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メール

見えない脅威から身を守る!送信ドメイン認証のススメ

インターネットの普及により、電子メールは私たちの生活に欠かせない連絡手段となりました。しかし、その手軽さの裏側では、フィッシング詐欺といった悪意のある攻撃が増加しており、深刻な問題となっています。 フィッシング詐欺とは、本物そっくりの偽の電子メールを用いて、受信者を騙し、個人情報やクレジットカード情報などを盗み取ろうとする行為です。近年、その手口はますます巧妙化しており、一目見ただけでは偽物と見分けることが困難になっています。 例えば、金融機関や大手企業、公的機関などを装い、本物と酷似したデザインやロゴ、文章で作成された電子メールが送られてきます。そのため、受信者は偽物だと気づかないまま、メールに記載された偽のウェブサイトにアクセスしたり、添付ファイルを開封したりしてしまうことがあります。 フィッシング詐欺から身を守るためには、電子メールの送信元を注意深く確認することが重要です。具体的には、送信元のメールアドレスが正しいかどうか、また、ウェブサイトのURLに不審な点がないかをチェックする必要があります。少しでも不審な点を感じたら、安易にリンクをクリックしたり、添付ファイルを開いたりせず、関係機関に問い合わせるなどして、安全を確認しましょう。 インターネットは大変便利なツールですが、危険と隣り合わせであることを認識し、セキュリティ対策を万全にすることが重要です。
セキュリティ強化

セキュリティ強化の鍵!:相関分析のススメ

- 相関分析とは相関分析は、一見バラバラに見える複数の出来事から、そこに隠れているつながりを見つけ出す分析方法です。セキュリティ対策の分野では、様々な機器から日々生成される膨大な記録を分析し、攻撃の兆候をいち早く察知するために活用されています。例えば、ある企業のネットワークにおいて、外部からの不正なアクセスを防ぐためのシステムであるファイアウォールが、特定のインターネット上の住所からのアクセスを遮断したとします。この時、遮断の記録だけを見ていても、それが通常のアクセスエラーなのか、それとも悪意のある攻撃の試みだったのかは判断できません。そこで活躍するのが相関分析です。ファイアウォールの遮断記録と同時に、ウェブサイトを管理するサーバーへ不正なアクセスを試みた形跡がないか、他のセキュリティシステムからの警告が出ていないかなどを、時間やアクセス元などの情報を手がかりに詳しく調べていきます。それぞれの記録を個別に確認しただけでは見過ごしてしまうようなわずかな兆候も、相関分析によって複数の情報を結びつけることで、攻撃の全体像が見えてきます。このように、相関分析は膨大な情報の中から攻撃の糸口を掴み、迅速な対応につなげるために非常に有効な手段と言えるでしょう。
脆弱性

放置された危険な扉:ゾンビAPIの脅威

- 忘れられたAPIというリスク現代社会において、アプリケーション同士の連携はもはや当たり前となり、その連携を支えるAPIはシステムの重要な構成要素となっています。しかし、便利な反面、使われなくなったAPIが放置され、セキュリティ上のリスクとなる「ゾンビAPI」の問題が深刻化していることは見過ごせません。ゾンビAPIとは、開発や運用の過程で忘れ去られ、適切な管理や更新が行われていないAPIのことを指します。まるで人通りのない裏通りにひっそりと佇む廃墟のように、ゾンビAPIは企業システムのセキュリティホールとなり、悪意のある攻撃者の侵入経路を提供してしまう危険性があります。ゾンビAPIが放置される原因として、開発プロジェクトの頻繁な変更や、担当者の変更による引継ぎの不備などが挙げられます。また、APIの利用状況を把握するための適切な監視体制が整っていないことも、ゾンビAPI問題を深刻化させている要因の一つと言えるでしょう。ゾンビAPIのリスクを軽減するためには、まず、APIの棚卸しを定期的に実施し、利用状況を把握することが重要です。使われていないAPIは速やかに廃止し、セキュリティリスクを最小限に抑える必要があります。また、APIの開発・運用・廃止に関するルールを明確化し、担当者間で共有することも重要です。APIは現代のシステムにおいて必要不可欠な要素である一方、適切に管理しなければセキュリティリスクとなります。ゾンビAPI問題を他人事と思わず、自社のシステムにおいても適切な対策を講じることが重要です。
セキュリティ強化

ソフトウェアの安全性を守る:コンポーネントの把握が鍵

- 現代ソフトウェア開発とコンポーネント今日のソフトウェア開発は、まるで車を組み立てるように、既存のソフトウェア部品を組み合わせることで行われています。これらの部品は、誰でも自由に使えるプログラムや、特定の機能を提供するプログラムの集まりなど、様々な形で提供されています。こうした既存の部品を活用することで、開発者は一からプログラムを書く手間を省き、開発期間を大幅に短縮することができます。 しかし、便利な反面、注意深く扱わなければ思わぬ危険を招く可能性も秘めていることを忘れてはなりません。ソフトウェア部品の中には、セキュリティ上の欠陥を含むものも存在するからです。もし、そうした欠陥のある部品を組み込んでソフトウェアを開発した場合、完成したソフトウェアもまた、その欠陥の影響を受けることになります。これは、まるで欠陥のある部品を使ったために車が故障するのと似ています。 セキュリティの欠陥は、外部からの攻撃者に悪用され、情報漏えいやシステムの乗っ取りといった深刻な被害につながる可能性があります。そのため、ソフトウェア開発者は、使用するソフトウェア部品の安全性について、常に注意を払う必要があります。信頼できる提供元から部品を入手したり、セキュリティに関する最新情報を確認したりするなど、安全なソフトウェア開発のために、様々な対策を講じることが重要です。
セキュリティ強化

複雑化するソフトウェア開発における新たな脅威:サプライチェーンリスク

- ソフトウェア開発の舞台裏サプライチェーンとは 皆さんは、日頃何気なく使っているソフトウェアが、どのように作られているか考えたことはありますか?実は、ソフトウェア開発は、多くの工程と関係者が複雑に絡み合った、巨大な製造工場のようなものなのです。この複雑な工程全体を指す言葉が「ソフトウェア・サプライチェーン」です。 ソフトウェア開発は、プログラマーがコードを書くだけの単純作業ではありません。例えるなら、家を作るために、建築士が設計図を描き、大工さんが木材を組み立て、電気工事士が配線をするように、様々な専門家や材料、工程を経て、ひとつのソフトウェアが完成します。 ソフトウェア・サプライチェーンには、まず、開発者がコードを書くための開発環境や、ソフトウェアが動作するOS、ハードウェアといった土台が必要です。そして、近年では、データの保存や処理を外部に委託するクラウドサービスも欠かせない要素となっています。 もちろん、ソフトウェアの心臓部であるコード自体も、開発者によって書かれたプログラムだけでなく、世界中の開発者によって共有されているオープンソース・プロジェクトのコードなども利用されます。これらのコードは、リポジトリと呼ばれる保管庫で管理され、安全性を保証するためにコード署名が行われます。 さらに、ソフトウェアが完成した後も、保守やアップデートなど、利用者に安心して使い続けてもらうための取り組みが続きます。このように、ソフトウェア開発は、開発開始から運用、そして利用者の手に渡るまで、長く複雑な道のりを辿るのです。そして、この一連の流れを支えるのが「ソフトウェア・サプライチェーン」なのです。
サイバー犯罪

人の心に潜むセキュリティの落とし穴:ソーシャルエンジニアリング

近年、インターネットやコンピューターのセキュリティ技術はめざましい進歩を遂げています。しかしその一方で、セキュリティ対策の網をくぐり抜け、巧妙な手段で情報を盗み取ろうとする悪意のある者たちも後を絶ちません。 特に近年増加傾向にあるのが、人の心理的な隙やミスにつけ込む「ソーシャルエンジニアリング」と呼ばれる手口です。これは、高度な技術を駆使してセキュリティシステムを突破するのではなく、まるで信頼できる人物を装って言葉巧みに近づき、パスワードなどの重要な情報を盗み取ったり、偽のウェブサイトに誘導して個人情報を入力させたりするなど、人の心理を巧みに利用した攻撃です。 セキュリティソフトは、ウイルスや不正なプログラムを検知して防御する上で有効な手段ですが、人の感情や判断力までは制御できません。そのため、いくら強固なセキュリティ対策を施していても、利用者自身がソーシャルエンジニアリングの手口を知らずに不用意な行動をとってしまうと、情報漏えいのリスクは高まってしまいます。 企業や組織にとっては、情報漏えいは経済的な損失だけでなく、社会的信用を失墜させることにも繋がりかねません。そのため、従業員一人ひとりがソーシャルエンジニアリングに対する意識を高め、不審なメールや電話に安易に応じない、個人情報や機密情報を取扱いに注意するなど、日頃から情報セキュリティ対策を徹底することが重要です。