP800とは?
- NIST SP800の概要NIST SP800は、アメリカの技術や標準を定める機関である国立標準技術研究所(NIST)が発行している、コンピュータセキュリティに関する文書群です。1990年から発行が始まり、今日まで更新され続けています。この文書群には、情報システムの安全を守るための対策に関する研究成果や、具体的な手順を記したガイドラインなどが幅広くまとめられています。
NIST SP800は、元々はアメリカの政府機関が運用する情報システムを対象としていました。しかし、その内容は網羅的で、かつ実務に適用しやすい具体的な記述で構成されていることから、現在では、電気、ガス、水道などの重要インフラストラクチャや、民間企業、学校や研究機関など、幅広い分野で標準として活用されています。
NIST SP800は、リスク評価、アクセス制御、暗号化、セキュリティ監査など、情報セキュリティに関する多岐にわたる分野を網羅しており、組織はこれらの文書を参考にすることで、自組織の情報セキュリティ対策のレベル向上を図ることができます。