仮想マシンからの脱出を防ぐ:VMエスケープ攻撃とは
- 仮想マシンと管理者の関係
仮想マシン(VM)は、例えるなら、マンションの一室のようなものです。マンションの中に独立した部屋がいくつもあるように、コンピュータの中に仮想的に作られた、それぞれ独立したコンピュータ環境がVMです。
では、マンション全体を管理している管理人は何に当たるのでしょうか?それが、ハイパーバイザーです。ハイパーバイザーは、コンピュータ上に仮想的な空間を作り出し、そこに複数のVMを構築します。そして、マンションの管理人が電気や水道などの資源を各部屋に分配するように、コンピュータの処理能力やメモリ、記憶装置などの資源を、それぞれのVMが必要なだけ使えるように配分します。
つまり、ハイパーバイザーは、VMが動作するために必要な資源を管理し、VM同士が互いに干渉することなく、それぞれが独立したコンピュータとして動作できるように制御する役割を担っています。 VMを使う側から見ると、ハイパーバイザーは、直接目にすることはありません。しかし、VMが快適に動作するために、裏側で重要な役割を担っている、縁の下の力持ちのような存在と言えるでしょう。