Slow HTTP攻撃

サイバー犯罪

気づかぬ脅威:Slow HTTP攻撃からWebサイトを守る

- Slow HTTP攻撃とは インターネット上で情報発信やサービス提供を行うための基盤であるWebサーバーは、常に攻撃の脅威にさらされています。その中でも、Slow HTTP攻撃は、あまり知られていませんが、深刻な影響を与える可能性のある攻撃手法です。 Slow HTTP攻撃は、大量のデータを送りつけてネットワークを麻痺させるDoS攻撃の一種ですが、その手法は大きく異なります。一般的なDoS攻撃は、大量のパケットを一気に送りつけることで攻撃しますが、Slow HTTP攻撃は、HTTP通信の仕組みを悪用し、Webサーバーを徐々に疲弊させることを狙います。 攻撃者は、まずWebサーバーに対して通常のアクセスと同様に接続要求を送信します。しかし、データの送信を極端に遅くしたり、断続的に行ったりすることで、接続を長時間維持しようとします。Webサーバーは、接続要求に対して応答を返すまで、その接続を保持し続けるため、攻撃者が多数の接続を同時に確立すると、Webサーバーのリソースは徐々に圧迫されていきます。 その結果、本来処理できるはずのアクセス処理能力が低下し、正規の利用者からのアクセスが遅延したり、接続が拒否されたりするなどの影響が出ます。最悪の場合、Webサーバーが完全に応答不能になり、サービスが停止に追い込まれる可能性もあります。