脅威ハンティング:能動的なセキュリティ対策のススメ
- 脅威ハンティングとは
今日のサイバー攻撃はますます巧妙化しており、従来のセキュリティ対策だけでは、企業の重要な情報資産を守り切ることが難しくなってきています。従来型のセキュリティ対策は、例えるなら家の周りに塀を築き、門扉に鍵をかけるようなもので、既知の攻撃をブロックするには有効ですが、未知の攻撃や、巧妙に隠された攻撃を見つけることはできません。
そこで重要となるのが、「脅威ハンティング」という考え方です。脅威ハンティングとは、受け身の姿勢ではなく、攻撃者が潜んでいることを前提に、能動的に証拠や痕跡を探し出し、いち早く脅威を排除しようとするセキュリティ対策です。
具体的には、システムやネットワーク上に残された膨大なログやイベントデータを分析し、不正アクセスの兆候や、マルウェア感染の疑いのある挙動がないかをくまなく調査します。怪しい点が見つかれば、それが本当に脅威なのか、それとも誤検知なのかを詳しく検証し、脅威と判断された場合には、迅速に封じ込め対策を行います。
このように、脅威ハンティングは、従来のセキュリティ対策では見逃されてしまう可能性のある潜在的な脅威を早期に発見し、被害を最小限に抑えるために非常に有効な手段と言えるでしょう。