SMB

脆弱性

ファイル共有の脆弱性に注意!ksmbdの危険性と対策

- ファイル共有の新たな選択肢、ksmbdとは? 近年、Linux環境でもWindowsとのファイル共有が求められるケースが増えてきました。Linuxカーネル上でファイル共有を実現する新しい仕組みであるksmbdは、まさにそうしたニーズに応えるべく開発されました。 従来、LinuxにおけるSMBファイルサーバーといえばSambaが主流でした。しかし、ksmbdはその後継となることを目指し、より高速かつ効率的なファイル共有を実現するために開発が進められています。 ksmbdの大きな特徴の一つに、高速なファイル転送を可能にするSMBDirectのサポートがあります。SMBDirectは、ネットワークアダプターがRDMA(Remote Direct Memory Access)に対応することで、CPU負荷を軽減し、高速なデータ転送を実現する技術です。 また、ksmbdは将来的なSambaとの統合も視野に入れて開発が進められています。将来的には、ksmbdがSambaのファイル共有機能を担い、Sambaはドメインコントローラーなどのより高度な機能に特化していくことが予想されます。 ksmbdは、Linuxにおけるファイル共有をより高速かつ安全にするための新たな選択肢として、今後ますます注目を集めていくでしょう。
不正アクセス

強制認証攻撃から身を守る!

- 強制認証とは強制認証攻撃とは、利用者が気づかないうちに認証情報を入力させてしまう、巧妙な攻撃手法です。まるで、気づかれないように貴重品を盗む盗人のように、こっそりと重要な情報を入手してしまうことから「認証の強制」とも呼ばれています。具体的な例として、パソコン間でファイルやプリンターの共有に広く利用されているSMBプロトコルを悪用した攻撃があります。例えば、利用者が悪意のあるウェブサイトにアクセスしたとします。そのウェブサイトには、攻撃者が巧妙に仕掛けたプログラムが隠されており、利用者のパソコンから、攻撃者が用意したサーバーへ、SMB接続を強制的に実行させます。このとき、利用者は普段通りの操作をしているだけなので、攻撃を受けていることに全く気づくことができません。攻撃者のサーバーは、利用者が接続してきた際に自動的に送信される認証情報を、こっそりと記録します。この情報には、ユーザー名やパスワードのハッシュ値などが含まれており、攻撃者はこのハッシュ値を解読することで、利用者のアカウントに不正アクセスできてしまう危険性があります。このように、強制認証攻撃は、利用者をだまして認証情報を入力させるのではなく、利用者が気づかないうちに認証情報を送信させてしまう点が特徴です。そのため、利用者自身が攻撃から身を守ることは非常に困難です。
セキュリティ強化

Impacket:攻撃ツールにも使われるセキュリティソフトの実態

- ImpacketとはImpacketは、セキュリティ企業のSecureAuthによって開発された、オープンソースのPythonライブラリです。ネットワークプロトコルを操作するための様々な機能が詰め込まれており、特にWindows環境におけるセキュリティテストで広く活用されています。-# Impacketの特徴Impacket最大の特徴は、Windowsネットワークプロトコルへの対応の豊富さにあります。SMB(サーバーメッセージブロック)やWMI(Windows Management Instrumentation)など、Windows特有のプロトコルを操作するための機能が充実しており、Windows環境に対するセキュリティテストを効率的に行うことができます。-# Impacketの用途Impacketは、ペネトレーションテストやセキュリティ監査など、様々な場面で活用されています。例えば、Impacketを用いることで、* ネットワーク上の脆弱性を持つシステムを探索する。* 認証情報を取得する攻撃(Pass-the-Hash攻撃など)を実行する。* リモートからWindowsシステムを操作する。といったことが行えます。-# Impacketの重要性Windows環境は企業ネットワークにおいて依然として主流であり、セキュリティ対策の重要性は言うまでもありません。Impacketは、攻撃者が悪用する可能性のある脆弱性を発見し、対策を講じるために非常に有用なツールとなります。そのため、セキュリティ担当者やペネトレーションテスターは、Impacketについて理解し、適切に扱うための知識を身につけることが重要です。
ネットワーク

ファイル共有の落とし穴:SMBの脆弱性と対策

- SMBとはSMBは、「サーバーメッセージブロック」を省略した言葉で、マイクロソフト社が開発した通信規約です。主に、ウィンドウズのパソコンなどの機器が、ネットワークを通じて情報をやり取りする際に使われています。-# ファイルやプリンターの共有をスムーズにSMBを使うと、ネットワーク上の異なるパソコン同士で、ファイルやプリンターを共有できます。 例えば、会社のネットワークで、他の人のパソコンにある資料にアクセスしたり、部署で共用のプリンターを使ったりする際に、SMBが活躍します。-# SMBの仕組みSMBは、クライアントサーバー方式で動作します。 つまり、ファイルやプリンターを使いたいパソコンが「クライアント」となり、それらの資源を提供するパソコンが「サーバー」となります。クライアントがサーバーに対して、「このファイルを見たい」「このファイルを使いたい」といった要求を送ると、サーバーはそれに応じて、ファイルやプリンターへのアクセスを許可します。-# セキュリティ対策は必須SMBは大変便利な反面、セキュリティ対策を怠ると、悪意のある第三者にネットワークに侵入され、情報漏えいや改ざんといった被害に遭う可能性があります。 そのため、常に最新の状態に保つことや、ファイアウォールを設定するなど、適切なセキュリティ対策を講じることが重要です。
その他

エンタープライズって? あなたが知るべき情報セキュリティ

- エンタープライズとは「エンタープライズ」という言葉は、ビジネスの場面で頻繁に耳にする言葉ですが、特に情報技術の分野では特別な意味を持っています。一般的には、大規模な会社や中堅規模の会社を指す場合に用いられます。では、なぜ情報技術の分野で「エンタープライズ」という言葉が重要視されるのでしょうか?それは、大企業や中堅企業が、膨大な量の情報を扱い、複雑なネットワークを構築し、そして数多くの利用者を抱えているという特徴を持つからです。このような環境下では、情報漏えいやシステム障害といったリスクが非常に高くなります。顧客情報や企業秘密といった重要な情報資産を守るためには、強固なセキュリティ対策が必須となります。そこで登場するのが、「エンタープライズ向け」製品やサービスです。これらの製品やサービスは、大企業や中堅企業が抱える特有の課題に対応できるよう、高いレベルのセキュリティ機能や大規模なシステムに対応できる拡張性を備えています。例えば、数千人規模の従業員が利用する社内システムにおいても、安全かつ安定的に稼働できるよう設計されているのです。つまり、「エンタープライズ」という言葉は、単に企業の規模を指すだけでなく、情報セキュリティの重要性と深く結びついていると言えるでしょう。
その他

エンタープライズ向け製品って?

- エンタープライズとは「エンタープライズ」という言葉、普段の生活ではあまり耳にする機会が少ないかもしれません。もちろん、企業や事業といった意味で使われることもありますが、特にIT業界では「大企業」を指す言葉として用いられることが多いです。では、具体的にどれくらいの規模の企業を指すのでしょうか?私たちが普段「会社」と聞いて思い浮かべる規模よりも、もっと大きな組織をイメージしてみてください。例えば、数千人、数万人といった従業員を抱え、国内だけでなく海外にも拠点を持ち、非常に複雑で大規模な業務プロセスを持つ企業を想像してみてください。このような大企業は、その規模ゆえに、独自のシステムやサービスを必要とすることが少なくありません。そこで、そうしたニーズに応えるために、大企業向けに特化した製品やサービスが登場します。それが「エンタープライズ向け」と呼ばれる製品やサービスです。例えば、大企業向けの業務システムやセキュリティ対策サービス、大容量のデータを扱うためのストレージサービスなどが挙げられます。これらの製品やサービスは、高機能かつ高性能であるだけでなく、大規模な組織で運用することを前提とした設計がされています。そのため、導入や運用には専門的な知識や技術が必要となる場合も少なくありません。