見落とさないで!残留データのリスク
- データの脅威、残留データとは?
近年、企業や個人が扱うデータ量は飛躍的に増加し、情報セキュリティの重要性がますます高まっています。情報漏洩は企業の信頼を失墜させたり、経済的な損失に繋がったりしかねません。そのため、厳重なセキュリティ対策が求められています。
私たちが普段使用するパソコンやスマートフォン、そして企業が運用するサーバーなど、あらゆる情報機器にはデータが保管されています。これらの機器は、使用後、あるいは故障や買い替えによって廃棄される場合がありますが、適切な処理を怠ると、残されたデータが悪用され、深刻な問題を引き起こす可能性があります。この問題となるのが、機器内に残されたデータ、すなわち「残留データ」です。
残留データには、私たちが普段作成・保存する文書や画像、動画などのデータはもちろんのこと、インターネットの閲覧履歴や入力したパスワード、削除したはずのデータなども含まれます。これらのデータは、一見消えたように見えても、特別な技術を使えば復元できてしまう場合があり、悪意のある第三者に渡れば、個人情報や企業秘密が漏洩する危険性があります。
例えば、パソコンを廃棄する際に、データを消去せずに初期化しただけの場合、残留データから重要な情報が復元されてしまう可能性があります。また、スマートフォンを中古販売する際に、初期化をせずに売却してしまうと、前の利用者の個人情報が流出する恐れがあります。
このように、残留データは私たちが考えている以上に大きなリスクを抱えています。そのため、情報機器を廃棄したり、譲渡したりする際には、残留データの消去を徹底することが重要です。